旅人はどこかズレている   作:歩みを止めた旅人

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現在進行形で書いてる話がまとまらないので気を紛らわすために別話として新規作成。
旅人封印後からストーリー開始までを旅ズレの主人公ちゃんで書いてみました。


旅人とパイモンの出会いの話

空を見上げれば幾億もの星々が煌めき、月明かりと共に地上を照らす。

朝の眩しい光と異なりどこか優しい光に照らされ、大地に寝転がる少女は空を見上げる。

「あ、流れ星だ」

キラリと流れてはすぐに消えてしまう、どこかの世界では願い事を叶えてくれる星の逸話を知る少女は自分の想いを声に出さず心の中で願う。そして願い事を済ませた少女はふとここまでの旅路を思い返す。

「この世界に来て2ヶ月ちょっと、色んなことがあったなぁ」

その目は懐かしむような、呆れたような顔をしていた。

「たった2ヶ月ちょっと、それなのに気がつけばモンドの英雄ねぇ... 展開早すぎない?ねぇ、栄誉騎士サマ?......なんてね」

自嘲気味にぼやくが、その目はどこか楽しそうだ。そう、事の始まりは2ヶ月と少し前......

 

 

「余所者、お前たちの旅はここまでだ」

「待って!どうするつもり?よくもワタシのお兄ちゃんを!」

 

 

「......んん?ワタシ...は、確か封印...されて...た気...が」

目を覚ますとそこは見知らぬ世界。自身の状況を確認、息は、できる。言葉は、

「ことばは、話せるみたい。この世界の言語には対応してるかな?」

なら、力は、

「...おや、飛ぶことができないね。他の力も、ダメっぽい」

転移は、マーカーの解放をしていない?マップは、簡易的かつ周囲しか分からないか。周囲把握をしつつ原生生物の確認、近くにはいなさそう。

最後に持ち物、武器、『無鋒の剣』を確認。鉄剣か。その他、無し。

「その他のアイテム、無し......なし!?」

メイト系回復薬、無し、アトマイザー系範囲回復薬、無し、星のキャンドル、無し、メセタ、無し。無し無し無し無し無し無無無無無無無無無!!!!!

「おいおい、嘘だろ?ワタシの20億メセタ...」

再度自身の状況を確認、定義、着の身着のまま無一文。剣一本で稼げと?

「アイテムスロットが豊富、武器の展開は... うん?フォトンと同じ感じで出るのか」

武器を意識して手を広げればすぐに剣が現れ手に収まる。消して再度展開。数度繰り返し動きを馴染ませる。自身の状況の確認完了。次は辺りを散策しながら身体を馴染ませようか。暫く動き回り、走り、跳び、息が切れる。

「はぁ、はぁ、あり?こんな体力なかったっけ?」

スタミナゲージが切れるのが早いため、スタミナの上昇について、は後でいいか。

「それにしても、お腹減ったね。日が暮れる前に食料だけでもなんとかしないと」

鳥はすぐに逃げるしイノシシには吹っ飛ばされるし(アチーブメント《十歳にしてイノシシを倒すところだった》解放)でなかなか食料が手に入らない。イタチを追いかけてようやくお肉をゲット。火を起こして早速イタダキマス。

「......うん、明日からは調味料も探そうか。最悪海水で味をつけよう」

素材本来の旨味......ってね?うん、肉の味だったよ。

そんな生活を続けて暫く、魚を釣ろうと思い海辺をお散歩。この辺りでいいかな。

「さぁさぁ、何が釣れるかな?」

糸を垂らして静かに待つ。竿に手応え!本日一発目は!なんと!

「ふむ、スズキか。焼いて食おう」

即座に串を刺してあらかじめ用意していた焚き火にポイ。焼けるのを待とう。

「お、再び手応え!これはさっきよりでかいぞ!」

2度目の手応えに大物の予感!とはいえ獲物は抵抗らしい抵抗をせずグングンと近づいてきて、

「いざ!フィィィィィッシュ!!!」

勢いに身を任せ竿を引けば、

「おお!デカイ!デカイ...なんだ?」

それは魚ではなく小さな人型のナニカであった。ふわふわもちもちと言った表現の合いそうな服装に身体。人間というにはあまりにも小さな見た目。まるで御伽噺の妖精のようだ。

「ふむ、妖精の類かな?...食えるだろうか?」(空腹)

「お、オイラは食べ物じゃないぞ!」

あら、生きてた。踊り食いは流石に憚られる。

「なんなんだお前!その目をやめろ!ヨダレを垂らすな!オイラに近づくんじゃねぇ!」

警戒心MAXの小さなソイツと空腹で仕方がないワタシ。

かくして、旅人とパイモンの出会いは割と残念な感じだった。

 

 

 

「...それで、キミはなんで海なんかに?」 オサカナモグモグ

「魚を獲ろうとして波に攫われちゃったんだ」オサカナモグモグ

その後も釣りを続け、釣れた魚を2人で食べながら、ワタシはパイモンと会話をしていた。言葉が通じることはいいことだ、この見知らぬ世界で言葉まで通じないとなると宇宙蛮族式の意思疎通を行う必要が出てくる。かつて地球という星の実地調査で現地の協力者相手にやって警備を呼ばれたことがある。普通の人間はゼロ距離まで近づいてこないし目の前で飛び跳ねたり踊り出したりもしない。嗚呼素晴らしきかな言語による意思疎通!

「...?お前はなんで泣いてるんだ?」

「嗚呼、いやなに、言葉が通じることに感動しているのさ」

飛んだり跳ねたりした上で殺し合うこともないからね。誰も猛き闘争とか全知とか求めてないものね。

「...まぁいいや、お前のことはなんで呼べばいい?」

「ワタシの名前かい?ワタシの名前は蛍(Lumine)だ」

「んん?今なんて言った?」

蛍(Lumine)だよ?...ふむ、言語化が難しいな。仕方ない、ワタシのことは旅人とでも呼んでくれ」

互いに軽い自己紹介をした後、ワタシ達は旅を再開した。アテもない旅をしていたワタシを見かねてか、それとも救った(釣った)礼なのかパイモンは自ら案内人となりワタシをあちこちは連れて行ってくれた。小さな集落やスライムのいる水辺、険しい山道など様々な景色を見ることができた。しかし肝心の兄の情報は一切無し。探し回るのも疲れた。かれこれ2ヶ月もうろちょろしてたのだ。そして場所はとある海辺の砂浜で、

 

「つまり、おまえたちは世界の外から漂流してきたのか?」

 

ワタシはパイモンに自分と兄について語ったのだった。




旅人「果たして、それから何年経ったのか?ワタシにはもう分からない」
旅人「目覚めてからずっと一人で彷徨ってた。2ヶ月前、あなたと出会うまで...」
パイモン「オイラも案内役頑張るぜっ!」


と、いうわけで原神ストーリーの始めまでを旅ズレの主人公ちゃんで捏造してみました。
このままモンド編も書いてみようかしら?
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