"Stay, Heaven's Blade" Fate said.  “「その天の刃、待たれよ」と『運命』は言った。”   作:haru970

7 / 63
10/24/21 21:54
誤字修正しました、ありがとうございます宇宙戦争さん!


第7話 袖すり合うも他生の縁

 ___________

 

 三月、セイバー 視点

 ___________

 

 

「あー、冷えるねー。寒いねー」

 

「…………」

 

「セイバーは寒くないの?」

 

「私はあらゆる戦場にいましたのでこれ位は平気です」

 

 セイバーは何故か頑なに教会の中へと同行せず、三月は「まーた何かバ〇オハザード感どころかサイレント〇ル感がビンビン来ているからパス」と(凛には)意味不明な事を言い、結局教会内には士郎と凛だけが行く事になった。

 

「三月殿は────」

 

「────『殿』は勘弁して、むず痒い」

 

「では、三月は『アインツベルン』という名に覚えはありませんか?」

 

「(『アインツベルン』? …………はて? 何処かで聞いたような…………)……うーん?」

 

「では、『キリツグ』には?」

 

「あ! 『衛宮切嗣』? おじさんの事? うん、知っているよ? てか、おじさん(切嗣)が私達の親代わりなんだけど?」

 

「……………(キリツグ、貴方は…)」

 

「?」

 

 急にセイバーが黙り込み、三月が頭を傾げて彼女の目がセイバーの頭へと行く。

 

「そう言えばセイバーの髪の毛ってサラサラだねー。 それってシニヨンだっけ? それも可愛いけど髪を下したセイバーも見たいなー、ツインテとか」

 

「そんな事より早く聖杯戦争に勝ち、願いを叶えたいです」

 

「『そんな事より』だって?! セイバーはもとが良いんだから、もっと────」

 

「────あんた達、何やってるの?」

 

 凛の呆れた声が教会の門で待っていた二人にかかる。

 

 ___________

 

 セイバー運営、アーチャー運営 視点

 ___________

 

『何でも望みが叶う願望気』。

 それが聖杯。

 そのための聖杯戦争。

 そして士郎はその聖杯戦争を総括に終わらせ、人が命を落とす前に自分の勝利で終わらせる事をセイバーに宣言する。

 そして聖杯へかける願いの話に変わった。

 

「私なら体の成長を願うかな?」

 

「ハァ?」

 

 衛宮邸に帰る中、三月の何気ない一言で凛がさらに呆れたような声を出す。

 

「や、だってさ。 信じられる? 私って小学生からほとんど身長とか変わってないのよ?」

 

「そんな事を言ったら俺なんてまだ167㎝だぞ? 男子にしたら低い────」

 

「────へー?ほー?ふーん? 悪かったわねー。 140㎝の私が文句言って。 どうせ140㎝の私は遠坂さんに()()敵いませんよーだ」

 

「あんた達ふざけているの? 聖杯をそんな事に使って…………」

 

「え? じゃあ遠坂さんは何を願うの? 身長も胸も顔も良いから…お金とか?」

 

「あ、それも良いわね────じゃなくて! いい? 聖杯は魔術の神秘に匹敵する代物なのよ? それをそんな気軽に────!」

 

「────そんなに怒るとシワが増えるわよ、凛。 こんばんは、『()()()()()』。 会うのは二度目だね?」

 

 士郎達に声をかけたのは雪のように白い髪と、血のように赤い瞳の愛らしい少女と彼女の後ろに立っていた浅黒い肌の巨人が禍々しい殺意を放ちながら彼らを正面から見つめていた。

 

「私の名前は()()()スフィール。イリヤスフィール・フォン・()()()()()()()。 ずっと、こうして貴方に会える日を待っていたわ」

 

「ッ?! ガッ────」

 

 イリヤスフィールの言った事に引っ掛かりを感じると同時に三月は頭を抱え、股を地面に付き、士郎が駆け寄る。

 

「三月?!」

 

「い、()()?! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い! 頭が………痛いぃぃぃぃぃ?!」

 

 三月は今日で何回目も分からない頭痛に顔をしかめ、目を閉じ、あまりの痛みから涙が流れる。

 まるで内側から何かが力ずくで出ようとしているかのようだった。

 

「……ふーん、()()()()()()()()。 やりなさい、バーサーカー」

 

「■■■■■!!!」

 

