ガンダムビルドダイバーズ Behind the scenes   作:ほぼ読み専

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お久しぶりです。
評価ポイントを入れてくださった方、お気に入りに入れてくださった方、なによりも拙作をお読みくださっている方へ感謝を込めて初投稿です。


第二章 フォースフェス!
小さなガンダム


【VR】ガンプラバトル・ネクサス・オンライン新兵スレ-104【GBN】

 

1:名前:名無しの新兵

ダイバーランクを問わず、GBNに関する質問に全力で答えるスレ。超超初心者さんも歓迎だよ!

 

※仕様に関する質問は詳細を記載してもらえると、より回答しやすいのでお願いします。立ち回り等の質問はスクショや動画があると判断材料にしやすいです。

 

公式

http://~

公式ツブヤイター

http://tubuyaki.~

攻略wiki

https://w.atwiki.~

公式サイト GBNお問い合わせ窓口

https://~

公式サイト GBNご意見ご要望窓口

https://~

 

【質問】と【回答】、少しの【考察】以外は要らないスレです。

上級者さまは本スレへご帰還下さい。

 

※何度も同じ質問が来ても優しく教えてあげましょう。分かりやすいといった理由で公式やWikiの該当ページ、過去の質問に対する安価誘導などの活用をすべし。

 

いま聞きたいことを今ココで聞くスレ、とにかく質問には親切に、可能な限りの回答をお願いします。煽りは放置!

次スレは>>970が、規制等の理由で立てられない場合は指定し旨を伝えること。

 

 

前スレ

【VR】ガンプラバトル・ネクサス・オンライン新兵スレ-103【GBN】

https://~

 

2:名前:名無しの新兵

以下テンプレ

 

【初心者さんへのよくある質問Q&A】

 

Q:初めてログインしました!なにすればいいの?

A:最初はとにかくプラクティスモードで機体操作に慣れましょう。

また、下記のアドレスにある公式の解説動画に一度は目を通しましょう。

https://g-tu.be/~

 

Q:プラクティスモードってどうすれば出来るの?

A:メニューを開いて「格納庫」を選択→格納庫へ移動したら再度メニューから「プラクティスモード」を選択することで機体操作の練習ができます。

敵機は出現しませんが、無料で何度でも利用できるので、自分が安心できるまで好きなだけ繰り返し練習しましょう。

 

Q:プラクティスモードで練習したよ!次はなにすればいいの?

A:まずはセントラルディメンションのロビーエリア(初ログインした時に出た場所)にある中央カウンターで受付のNPDに話しかけて、【F】ランクミッション「ガンプラ、大地に立つ」を受注しましょう。ヘルプに従っていけば、ミッション受注からリザルトまでの一連の流れがこれでわかります。

 

【注意!】※※※馴れ馴れしく話しかけてくる見知らぬダイバーには注意しましょう。「お得なミッションがある」などと言ってきたら要警戒。特にミッションエリアが「ハードコアディメンション・ヴァルガ」とあった場合は初心者狩りか愉快犯で確定です※※※【注意!】

 

Q:最初に貰ったお金とポイントの使い道でオススメは?

A:序盤はまずアカウント制作時に付与された1.000BCで「飛行」のプラグインを購入して機体にセットしましょう。ガンプラに乗っても徒歩ではディメンション内を移動するのは大変です。

ただし、あなたが選んだガンプラが飛行形態への変形ができる可変機か、SFSを持っている場合は必要ありません。

※可変機の場合は「変形」(こちらも1.000BC)を購入してセットしましょう。

 

Q:そもそもガンプラの種類多すぎ!どのキット買えばいいの!?

A:よっぽどのこだわりがないなら、「HG」または「HG〇〇」というシリーズの中から選びましょう。また「水中専用」「水陸両用」とあるものは避けましょう。これらの機体のほとんどには「飛行」のスキルがセットできません。(一部例外はありますが特殊な機体が多いので省略)

 

Q:手っ取り早く強いヤツ教えて!

A:初心者にオススメなのはSEED系のPS装甲持ちか、OO系のGNドライブ(太陽炉)搭載機です。もっとわかりやすく言えば、SEED系かOO系の「ガンダム顔」の機体です。特に好みの機体がなければ主役機が無難。

 

Q:SEED系がオススメの理由は?

