【試走】がっこうぐらし!_二人っきりルート   作:千点数

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どろどろドロドロ

 さて、本日も始まりました二人っきりルート。現在、アウトブレイク翌日でございます。

 今回は、3階の制圧からですね、やっていきたいと思います。

 「がっこうぐらし!」において、3階の制圧はものすごく大事な初動でございます。どれだけ綺麗に、そしてかつ迅速に、多くの「かれら」を殺せるかで、今後の学校生活(誤字にあらず)をおくれるかどうかが決まってきます。

 とは言っても多分楽です。

 幼馴染がKRMネキだと、主人公はだいたい「運動部所属」かつ良ステータスの良キャラになります。スキルを「ナイフ」以外持っていないのが痛いですが、それを補って余りあるほどのステータスがございます。……KRMネキのゴリラ並の怪力、とまでは言いませんが、それでも運動部のタフガイと言っていい筋力ステータス、全国クラスの走力があると言えばその力が解るでしょうか。はい。見た目ほっそいキャラなのにどこにそんな馬鹿力あるんですかねぇ……?

 

 素朴な疑問は後にして、今は3階制圧です。

 多分楽です。

 何せ、好感度調整要員にして要救護者であります「めぐねえ」がいません。めぐねえを引き連れながら歩くことが無いので、3階の制圧は勿論、これから先の「かれら」戦によるガバは少なくなると考えます。

 

 では、そろそろ始めて行きましょう。

 先ず、一樹くんを起こしましょう。オラッ、起きろあくしろよ(レバガチャ)!

 はい、起きました。という訳でまずは()()()一人で、3階制圧前に「購買」に向かってある程度の食料及び「良質なカッターナイフ」という武器アイテムを確保します。出来る限り戦闘も避けながら向かいます。

 移動しながら何故、まず購買に向かうのかを説明します。なにせ、今のルートでは食料のプロフェッショナルたる「りーさん」がいませんので。KRMネキも花嫁修業はしているでしょうが持っている花嫁っぽいスキルは「掃除(物理)」だけです。「料理」スキルを持っていないので、乱雑な煮物や蒸し料理、焼き料理といった、男でもできるカンタン料理しか作れません。家庭菜園が屋上にありますが、初日から消費することも無いので基本的にノータッチです。育てているものが「ジャガイモ」と「さつまいも」というのもあって、腹持ちは良いですが消費してしまうと直ぐに実が出来ない部類の野菜だから、という事もあります。

 今、ゲーム内時間は午前5時30分。大体KRMネキが起きるのは午前7時なので、1時間30分余裕があります。それまでに全て終わらせましょう。今回、KRMネキ以外いないため、初期に勝手な行動して「紐ルート」と呼ばれる、俗にいう「行動制限状態」になっても別に構いませんが、行動が制限された状態でいると「かれら」に襲われたとたん詰むのは変わらないので、出来れば避ける方向で行きます。

 

 そうこう言っている間に購買に着きましたね。「かれら」とのエンカウントは避けた……というか、太陽が出て2時間くらいしか経ってない早朝なので殆どエンカウントしませんでした。購買にも、今はだれもいません。チャンスです。では、レジからナイロン袋を回収して、ありったけの食料を詰め込みましょう。ここで注意すべきは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()です。

 また、「良質なカッターナイフ」を回収します。勿論、「良質なカッターナイフの替え刃」も複数個無作為に回収します。無印の「カッターナイフ」は攻撃力が高いですが耐久はそこそこです。しかし、「良質なカッターナイフ」は、耐久が無印に比べて1.5倍高く、かつ切れ味だけは「日本刀」という刃物系統最強アイテムと同列です。なんでこんなカッターナイフが学校にあるんですかねぇ?

