この作品はアニガサキの二次小説です。基本的にオリ主の男目線でアニガサキの世界を巡っていきます。
「ラブライブに男はいらねぇ!」という方は作風が合わないかも知れません。ご了承下さい。
またあらすじにも書いてありますが、アニガサキ本編は第2部の1話からのスタートです。
手っ取り早くアニガサキ本編と同じ時系列から読みたいという方は『第1部ダイジェスト 約4000文字で分かる『虹の花咲くその日まで』』という第1部総集編を書いていますので、そちらを読んだ後に第2部から読み進めて頂いても構いません。
第1部ダイジェスト 約4000文字で分かる『虹の花咲くその日まで』はこちらから飛べます!
私立虹ヶ咲学園
お台場にあるこの学園はかつてあった元東京国際展示場を学校として再利用した比較的新しめの学園だ。
学園が設立されてから20年と歴史は浅いが、中等部・高等部を合わせて5000人を超える生徒が在籍している人気校である。
自由な校風と豊富な専攻が特色で、全国から優秀な人材が集まっている。
ライフデザイン学科には特に力を入れており、実際の卒業生の中には有名なインテリアデザイナーや服飾デザイナー、パティシエやシェフなどがいる。
また普通科の有名大学への進学率は東京都内の高校で4年連続トップを維持しており、最近は普通科の入学希望者も増加傾向にある。
生徒の自主性を重んじ、あらゆる部活動を推奨しているため、部活動・同好会の数は100を軽く超える。
去年のバスケットボール部はインターハイ予選で3位に入賞し、吹奏楽部も全日本吹奏楽コンクール東京支部大会で準優勝した。他にも、ソフトボール部やフェンシング部、演劇部も都内で開催された大会などで優秀な成績を収めている。
…………
「と、こんな感じか……」
俺──
今作っていたのは我らが本校「虹ヶ咲学園」のホームページに掲載する学園案内だ。
「……おっ、出来た~?じゃあ帰ろ~」
生徒会室で俺の仕事が終わるのを寝ながら待っていたのは幼馴染の
彼女は虹ヶ咲学園のライフデザイン学科でフードデザインを専攻しており、栄養学などを学んでいる。実際、彼方の作る料理はとても美味く、俺も良く好んで食べる。
ちなみに俺は音楽科だ。父が俳優で母が女優、そして両親ともに歌手でもあった為、俺は幼い頃からピアノや演劇などを習っていた。その教育の延長としてそのまま音楽の道に進んだのだが、今は訳あって普通科への転科も少し考えている。
まぁ、それはさておき……入学してからもう一年が経った。俺も彼方も今年でもう高校二年生だ。時が経つのは早いなと、実感している毎日である。
「彼方はこんなとこで寝てて大丈夫なのかよ。今日もバイトなんだろ?」
「まだ時間あるし~、こーちゃんがいないと彼方ちゃん帰れないも~ん」
俺も彼方も特待生としてこの学園に入学し、ともにこの一年間、上位の成績を維持し続けた。
俺は音楽科一年でトップの成績を
この学園は特待生で入学し、上位の成績を維持すれば奨学金を貰える制度になっているのだ。俺の家はともかく、彼方の家はあまり裕福とは言えない家庭のため、彼方がバイトもして家計の手伝いをしている。
今年で中学三年生になった妹の近江
ちなみに彼方は俺を「こーちゃん」と呼ぶ。
「んじゃ、帰るか」
「うん。早く帰って遥ちゃんに会いたいよ~」
生徒会室の鍵を閉めて、職員室に鍵を返し、その後駐輪場へ向かって、自分の自転車の暗証ロックを外す。
そして、俺が自転車に跨ると、彼方は俺の自転車の後ろの荷台に腰掛け、ゆったりとした口調でこう言った。
「よーし、れっつご~」
俺がいないと彼方が帰れないというのは、つまりこういうことだ。
「あのさ、彼方……なんでいつも俺をタクシー代わりにするんだよ」
「だって~、彼方ちゃんたちのお家まで20分くらい歩かなきゃいけないんだよ~。こーちゃんのお家は彼方ちゃんたちのお家のお隣だし、目的地が一緒なら乗せてってもらった方が早いじゃ~ん」
「あのな、自転車の二人乗りって本当は違反なんだぞ。俺は生徒会長なんだから他の生徒への示しのためにも出来ればしたくないんだが……」
道路交通法第なん条第なん項かに「二輪又は三輪の自転車には運転者以外の者を乗車させないこと」とあったはずだ。
……たしか二万円の罰金だったと思う。
「えーじゃあ、彼方ちゃんはどうやって通えばいいの~」
「電車使えばいいだろ」
「虹ヶ咲学園駅から東雲駅までたった一駅なんだよ~。定期代もったいな~い」
「そもそも、なんで彼方は虹ヶ咲来たんだよ。家から通うなら東雲学院のが近いだろ。あそこなら公立だから学費もかからなかったのに……」
「こーちゃんが虹ヶ咲行くって言ったんじゃ~ん。幼稚園から一緒なのに高校だけ別なんて彼方ちゃん悲しくなっちゃ~う」
「はぁ……」
どうやら、何を言っても無駄なようだ。
まぁ、俺達は高校生だ。もし誰かに追及されても校則には自転車の二人乗り禁止なんて書かれてないからって屁理屈でなんとか……ならないよな……。これも青春ってことで見逃してくれると助かる。
……いや、俺は彼方のことが好きとかそういう訳じゃないぞ。決してそんな感情はないからな!!ただの幼馴染だ。勘違いしてもらっちゃ困る。違うからな、違う。違うから!!
そんなこんなで虹ヶ咲学園の校舎を背に下校する二人とは相反して、校舎の中……部室棟でとある部活を探す一人の新入生がいた。
「ニジガクにはスクールアイドル部はないのでしょうか……?部活動紹介でなかったからもしかして、とは思ったんですけど……」
眼鏡を掛けた黒髪おさげの少女はそう呟いた後、小さくため息を漏らす。
「ここは「大好き」が溢れているとても素敵な学園だと思って入学を決めたのに……」
彼女は眼鏡の奥の瞳を生徒会室の方へと向け、こう呟いたのだった。
「生徒会に聞けば、分かりますよね……?」
一応、メインヒロインはせつ菜ってことにしてありますが、彼方としずく、侑もヒロイン候補になる予定です。
感想、誤字報告等お待ちしております。
次回もお楽しみに!