"Stay, Heaven's Blade" Fate said.  “「その天の刃、待たれよ」と『運命』は言った。”   作:haru970

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題名の意味は“[あの]運命の夜、またも[到来]」”です。


第41話 ReTry Again, [That] Fated Night

 ___________

 

 セイバー 視点

 ___________

 

 

「それを手にする前に、きちんと考えたほうがいい」

 

 ()()()()()の目の前には()()メイガス(魔術師)と、石に突き刺さった()()()()()()あった。

 

「………………え?」

 

 アルトリアは驚いて自分の手を見る。

 

 そこには()()()()()()で、()()()()()で、()()()()()()()()()()()()()()()()、綺麗な肌をした手が()()あった。

 

「ん? 今更手の汚れを気にするのかい? 変な子だね、君は」

 

 フードを被ったメイガス(魔術師)が不思議に思い、()()()()()に言葉をかける。

 それは、()()()()()()()()()()()()()

 

「マーリン…………ですよね?」

 

 メイガス(魔術師)がバッとアルトリアを向く。

 ()()()みたいに。

 

「ッ! いやはや参ったなぁ、これは! 僕は名乗った覚えはないんだけどな~…………どれどれ………………何と?! 君は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?! う~ん、()としてはは面白くて面白くて堪らないんだけど、()としては先のウーサー王との約束があるしな~………………う~~~~ん……………」

 

「ふざけないで下さい!」

 

 アルトリアはマーリンに攻め寄り、彼の胸倉を掴む。

 

「これは貴方の仕業か?! マーリン!」

 

「わわわわ! ぼぼぼぼぼ暴力反対~~~~~!!!」

 

 アルトリアが拳を作って────

 

「わ! 違う! 断じて違う! 何の事かさっぱり分からないが違う!」

 

 あまりの必死さにマーリンが(珍しく)本当の事を言っている事にアルトリアは気付き、彼にさっきまでアルトリアが経験した()()の事を話す。

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

「ふ~~~~む、おもs────じゃなくて悲惨な人生だったね、うん! うわああああああ! 拳はやめてくれぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「マーリン、これはどういう事でしょうか? 私は…………夢を見ているのでしょうか?」

 

「それならそれで私はお腹一杯になる自信があるよ? でも残念ながら夢だとしたらさっきの君の初夜の話も────」

 

 バキッ!

 

「────アグラアアアアアアァァァァァァァァ?!?!?!」

 

 真っ赤になったアルトリアの全力右ストレートがマーリンの顔面に直撃して彼は地面に転がり回る。

 

「忘れてください! いえ、忘れさせます!」

 

 そう、アルトリアは現在になる前は人並みの幸せを満喫していて、夫まで作ったのだ。

 ただ『アーサー王』として戦の癖が残っていたので家のパワーバランスは彼女が常にトップだったが。

 

「待って待って待って待って! もし君の話した事が本当だという事は、今の君は大魔術の対象真っ最中間違いないという事…………………かも知れない!」

 

「次は左を────」

 

「────乱暴だな、君は?!」

 

「では10秒だけ待ちますから説明を。 10,9,8────」

 

「だぁぁぁぁぁ?! だから君はもしかするとその『願望機』とやらに君が望んだ『やり直し』をさせられているんじゃないかな?!」

 

 そこからマーリンあらゆる可能性をアルトリアと話し────

 

「────では結局は、さっきの私は『個人』として生きていたので限界があったという事ですか」

 

「そうそう。 だから君が王になりたくないのは…………まあ正直に言って僕にはわからないけど、『個人』に出来る事が限られるね」

 

「なら話は簡単ですね────」

 

「────え?」

 

 アルトリアは『選定の剣』に近づくとマーリンが声をかける。

 

「それを手にしたが最後、君は人間ではなくなるよ?」

 

 アルトリアは笑いを浮かべながらマーリンに振り向く。

 

「私はこれでも()()()ですよ?」

 

 そしてあっさりと剣を引き抜く。

 

「奇跡には代償が必要だと、アル────いや、()()()()()よ。 君はそれを一番大切なものと引き換えにする事になるよ?」

 

「承知の上です。 では、行きましょうか!」

 

 ────今度こそ!

