"Stay, Heaven's Blade" Fate said.  “「その天の刃、待たれよ」と『運命』は言った。”   作:haru970

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第9話 セーフ? アウト?

 ___________

 

 セイバー運営 視点

 ___________

 

 士郎は朝日で目を覚まし、さっきまでナニかをしながら揉んでいた手が天井へと向けていたのを目で追いながら見る。

 

 内容はさっぱり覚えていないが────

 

「────ッ(ヤバイ奴か、これ?!)」

 

 本能的にナニがあったのかはわかっていた。 彼も普通の男性、しかも思春期真っ只中。

 

 ただ人一倍は気を使っているのだ。

 

 何せ洗濯は今は女性がほとんど担っている状態。

 失態など犯せば彼女らも勿論、士郎自身も気まずい事この上ない。

 というか恥ずかしさで死ねる自信はあった。

 

 彼は布団をバっとめくり、下半身を確認する。

 

「…………セーフ(安全)だ」

 

「ハイ。敵は確認していません、シロウ」

 

「ああ、セイバー。 そっちじゃな────あああぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

 士郎の半分寝ぼけていた頭がフル作動して、横で正座していたセイバーから毛布と一緒に後ずさっていた。

 

「せせせセイバー?! 何でここに?!」

 

「シロウ、私に宛がわれたあの部屋はここから離れすぎています。 ここの結界は優秀ですが、ただ()()()()()()()()()だけをするものです。 私達は同室で休むべきです」

 

「え゛。(それ無理、俺が精神的に持たないッ!)」

 

 士郎がジト目でセイバーを見ていると桜の声が部屋の外からしてきた。

 

「せんぱーい? 大丈夫ですかー?」

 

「士郎ー、藤姉はもう先に出たよー? 早くしないと遅刻するわよー?」

 

「あれ、もうそんな時間か」

 

「シロウ? 彼女らは何の事を言っているのですか?」

 

「あ。ああ、今日は学校なんだ」

 

「……………………………はい?」

 

 セイバーの目が細めていき、士郎を冷た~い目で見る。

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

 士郎、桜、そして今日は髪をツインテにした三月が通学路を横並びで歩くと、力強い風が吹く。

 

「うー、さっぶい!」

 

「ハイ三月さん、手袋です」

 

「うおー! ありがとう桜! 通りで何か忘れていたと思っていたんだー!」

 

「ふわぁ~」

 

「先輩? どうしたんですか、朝から欠伸を出すなんて珍しいですね?」

 

「あ、ああ。ちょっと中途半端な起き方をしてな」

 

「この頃冷えるからねー、私も冷え性じゃなかったらグッスリ寝られるんだけどな~」

 

「三月のは体質だろ? 仕方ないって」

 

「はぁ、士郎は良いよ。 寒さで夜遅くに起きたりなんてしないから」

 

 結局学校へはいつも通り登校する事になった。 セイバーも最初は異を唱えていたが、魔術師の戦いは基本人の目に触れない夜や人が来ない場所で行うもの。 日中や人目が密集する学校が戦いの場になる筈がないと士郎は押し切った。

 

 ただセイバーの言う事も一理あり、士郎は明日の朝からこそセイバーに稽古をつけてくれと頼んだ。 これで────

 

「────どうしたんですか、先輩?」

 

「何でもないよ桜。 ただの考え事だ」

 

 そのまま三人は学校へ登校して、士郎達はまず桜と離れ、階段を上る。

 その時にふと三月は思う、「あれ? 何時もの吐き気とか眩暈とか頭痛が何時もより酷くない?」と。

 

 そして────

 

「────ンゲッ

 

 士郎と三月の姿を見て、カエルが潰れたような声を遠坂凛が短く上げた。

 

「よ、遠坂おはよう」

 

「おはようございます、遠坂さん」

 

 未だに「マジか?」または「アホか?」の表情で驚愕する凛。

 それに対して何時も通りの挨拶をする士郎と三月は凛の表情に「どうしたんだろう?」と思う。

 

「…大丈夫か、遠坂?」

 

「あの、具合が良くないようでしたらお薬ありますけど?」

 

 凛は何も返事をせず、苛ついた顔をしながら踵を返して反対方向に通路を歩く。

 

「………私の顔にご飯粒付いてないわよね?」

 

「ああ、ない。 俺の顔にもパンのカスとかないよな?」

 

「うん、ない」

 

「「……………………何だったんだろう????」」

 

