【試走】がっこうぐらし!_二人っきりルート   作:千点数

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ヤンデレスキー集まれ


O()bscure, U()nbelievable or T()acit, break.
二人っきりの生存者


 はい。よーい、スタート。

 ……って、もうOPも終わって、アウトブレイクが始まった直後。屋上にいるんですがね。

 現在午前3時。皆様、如何お過ごしでしょうか。

 

 今回、自分は「がっこうぐらし!」というゲームをですね、RTA走ってみようと思いまして、「故意感染ルート」で。それで、試走していたら、ですね……Wikiにも無いようなルートが発掘できたので、今、慌ててセーブしてポーズ画面に突っ込んでカメラを回しております。

 

 えー、ではパソコンの画面……見えるでしょうか。現在、ポーズ画面なのですが、ここにはですね、通常は一緒にいる、又は仲間になったキャラクターの好感度が、デフォルメされたキャラの表情として見えるんですが、ね……

 

 ご覧ください。

 K()R()M()()()、即ち()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 はい。そうです。アウトブレイク直後、なんと主人公君とKRMネキ以外の、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。りーさん、めぐねえ、ゆきちゃんは勿論、みーくんも圭ちゃんも「かれら」化していました。チョーカーネキも「かれら」になってます。……なんでみーくんに圭ちゃんが学校にいるんですかね……。リバーシティ・トロンはどうした。何ならなんで屋上にKRMネキ以外に誰もいないんですかね? りーさんアンタ土いじりしてるんじゃないんですか? 屋上で、KRMネキ独りぼっちで泣いてましたよ。血まみれのスコップと覚醒素材先輩の亡骸を前にして! 本当にこれ、「がっこうぐらし!」なんですか_______

 

 失礼いたしました。まあグチグチ言っていてもしょうがありません。Wikiにも無いルートですし、そうですね……「二人っきりルート」とでも称しましょうか。これから一区切りつくところまでとりあえず頑張っていこうと思います。どうぞよろしくお願い致します。

 

 では続き……と、行く前に。忘れておりました。

 主人公(プレイヤー)ですが、名前は堀山(ほりやま)一樹(かずき)君です。ホモじゃない! と怒号を飛ばす諸兄の皆々様、ご安心ください。一樹、はべつの読み方で「もとき」とも読めます。つまりホモ君です(暴論)。

 幼馴染は、KRMネキです。幼馴染と二人っきりルートとはまた運命的ですね。スキルですが、幼馴染のゴリラの恩恵をしっかりと受けており、「ナイフ」というスキルを一樹君は持っております。リーチは一歩間違えば「かれら」に噛みつかれるくらいに短いですが、カッターナイフでも十分な威力を期待できる良スキルです。問題はありません。

 

 さて。それではポーズを解いていきましょう。そしていきなり一枚絵どーん。一樹君の胸にすがりついてKRMネキが泣きじゃくってますね。無理もありません。気がつけば周囲はゾンビパニック、初恋の人を自らの手で殺した挙句、幼馴染の一樹君以外誰も頼れる人はいない。心を病んでもおかしくないです。

 

 あ、コメ欄に愉悦ニキ湧いてますね。おにゃのこの泣き顔は至高ってまた歪んでんなぁオイ……

 あー、KRMネキ泣き疲れて寝ちゃいましたよ。これはもう、今日は動けませんね。ここでセーブして、翌日に回そうと思います。

 と言うわけで、このルートを「あめのひ」攻略まで走ろうと思います。次回は、スコップ持ったゴリラネキとナイフ持ったホモによる高校の3階制圧編です。お楽しみに。

 

 *

 

 先輩の亡骸を見ながら、呆然とする。

 高校がいきなり変になって、ゾンビみたいになった生徒が襲ってきて、先輩と一緒に逃げて……

 

 先輩と逃げる中、知り合いもゾンビと化しているのを見た。

 先輩と逃げる途中で、この世の終わりのような悲鳴を聞いた。

 そして、今。先輩をこの手で______

 

 カツン。そう聞こえたのは、そんな時。

 

「……ッ!」

 

 スコップを屋上の扉へと向ける。

 どうしようもなく恐ろしい。スコップを持つ手が、足が、口が震える。生き残ったところで自分一人ではどうしようもないという思いと、死にたくないという思いがごっちゃになって、もう泣きそうだ。

 くるなら来い。もうヤケだ。先輩も死んだ。知り合いの生存は絶望的。もはや生き残る道は無い。

 

 だからこそ、ここまで追い詰められたからこそ……扉が開き、扉の向こうにいるヤツを見た瞬間、スコップを放り投げて、そいつに恥も外聞も投げ捨てて抱きついた。

 

「一樹ぃ! かずきぃ……!」

「おわっ!? 無事だったのかクルミ!?」

「あたし、先輩を、みんなをぉ!」

 

 幼馴染の一樹。

 あたしの側に、ずっといてくれる親友。絶対に離れない拠り所。

 ごっちゃになった感情そのままをぶつけるようにして、あたしは()()、一樹に自分の内心をぶちまけながら情けなく泣きついた。よりかかるあたしを、あいつは受け止めてくれる。

 

「あー、うん……大丈夫。僕もいるから。これからどうするか、後で2人で考えようか?」

 

 一人じゃない、という安心感が、自分の中で大きくなっている。

 一樹に対して、万感の思いがあふれる。

 

 

 

 ……一樹、お前だけは……あたしを、一人にしないで。




・二人っきりルート
 1/10000の確率で発生するルート。
 幼馴染とふたりっきりでがっこうぐらしするルート。
 好感度調整とか考えないでいいからガバは少ないが、必然的に学園生活部が二人のみになってしまうため、難易度はルナティックじゃ済まないレベル。

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