前回更新から少し期間を空けてしまいまして、本当に申し訳ありませんでした。以前使っていたスマホから機種変を経て新しい物に変わったり、ガルパでは卒業イベントと周年イベントが来ておりましたので……それにかかりっきりとなっておりました( ̄▽ ̄;)(ちなみに周年イベントでのお目当ては確りお迎え済です)
そんな紆余曲折もありまして、今回はパス病みの前回更新分にてお知らせしていた通り、コラボPartの続編をお届けしようと思います。次回の投稿がどうなるかはまだ未定ですが、楽しんで貰えたなら幸いです。
それではスタートです!
Morfonicaのギタリスト……桐ヶ谷透子の唐突な思い付きによって行なわれているお泊まり会は、現在就寝する準備が全員整っている状態まで済んでおり、今は事の発端である彼女が持ち込んだ『怪異症候群』を全員でプレイしている。
最初は何事かと耳を疑ったが、その原因がメンバー大半の諸事情に寄る欠席だった事を聞き、京介と一緒に軽く呆れてしまった事は今でもよく覚えている。
「あれ? そう言えば……最初の女の子は何処に……」
「確かに……。今操作をしている女の子は、確かその子の友達なんですよね?」
「そうだよ。けど、参ったな……このフロアを探して居ないなら、上階か地下の方に居る事になる」
「早く行きましょう、颯樹さん! 貸して下さい!」
「うえっ!? ちょっ、焦らなくても貸すから待って!」
僕は我先にと言わんばかりに詰め寄って来た透子にコントローラーを渡し、彼女に操作権を任せる事にした。まあ、透子がやりたいと言って企画された物だし、別に不自然な箇所は無いんだけど、如何せん強引過ぎるかなぁ……と思っていた。
そして操作してるキャラが上階に上がった時、その変化は突如として起こった。
『フフフフフ……』
「な、何この声……すごく不気味……」
「早くこんな家出ようよ透子ちゃん。これ以上無闇に探索すると何か良くない物が」
「ふーすけも彩さんも心配し過ぎ! ホラーゲームの醍醐味はここからっしょ!」
突然聞こえて来た不気味な笑い声に、彩とつくしがリタイアの催促をしていたが、それは透子に軽く笑いながら一蹴されてしまった。同じくその光景を見ていた日菜も透子に便乗した為、彩とつくしはすっかり黙り込む事となった。
「うーん、この正面の部屋は空いてないか……あ、鍵が居るのか。それじゃあお次はその隣の部屋を……って、何これ!」
「えっ、嘘……なんで……」
「あ、あれって……さっきの……」
あー、やっぱそうなるよね……。
その光景を目撃した彩とつくしは、彩が僕の所……つくしが京介の所に抱き着いて、意地でも画面を見たくないと言う意思表示をしていた。反対に日菜と透子はと言えば、心の底から楽しそうにゲームをしてる為、この二組での大きな温度差は何なんだと頭を抱えてしまう始末だ。
「つくし、大丈夫だ。俺が近くに居るからな」
「ありがとうございます、京介先輩……」
「彩もだ。暫く落ち着くまでそのままで良いからね」
「ぐすっ……ありがとう、颯樹くん……」
そんなやり取りがあったのを他所に、透子は着々とゲームを進めていた。初めてプレイしている人だとは到底思えない様な操作ぶりだったが、ある所まで来ると、その表情が少しだけ歪んだ。
「ん〜?」
「どうかしたのー、透子ちゃん?」
「いやー、アタシの気の所為ですかね……なんか襖の所に目印みたいなのが……」
日菜の問い掛けにそう答えた透子は、その所までキャラを動かして調べ始めた。するとその時を待ってたと言わんばかりに、襖を叩く音が聞こえ始めた。それは徐々にテンポが早くなっていき、リズム感のある物へと変わって来ていた。
「い、一体……あそこに何が……」
「透子」
「? どうしたんですか、颯樹さん」
「気を引き締めろ。ゲームスタートだ」
「え?」
僕が彼女にそう告げると、先程調べていた襖の奥からクマのぬいぐるみが出て来た。……来たか。
『私、鬼ごっこがしたい……』
