毎話このお話を楽しみにしておられる皆様方、大変申し訳ございません。
これからも、この二人っきりルートを駆け抜けてまいりますので、宜しくお願い申し上げます。
研究が佳境でして……
万引きに物色と犯罪まがいな二人っきりルート、はっじまっるよー!
はい。前回は、アウトドア用品専門店まで倍速で流しましたね。猫も拾えたのでうま味です。今は、血糊でべっとりになったカッターナイフを破棄した一樹君が、猫を両腕で抱え持っています。少年×猫……状況は終末……なんかエモいっすね。まぁ、今はKRMネキと二人っきりルートの真っ最中なんですがね。さぁ、今回はまず、リュックサックの回収からやってまいりましょう。
「なー、これとかどうだ?」
『水筒を入れられるようなサイドスペースのある、大きなリュックサックだ。登山用の本格的なアウトドアグッズらしい。容量的にも、とても良いかもしれない』
「へへ、だろー?」
「登山用リュックサック」ですね。ちゃんと二つあります。後は、このアウトドア用品専門店に「ナタ」があればいいのですが……え? 無い? いやいやいや探せばありますって。だってアウトドア用品ですよ? ありますって絶対……
ありませんでした。
えぇ? こんなのありなんですかぁ(wikiガン見)? エッ、アウトドア用品専門店での「ナタ」の発生確率は50%? つまり半分の確率引いたってことですか?
はい。確率ガバです。素直に当初の予定通り、湧き率100%のホームセンターにでも後で向かいます。代わりにロープとキャンプ用品であるペグを幾つか回収して次イクゾ次ぃ!デッデッデデデデ(カーン)デデデデ!
登山用リュックサックを背負い、先ず目指すは洋服屋さんです。これには、ちゃんとした理由があるので後で解説いたします。
さて、お洋服屋さんですが、入り口の近くなので戻ります。さて、猫ですが……今はまだ、手で抱えていきます。鞄の中に入れたりすると、「かれら」から走って逃げる時に鞄の中で猫がシェイクされて猫ジュース(R指定)と化してしまいますので。そうなってしまうと見るも無残な有様になってしまうので、丁重に手で抱え持っていきます。
「……いいなぁ」
『何故か、胡桃が羨望の目を向けてくる。視線の先は……猫? 猫を見ている』
なんで気が付かないんだよお前は!?!?
鈍感か? 鈍感なのか? はー、一樹お前女の子からの視線の意味にすら気が付かないとかテメェ、ノンケじゃないなまさかホ______
失礼。荒ぶりました。申し訳ございません。
KRMネキの視線に疑問符を浮かべながら、洋服屋に向かう
はい。そうこう言っていると、もうあと少しで洋服屋、というところで「かれら」の大集団に出くわしました。通り過ぎるまで待ってもいいんですが、ここは狩ります。固まって集まっていますし、一網打尽にしてしまえば大量レェベェルアッップ(エグゼ○ド並感)です。
『「かれら」の集団は固まっていて動く気配が無い。これでは、洋服屋に入れない……どうする?』
戦う ←
別の場所へ向かう
もうおうちかえる
勿論戦います。
さて。ここで、一樹君はカッターナイフ破棄して猫抱え持っている上に戦える人員KRMネキしかいねぇぞオラァン!? と荒ぶる諸兄もいらっしゃるでしょう。まぁまぁ落ち着きなはれ。まぁ先ずはあっしのやることなすこと見てらっしゃいと。
という訳でですね。先ず取り出したるは先ほど回収したペグとロープです。ロープの両端をですねぇ、ペグの丸っこくなっている部分に括りつけます。そうして完成するのは、即席の足を引っかけるためだけの仕掛けですね。
ペグの部分を、通路の、吹き抜けになっている場所の近くで、ロープをピンと張った状態で引っ掛けて固定します。次に、ロープを設置した場所にある、吹き抜けに落ちないように設置されている柵をKRMネキに頼んで叩き割ってもらいます。するとどうでしょう。
音を立てて崩れた吹き抜けの柵があった場所から、ロープに足を引っかけて「かれら」が落っこちていきます。
>レベラッ
ああ^ー経験値の音ぉー^^。
……さて。此処までで疑問に思った方もいるのではないでしょうか。「かれら」を落とすのに、なぜわざわざ足を引っかける場所を作ったのか。吹き抜けの柵を叩き割るだけで良かったのでは? そう思う初心者の皆様のために、解説します。
いったんポーズにして、と。
はい。まず、このゲームでは、「かれら」が崖のような場所から、自発的に飛び降りることはありません。それこそ、崖の向こう側でめっちゃ轟轟と炎を燃やしでもしない限りは落ちてくれません。面倒ですね。なので、足を引っかけてやるか突き落とすかしてやる必要があるんですねぇ。崖は認識できるくせして足元のトラップ認識できないとかこれホント訳わっかんねぇな。
はい。解説終了。という訳で、やっとお目当てのお洋服屋さんに着きましたので、今からお洋服を探していきましょう。着替えが無いと清潔感が無くなって(SAN値が)まずいですよ!