 そして周りの生徒達も休みに羽を伸ばし過ぎたのか、何人かが欠伸を出したり、ウトウトして眠気が抜き取れていない足取りで挨拶をする。

 

 その日、お昼の休憩時間に弁当箱を開けると士郎はびっくりする事になる。

 

 何と中に入っていたのが全てお腹に重い物ばかりだった。

 

「鶏肉のステーキの上に溶けたチーズと五目御飯とその他のおかず…………食べきれるかな、俺?」

 

 同時刻、別の教室では三段弁当箱を軽々と一人で完食する三月の姿があった。

 昔から大食いの彼女が二段から三段箱にグレードアップしたのを見た周りの人達は「あの量のモノは一体どこに行くのだろう」と思っていたそうだ。

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

 そして時は放課後の下校時間となり、三月がまだ生徒会室にいる士郎を呆れた目で見ていた。

 

「士郎。 何をしているの?」

 

「みりゃあ分かるだろ? 各部活の暖房設備修理だ」

 

「………もう私は口を挟まないけどほどほどにね? 私は商店街に寄ってから帰るから」

 

「ああ、すま────ん? 商店街?」

 

「うん、食材をね。 人が増えたし、安売りをしているものがあるから少し多めに」

 

「分かった、気をつけて早く帰るんだぞ?」

 

「うん、ありがとう」

 

 三月はそう言い残し、士郎は暖房機の修理へと戻り、気が付けば夕焼けの光が生徒会室を満たしていた。

 

「ヤバ、もうすぐ夜だ」

 

 下校するために学校の校門に降りようとすると、上の階段から遠坂凛が腕を組みながら士郎を見下していた。

 

「あれ、遠坂? 何してるんだ、早く帰らないと────」

 

「────呑気なものね、呆れを通り越して怒りにまで達したわ。 貴方、自分の立場を理解しているのかしら?」

 

「ハァ? お前、何言って────ッ! 魔術刻印?!」

 

 凛は左腕の袖をたくし上げると、緑色の線のした模様が浮かび上がる。

 

 『魔術刻印』。 魔術師の家系が持つ、『積み上げた遺産』とも呼べる血統の歴史(研鑽)を具現し、固定化した代物。 数代に渡る魔術の家系で、優秀な血筋であるほど複雑化して行く『模様』はその魔術師の家の結晶。 そして大抵の場合、魔力を通すだけで魔術をワンアクションで行使出来る、一般人的に言えば『常に弾倉に弾丸が装填されているダブルアクション銃』に近い。

 

「お前正気か?! 夜になりかけとはいえ、学校だぞ?! 聖杯戦争中、マスターは人の目に触れない所で戦うんだろ?!」

 

「じゃあ聞くけど、貴方の言う『人の目』は今どこなのかしら?」

 

 士郎がハッとして辺りを見渡すと、周りに人影が無い事に気付く。 学校は最近の事件などの影響で部活は全て中止になり、普段は遅くまでいる筈の警備員や管理人もこの頃は下校時間の数時間後になったら家から学校に来て、一回り確認した後に学校の戸締りをすると言う、かなり消極的な業務に変わっていた。

 

「な、遠坂…お前、まさか────」

 

「────『ガンド』って知っているかしら? 北極に伝わる呪いで、相手を指差す事で体調を悪くして病気にするという、一種の呪術。 ただし、私の場合は()()()()威力があるから打ち所が悪ければ────()()()()、衛宮君」

 

 

 ___________

 

 三月 視点

 ___________

 

 

 

「う~ん」

 

 三月はその時悩んでいた。

 

 するべきか、するべきではないのか。

 

 二つに一つ。

 

 自分との戦いが────

 

「決めた! おねえさ~ん! そこのケーキ下さ~い!」

 

 ────始まる前に終わった。

 

 三月はホクホク顔で買ったばかりのロールケーキのバッグを腕からぶら下げながらご機嫌に歩いていた。

 

「(買っちゃった、買っちゃった~♪ でも仕方ないよね? バーゲンだったんだし。でかいし。サービスされた食材の分お金浮いてたし)」

 

 既に両手には数々の食材が入っているショッピングバッグを持っていて、そこにケーキが更に足された。

 

 だが楽しそうに歩いている三月の背後から影が落ち、これに気付いた三月は振り向かえると────

 

「へ?」

 

 ────誰かの手が自分の首に目掛けて飛んで来た。 

 

 

 

 …………………

 ………………

 ……………

 …………

 ………

 ……

 …

 

 

 

 

