"Stay, Heaven's Blade" Fate said.  “「その天の刃、待たれよ」と『運命』は言った。”   作:haru970

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第59話 ────魔力供給♡、その1

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 士郎 視点

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 士郎はチュンチュンと鳴く小鳥の音に目が覚めて、朝日が上がって陽光に照らされた目の前の天井を見ながらただ一言だけが彼の脳内に浮かび上がる。

 

 「何か凄い夢を見てしまった」と。

 

「(昨日は結構()()()()()からな………三月と楽しい一日を過ごしてキ………

 ………………キ…………………………キ…………………………キ…………………………

 ()()()()()の後、そのまま寝て────)」

 

 士郎は数々の生々しいアレ(妄想)コレ(体位)やと、色々な詳細が頭の中を駆け巡って、血が顔に充満して行くのを感じ、両手で顔を覆った。

 

「(何を考えているんだおれは?! 軽いAからBを飛ばしてディ、()()()()AとCまで飛躍した夢を見るなんて………………………)」

 

 余談ではあるが士郎も思春期真っ最中の若い男性。

 ()()()()()夢を見る事はあるし、何より興味が全く無い訳では無い。

 

「……………起きよ」

 

 寝起きだというのに未だダルイ体に鞭を打って、士郎は起き上────

 

 フニュン。

 

「────ん♡」

 

「────???」

 

 手の平にすっぽりと収まる()()()()()()()()()()()()の感触と共に()()()()()()が士郎に耳に届いた。

 

「??????」

 

 彼が手の先を見ると。

 

 「……………………………………え"」

 

 そこに居たのは、はだけた()()()()()()()()を着た三月で、彼女の双丘の内一つが直に士郎の手中の中にあった。

 

 「ンな゛?!」

 

 思考が真っ白となった。

 

 それは手の平の周りの彼女の肌と同じ位だった。

 

「おっp────ムグッ!」

 

 目が大きく見開き、思わず叫びそうになるのを両手で無理矢理口を覆って止める。

 

「んぅ~~~……」

 

 三月がモゾモゾとして横になる間、士郎の頭には無数の疑問が浮かび上がっていた。

 

「(え、ちょ、何だこれマジでどうなっていやがる?!え? えぇぇぇぇぇ?! 昨日のは夢じゃなかったって────まさか?!)」

 

 ある可能性を否定するが為に士郎は恐る恐るブランケットをめくる。

 

「(頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む頼む────!!!)────

 

 そこは士郎の期待を裏切っていた()()が「コンニチワ~」をしていた。

 

 そして全裸だったのが更に事を裏付け────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────決定的な打撃は()()()()()()()だった。

 

「(うわ、うわ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?! お、お、お、お、お、お、お、俺は何という事を────?!)」

 

「ん~~~~~~~」

 

 ブランケットと士郎の温もりが無くなった事で、意識が覚醒し始めた冷え性の三月がゆっくりと目覚めて、士郎の体が「ビクゥ!」と跳ねる。

 

「………………あ~、おはよう~」

 

 ホワ~~~~~ンとした、またはフワっとした緩々の挨拶を三月が微笑みながら向ける。

 

「オ、オ、オ、オ、オハヨウ三月。 ナ、ナ、ナ、ナ、ナ、ナンデオレノシャツヲ?」

 

 士郎がギクシャクとした声&トーンで一つ目の疑問を投げる。

 

 普段の士郎が冷静であって、この場に居たのなら「そこじゃないだろうが?!」と言っていたかも知れないが生憎そんな事はない。

 

「えへへ~~、士郎の匂いがするから~~~~」

 

「ッ」

 

 恥ずかしさと嬉しい気持ち半分ずつの所為で士郎はまた顔を両手で覆う。

 だが────

 

 ガラガラガラガラガラガラ。

 

 ────衛宮邸の玄関が空く音に士郎は「バ!」っと驚愕した顔で音の方向に集中する。

 

『あれ? 先輩達の靴しかない?』

 

 「(さ、桜ッ?!)」

 

『そうなのか? 変だな………おい衛宮! 来てやったぞ!』

 

 「(その上に慎二ィィィィィィィィィィ?!)」

 

「??????」

 

 未だに半開きの目で状況に付いて行っていない三月はボサボサした髪でジ~っと大量の冷や汗が出ながら取り敢えずズボンだけでも穿く士郎を見ていた。

 

「三月、自分の部屋へ戻って服を着直すんだ! 分かったな?!」

 

「んい~~~~分かったよぉ~~~~~」

 

 コクコクと寝ぼけながらも三月が反応するのを確認して、士郎がシャツを急いで着直して玄関の方へと急ぐ。

 