先ず、この洋服屋の中に「かれら」がいないかクリアリングします。……このお店にはどういう訳か
これで安全を確保できたので、一息付けますね。今のうちに休んでスタミナを回復しましょう。休んだら、猫ちゃんが入れるくらいの大きさのフードが付いたパーカーを探します。これで、両手が空きますので、一樹君も戦線復帰が可能になります。洋服屋さんに来た理由の一つですね。
もう一つは、KRMネキの着替えです。着替えが無いと不衛生などの理由でSAN値が見る見るうちに消し飛びますので、衣類の調達はとても重要です。
洋服屋さんの中をぐるりと見まわして……あれ? ない? ここでも確率ガバか? いやそんなはずはない。XLサイズ以上のパーカーが置いてある確率87%を引けないなんてクソ運があっていいはずがないッ! 断じてッ……。
失礼。荒ぶりました。XLサイズのパーカーありました。それでは今のうちにワイシャツも新調して、パーカーを羽織りましょう。ワイシャツの上から紺色のパーカーを着込んでもあまり違和感はないですね。XLサイズなので少々ダボついてますが、そこがむしろ良い感じです。
そして、猫をフードの中に放り込めば、もう完璧敵なしです。ぬこさま大明神の加護が付きます(大嘘)。
はい、それではもうそろそろ時間になりましたので、本日は此処で終わりにします。
次回は、階下の食料品フロアに出向いて、道中でブザーなどの囮の調達、そして食料品調達まで進めていきます。
それでは、また。次回お会いしましょう。
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洋服屋のシャッターを下ろして、一息つく。
「ここで一度休憩にするか」
「ああ。ちょっと、この子の事も考えたいからね」
と、言って、一樹は猫と戯れ始める。
……あいつめ。猫と出会ってからずっとああだ。
高校に入ってから放っていたあたしへの意趣返しってかあの野郎……ッ!
「おい、お前が猫好きなの知ってっけど、あんまり構いすぎて「かれら」にやられるなよ?」
「オイオイ胡桃ちゃん。僕をなんだと思っているんだい。猫大好き堀山一樹さんだぜ? 猫と胡桃のためにも死ねないさ」
「……おう、わかってんならいーんだよ」
そっか、へへ、「猫と胡桃のため」か。
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二番目なのが気に食わないッ……!
正直、醜い嫉妬だってのは解っている。だが、どうしても我慢ならない。何故か? それは、あたしにも自覚は無い。
アイツの傍にいたのは、最初はあたしだけだった。
アイツは、あたしの傍にいて離れなかった。
アイツの隣は、あたしだけの特等席だった。
あたしだけの場所だった。
それが今となってはどうだ?
たったの猫畜生一匹だけに奪われている。
あー、なんでこんなにアイツに依存してんだろうあたし。
……ッ、ダメだ。
あたしはもう、何時もの、
だから、ダメだ。今はもう、これ以上、アイツの事、アイツとの関係の事で考えちゃ……ッ!
「よーし、ねこにゃー。今から、お前が入っても文句ないサイズのフードが付いたパーカー探そうなー?」
……いいなぁ。
洋服を探し始めるアイツと猫を見て、黒いナニカがたまるのを自覚しつつ。
ここに来た目的を思い出して、アタシも、洋服を選び始めた。
・オマケ
現在のKRMチャン
好感度:6/10
愛情度:6/10
SAN値:76/100
依存度:10/10
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正直、狂ってるKRMちゃんをうまくかけた気がしない______もう少し頑張ります。