「リーゼリット! 貴方、どこに行────いぃぃぃぃ?!」

 

 不機嫌そうな声が次第にビックリしたようになるセラ。

 

「セラ? どうしたの、そんなに慌────わわわわ?!」

 

 不思議そうな声が次第にセラと同じようにビックリする声に変わるイリヤスフィール。

 

「持ってきた」 ←棒読み

 

 相変わらず感情の籠っていない声と顔で答えるリーゼリット。

 

「あ、どもー。持ってこられた衛宮三月で~す」

 

 そしてリーゼリットに首の根っこを体と買った食材ごと持ち上げられて、手足を宙ぶらりんにしている三月がビックリしているイリヤスフィール達に挨拶をする。

 正に『首根っこで持ち上げられた子猫』状態のようだった(持ち上げられていたのは毛皮ではなく上着だが)。

 

「リーゼリット! ここ、こ、こ、こ、こ────?!」

 

「────ニワトリのコケコッコ?」

 

 三月のジョークで彼女をセラは睨んだ。

 

「違います! これは一体どういう事です?!」

 

「見つけたから拾って来た」 ←棒読み

 

「はい、確かに(物理的に)拾われました~」

 

「貴方は貴女で少しは危機感を持ったらどうなのですか?!」

 

「え~? そんな事言われてもな~」

 

「セラ、うるさい。近所迷惑」 ←棒読み

 

「私も同感」

 

「フ、お前は分かっているな」 ←棒読み&変わっていない表情

 

「貴方もね」

 

 そして見詰め合う三月とリーゼリット。

 ここに奇妙な出会いが────

 

「────わぁ、リズが私たち以外と仲良くなるの初めて見たわ!」

 

「お、お嬢様…それはいかがなものかと…………ハァー」

 

「セラ、溜息良くない。 幸せが逃げる」 ←棒読み

 

「あとシワも増えるって聞いたよ~?」

 

「だ・れ・の・せ・い・で・す・か?!」

 

「…………アハハハハハ!」

 

 …………ここに奇妙な出会いが一つ、それもほぼタイミングと偶然が完璧に一致していなければならない状態でそれは成った。

 

 まず、イリヤスフィール達がいるアインツベルン城には必要なものが一通り揃っているので町へ出る必要はほぼ無いと言っていい。

 そして主からの『我儘』か『気まぐれ』が無ければリーゼリットは拠点から動く事は無い、何せ彼女は一日に『活動時間制限』があるのだから。

 

 次に、出掛けるとしてもほとんどの場合、イリヤスフィール単体か、セラとリーゼリットのどちらかになる。 このように三人で出かけるのは余程の事が無い限りか、主人であるイリヤスフィールが頼む(命令)以外ない。 そうだとしても並大抵の場合、世話係のセラが反対している。

 

 そして最後に、イリヤスフィールは余程の事でなければ興味を示さない。 彼女はあの遠坂凛やセイバーでさえ『駆除すべきお邪魔虫』としてしか認識していない。

 

 だがこれらがすべて、偶然に偶然を重ねたような出会いがあった。

 後になって、これが『運命』との出会いと考えられるような出来事の一つだった。

 

「あのー、降ろしてくれませんかね? いい加減、上着が伸びちゃうと思うので」

 

 リーゼリットがパッと手を離して、三月が地面に着地する。

 

「うわわわわ!」

 

 だが突然の事と持ち物の重さで後ろへと自然に倒れ始めて、頭の上を何かポヨポヨしたものが当たって、リーゼリットの腕が三月を支える。

 

「大丈夫?」 ←棒読み

 

「あ、ありがとう」

 

「そう」 ←棒読み

 

「あ、お詫びにこのケーキはいかが? 皆さんで楽しめるサイズだと思います」

 

「お前、良い奴だな」 ←棒読み

 

 未だに笑うイリヤスフィールとは反面に、セラはずっと頭を抱えていた。

 だが途端にイリヤスフィールが笑うのをやめて、真剣な顔で三月を見る。

 

「ねえ、少しお話をしないかしら?」

 

 場の空気がイリヤスフィールの出す殺気にピリッとして、その場にいたセラとはリ-ゼリットは体を瞬時に何時でも戦闘態勢に入る。

 

「??? 良いよ? ウチ(衛宮邸)に来る?」

 

 この三月の言葉にセラが思わずズッコケ、リーゼリットはイリヤスフィールの殺気が薄れると同時に態勢を解く。

 

