旅人はどこかズレている 作:歩みを止めた旅人
色々と拙い文だったりしますが暖かい目で見ていただければ幸いです。
※この物語はゲーム内のバグや不思議な現象、他ゲームの知識が旅人が旅をしてきた異世界の知識といった妄想のようなものやストーリーの捏造などが含まれます。原神そのものの世界観を大事にしたいならブラウザバックすることを推奨します。
ここはテイワット大陸、自由と牧歌の国"モンド"。
その領地から少し離れたところを3人と1匹が歩いていた。
「なぁ旅人ぉ?こんなところまできてどうしたんだ?この辺りの宝箱ならもう全部取っただろ?」
先頭を歩く金髪の少女"旅人"に小さな相棒"パイモン"が語りかける。けれども旅人は無言で歩き続ける。
「栄誉騎士、この先に何か危険なモンスターでも現れたのか?」
モンドを守る西風騎士団団長"ジン"も心配そうについてくる。その言葉に旅人は足を止めて振り返る。
「モンスターじゃないよ...でも、場合によっては危険かも...」
「僕の記憶だとこの辺りは何もなかったはずだけど...一体何があるって言うんだい?」
旅人の深刻そうな返答にモンドいちの吟遊詩人"ウェンティ"も困惑していた。
旅人は再び歩き始めると、燭台が2つある場所までやってきた。ここはかつて2つの燭台に火をつけると宝箱が出現するということがあった。
「旅人ぉ、オイラの記憶だとここの宝箱は取ったはずだぞ?...っておいいいい!旅人ぉぉおおお!?!?」
旅人はパイモンを無視して目の前の崖を勢いよく飛び降りた。急に身投げをした彼女に同行者達は驚いたがすぐにバサリという音が聞こえてきた。
「風の翼を広げたようだね。てことは僕たちもついていけばいいのかな?」
「どうやらそのようだ、我々も続こう」
そう言うと2人も旅人に続いて崖から飛び降りる。普通なら助からない高さではあるが、風の翼が有ればゆっくりと降下することができる。しばらく降りると海面近くの岩肌に張り付いている旅人を見つけた。旅人は2人と相棒がついてきたのを一瞥すると、海へと入り崖沿いに泳ぎ出す。やがて崖の隙間にできた空洞へとたどり着いた。そこには...
「これは...どうなっているんだ!?」
「海面の切れ目?なんとも不思議な場所だね?これは僕も知らなかったな」
ウェンティの言う通り、海面が途中で綺麗に切れており、そこには謎の空間ができていた。そして...
「どうかな、コレは?私たちは今、海面の下にいる。海の中に入ってる訳じゃない。息ができているからね、あくまでここは地上なんだ」
旅人は付いてきてと一言言うと海の底を歩き始める。
「海面の下、か...言い得て妙だね、でも泳いでるわけでもない、潜ってるわけでもない。僕たちは今確かにこの海の底を歩いている。ところでここで飛んだりしてもいいかな?」
「海面近くで飛んだら海上に弾き出されるよ?あ、ジン団長、そこ行きすぎると海上に弾かれます」
「そ、そうなのか?ふむ、下手に動くと危険そうだ...」
旅人はしばらく歩き続け、一際深くなっているところで翼を広げ、また歩き続ける。やがて海面が近いのだろう、石畳やら倒れた石柱やらが出てきたあたりで今一度立ち止まり、やがて一歩踏み出す。次の瞬間彼女は突如として海面のに顔を出して泳ぎ始めた。これが彼女の言っていた"弾き出される"と言うやつなのだろう。そうしてたどり着いた場所は地図には載っていない小さな孤島であった。
「あれ?ここって前に狂風のコアと戦った場所だよな?もう倒したんだし危険なことはないんじゃないか?」
「パイモン、思い出してみて?私たちは以前どうやってここに来た?」
「それは、吟遊野郎と一緒に飛んで...「その前にも一回来てるでしょ?」えっと、その時は確か、ガイアに海を凍らせて...あっ!」
そう、この孤島にたどり着くには基本的に高所から飛んでいくか海を凍らせて地道に進むかの2択である。神の目による元素の力か、類稀なる飛行センスか、どちらにしろ旅人やウェンティ、ガイアなど、力と才能がある人にしかできない芸当である。
「私たちなら七天神像やマーカーを頼りに転移することができるけど普通の冒険者ってそれはできないでしょ?だからこそこれは危険だと思う。まぁカニ漁のためだけに海を凍らせるのもガイアさんに悪いし、実際飛んだ方が早いんだけど...それでも万が一もあるかもしれない」
「確かに危険だね。わかった、僕もなんとかできないか考えてみるよ」
そして月日が経ち、
旅人とジンは再びあの燭台のある崖へと赴いた。
「栄誉騎士、どうしてまたここに来たんだ?」
「ウェンティに呼ばれてね、なんでも対策ができたらしいから確認して欲しいんだとか」
しばらく歩いているとそこには2人の人物がいた。1人は件の吟遊詩人でありもう1人は、
「旅人、久しぶりだな。渦の魔人以来か」
「鍾離先生!どうしてここに?」
「いや何、風神に手伝って欲しいことがあると言われてな。何かと思えばなるほど、海の切れ目とはなかなか不思議なものだ。不思議だが確かに危険でもある。だからこうして埋めてやった。これでもう入ることは出来まい」
崖下を除くと確かに今までにはなかった岩肌が見え完全に埋められていることがわかる。
「では、俺は璃月に戻る。また会おう」
そう言うと鍾離はさっさと歩いて帰ってしまった。ともかく、ひとまずは安心だろう。
帰り道、パイモンは旅人に一つの疑問を投げかけた。
「なぁ旅人、ほんとに埋めてしまって良かったのか?不思議な感覚を味わえるのは結構楽しかったし、なんだか勿体無い気がするぞ?」
「確かに今回の切れ目はそこまで危険なものじゃない。それでも万が一があるかもしれないから、気をつけないといけない」
「それって、異世界を旅した経験ってやつか?」
「そうだね、壁を抜けたり、地面を抜けたり、溶岩に潜ったり、ゴミ箱に食べられたり、いろいろなものを見たし経験もしたからかな?」
旅人は目を閉じてかつて旅した場所を思い返す。何かに引っかかったかと思いきや壁にめり込みそのまま壁の向こう側へ抜けてしまったこと、祭壇で祈りを捧げるために座った筈なのに気がつけば地面に潜っていたこと、どうにかして溶岩に潜ったはいいが水中判定だから息は苦しくなり、出ようものなら即死するという究極の2択を迫られた人物もいた。公園のゴミ箱をあっちこっちへ押していただけなのに気がつけばゴミ箱の中に入っていた人物もいた。
「何だそれ、想像はできるが理解はできないぞ?」
「まぁ、普通はそうだよね。裏世界、今回みたいなのを私はそう呼んでるんだけど。裏世界は面白いものが見れる反面、危険なものもあるからね。注意するに越したことはないんだよ」
裏世界とはどんな場所なのか、どんなものがありどんな危険があるのか、旅人はパイモンに自分が見たもの、聞いたものをあれこれ説明するのであった。
「...まぁ、急に加速したり上空に吹っ飛ぶくらいならまだ探索に役立ちそうかな」
「旅人、今なんて?」
マップ北部、望風海角にある燭台下付近にある海の切れ目です。
今では修正されて入れなくなっていますね。
急凍樹の付近も岩場が増えて穴が塞がってたりもしましたね。
リリース直後と現在、どこがどう変わったのか探してみるのも面白いかもしれませんね。