「ッ! ハアアァァァァ!」

 

「アーチャー、距離を取って援護射撃!」

 

 セイバーはレインコートを脱ぎ捨てて咆哮を上げ、迫り来るバーサーカーに真っ向から立ち向かい、アーチャーは援護射撃に移行する為に距離を取りながら矢を射る。

 

「アハハハ! 彼女は死ににくいからまず四肢をもいでから犯しなさーい♪」

 

「ハァ…ハァ…ハァ…」

 

 士郎は肩で荒く息をする今日二度目の発作で苦しむ三月を支えながら目の前の戦い………と呼ぶには遠い、バーサーカーとの闘いを見ていた。

 

 セイバーが攻撃を流し、アーチャーの矢をバーサーカーが払い落し、凛が魔術で搦め手で場を有利にしようとするが────

 

「────あいつ、なんて化け物なの?!」

 

 士郎は凛の切羽詰まった声からも、自分も本能で感じていた。

 

()()()()()()()()()()』だと。

 

 先程セイバーとアーチャー、そして凛まで強力な一撃を入れた筈なのに、傷一つ無いどころか動きが加速する一方のバーサーカー。

 

「にい………さん…………」

 

 士郎は自分の力の無さに歯をギリッと噛む。

 

「そうね、セイバー達はバーサーカーに任せて、こっちはこっちで用事を済ますとしましょうかしら?」

 

「ッ! 衛宮君、避けて!」

 

「え────?」

 

 凛が叫び、士郎達の身体を押す。 途端に凛の身体に細い糸のような物が手足と首に巻き付き、拘束し、首を絞め始める。

 

「グ…………かはぁ!」

 

「遠坂!」

 

「フーン。 意外ね、凛。 でも貴方にまだ用は────」

 

「────Shape(形骸よ、)…ist…Leben(生命を宿せ)────」

 

「────え?」

 

 笑っていたイリヤの顔が弱々しい声に顔を驚きに変えて、()()()()()()()()()()()()()なようなものが宙を舞い、凛を拘束していた周りの糸を切る。

 

「ケホッ! (これは『錬金術』ッ?!)」

 

「何? 何なの、貴方は?! 何で貴方が()()を知っているの?!」

 

 戦いが始まって以来、余裕の表情を初めて変え、不愉快さを露にするイリヤスフィールが叫ぶ。

 糸で作られたレイピアは宙を浮遊して、士郎の前へと飛ぶ。

 

「ハァ…ハァ…ハァ…もう………やめて………()()()────」

 

「────三月?」

 

「────だ、黙りなさい!」

 

 息使いが荒く、声も絶え絶えな状態で士郎によってまだ立っている三月のそばの、糸のレイピアが待機するかのようにジッとする。

 

()()は、貴方を────」

 

「(────じいさん────?)」

 

「ッ! うるさい! うるさいうるさいうるさーい!!!」

 

 イリヤスフィールが自分の髪の毛を十本程抜き、()()()()()に変形させてから士郎に背負われている三月へと次々に飛ばす。

 

「消えなさい! 私の前から、消えなさい!」

 

「ク!」

 

 大量の汗を掻く三月の前にレイピアがクルクルと回り、飛んでくるエペの軌道を火花を飛ばしながら僅かに逸らし、エペは士郎と三月の横を通る。

 だがエペの数が七本目となる時にはレイピアの形状はボロボロになり、エペとの衝撃で砕け散る。

 

「…ぁ」

 

 エペがそのままの勢いで三月の顔へと飛来して、イリヤスフィールは安心したように怒った顔を緩める。

 

「────()()()()()()()()()

 

「────ぇ?」

 

「────三月ぃぃぃぃ!」

 

 三月が目を閉じて、彼女の口調と諦めたような声で呆気に取られるイリヤ、そして士郎の叫ぶ声。

 

 そして三月の視界が赤く染まる。

 

「………………………………………………………え?」

 

 彼女を突き放してワザと前に立ちはだかった士郎に、飛んできたエペが彼の腹部に突き刺さった。

 

「ゴハァ」

 

 士郎が吐血して、地面へと倒れのを三月がただ見る。

 

「………………兄さん?」

 

「衛宮君?!」

 

「…………………………何よ、これ? 何なの………………………不愉快! 帰る!」

 