「セラ、大丈夫?」 ←棒読み

 

「私の二年間内で一番精神的に疲れて来る日だわ」

 

 結局場所は近くの公園と移り、リーゼリットが周りの警戒、セラが人払いと簡易認識阻害の結界を張った。

 

「はー、凄いなー」

 

【告。 『アインツベルンの結界術』を解析、()()シマす】

 

「ハァ~、何だかな~」

 

 三月はベンチにイリヤスフィールと座りながら溜息を出し、イリヤスフィールはその溜息を(セラと三月の)実力の差からだと思い、ドヤ顔で(無い?)胸を張った。

 

「フフン。セラはそこら辺のお粗末な魔術師なんかとはケタが違うわ────でもそれは貴女にも言える事ではなくて?」

 

 そう言い、イリヤスフィールは一本の髪の毛を『小鳥』に変えて肩に乗せる。

 

「あ、凄い! アオガラ? 可愛い~♡」

 

 三月は制服のカバンに手を入れて裁縫中のモノから毛糸を一本取り、それを鷲に変えてから頭に乗せる。

 

「う~ん、どうしても鷲になるな~」

 

「……やっぱりね。 それは本来、アインツベルン家で()()()()が使っていた魔術よ」

 

 イリヤスフィールが魔術を解き、三月も同じくしてから、毛糸をカバンに入れ戻す。

 

「ん? 先代?」

 

「そう、()()()スフィール・フォン・アインツベルンという名よ、聞き覚えはあるかしら?」

 

「んん~~~~? (()()()スフィール? ん~、どこかで………………あ。 この子もしかしておじさんが言っていた────?)」

 

【────告。 検索結果に出マシた。】

 

≪何時か、君より白い髪で………赤目の女の子が来るかも知れないし、来ないかも知れない。 多分、会ったとしても友好的な対面はないと思う…………でも、もし会えたのなら………………どんなに酷い対面でも、どうか……………嫌わないで上げて欲しい。 彼女は…………僕の犯した大きな罪の一つなんだ。≫

 

「(ああ、そうだった! え? じゃあおじさんは────?)」

 

「────貴方はどうしてその魔術を使えるの? 貴方は………貴方はアイリスフィールと『衛宮』とはどんな関係なの? 教えて頂戴」

 

「う~ん、何処から始めようか…………」

 

 三月は腕を組みながら唸る。

 

「さ~て、何処から話そうか?」と三月は考えながら、情報を整理する。

 

「(バーサーカーという規格外のサーヴァントを持って()()()今判明している運営の中でトップの戦闘能力を持つサーヴァント。 イリヤスフィール自身もかなりの魔術師で、大層な名前から推測して代々続いている一族の聖杯戦争の代理として日本へ来ている………筈。

 ここで『実は私も優秀な魔術師で、色んな魔術が使えます』と言ったなら………………………………何か嫌な予感がするからパス。あ、ちなみに嘘を付くとかはぐらかすのは論外ね。 多分だけど即殺されるから…………う~~~ん)」

 

 ならばと思い、三月がとった行動は────

 

「────おじさんが………『衛宮切嗣』が私に教えてくれたの」

 

「…………え?」

 

「私が小さい頃にね、身を守る為に()()()()()の。 最初彼は嫌がっていたわ、『それの所為で身近な人達を苦しめた』って」

 

「…………」

 

 イリヤスフィールはただ静かに三月の次の言葉を待つ。

 無表情のままで。

 

「それでも私は彼にずっと頼んでね? 彼が私の魔術の素質を診ると『錬金術』に向いていたのを見たら、彼は嘆きながら泣いたわ。 『神様、何で僕を未だに苦しめるのだ』って。 それから聞いたんだけど、おじさんは年に何回も海外に出て、私は一度彼に訊いたの。 『何処に行くの?』って。 そしたら彼はこう言ったわ、『僕はせめて、この約束を守りたい』って。(こういう時は()()嘘にするんじゃなくて、真実と嘘をコンクリートミキサーにぶち込んだ様に混ぜて話すに限るわ)」

 

 確かに三月は『錬金術』()教わったから嘘ではなく、切嗣が海外に出てから帰って来て泣いていたのも嘘ではなかった。

 

 そこから三月は掻い摘んでイリヤスフィールに色々と話した。

 切嗣はずっと前回の聖杯戦争からの呪いを受けた体を引きずりながら苦しみ、悔やみながら『家族』を迎えに出たのに、相手のところが『契約違反』とみなして門前払いを何度も食らった事を。