「のわ?!」

 

「きゃ?!」

 

 回り角を士郎が曲がろうとすると桜に危うくぶつかる寸前で横をスライドしながら彼女の肩を掴む。

 これによって桜の向きを180度士郎の部屋から向きを変えながら「ニカッ」と笑う士郎。

 

「お、お、おはよう桜!」

 

「ハ、ハァ。 おはようございます、先輩」 

 

「ッ?!」

 

 士郎の目が一瞬チラリとキョトンとした桜の後ろを見ると、三月がダボダボではだけた士郎のワイシャツ姿のままヨタヨタとした危なっかしい足取りで廊下に出るのを見て目が思わず見開く。

 

「ッ…………………どうかしたんですか、先輩?」

 

 桜が何かに気付いたのか、目を一瞬だけ逸らして士郎にニッコリとした笑顔を向ける。

 

「い、いやなんでもないんだ! きょ、今日は慎二と一緒なんだな?! 意外だな?! マイさんはどうしたんだ?!」

 

「あ、ハイ。 し、慎二さんは『今日は衛宮邸気分だ』と言って一緒に来たんです。 マイ母様ならばライダーと一緒に商店街へ買い出しに出て、後でお邪魔すると思います」

 

 ニコニコした桜が延々と喋っている間、心臓が「ドキドキ」と士郎の耳に五月蠅くなっていき、ハラハラした気持ちであっちへフラフラ~、こっちへフラフラ~、とする三月をチラチラとしながら士郎が見ていた。

 

「先輩? お顔が優れませんよ? お薬か何か────」

 

「────ああああ!!! こ、こ、これは()()()()で寝ちまったからあまり疲れが取れなかったんだ!」

 

 薬箱を取りに振り向こうとした桜の両肩をガッチリと士郎が再度掴んで阻止する。

 

「イリヤさん達はどこに?」

 

「と、遠坂の家に泊りがけってメモがあったからな!」

 

 幸運にも、三月が丁度自分の部屋の中へ入って行くのを士郎が見てホッとする。

 

「ハァ~~~~~~~~~~」

 

「???? 先輩、凄い溜息でしたね?」

 

「ま、まあ…………な。 俺も朝の用意をしてくるよ」

 

「そうですか。では朝ごはんの支度をしてきますね?」

 

「ああ。 助かるよ、桜」

 

 桜がパタパタと居間の方へ戻る途中、一度だけ士郎へと振り向かう。

 

「あ、先輩? 無色の炭酸水も、大根も家にありますから♪ 後、お化粧のコンシーラーを塗ってからファンデーションを重ねると良いと思います♫」

 

 そう言い残し、再度居間の方へと消える桜に、士郎は困惑していた。

 

「何で炭酸水と大根と化粧の話が出て来るんだ?」

 

 身だしなみを整える為に士郎が鏡の中を見ると────

 

 「────あ゛」

 

 ────士郎は見た。

 

 と言うか見てしまった。

 

 自分の首筋に無数の小さな()が出来ていたのを。

 

「…………ま、まさか……………これって…………………………」

 

 士郎が良く見ながらついさっき桜が言っていた事を思い出す。

 

≪お化粧のコンシーラーを塗ってからファンデーションを重ねると良いと思います♫≫

 

「…………バレて………いた?」

 

 士郎の顔色が青くなり、黙り込む。

 

「……………………あ、後で三月と一緒に桜の好きなお菓子を作ろう」

 

 そして彼は機械的にせっせと朝の用意をする。

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

「衛宮! 遅いぞ!」

 

 居間では桜の入れたコーヒーとサンドイッチを食べていた慎二の姿があった。

 

「おはよう慎二」

 

「? 何かゲッソリしていないか衛宮?」

 

「そ、そうか? ちょっと変な態勢で寝ていたからな」

 

 士郎が桜の居るキッチンへ向かうが桜に止められていた。

 

「こっちは大丈夫ですよ先輩? ですから()()()()()()()()()()()()♫」

 

「あ、えっと………炭酸水を────」

 

「────はい、どうぞ♪ 下にタオルを敷いてからの方が良いですよ?」

 

 桜の笑顔が()()()と初めて感じる士郎はただ自分の部屋へと戻り、布団についていた染みをせっせと落として、居間に戻ると丁度三月と目が合った。

 

「「あ」」

 

 お風呂から出たばかりなのか顔がほんのり赤くなっていて、しっとりしていた髪の毛にはタオルを巻いていた。

 

「お、おはよう」

 

「あ、ああ」

 