A:基本的に「宇宙適正」「地上適正」の両方を持ち、またPS装甲持ちは実弾系の武器に対して高い耐性があるので被弾しやすい初心者にもオススメ。あと、比較的最近リファインキットが出されて主役機は入手しやすい&安いため。

 

Q:GNドライブ持ちがオススメの理由は?

A:GNドライブ、またはGNドライブ-Tを搭載した機体には「GN粒子」というスキルが最初から備わっていて、このスキルは「宇宙適正」「地上適正」「水中適正(弱)」「飛行」の効果を纏めて持っているからです。つまり、だいたいどんなミッションにも参加できて、環境によるデバフ効果をほとんど受けずにすみ、また「飛行」を持っているので移動も楽だからです。

※ただしトランザムは使うなよ!素組みだと反動で機体がバラバラになるぞ!

 

Q:GBNやってる友達に「AGE-1 ノーマル」をオススメされたんだけど……

A:確かに「AGE-1 ノーマル」も初心者向けの良キットですが、あまりにもGBN入門用ガンプラとして知れ渡ったために初心者狩りの標的になりやすいので、ここではオススメから外しています。

 

Q:GNドライブ強すぎない?

A:これでもまだマシになったほうです。最初期はもっと酷かったゾ。

 

3:名前:名無しの新兵

>>1

たておつ

質問テンプレあらためて見るとGNドライブの優遇ぶりがすごい

 

4:名前:名無しの新兵

>>3

そりゃ環境構築いわれますわ

 

5:名前:名無しの新兵

宇宙適正(500BC)

地上適正(500BC)

水中適正弱(500BC)

飛行(1.000BC)

TRANS-AM

 

これがセットになってるスキルだからな<GN粒子

めっちゃお得

ただし「トランザムは使うなよ!」はガチだからな

素組みレベルだと三十秒持たずに機体が空中分解する

 

6:名前:名無しの新兵

いうてそんなオススメか?

トランザム以外どれもNPDからいつでも買えるしスキルの中じゃ最安値じゃん

GN粒子のスキル枠もでかいし

 

7:名前:名無しの新兵

>>5

最初期は素組みでもフルで使えたんだよなあ<トランザム

どう考えてもおかしいわ

当時は開発の中に熱心なOOファンが混じってるとか言われてた

 

8:名前:名無しの新兵

>>6

だから「初心者には」オススメつってんだろハゲ

 

9:名前:名無しの新兵

>>8

デ、デ、デ、デラーズちゃうわ!

 

10:名前:名無しの新兵

>>9

 

11:名前:名無しの新兵

ガンダムって印象に残るハゲ多い……多くない?

 

12:名前:名無しの新兵

>>11

バスクとかな

 

13:名前:名無しの新兵

また髪の話してる……

 

14:名前:名無しの新兵

GPDの時はなぁ、どんなガンプラでも空飛べたんだけどなあ

 

15:名前:名無しの新兵

>>14

そらGPDにはスキルとかなかったもんよ

空飛ぶズゴックとか宇宙を泳ぐアッガイとかいたなあ……

 

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 

 鳴りやまないCAUTION(警告)アラート。ぐるぐると回る視界。コンソールは機体各部の異常を示すレッド表示でいっぱいだ。

 

「ふぬっ……こ、の……っ!」

 

 セナは全力でコントロールスティックを動かそうとするが、まるでコンクリートに打ち込まれたかのように全く思い通りにならない。

 

「にゃろ……んぎぎぎ……っ!」

 

 いよいよ機体が限界なのか、コックピットはカクテルシェイカーにでもなったように上下に激しく揺れて、それでもどうにかして立て直そうと踏ん張ってみるが──

 

 

「──あっ」

 

 

 健闘空しく機体の四肢が爆散。背部バインダーの動力炉も吹き飛びあわれ空中の棺桶と化したガンプラは、ひゅるひゅると情けない音を立てきりもみしながら墜落する。

 

「ぬ、ぬわーッ!?」

『セナーッ!?』

 

 古典の大作RPGで聞いたような断末魔を上げて木立の中へ落ちて行くガンプラを、レイの機体が焦ったように追いかける。

 

 ──セナのための専用機の製作は難航していた。

 

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 

「セナッ、大丈夫!?」

 

 墜落した相棒の機体を発見したレイは、自機のコックピットから飛び降りるようにして外へ出ると、横たわるセナの機体へと駆け寄る。

 