 

「(これはおじさんの言っていた事と、兄さんがセイバーから得た情報を掻き混ぜた想像なので良い線は行っている………筈)」

 

 切嗣が毎回海外に出て、呪いに体と精神共々食われ、身を文字通り犠牲にしながら帰ってくる度に部屋に籠って泣いていた事を。『ごめん、イリヤ』って何度も何度も繰り返しながら。

 

「(これは本当。 あの時、様子を見に行った私に感謝ね)」

 

「嘘」

 

 イリヤスフィールが三月の話を『嘘』と感情を表に出さずに即否定した。

 

「(デスヨネー。だがこれも想定済み。だから────)────じゃあ、()()()()()? 『()()()()()?」

 

「え?」

 

 ここで初めてイリヤスフィールの顔に変化が応じ、目を少し見開く。

 

「(まあ、無理もないか。)えっと、これは『遠見』とか『憑依』の魔術の応用なんだけど…………私は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()の。 そしてそれを()()()()()()()

 

「そんな………嘘。聞いた事も無いわ、そんな魔術」

 

「(ハイ、()()()というか大博打なんだけど。多分こうでもしないとイリヤスフィールは納得しないでしょ。)もし私を信じられないんだったらあの二人に私を見張って貰って、イリヤスフィールに異変が起きた瞬間に私の首を刎ねて貰っても良いわ」

 

 三月が出た博打は『自分が理解しよう』と思い、その通りに成った事を逆に『情報を他者に見せる』という、普段(と言うか常識)とは違う形でイリヤスフィールを説得するという賭けに出た。

 勿論そんな事はした事が無いし、試した事も無い。 ましてや()()()()()

 

 ただ三月は以前、切嗣の魔術を「『やってみよう』と思ったら『出来た』」現象が今度も働いてくれるのを心底祈っていた。

 

「(でももし…………もしこの人達を『敵』から『仲間』………まで行かなくても、せめて『敵対者』でなくなるのなら兄さんの生存に繋げれる………………筈。)」

 

「いいわ、その挑発乗ってみようじゃない。 セラ、リズ────」

 

 イリヤスフィールがメイドの二人を呼び、事情を説明する。

 

「お嬢様! 危険すぎます! それならば私かリーゼリットを先に────!」

 

「────私もしたいのは山々なんだけど、これは亡くなった人に余程親しい人でないと拒絶反応を起こして術が失敗するの。(ちゃんと出来るかどうか云々の前に、お前に見せれたとしても無駄なんだよ!)」

 

「聞いた通りよセラ。 それに…………私は知りたい」

 

「お嬢様…………」

 

「セラ、安心して」 ←棒読み

 

「リーゼリット?」

 

「最近手刀でガラスの瓶数本を斬れるようになったから人間の首を刎ねるのは出来る筈」 ←棒読み

 

「こわっ?! リーゼリットさん怖い!」

 

「エッヘン」 ←棒読み

 

「ハァ……………分かりました。 そこの貴方! 変な事をお嬢様にしないよう私がお嬢様の状態を管理します! 覚悟なさい!」

 

「あ、うん。 別にいいよ。 じゃあ、まずは額を合わせてから始めるわ。(ウオォォォ! 頼みます、イリヤスフィールにおじさんの事を~!私から~!見せれるように~!)」

 

 そして三月は『衛宮切嗣』を()()()()()、イリヤスフィールの()()が三月の()()に釣れられて来るのを()()()()()()()

 

「(おお?! 何か行ける感じじゃん? よっしゃあ!)」

 

『何、これ? 真っ暗…』

 

 イリヤスフィールの声が()()の頭の中で響く。

 

『もうちょっと待ってね。 後少しで────』

 

【────『衛宮切嗣』が検索結果に出ました。 『()()』しマス】

 

 闇の中に景色が映り────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────()は夜空の下で、優しく微笑む『彼女』に見惚れていた。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()?」




作者:後半の文章から何が起きているのかお分かりになられる方はいますでしょうか?

マイケル:え?何で?

作者:自分の非才が怖いから…で? 何で皆さんコタツに入ったまま寝てるの? 人が買って来たってのに………

マイケル:何かさみーから、外

作者:こっちはこっちでストック切れたってのに……呑気なものだ

マリケル:つうー訳で、『お気に入りや感想、評価等あると嬉しいです』。だろ?

作者:ここから投稿遅くなるかもしれませんが、短くても良いのなら出来ると思う………仕事が~~~~!
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