 最初は困惑し、そして次に見た目通りの姿のまま駄々をこねてイリヤスフィールは怒り、そばまで戻ってきたバーサーカーに抱えられ、バーサーカーがその場から飛翔して消える。

 

「シロウ!」

 

 酷くやられているセイバーは自分の傷を物ともせずに士郎のそばへと駆けると、士郎を揺すっている三月を見る凛がいた。

 

「三月、衛宮君から離れて頂戴、診れないわ」

 

「ねえ、起きて兄さん。 こんなところで寝たら風邪を引くよ?」

 

「貴方ね────ッ!」

 

 凛が痺れを切らして三月の肩に捕まると、三月の首がグリンと凛の方へと機械的に向き、そこで三月の表情を見た凛は息を吸い込み、背中にゾクッと寒気が走る。

 

「ねえ、遠坂さん。 兄さんが起きてくれないの」

 

 そこには口が笑っているだけで、光の無い眼が瞳孔を開き、生気が全く感じられない顔のした三月が凛を見返していた。 

 この状態を見たセイバーでさえ息を吸い込む程の異様さだった。

 

「ねえ、どうしよう? 起きないの。 兄さんは寝坊なんかしないのに」

 

 凛が士郎の傷口を見ると、傷が独りでに塞がっていくのを確認してから脈と呼吸を確認する。

 

「………平気よ、気を失っているみたい」

 

「…………そっか。 そうよね。 よk────」

 

 三月が喋り終わる前に気を失い、崩れ落ちる。

 

「………あー、もうー! 何なのよ、もう! まったく……………アーチャー! セイバーと一緒にこの二人を抱えて────!」

 

「ッ…あれ、遠坂?」

 

 そこで士郎が起きると、ボンヤリとしている意識でボロボロの周りを見渡す。

 

「あの子とバーサーカーは?」

 

「衛宮君、説明する前に私から一つ言わせて」

 

「な、何だ遠坂? 急に真剣な顔になって?」

 

「三月の前で絶対にあんな事をしないで」

 

「『あんな事』って………何だよ?」

 

「……衛宮君、最後に何を覚えている?」

 

「何って……何か糸で作られた物同士がぶつかり合ったところ………かな?」

 

 そこで凛が士郎に何があったのか説明する。

 まず、凛が士郎達を押しのけてイリヤスフィールの魔術に捕まり、糸状のレイピアがそれを切る。

 そしてこれを見たイリヤスフィールは次々と自分の糸状のエペを飛ばし、三月に刺さりそうなのを士郎自らが間に入り、代わりに刺された。

 

「ハァ?! 俺がか?! つっても覚えてもいねえし、傷も無いぞ……」

 

「貴方の腹部あたりにぽっかりと服に空いた穴に手を置いてもう一度聞いて見なさいよ。 傷は何かひとりでに治ったわ。 意外ね、衛宮君にそのような魔術が使えたなんて」

 

「え? 俺がか? 前にも言ったように俺にはそんな才能は無いぞ」

 

「なら…………考えられるのはセイバーから何らかの恩恵がある事ね、そんな話聞いた事も無いけど」

 

「…………そうか。 遠坂がそう言うんだったらそうなんだよな」

 

「シロウは身を挺して義妹を守ったのですね。 行動自体は問題ありですが誇り高い行為です」

 

「フ、私にしてみれば愚か者がする行為だがな」

 

 そこに姿を消していたアーチャーが姿を現し、士郎を見下す。

 

「今のは聞き捨てなりませんね、アーチャー────」

 

「────もし彼がそのまま死んでいたらお前も消えるのだぞ、セイバー? その上、後に残されて哀しむ者が少なくとも一人はいる。これが愚か者のする事でなければ何なのだ?」

 

 アーチャーの身も蓋もない言い方に士郎がムッとする。

 

「そりゃあ、俺のしたことは褒められた事じゃないけどさ……」

 

「悔やんでいるのなら力をつける事だな。 さもなくば聖杯戦争からとっとと身を引け」

 

 そう言い残し、アーチャーは消える。

 