「いやー、まいったまいった。すっごいじゃじゃ馬だね」

 

 木々をなぎ倒して地面に半ば埋まるような形になったガンプラのコックピットハッチが開くと、ふらつきながらもどこか楽しそうに笑っているセナが顔を出す。

 

「じゃじゃ馬っていうか、もう失敗作ね……」

 

 少し気落ちする様子を見せるレイだったが、薄々わかってはいたのだ。MG(1/100サイズ)のダブルオーガンダムから分捕って(拝借して)きた二基のGNドライヴを、動力源としてHG(1/144サイズ)のガンプラに組み込むなどという無茶が通らないことくらいは。

 

 ──仮称:ガンダムAGE-1ダブルオー()イザー

 

 あくまで仮称の、と付くそのガンプラはガンダムAGEのゲームに出てきたAGE-1のバリエーションの一つ。高機動近接戦闘用ウェア「レイザー」を装備したHGガンダムAGE-1の背部に、MG(マスターグレード)のパーツ、それも扱いの難しいツインGNドライブを取り付ける、という無理無茶無謀を通り越してもはや「暴挙」と言えるレベルの改造機だった。

 

 「どうせなら出力の大きいのがいいよね!」というレイの迷走が生み出した狂気の産物だったが、彼女の制作技術をもってしても巡行速度で動くのが精一杯。戦闘を想定して出力を上げれば途端に機体が不安定になり、先ほどのようにトランザムを発動させようものなら、一切の操縦が利かなくなった挙句に爆散……という散々な結果になった。

 

「人ってさ、無限の選択肢を与えられると、逆に迷うものだったんだね……」

 

 無惨にも大破したガンプラ(AGE-1)を虚ろに眺めて遠い目をするレイ。ここ三日ほどの学業以外、ほぼ全ての時間を費やした結果がこれなので無理もない。

 

「レイ、無理してない? なんだかいつもより元気ないよ」

 

 心配そうにレイを見上げるセナだが、実はレイの暴走の一因は彼女にもある。と言っても本人に悪意があったわけではない。

 

 ──セナの専用機制作にあたり、必要なキットと素材の代金は全て彼女が出す。

 

 一見すると「まあそれくらいは貰っても」と思われる条件だったが、実はこれが曲者で()()()()()()()()()()()()という点においてレイの予想を超えていた。

 

 なんとセナ曰く、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だという。

 

 ……じゃあ、必要だってことでPG(パーフェクトグレード)MGEX(マスターグレードエクストラ)を買ってもいいの? と冗談まじりに聞いたレイに笑顔で肯定を返したセナ。

 

 ちなみにPGとは1/60サイズのガンプラで、MGEXは1/100サイズながら特殊なギミックが搭載された特別なモデルだ。そしてどちらもパーツ数と値段がとてもエグい。

 キットやマテリアルに関して実質のフリーハンドを手に入れたレイ。しかし本人が言うように、ほぼ無限の選択肢を手に入れた彼女は迷走しまくった。

 

 ──ああ、今まで予算やキットの制限がガンプラ制作の枷になっていると思っていたけど、あれって自動的に選択肢を絞ってくれてることでもあったんだなあ。

 

 セナが本気を出して不自由なく戦えるガンプラを。

 

 友への熱い想いを情熱(モチベーション)にして制作を開始したレイ。しかし際限のない熱意と無限の予算(フリーハンド)は、レイに「まだだ、まだ足りない……ッ!」と妥協を許さない。結果として彼女はすっかり煮詰まってしまい、このような意味不明な機体を生み出してしまった。

 

「うーん……頑張って作ってみたけど、この案は没だね。仕方ない。セナは私の機体に相乗りして、一端ロビーエリアに──」

「ねえ、レイ。なんかこっちに飛んでくるガンプラがいるよ?」

 

 くいくいと袖を引かれたレイがセナの指さした方角を見ると、SFS(サブ・フライト・システム)に乗っていると思しき一機のガンプラが二人のいる墜落現場に向かってゆっくりと飛行してくる姿が見えた。

 

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 

「イヴ、本当に行くの?」

 