「う、うわぁぁぁ! なんかぬいぐるみが追いかけて来ました……て、えぇっ!? ちょっ、執拗い!?」
「さ、颯樹さん……これって……」
「そのまさかだよ。今さっき襖から出て来たクマのぬいぐるみが、ここでの鬼だ」
僕の言葉に彩とつくしの背筋が凍り、これから起こる事への恐怖を予感させた。二人にとってみれば可愛さが全面に押し出されたクマのぬいぐるみがプレイヤーを追い回す鬼だとは、そんなの天地がひっくり返っても想像できないだろう。
その後は執拗に追い回されながらも、撃退用の仕掛けやアイテム等を駆使して何とか潜り抜けていた。多少予想外な所から出て来るハプニングこそあったが、それはホラーゲームだからと言う事で全員が納得出来ていた。
そして最初と2つ目の怪異を終えた辺りで、僕の服の袖が引っ張られる感覚があった。
「颯樹くん……」
「? どうしたの、彩」
「少し……席を外しても良い?」
「……あぁ〜、了解。今のうちに行って来て良いよ。つくしたちの方は僕と京介で見ておくから」
僕が彩にそう伝えると、彩は僕から離れて席を立とうとした……が。
「……」
「? 何これ」
「……さっきの見てたら、怖くなっちゃって……」
彩からそう言われた僕は、視線で京介の方に席を外す事を軽く訴えかけた。すると同意の返事が返って来た為、僕は彩に付き添ってその場を離れる事にした。
その際にはなるのだが、透子と日菜の視線が何やら良い玩具を見つけた、と言わんばかりの好奇な物だったので、後で本当にキッツイお仕置をしようかなと考える羽目になったのはまた別の話だ。
「……」
『ごめんね、颯樹くん……私のわがままに付き合わせてしまって……』
「別に良いよ、このくらい」
『えへへっ、ありがとう♪』
僕は壁に凭れながら、中に居るであろう彩とほんの少しの会話をしていた……と言うのも、先程彼女が僕に訴え掛けたのは、どうやら見ているうちに我慢の限界に達してしまったらしい旨で、寝る前に少し行きたくなる気持ちは分からんでも無いし、実際彩はかなりの怖がりな所もあるので、仕方無しかなと心の中で割り切っていた。
その間に僕は、リビングで続けられているゲームの様子に耳を傾ける事にした。ちょうど2つ目のチャプターを終えて、次の場面に進む所みたいだ。
最初はどうなる事かと思ったが、日菜と透子が同じ気質なのか……お互いが良い話し相手になっている様で。悪戯好きな所まで波長が合わなくても良いのだが、それはそれとして、バンド毎の壁を越えた交流が出来ている事に喜びを感じて居るのが事実だったりする。
「……ん、音の雰囲気が変わった」
『え、どうしたの? 颯樹くん』
「彩……耳、塞いでてね」
『え? う、うん……』
まさか、この後って……。
僕は突如として耳に聞こえて来た音楽に不気味さを感じながら、京介たちの様子を遠目で見守る事にした(ここから離れると彩にその後泣き付かれる可能性が極めて高いので)。
「彩さん、やっぱりダメだったか……」
颯樹さん達が一旦部屋を出た一言目がコレだ。全く、彩さんを参加させると言い出した日菜先輩は人が悪いのを度が過ぎてるぞ、うん。
「つくし、無理だったらお前も颯樹さん達と一緒に席を外していいからな?大丈夫、俺は責めないがもし透子が責めてきたら、後で俺が制裁するから」
「わ、私はだ、だだだだいじょぶででで、す!」
「既にアウトだろ」
二人が部屋を出てくのを確認した俺は、隣にいるつくしに気に掛けた。コイツもホラー耐性が皆無に等しいからな……。
しかしつくしは大丈夫だと言い張るが、恐怖の影響からか動揺してた。というより動揺しすぎだろ……。俺はつくしの動揺に少し呆れたが事情が事情なので同情した。
「ははは、ふーすけ怖がりすぎ!」
「そーだよつくしちゃん! 折角のお泊まり会なんだしもっと楽しまないと!」
だが俺がつくしを心配している傍ら、透子と日菜先輩はつくしを見ながら、ケラケラと笑って揶揄っていた。オイ二人とも、不謹慎すぎるぞ。というより今回のお泊まり会、元凶はアンタらじゃあないか。