 後々、3階制圧後のバリケード建築のために、「布ガムテープ」や「ナイロン紐」も回収します。

 「良質なカッターナイフ」は、ポッケの中に入れておきましょう。

 

 さて。回収も終わったので、屋上に戻ります。回収に少々時間がかかってしまったので急いで戻らないと、一人で抜け出したことがバレて紐ルート直行です。さすがにペット扱いは勘弁なので、行きと同じように帰りも戦闘はできうる限り避けていきます。現在時刻は午前6時45分。このままいけば、少々早起きしたと言い訳できるくらいの時間帯には屋上にたどり着けます。急ぎましょう。

 食料品についてですが、「屋上でサボるために自分が隠しておいたもの」とでも言って誤魔化します。大抵KRMネキは覚醒直後はSAN値直葬寸前でパラメータにデバフがかかっているので大抵の事は誤魔化せます。りーさんがいたら危険でしたが(n敗)、問題ありません。二人っきりなので。

 

 話しているうちに屋上に着いたので、迅速に誤魔化す準備を進めていきましょう。まずは、食料品を屋上の「園芸用倉庫」に隠すことから……

 あれ? 主人公(プレイヤー)が扉を開けようとした瞬間に扉が勝手に開いて……?

 

「遅かったな。一樹? 今までどこ行ってたんだ」

 

 ____ちょちょちょちょっと待って!?

 ヤベェ、ハイライト消えて瞳孔ガン開きのKRMネキが出てきたんだけど!? なんで!? 貴女が起きるまであと10分くらい猶予がある筈なんですけど!?

 

「なぁ、今までどこ行ってたんだよ。何しに……」

 

 や、あのこれは違うんすよKRMネキ、ちょーっと野暮用が……「お前も、あたしを見捨てるのかと思った」へ?

 KRMネキの視線は……食料品に向いてますね。

 

「多分、あれだろ? あたしとお前の食べ物を回収しに購買に行ってたんだろ? ……でも不安だった。朝起きた瞬間、二人で頑張ろうと言い合った奴がいきなり消えていたあたしの心境が解るか? オイ」

 

 ……よかった。未だ冷静ですね。

 すみませんちょっとここでセーブしてポーズ……うん、SAN値が少ないですが、それでもアウトブレイク直後に比べれば回復しています。多分、これのお陰で少々冷静なんでしょう。

 ポーズ解いて、続きといきますかね。

 言葉の選択肢が出てます。これは、素直に「ごめん」とでも言っておきましょう。

 

「……今日は許す。次は無いからな」

 

 また選択肢が出てくるので「わかった」と返しましょう。

 にしても、危なかったです。「……今日は許す。次は無いからな」と言うという事は、KRMネキによる紐ルート直前だった、という事です。因みにこの言葉、破った瞬間に問答無用でKRMネキによる手錠ルートまっしぐらになるので注意しましょう。KRMネキに飼われたいというドMな諸兄は試してみてはいかがでしょうか。

 

「で? 何をもってきてくれたんだ?」

 

 瞳孔ガンギマリの表情から、やわらかい何時もの表情のKRMネキに戻ったので、戦利品を渡しましょう。

 

「お、チョコレートバーか。これ美味いんだよ。これは……カップ麺? 屋上に湯沸かし器なんてないぞ?」

 

 はい。これです。

 ここで、選択肢が出てきます。いくつかの「うっかりしてた」のような無難な選択肢がある中、一番下に「3階を制圧すれば、給湯室が使える」と出ましたね。これを選びましょう。

 そうです。序盤にカップ麺などの、簡単な操作を必要とする食料品を持っていると、3階制圧のフラグが経つんです。だからこそ、カップ麺を回収しておく必要があったんですねぇ~。

 

「……ッ、そう、か。そうだよな。屋上だけで生活は出来ないもんな」

 

 KRMネキがスコップをギュッと握りしめながら、表情を硬くしています。はい。これで、3階制圧のフラグが完全に立ったので、いく事にしましょう。漸く皆様方お待ちかね、戦闘シーンです。

 ……で、す、が、3階制圧まで倍速です。どうせ朝で「かれら」は少ないですし。取れ高もございません。せいぜい、SAN値が削れる程度です。

 では、イクゾーーーー!!!!