 自分の肩へと手を乗せている少女へ振り返り、コックピットでコントロールスティックを握る少年は確認するように言った。

 臙脂色をした七分丈のシャツに、下はゆとりのある頑丈そうなパンツと足元は無骨なコンバットブーツでまとめた服装。黒髪の凛々しい顔は少年らしい幼さが目立つが、声には僅かに男っぽさも感じさせる。声変わりを迎えたばかりの、少年から青年へと移り変わる途上の中学生と思われる少年のダイバーだった。

 

「うん。お願いヒロト。なんだかとっても困っているみたいだから」

 

 そんな彼が操縦するガンプラに相乗りする形で乗り込んでいるのは、金色のロングヘアを二つ結びにして優し気な碧眼をした少女。手首まで隠すベルスリーブ(袖口にかけて広がる袖)が特徴的なドレスのようなデザインの白いワンピース姿で、どこか浮世離れした雰囲気を持つ不思議な印象の少女だった。

 

 ヒトロとイヴの二人はGBN内で偶然出会い、意気投合して以来こうして共に行動している。なぜかガンプラを持たずにGBNをプレイするイヴをヒロトが相乗りさせては、二人は一緒にGBNの様々な場所へと遊びに行っていた。

 今日は特に行く当てもなかった二人が、なんとなくセントラルエリアからさほど離れていない森林地帯を飛んでいた時、不意にイブがとある一点を指さして言ったのだ。

 

 ──あっちで困っている子がいるから向かって欲しい、と。

 

 時々イヴは不思議なことを言う少女だった。しかしヒロトはあまり気にすることなく彼女に付き合っている。イヴとともに巡るGBNは楽しかったし、なにより自分が作り上げた愛機であるコアガンダムを一目で気に入ってくれて、共にこのガンプラの可能性を模索してくれる少女の存在は、彼にとってとても大きなものだったから。

 

「わかったよ。ちょっと飛ばすから、しっかり掴まってて」

「うん、ありがとう」

 

 ヒロトとイヴを乗せたコアガンダムは一路、レイたちのいる墜落現場へと飛翔してゆく。

 

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 

 見知らぬガンプラが近づいてくるというのに、二人は特に警戒した様子もない。もしここがヴァルガだったなら即座にレイは己のガンプラを展開していただろうが、今いるエリアは非戦闘区域であり相手のガンプラも武装を構える様子もないからだ。

 

 そうしている間にも遠目に見えていたガンプラの姿がはっきりと視認できた時、レイは思わず感心するように溜息をついた。

 

「はぁー……たいしたもんだわ」

「なになに? どしたの?」

「ああ、えっとね。あのガンプラ、多分だけど完全なオリジナルだったから感心したのよ」

 

 不思議そうに見上げてくるセナに、レイは飛んでくるガンプラから目を離さずに説明する。SFS(サブ・フライト・システム)と思われる支援機に乗る姿はHGとしても随分と小柄だが、外見のデザインはガンプラバトル歴の長いレイが今まで見たことの無いものだった。

 

「そうなの?」

「そうなの。ミキシングやゲイジングじゃなくて、あれはほぼ全てのパーツを自作したオリジナル機体じゃないかな。カラーはG3っぽいけど」

「ガンプラっていちから手作りできるんだねぇ」

「かなりの根気と技術とセンスと時間が必要だけどね……」

 

『あの、大丈夫ですか?』

 

 先ほどとは別の意味で遠い目になったレイに、SFSから降りてゆっくりと地面に着陸するガンプラから少年の声が発せられる。近くで見るとよくわかるがそのガンプラは若干手足が短く、一般的なHGサイズより一回り近く小さい独特なプロポーションをしていた。

 

『機体が墜落してしまっているみたいですけど、ロビーまで帰還できますか?』

 

 幼さの残る声音になにか含む様子はなく、どうやら純粋な厚意でこちらの様子を見に来てくれたようで、ヴァルガの民であった二人にとってはちょっとした衝撃だった。ここがあのチンパンの楽園だったなら、投げかけられるのは気遣いの言葉ではなく銃弾だっただろう。

 

「……あ、えっと」

「大丈夫でーす。心配してくれてありがとう!」

 

 戸惑うレイが言いよどむうちにセナが先んじて礼を述べる。だが、相手からの返事はなく、おもむろに機体を膝立ちにさせるとコックピットハッチが開いて中から()()()()ダイバーが降りてくる。どうやら先ほどの沈黙は、外部音声出力を切ったコックピット内でながしかのやりとりをしていたようだ。

 