 

 と意気込む()()()()()だった。

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

 そしてアルトリアは「アーサー王」になり、「今度こそブリテンを!」と言う思いを秘め、力と能力の限り頑張った。

 

 だが────

 

 

 

 

 

 

 

 

「(何故だ?! 私は、皆の為に────!)」

 

「────これにて()()()()()()()()()()!」

 

「「「「早く()()を殺せぇぇぇぇ!!!」」」」

 

 ────アーサーは拘束と猿口輪をされ、身にはボロボロの囚人が着るような粗末なもので、今は自国のかつての民衆達の前で()()をされていた。

 

 アーサーは『王』としてその能力と()()()で数々の災害や被害を回避し、ブリテンに栄光をもたらせていた。

 何せ、かのローマ帝国並みの国土までも手に入れ、統治して、アーサー()()として数年君臨していた。

 

 だが民衆達の間でふと疑問に思った者達が出始めた。

「これらは全て出来過ぎているのでは?」と。

「アーサー皇帝は本当に人間(ヒト)であるのか?」と。

 

 この噂が飛び散り、人々と彼女の家臣達は気付く。

 アーサー王としての活躍があまりにも()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()事に。

 勿論、彼女の側近達はそれらをアーサー皇帝の羨ましさや妬みから来ているホラ話と信じていた。

 

 だが一度広まった疑いは止まらず、遂には()()()()()()()を内乱状態までに発展させていた。

 そこでアーサー皇帝は何とかギリギリのところで勝つも、地位と権力を狙った側近の裏切りによって「女性」として正体がバレる。

 

 そこからは瞬く間に「皇帝が民衆を騙していた」から「アーサー王は女性だった」から、「アーサー王は魔女だった」と事が進み今となる。

 

 そして涙ぐむアーサーの首が台に取り付けられ────

 

「「「「「「殺せ!殺せ!殺せぇぇぇぇぇ!」」」」」」

 

 ザシュ!

 

 ────ワァァァァァァァァァァァァァァ!!!

 

 アーサーが最後に見聞きのは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウワアァァァァァァァァァァァァァァァ?!

 

「どわぁぁぁぁぁぁ?!」

 

 ()()()()()が急に叫び、マーリンが自分のフードに足を引っかけて転ぶ。

 

「あいたたたたた、急に叫んでどうしたんだい君? ………………あれ? 大丈夫かい、君?」

 

 マーリンが見えたのは顔を土気色に変えてその場で崩れ、自身の首に両手を当てながら震えていたアルトリアの姿だった。

 

 そして彼女は────

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

 

「この罪人共はアーサー王の法に触れ────」

 

 アーサー王はハイライトの光っていない眼で目の前の()()()を見下ろしていた。

 

 あれから彼女は様々な行動を起こし、()()()()()()

 

 そして()()()()『選定の剣』を引き抜く直前で意識が覚醒して行く中、彼女は()()度々に色々と試した。

 

 時にはマーリンを問答無用でぶっ飛ばしたり。

 時には女性としてこれ以上ない屈辱を味わいながら公開処刑されたり。

 時にはマーリンを問答無用で『選定の剣』で斬りかかったり。

 時にはモードレッド卿との決戦を回避する為にランスロット卿と妻ギネヴィアの不倫を断罪したは良いが、ランスロット卿とギネヴィアの民衆からの人気は侮れず、ブリテンが内部から崩壊していって、同じ民衆達の反乱によってアーサー王は捕まり、餓死するまで見世物のように檻の中に入れられたり。

 時にはマーリンを問答無用で『選定の剣』で首を刎ねたり。

 

 等々など。

 

 等々など等々など等々など等々など等々など等々など等々など等々等々などなどなどなどなどなどなど。

 

 死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで死んで、何度も死んで、彼女は()に至る。

 

 それは────

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────非情さに徹しきった暴君こそが一番()()()()()()

 

「────前口上はもういい。 早く処刑しろ、割く時間が勿体ない。(あれから()()()()()のだろう? もう300からは数えていないが…………500だろうか? いや、600?)」

 

 毎回アーサー(アルトリア)は死ぬ度に『選定の剣』を引き抜く直前に戻る中、何回()()()()()かを()()()()代わりに数え始めた事があった。

 

 が、数が300辺りまでとなるとそれにも興味が無くなり、今では一番安定かつ長生き出来る生き方を探して、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「………………ハ」

 

 アーサー王の突然の鼻で笑うかの様な声に、傍にいた者達は例外なく体を全員がビクリと震える。

 何せ彼らを従えているアーサー王は時に()()()()()()()人を処刑する節があるからだ。

 彼らからすればそう見えるが、アーサー王は単純に()()の教訓から()()()()を取り払っていただけに過ぎなかった。

 

 そして一度始まったら止まらない雪崩のように笑いが続いた。

 

ハハ………アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!