 慎二が気まずそうな二人を見ながらニヤニヤしていた。

 

「で? 昨日はお楽しみだったかい二人とも?」

 

「「ファ?!」」

 

「??? 昨日、一緒に出掛けたんじゃないのか?」

 

 二人がポカンとした表情で慎二を見るが、彼はただ『デート』の事を言っていたにすぎない事に気が付く。

 

「あ! そう言えば慎二! 俺をはめやがったな?!」

 

「衛宮が悪い! 少しは羽目を外せってんだ!」

 

『『ただいまー』』

 

『今戻ったで~!』

 

 玄関からイリヤ、リカ、そしてツキミの声と同時にドタドタとした足音が聞こえて、イリヤがキラキラした目で三月に迫る。

 

「昨日はどうだった?! どうだった?! どうだった?!

 

「あ、え? え~~~っと────」

 

「────はい、ピザトーストです。 それで()()()()()のですか、三月先輩?」

 

 人数分のピザトーストをちゃぶ台に乗せて未だにニコニコした桜がイリヤの隣に座ると、後からリカとツキミが居間に入ってくる。

 

「お~~!! ピザトーストやないか?! せや、昨日はどないやった?!」

 

「いただきま~す」

 

「えっと…………………()()()()()()()()♡(ポッ)」

 

「「きゃ~~~~~~!!!♡♡♡♡」」

 

「「(ニコニコニコニコニコニコニコニコ)」」

 

 三月が更に顔を赤らめて、顔が思わずニヤニヤした事にイリヤとツキミが黄色い声を出して、桜とリカはひたすらニコニコしていた。

 

 この事からイリヤとツキミはデートの方を思っていた事と、桜とリカは()()()の方を考えていた事が士郎は手に取るように分かった。

 

『衛宮君~? いるのかしら~?』

 

『お邪魔しま~す!』

 

『ありがとうございます~、アーチャーさん~』

 

『何、荷物持ちぐらいどうって事ないさ』

 

『お? この匂いは“ぴざ”って奴か?』

 

『だけじゃないな、焼いたパンの匂いもある』

 

 凛が速足で居間の中に入ってきて、ニコニコしていた桜とリカ、デレデレしたイリヤとツキミ、そして砕けた笑みを浮かべている三月の姿に満足したかのように「ドヤァ」という効果音背景が似合うほど胸を張っていた。

 

 衛宮邸は一気にワイワイと大勢の人が集まり────

 

「────邪魔するわよ?!」

 

 血相を変えたキャスターが衛宮邸の中庭に空から着地して、凛へと迫る。

 

 「貴方! ちょっとこっちへ来なさい!」

 

「え? え? え?

 

 そして強引に衛宮邸の別の場所へとキャスターに凛は連れて行かれて数秒後……………

 

 ぎょええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!?!?!?!?!?!

 

 凛の突拍子もない叫びが辺りに響いた。

 

 尚、この後返って来た凛が連れて行かれる前の態度が全く見当たらない程180度Uターンしたかのような、物凄くショボショボとしつつ、ドンヨリとした空気と非常に申し訳なさそうな表情と共に三月をキャスターの居る場所へと連れ帰って行った。

 

 ___________

 

 三月 視点

 ___________

 

 「申し訳ございませんでしたー!!!」

 

 そこでは別の部屋の畳の上で凛が深~~~~~く三月に向かって土下座をしていた。

 

「え? えっと、これは?」

 

 三月が凛からイライラした空気を出していたキャスターに開き直った。

 

「この小娘は昨日、間違って()()お線香鉢を私の工房から持って行って、貴方とあの坊やに使ったのよ」

 

「????」

 

「ほら、貴方から説明しなさい」

 

「………………ハイ」

 

 そこで凛は頭を下げたまま三月に事を説明する。

 

 曰く、士郎が告白した日から関係の進展が全く無かったので痺れを切らしたイリヤ、凛、そしてリカの三人が新御三家の他の皆に進展の協力をお願いした。

 

 曰く、決行する直前まで冬木市()()を前から暇を持て余していたキャスターに素材を提供する代わりに魔術的お線香の制作と協力も依頼。

 ちなみにこれを聞いていた宗一郎は自ら「元暗殺者だ」と暴露して協力した事もキャスターの了承した要素の一つだった(「愛する宗一郎様に怪我でもあったらこの街を死とに変えてでも犯人達をブチ殺すわ!」の気迫に何時もは気薄の宗一郎も驚きの顔を上げていたとか)。

 

 曰く先日、イリヤと慎二が三月と士郎を誘って二人を強制的にデートさせる。

 