 

 

 はい。3階の制圧が終了しました。

 やはり、早朝だったので「かれら」も極端に少なかったです。「かれら」を斃した数も少ないので、(うま味も)ないです。ですが、二人だと、制圧は早朝か夜中が一番いいですね。人数少ないから昼間の戦闘とか本当にやってらんないです。

 それでは、3階が安全なうちに、バリケードを築いておきましょう。

 

「……バリケード? まぁ、確かに机でもうず高く積んでおけば奴らを止められる、かもな……」

 

 少々SAN値が危険なKRMネキですが、まだ動けそうです。役割不足にならない程度に仕事を割り振っておきましょう。ここで仕事を割り振らないと、SAN値が少ない状態だと「自分が必要とされていない状況」に耐えられずに狂って幻想入りします(4敗)。なので、「教室の机を廊下に運び出す」ことを指示して、一樹君には2階から3階にかけての階段にバリケードを築いてもらいましょう。ここで、購買で回収したガムテープや紐が役に立ちます。

 ……ん? なんだかKRMネキが廊下の先を見つめてますね。何かあったんでしょうか。

 

「なぁ、アレも使えないかな?」

 

 KRMネキの指さす先には……

 お前マジか。天才? え? 1/1000引いたんだけど?

 

 はい、申し訳ございません。あらぶっておりました。

 そうです。「防火扉」です。ごく低確率で、NPCが指摘した時のみ使用可能な、「バリケード」よりも強固な壁アイテムです。

 その防御力は、「あめのひ」の「かれら」ラッシュすらも中確率ではありますが、完全に防ぎます。勝ったな風呂入ってくる。

 というかなんで原作でコレ使わなかったんだろうな。防火扉。コレ本当に強固な守りなのに。

 

 まぁ、素朴な疑問はぶん投げて。

 本日はこれにて終了。次回は……何をするかは未定ですが、「あの」めぐねえのSAN値を一発で持っていきかねないアイテムの回収だけは済ませたいと考えております。

 次回もお楽しみに。

 

 *

 

[少し前]

 

 朝、目が覚める。

 冬では無いが、それでも朝は冷える。

 ブルーシートにくるまって寝ているが、それでも寒いモノは寒いので、あたしは暖を取ろうと隣で寝ているだろうあいつに引っ付こうとして______

 

「……ぇ?」

 

 ______いない。

 慌てて起き上がり、屋上を見渡す。

 いない、いない、いない、いない、いない。

 一樹が、あたしの温かい場所がどこにもない。どこに、いった?

 もしかして、見捨て______

 

「ッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ……」

 

 だめだ。想像しちゃいけない。この可能性だけは。

 一瞬で折れそうになってしまった心を奮い立たせて、血まみれのシャベルをもって屋上に立つ。

 大丈夫だ。きっと。ああ、多分あれだよ。きっと購買までいってじゅーすやたべものをかいしゅうしにいってくれているんだぜったいにそうだだってあいつはあたしをみすてないもんなそうだもんなぜったいそうだだからとびらのまえでまっていればかならずかえってくるからあんしんしてまっていようそうだそうしよう……なぁ、そうだよな? お前は優しいから、あたしのために購買まで行って、食べモノを回収しに行ってるだけだよな? 無茶するよなぁ、本当に。

 ______だからさ、良いぐらいで切り上げてさ、早く帰って来いよ。今なら許してあげるから。ちょっと、心配かけさせたことを怒るぐらいで許すからさ、帰ってきてよ。

 

「早く帰って来ないと……あたし、壊れちゃうぞ」

 

 だからさ、早く戻ってきて、一樹。




この程度じゃ足りないので次回から徐々にヤンデレにさせます。

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