「…ま、アイツの言い方はアレだけど的を射ているわ。 衛宮君がさっき経験したように力のないものが戦闘に巻き込まれたらは死ぬわ。 戦えなければ策を練るなり、逃げるなりしてサーヴァントを使い、勝つ。 それに、サーヴァントは強力だけどそれはマスターがいる前提。 それが聖杯戦争よ。 今のあなたは半人前………いえ、なまじ魔術を中途半端に知っているからこそ半人前以下よ。 私に言わせてみれば、貴方よりよっぽど妹さんの方がマスターとしては優良物件ね。 ま、令呪とセイバーを誰かに引き継がせるなら私が貰うけど?」

 

「ハァ? そんな事する訳がないだろ?! 俺はセイバーと約束したばかりなんだ! お前に引き継ぐって事は約束を俺から放棄するのと同じだ!」

 

「シロウ………」

 

「けど、何で遠坂は俺にいろいろしてくれているんだ?」

 

「当り前じゃない。 私からしてみれば衛宮君は隙だらけで何時でも誰からでも狙われやすい状態なんだから。 一応、遠坂家の当主として最低限のルールや基本を知ってから同じ土俵に立つ前に誰かが脱落するなんて私のポリシーに反するわ」

 

「そうか。 ありがとうな、遠坂。 お前はやっぱ良いやつだよ」

 

「んな?! わ、私は当然の事をやったまでよ?! べ、別に礼を言われる事じゃないわ! と、とにかく! 明日から貴方と私は敵同士なのだから覚悟しておきなさい!」

 

 呆気に取られ、赤くなった凛はそう言い残し、その場から素早く離れる。

 

「…………シロウ」

 

「ああ、行こうかセイバー。 三月は俺が背負って帰るから、周りの警戒をしてくれないか?」

 

「承知しました」

 

 士郎は三月が借りていた上着で破れたシャツを隠して三月を背負い、セイバーはレインコートで自分を覆い、衛宮邸を目指す。

 

「そういえば、セイバーの傷は大丈夫なのか?」

 

「一応は。 ですが完璧とは程遠いです。 できれば三月の治癒を受けたいのですが…流石に気を失った彼女をその為だけに起こすのは悪いかと」

 

「ああ、三月は心配性だからな。 けど、()()()()()()()()()()()()とはな………余程のショックを受けたんだろうな」

 

「…………ッ」

 

 セイバーは士郎に言えなかった。

 三月の先程の()()の事を。

 余りにも自分達の知っている()()からかけ離れていて、話題に出し辛かったのだ。

 

「けどあの『アインツベルン』って子…あんな小さな子供まで聖杯戦争に参加しているとは────」

 

「────シロウ、誰かが近くで魔術を使っています。 指示を」

 

 一瞬さっきの死闘を思い出す士郎、だが相手がバーサーカーやランサーではない事をセイバーから聞き、様子だけでも見に行こうと移動を開始する。

 

 そして、士郎はどこかで感じた事のある空気を不思議に思いながら────

 

「────へぇ、驚いたな。 まさか、あの『衛宮』がマスターになっているとはね。 それに都合よくサーヴァントも連れている」

 

 そこに現れたのは『間桐慎二』とバイザーを掛け、黒を基調としたボディコン服を着た紫色の髪の毛の長身の女性が立っていた。

 

『美綴綾子』を腕に抱きながら。

 

「美綴?! 慎二、お前まさか……聖杯戦争に────?!」

 

「────ああ、安心しろよ衛宮。 こいつが僕に付きまとっていたから眠らせているだけだ。 何もしちゃあいない。 ところでさぁ、僕と手を組まないか?」

 

「何?」

 

「僕が聖杯にかけたい願いは『魔術師として認められる』事。 そしてお前の事だから聖杯に願いなんて無いんだろう? それにあったとしても、僕にはあまり問題は無い。 聖杯戦争で生き残ればそれでも『認められる事』にはなるんだしさ。 後はサーヴァントの願いだけど………それはそれで他のマスターやサーヴァントを殺した後で彼らに決着を付けさせればいい。 どうだい? 悪くないだろう?」

 

「………何でだ、慎二? 俺なんかより遠坂とかの方が良いんじゃないか?」

 

「ああ、アイツにも話を持ち掛けたけどキッパリと断られたよ。 確かにお前はアイツに比べるまでもない素人だ。 だけど僕と君t────『君』との中だから提案しているんだ」

 

「…………ごめん、慎二。 今は答えられない…考えさせてくれ」

 

「ま、それが普通の返事だな」

 

「ただ一つだけ聞かせてくれ慎二、()()()一般人を巻き込んでいるか?」

 