 元々はこれだけだったのだが、凛の気遣いで「良い一日の最後に悪い夢なんて観たら嫌じゃない?」という事からキャスターに上記の魔術で制作したお線香を依頼した。

 

 だが凛の()()()で「夢見の良いお線香鉢」ではなく、「媚薬効果のあるお線香鉢」を持っていき、士郎と三月が返ってくる前に衛宮邸に設置。

 

 余談だが、イリヤ達がその夜遠坂邸に行ったのは士郎達の『護衛任務』から帰って来たアーチャーと弥生をからかう為だった事が幸いした。

 

「……………………え~っと? キャスターは何で()()のお線香鉢を作っていたの?」

 

 「ギクゥ!」

 

「そう言えば………」

 

 三月の指定で顔を逸らすキャスターを、彼女と凛が見る。

 

「「ジ~」」

 

「わ、分かったわよ! 宗一郎様って、そういう事を一欠けらの素振りを見せないのよ! 夜な夜な夜な夜な何もないのよ! なのに何なのよ、()()()()()?! 週に何回ヤれば気が済むのよ?!」

 

「え゛」

 

 凛が何とも言えない顔になり、「うわー、無いわー。それ無いわー」と言いながら引いて、三月は────

 

「────キャスターって覗き魔?」

 

 ────何時も通り()()()()()()()()()()()だった。

 

 つまりは平常運転。

 

「────失礼ね! せめて『観察』と呼びなさい!」

 

 そして逆ギレするキャスターはそれどころでは無かった。

 

 だが────

 

「────ありがとうございます」

 

「「え?」」

 

 頭を深く下げながら礼を言う三月が凛とキャスターをびっくりさせた。

 

「お二人のおかげでその………私は『幸せ』だと思います」

 

「「ファ」」

 

 頭を上げながら、心の奥から笑い、頬を僅かに赤に染める三月に思わず凛とキャスターは意味不明な息を吐いた。

 

 だがキャスターの肩が突然ワナワナと震え始めた。

 

「………………………いい。 欲しいわ貴方────」

 

「へ?」

 

 そして何故か鼻血を流しながら血走った眼と息遣いが荒いキャスターが三月の肩を掴む。

 

「貴方、私のモノになりなさい」

 

「ヤダ」

 

「ガ~ン」と言う効果音と共によろめくキャスターに三月はさらに追い打ちをかける。

 

 完璧に意識せずに出た言葉だが。

 

「だって私には士郎がいるもん」

 

「ハワ~~~?! クッ! ならばあの坊やを排除────」

 

 ア゛?

 

ヒ。何でも御座いませんッ!

 

 スンッと、突然無表情のまま圧力をかけた三月に()()キャスターが後込む。

 

 だが凛はこの間ずっと頭を抱えていた。

 

「まさか桜だけでなく三月まで先を越されるなんてッッッッ!!!」

 

 

 ___________

 

 新御三家+α 視点

 ___________

 

 数日後、冬木市にあるドヨメキの波が走る。

 

 それは────

 

「────三月~、帰るぞ~」

 

「は~い!♡ じゃあ、皆また明日!♡」

 

 そう言い、穂群原学園の校門前に待っていた士郎へと三月が走って互いに腕を組む。

 

 士郎と三月が二人だけの時や、新御三家邸だけでなく、外でもべったりと引っ付いていた。

 もうどこからどう見ても距離感が『義兄妹』ではなく、『恋人』よりだった。

 

 しかもそれは三月だけに限った事では無かった。

 

「やあ弥生君、待たせたかな?」

 

「全然だよ!」

 

「そ、そうかい」

 

 校門前で待っていた弥生に()()()()()()()()()()()()らしき人物が近づき、弥生は躊躇なく手を繋ぐ。

 

 文字通り血の涙を流す二人のファンクラブ達に、以前から三月の事を良しとしなかった女子生徒などが弥生をイジメようとしていた。

 

「────でね~、藤姉が────」

 

 「────プッ、何あれ?」

 「やだぁ、あれじゃあ『年の離れた兄妹』だよ!」

 「クスクス」

 「いやいや、どう見ても『親子』っしょ!」

「「「キャハハハハハ!!!」」」

 

「────ノート、取る時は……『ペンはダメ』って…………」

 

 聞こえるか聞こえない位の、ネチネチとした嫌味はしっかりと弥生には聞こえていた。

 徐々にだが、彼女(弥生)の中では()()()()()()()()()()()()()()気持ちが膨らんでいた。

 

 弥生は三月で、シロウは士郎。

 

 それは確かに事実だが、()()()()()

 これも事実なのだが想像してみて欲しい。

 