 

 アーサー王の突然の笑いに、その場は凍った。

 今まで誰も()()()()()()()()()()()()()()()()()だからだ。

 

ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!(何だ、そういう事か! なんで私は気付くのに、こんなに時間をかけたのだろう?!)」

 

 彼女は本当に、心の中から()()()()()ようで、腹を抱えた。

 

「そうか! そういう事か! これを私が追い求めていた結末なのだな?! アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

 

 気付けばアーサー王は笑い続けながら頭を手でグシャグシャにして、そこは()()()()()()()()()()で、()()()()()()が目の前にいた。

 

アハハハハハハハハハハハハハハ!!!

 

『ありゃりゃ、()()帰って来たのかい?』

 

 影の声でアーサー王、いや()()()()はピタリと笑いと体が止まり、頭を上げた。

 

「そうだな、礼を言おう」

 

 笑いながら冷たい声で────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────目からハイライトが消え、口元を僅かにつり上げて笑みを浮かべていた、()()()()()()()()()()()

 

『それで、ここに戻って来たという事は────』

 

「────ああ。 ()()()()()

 

 セイバーはもう既に影には注目していなく、ただ赤く染まった空を清々しい眼で見上げていた。

 もし注目していたとすればきっと彼女でさえも震えていただろう。

 

 人型の影にはニィーとした、明確で不気味なほど笑っていた口()()が浮かんでいたから。

 

 

 ___________

 

 アーチャー+ランサー運営、イリヤ、衛宮士郎、遠坂凛 視点

 ___________

 

 駆け足で先頭を走っていたランサーが急に止まって、槍で後ろの士郎達も止める。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ど、どうしたの、ラン、サー?」

 

 凛が若干息を切らせながらランサーに聞く。 が、彼は何も言わずにただ険しい顔で前を見る。

 

「…………」

 

「アーチャー?/アーチャーさん?」

 

 イリヤと三月を下ろし、ランサーと同じく険しい表情をするアーチャーが前を見る。

 

 すると────

 

「────♪~」

 

 ────どこからともなく鼻歌を歌っている誰かの声が聞こえてきた。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、きょ、曲? だ、誰か逃げ遅れた、奴か?」

 

 士郎が汗を拭きながら周りを見回し、三月が鼻歌の曲名を言い出す。

 

「…………『()()()()()()』?」

 

「ほう、良く知っているナ? 流石だな。 ♪~」

 

 ガシャリ、ガシャリ、と金属の鎧が軋む音が聞こえると同時に()()()()()()()()()()()()()()の声も聞こえた。

 これを聞いた瞬間、士郎とイリヤの顔が明るくなった。

 

「「セイバー?!」」

 

「♪~」

 

 そして彼女は姿を現し────

 

 

 

 

「「ッ」」

 

 

 

 

 

 ────士郎とイリヤはヒュっと短く息を呑み込み、二人の顔が引きつる。

 

「お前、()()()()()()()()()()()()()()()

 

 士郎達の前に出たのは禍々しく、黒い甲冑姿の()()()()で、彼女の肌は青白く、目と顔は異様な程笑いながら歌を続けていた。

 

 そして手には禍々しい()に染まった()()が握られていた。

 

「セイバー………いや、違うな。 君は────」

 

「────おお! やはり久しいな、皆の者! 出迎えご苦労!」

 

 目の前の()()()()に似た女性のテンションがあまりにも場違いだったので一瞬たじろぐ士郎達。

 

「セイバー………なのか?」

 

「ん? お前は………えーと………少し待て、何せ()()()も経っている故記憶がな………………そうだ! お前は()()()だな! あの手腕、忘れもしないぞ、料理長よ!」

 

「セイバー! あ、貴方────」

 

「────おおお! これは()()ではないか、ご機嫌麗しゅう! 少し見ない間に縮んだかな? それにさっきから私を『()()()()』と呼んでいるが………はて?」

 

「え?」

 

 イリヤが呆気に取られる間、セイバーが頭を傾げ、手をポンッとする。

 実際には鎧がぶつかり合って「ガシャン!」として音だったが。

 

「ああ! そう言えばそうかつて呼ばれていたな私は! そうか、そうだった! 私は────」

 

「「ヌゥゥン!/うおりゃあ!」」

 

 ガシィン!