「いいや、()()()()そんな事をしない」

 

「そうか、悪いな」

 

「フン、分かったのならとっとと行けよ。 風邪を引いてしまうぞ?」

 

「ああ。 セイバー、悪いが美綴を抱えてくれないか?」

 

「……承知」

 

 セイバーが綾子を片手で抱え、士郎の後を歩く。

 

「…………ここであのサーヴァントを倒さないのですか?」

 

 バイザーを掛けた女性が慎二に問いかける。

 

「『倒せ』と命じたら倒せれるのか?」

 

「………………………難しいでしょうね」

 

「だろ? だから爺さんの言ったようにまずは力を蓄える。 だが僕のやり方でだ。 罪の無い奴らは巻き込まないが、その他はオーケーだ。 ()()()()の探索を続けるぞ、ライダー」

 

「……………はい」

 

 ライダーと呼ばれた女性のサーヴァントは少々不服なトーンの入った返事をし、慎二は苦笑いを浮かべた。

 

「それに、今のアイツ(衛宮)には気を失っている二人を守りながら戦うのは難しい。 今襲い掛かれば、『衛宮』はそんな不意打ち行動みたいな卑怯な手が嫌いな節があるからな。 仕留めるなら確実に邪魔が入らない所だ。 行くぞ、ライダー」

 

 慎二とライダーは夜の街の中へと消え、士郎達は衛宮邸へと再度向かい始め、セイバーもまた士郎に慎二のサーヴァント今倒さないのかと問う。

 

「いや、今の俺達には気を失っているこの二人を守りながら戦うのは難しいんじゃないか? 下手をすれば美綴か三月を巻き込んでしまう可能性がある。 慎二は表面じゃ『気にしない』とか言うかも知れないが、アイツは内心泣くだろうしさ。 言動と違って根は優しい奴だからな。 もし戦うとしたら、他人が巻き込まれない所を選ぶだろ」

 

「…………」

 

 ここに意外と考え方が同じようで、微妙にズレていた親友同士がいた。

 

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

「三月……………三月」

 

「…………ん」

 

 三月が身をよじり、目を開けると見慣れた天井と士郎の顔が目に入った。

 

「あれ? 私……いつ家に?」

 

「ああ、起こしてすまない三月。 でも美綴の様子が────」

 

「────綾子が?」

 

 三月は起き上がり、隣の部屋で苦しむ綾子を見て血相を変える。

 

「え?! 何これ? どういう事?! え? 呪詛? ううん、これは残滓?」

 

「やっぱり三月には分かるか」

 

「あ」

 

 三月がジト目で見ている士郎を見て、三月は目を逸らしながら笑う。

 

「あ、あはは~」

 

「今は聞かないでおく。 だからお前から話すのを待つ。 でも今は美綴の事を診てくれるか? 最初は遠坂かあのエセ神父に頼ろうかと思ったんだがセイバーがやめておけって」

 

「セイバーが?」

 

「はい、仮にも他の運営のマスターと得体の知れないものに借りを作るのはどうかと」

 

「…………な、何か複雑だけど………やってみるわ」

 

 そう言い三月は美綴の首に痣のようなものがあるのを見て、それが胸へと続き、もっとよく見る為に美綴の制服の上着とシャツを脱がせ────

 

「────うおわ?! お、俺! 部屋の外に出ているから!」

 

 ────士郎が急に赤くなりながら、部屋を退室するとセイバーが後を追う。

 

「???」

 

 三月は何故士郎の態度が急に変わったのか分からず、そのまま美綴の治療を再開する。

 

「あら、以外と可愛いブラ」

 

 他意は無く三月は治療を続ける。

 

「83㎝か…………良いな~」

 

 ………………………………他意は()()無く三月は治療を続ける。




作者:楽しんで頂けたら、是非お気に入りや感想、評価等あると嬉しいです!あと最近またHeaven's Feel Iの映画見たけど、イリヤって初登場の時のセリフエグイな。

ラケール:もうあれって『ヤンデレ』と言うよりは『病んでいる』じゃないの?

マイケル:女って怖ええええ!

三月(バカンス体):でも無理も無いと思うわ

マイケル:ちなみに最後の『美綴』って奴のブラの色は?

三月(バカンス体):ピンクのフリフリした奴

ラケール:アホかあんた達?!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。