 士郎は『現在』の人間で、しかも冬木市では見かける童顔の人物。

 そして身長は167㎝と、三月(弥生)は140㎝。

 

 対してアーチャーは学園の者達にとっては()()()()で、ぶっちゃけイケメンで、士郎の167㎝と違い、彼は187㎝とかなりの長身である。

 

 この事で()()()()()()()()()()()事を弥生は気にしていて、無意識に彼の手を握る手が緩んでいた。

 

 グッ。

 

「およ?!」

 

 そのまま考え込んでいた弥生はアーチャーと繋いだ手によって道を歩むのを強制的に止められる。

 アーチャーが『()()()()()()()()()()』と言う意思を象徴するかのように。

 

 そのアーチャーが急に立ち止まって、女子生徒達に顔を向ける。

 

 「恋人だ。 デカくて悪かったな?」

 

「何よアイツ」

「感じ悪」

「変態よね~」

「「「アハハハハ!!!」」」

 

 そして彼が女子生徒達に向かってはっきりと宣言すると、彼女達がアーチャーを更に非難する様な事を言い、笑うが────

 

「────おや、次郎さんでは無いか」

「あ、ほんとだ! じろうだ!」

「いや本当こないだはありがとうね~? 機械とかは年寄りに難しくて…」

「この間のぎっくり腰も良くなってね~────!」

 

「────いや、私は何も別に大した事はしていないつもりだが────」

 

「「「「────謙遜するなよ!!!」」」」

 

 周りの人達がアーチャーにワラワラと群がり始め、彼に礼や褒め言葉などを言い始める。

 

 これには理由があり、彼は『正義の味方』を別に辞めてはいなかった。

 

 ただ規模が()()()()()と、明らかに()()()()()()()()を意識したモノに変わっていただけでそれをずっと続けていたのだ。

 

 なのでかなりの人気者になってはいた(特に子供達と中年や年寄り達の間では)。

 

 これを見て、蜘蛛の子の様にそそくさーっと彼を非難していた彼女達は離れて、弥生は────

 

「────ふは」

 

 ────無邪気な顔でアーチャーに笑いかける、手を新たに繋ぎ直す。

 

 指を絡める様に。

 

「ん。 な、何だね弥生君?」

 

「ありがとう~♪」

 

 アーチャーは顔を逸らしながら弥生宛に口を開ける。

 

「別に………私が長身なのは事実だからな」

 

「それでも、ありがとう~♡」

 

「む、むぅ~」

 

 そしてこの二人のやり取りに周りの人達はほんわかと和んでいた。

 

「「「「(青春だね~)」」」」

 

 

 そして生徒会室では────

 

「────()()、こちらの書類のサインを」

 

「うむ、かたじけない()()()殿」

 

 ────何時の間にか生徒会員になっていた(メガネ着用の)クルミと一成が黙々と生徒会の作業を処理して行った。

 

 余談ではあるがクルミが一成の「生徒会員になる気はないか?」を彼女が了承した日は嬉しさのあまりにウキウキしながら()()()を帰り道中ず~~~ッと歌っていて、それを聞いた人達はてっきり彼が怨霊か何かに取り憑かれたと思っていたのだが、ただ単に一成が()()()()()なだけだった。

 余談だが彼の歌っていたのは演歌だった。

 

 

 マイはマイで男子生徒や先生などにほぼ毎日アタックをかけられていた。

 が、最近はそれもすっかり止んでいた。

 

 何せその者達は決まって()()()()()()悪夢や、夜に得体の知れない()()に襲われるか、心臓発作になったかのように意識を失うほどの胸の痛みなどの経験をしていった。

 今では冬木市の外から来たナンパ師や未だに諦めきれていない者達だけが彼女に声をかけていた。

 

 

 このような話が、『幸せ』が長年不幸な出来事を体験し続けた冬木市に参っていた。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()




作者:上手く表現出来たかな? 次の話を書きたいと思いますのでコントはほぼ無しです! では次話で会いましょう!

ツキミ:おいなんやん、『温泉』って?!

リカ:やはりそれは定番なのでは?

マイ:あら~? 『混浴』って何かしら~?

作者:…………本当にアンケートがばらけている…………ありがとうございますッッッ!!!!!

読者として、次に見たい作品の物語はどれですか? (ちなみに上から下の選択順は全てd20サイコロで決めましたので、作者の推しの順などありません。 登録されていない方からもメッセージ、または感想欄にて受け付けています! *注*あくまでも参考ですのでご了承をお願い致します。

  • BLEACH
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  • その他(感想欄にて)
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