 

「「?!」」

 

「────かつて()()()()だったな私は! 懐かしいような、不愉快なような

 

 ()()()()は急に姿を消して、左と上空同時に襲い掛かったランサーとアーチャーの攻撃を()()()()受け止めていた。

 

 バキッ!

 

 アーチャーの持っていた短剣にヒビが入り、彼はすぐにそれを手放して、ランサーも距離を開けると────

 

 

 

 

 

 

 

 ────()()()()が持っていたアーチャーの短剣がボロボロと崩れていき、彼女は腕を不可不思議に振っていた。

 

「聞こえないか、皆の者?」

 

「セイバー…お前、一体────」

 

「────衛宮君、三月、イリヤ。 あれは()()()()()()()()()

 

「リン?」

 

「嬢ちゃんの言う通りだぜ。()は似ちゃいるが、どこか()()()…………いや、()()()()()いやがる」

 

「ああ、()()も『狂人』の類だ。 耳を貸すな」

 

「ああ、聞こえる。 あの美しい()()()()が。 あああ! 聞こえる! 聞こえる聞こえる聞こえる聞こえる聞こえるぞぉぉぉぉ!!! 突き刺される男の断末魔が! 切り倒される女の叫びが! 焼き殺される赤子の悲鳴に、撲殺される老人の骨が潰れる音が! ああああ! 何と()()()()()?!

 

 この一言で士郎達と、サーヴァントのアーチャーとランサーは悟った。

 目の前のヤツは()()()()()()()()()()()()()()()()と。

 

「では()()()よ、いっちょ俺の相手をして貰おうか?」

 

「「「ランサー?!」」」

 

 士郎、凛、イリヤが彼を見て三月は彼に聞く。

 

()()()()()?」

 

 それに対してランサーは二ッと笑う横顔で三月を見る。

 

「なーに、()()()()()()()()()()()()()()。 先に行け」

 

「…………行くぞ」

 

「え? あ────」

 

 アーチャーがイリヤを担ぎ、三月の手を握って士郎と凛と共に横へと走る。

 その間、()()()()は未だに体を揺らし、黒くなった()()をオーケストラなどでのマエストロが持つ指揮棒のように振っていた。

 

 その間、ランサーは槍をただ構え、ジッと待っていた。

 

「♪~」

 

「…………返事は期待しちゃあいねぇが………お前、何があった?」

 

 ランサーの問いに目の前の彼女がピタリと動きが止まってランサーを見た。

 

「何があったって?」

 

「あん?」

 

 セイバーが突然震え始め、ランサーは予想外の反応に眉間にシワを寄せた。

 

ナにがあッタって? なにガ────アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!

 

 セイバーが突然笑いながら頭を乱暴に引っ掻き、髪の毛がぐしゃぐしゃになるどころか、血が滲み出ていた。

 

な、ナにがあッタァヒャハハハハハハハハハハ!!!

 

 ヒュン!

 

「!!!」

 

 ランサーの顔が強張り、『獣』の顔に変わり突然()()()()()()()()()()()()セイバーの攻撃をさb────

 

「────ぬおおおおおおおおおおりゃああああああああああ???!!!」

 

 ────捌こうとして持ち前の敏捷と筋力で攻撃を躱す事に切り替えた。

 

アヒャハハハ!!!

 

「チッ」

 

 笑い続けるセイバーを見て、舌打ちをするランサー。

 

 さっきの一撃で目の前のサーヴァントが凛をマスターとしていた時よりも遥かに能力が上がっていた事に舌打ちをした訳では無い。

 

「(マズイなこいつぁ………『決着に白黒つける』とは言ったが、正面切っての戦いじゃあ不利だ)」

 

 笑うセイバーの体がフラフラッと揺れ動きながらランサーと対峙する。

 

「けどま、やりようは幾らでもあらぁ!!!」

 

アハハハハハハハハハ!!!

 

 まるであの夜の戦いの続きのように、二人は刃を交えた。 *1

*1
第6話より




作者:ぐおおおおおおおお! 頭がガガガガガガガガガ

チエ:コントは良いから寝ろ

作者:ううううう…………チーちゃんマジ天使。 ウェイバーや雁夜には勿体なすぎる

ウェイバー&雁夜(バカンス体):うわぁぁぁぁぁ?! 何てこと言うんだぁぁぁぁぁぁぁ?!

チエ:???????????? 三月、これはどういう事だ?

三月(バカンス体): う、う~~~~~ん? (汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗汗
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