 レイたちへと歩み寄るのは、彼女らよりも年下──中学生あたり──と見られる少年と少女のダイバー。

 

「こんにちは!」

「……どうも」

 

 不思議な雰囲気を持つ優し気な少女が朗らかに、対して少年のほうは思春期特有の、特に異性に対する人見知りの気があるためか、少しぶっきらぼうに挨拶をする。

 

「えーと……こんにちは」

「こんにちはー」

 

 こちらもレイが戸惑いを残したまま、反対にセナはにこやかに返す。少女とセナはにこにこと、少年とレイは相方に引っ張られる形での対面となった。

 

「私はイヴ、こっちはヒロト。あなたたちは?」

「わたしはセナ。こっちは──」

「レイです。よろしくね」

 

 セナの紹介を引き継ぐようにレイが名乗る。初対面の挨拶はしっかりと、とは祖父母の教えだった。

 

「二人はどうしたの?」

 

 空気が読めないのか敢えて読んでいないのかは不明だが、セナは直球で質問をぶつける。

 

「私がヒロトにお願いして連れてきてもらったの。どうしても気になる子がいて」

「気になる子?」

「そう。この子。この子の声が聞こえたの」

 

 そう言ってイヴが視線を向けたのは墜落したダブルオーレイザー。彼女の発言に「不思議ちゃんかな?」と内心で首を傾げるレイをよそに、セナは興味が沸いたようでイヴへとさらに問いかける。

 

「イヴってガンプラの声が聞こえるの? それもGBNの仕様? レアスキルかなにか?」

「そういうのじゃないの。けど、()()()()()()()()()()()()()()()()()()宿()()。ヒロトのコアガンダムみたいにね」

 

 ちらりと後ろのガンプラ──コアガンダムと言うらしい──を振り返ってから、真っすぐな瞳で確信を持って言い切るイヴ。レイはそんな彼女を思わず見つめてしまう。

 

 失敗作ではあったが確かにレイはこのダブルオーレイザーに並々ならぬ熱情を──それが暴走の果てに生み出されたものだとしても──注ぎ込んでいたし、なによりセナ(友人)が乗る機体を作るにあたり、妥協したり手を抜いたりした箇所はひとつたりともないと断言できるほど、本体にも手をかけて作り込んでいる。

 

 しかしそれは制作した本人(レイ)のみしか知るはずのない事で、レイとセナの関係性も含め初対面のイヴが見抜けるようなものではないはずだった。

 

「へえー。それならさ、イヴはこの子がなにを言っているのかわかるんだ」

「うん。わかるよ。この子はちょっと困ってるみたい。大きな力を抱えているけど、それを上手に扱えない。頑張って力を出そうとすると、今度は体が先に壊れちゃうからどうしていいのかわからないみたい。せっかくセナのために丁寧にレイが作ったのに、期待に応えられなくて悲しいって」

 

 イヴの発言にまたしてもレイは驚かされる。

 

 このガンプラが制作された背景を言い当てたのもそうだが、今のダブルオーレイザーは背部のGNドライブを喪失しており、見た目にはただ出来の良いだけのAGE-1レイザーにしか見えないからだ。レイ渾身のスクラッチによるスタビライザーを兼ねた大型のバインダーを介して機体と接続されていた太陽炉は、空中で機体が爆発した衝撃によってディメンションの彼方へと吹き飛んでしまっている。

 

 イヴとヒロトの二人がここへやって来たタイミングと、外見を観察する限りでは狙撃や索敵に特化しているようには見えない(出歯亀が出来そうもない)コアガンダムの装備を考えても、二人があの暴走事故を目撃していたとは思えない。

 

 ゆえにレイは驚いている。初見であるはずのガンプラの問題点を、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()言い当てるイヴという少女に。

 

「すごいねイヴは。ねえレイ、せっかくだから二人にもこの子のこと、相談してみたら?」

 

 わたしじゃ力になれないし。と続けるセナの言葉に後押しされ、己一人では煮詰まっていた事も自覚していたレイは、初対面であるはずの彼らに今自分が直面している悩みを打ち明けることを決めた。




Tips
・コアガンダム
 ヒロトという少年ダイバーが自作したオリジナルガンプラ。「小さなガンプラの可能性」を模索して作り上げた。
 機体の完成度は非常に高く、同じくオリジナルと思われるSFSに乗って飛行する。
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