「全く、二人とも……(コレは後で紗夜さんに報告しておかないとな)」
俺は二人の嘲笑に近い揶揄いに呆れながらため息をついた。それと同時に、日菜先輩の姉であり透子のギターの師匠である紗夜さんに漏れ一つ残さずに、今日起こった事全て報告する事を心に誓った。
まあしなきゃいけないんだけどな。えっ、何故そうなったかって?それは透子と日菜先輩が今日のお泊まり会を提案してきたその日の夜まで話を遡ろう……。
「日菜先輩を常に監視してくれ?」
『はい。あの子が何かやらかすのではないかと心配で堪らないので……』
その時の時刻は午後10時、久しぶりにNFOをプレイしている最中に電話がかかってきた。スマホを確認すると紗夜さんの名前が表示されていたので、流石に出ないといけないとマズイと感じてゲームを中断して紗夜さんと話をする事になった。で、早速出てきたのが紗夜さんに日菜先輩の監視を任されたのであった。
「はぁ……。でも颯樹さんもいるじゃあないですか。何故そっちに頼らないんですか?」
しかしそれなら、颯樹さんに頼んだ方がいいのでは? 一応日菜先輩の保護者的立ち位置であるから、それに関してはこの上無い適任だと思うが……。
『颯樹は何かと甘い所がありまして……あとは丸山さんの件で手が余っているので負担を減らしたいんですよ』
あー、颯樹さんの性分と彩さんの存在か。その二つなら多分後者の存在がでかいな……。
確かに彩さんならお泊まりを機に色々やらかしそうだからな……いや、もし俺の懸念通りなら彩さんは事を起こさないが、颯樹さんに離れないのは確かだな。
「……分かりました。その話に乗りましょう」
……仕方ない、これも『人助け』の一環として紗夜さんの頼み事を引き受けるとするか。そう決意した俺は紗夜さんの頼み事を承諾した
『ありがとうございます。この件のお礼は後日します』
「あー……お礼なんていいですよ」
頼み事を引き受けてくれると知った紗夜さんから感謝の言葉をかけられたが、今度は俺に礼をしたいと言い出した。……まあ、見返り目当てで引き受けた訳でもないので流石に断ったが。
『貴方には無理を承知の上で頼んでいるんです。お礼をしないと此方としても後味が悪いので』
この人、真面目だな……。まあそれが紗夜さんの良い所なんだろ。俺はそう思いつつ静かにため息をついた。
「……分かりました。その話はお泊まり会が終わったらゆっくり話しましょう」
『分かりました』
お礼の件は一旦先延ばして、そこからはお泊まり会当日の俺のする事を簡単に打ち合わせをする手筈だったが、電話が来てから約1時間経過したので、今日はこれまでにして、翌日この話を続きをする事になった。
その後は紗夜さんと話をする為に早めに就寝し、その翌日の昼に、事前に待ち合わせに指定した羽沢珈琲店で落ち合って、昨日の打ち合わせの続きをして、お泊まり会に臨むのであった。
……と、こんな感じで紗夜さんに頼まれて日菜先輩(と透子)の行動を常に監視して記録しているわけだ。で、今二人はテレビの画面に釘付けになりながらゲームをプレイしていた。
でもつくしは俺の服の裾を掴みながら涙目で『何も無いですよね?』って言わんばかりの表情をしながら無言で俺に訴えかけてきた。
で、今は警察署でメインキャラの刑事含めた三人が何やら作戦会議をしている場面まで進んでいた。どうやら主人公の少女とその親友の家系に調べるという方針で話を進めるそうだ。
そして……。
『出発します〜。』
画面が突然暗くなったと思ったら、それに呼応するようにBGMが流れてきたと共に、意味ありげな一文が表示されたのだった。
そしてこのCHAPTERが、このゲームのターニングポイントになる事を、俺達はまだ知らなかった……。
今回はここまでです。如何でしたか?
次の投稿は未定となっておりますが、なるべく遅くならない様に更新をしたいと考えておりますので……今暫くお待ち頂けますと幸いです。
それではまた次回の更新にてお会いしましょう。