鍛冶屋と錬金術師   作:サバ缶DX

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何か雑な気がする…


002

ステータスプレートを手に入れてその日はあっという間に終わり、1週間が経過した。

上井は休みの日を縫ってハジメと一緒に王立図書館で調べ物をしている。

あの後、上井はハジメに話しかける事に成功し同じ非戦闘職であったため、訓練の合間や休みの日にこうして一緒に調べ物をしお互いに情報を提供しあっている。

 

 

 

「ハジメちょっと今日は先に切り上げるな」

 

「今日は訓練はないよ?」

 

「いや、今日は八重樫と訓練する約束をしちゃってな、何か天之河とやると傷つけたくないとか言って訓練にならないんだとさ。じゃあお先」

 

「そっか。 また後で」

 

 

上井はハジメを後にし、いそいで八重樫が待つ訓練所に向かったー

 

 

 

 

 

訓練所に行くと先に八重樫が木剣を素振りしている姿が見えた。

 

 

「あいかわらず熱心だな」

 

「あんまりやる事ないからね」

 

「それもそうだな」

 

「それじゃあ始めましょ」

 

上井は手に魔力を込めて武器をイメージし製造に入ると10秒足らずで上井の両手には鞘に入った鋼の剣が一本ずつ製造されていた。

上井はそのうちの一本を八重樫に渡し二人は距離を置く。

 

「ああ、よろしくおねがいします」

 

「よろしくおねがいします」

 

 

お互いに挨拶をし終えると二人はすぐに距離を縮めお互いの剣を交わらせる。

八重樫との訓練は最近になってやり始めている。

理由は上井の技能で作った剣の性能などを確かめと技能向上、お互いの”純粋な剣技”を高め合うためだ。

 

 

「はっ!」

 

「遅い!」

 

「痛”った!」

 

 

八重樫の木剣が上井の横腹にクリーンヒットし持っていた鋼の剣が手元から離れる。

八重樫はそれを見逃さず上井の首に剣を寸のところまで近づける。

 

 

「…参りました」

 

「ありがとうございました」

 

八重樫は剣をしまいしっかりと礼をし、剣を鞘に納める。

 

「使った感想どうだった?」

 

「訓練に使う剣と同等位ね、少し剣の比重がおかしい気がするわ」

 

「まじか…」

 

「でも、最初の頃と比べると随分ましになった物よ」

 

初めて武器を製造したときはとても武器とは言えない代物だったが、八重樫の的確な指摘のおかげで1週間と言う短い期間でここまで上達できたのだと心の中で上井は思う。

八重樫に製造してみた剣の感想を聴きながら上井は自分のステータスプレートを見てみる。

 

 

 

 ──────────────────────────────―

 

 

 

 

 

 

 

 

 上井 レイ  17歳 男 レベル:5

 

 

 

 天職:鍛冶師

 

 

 

 筋力:42

 

 

 

 体力:52

 

 

 

 耐性:20

 

 

 

 敏捷:31

 

 

 

 魔力:75

 

 

 

 耐魔:17

 

 

 

 技能: 武器製造 魔力武器製造 鍛治道具使用短縮 剣技 全武器適正 特性付与  言語理解

 

 

 

 

 ──────────────────────────────―

 

これが上井の1週間の成果だった。

新しく得た技能は”特性付与”のみでメルド団長にその事に着いて聞いてみたら製造した武器に特性を付与出来ると言う名前のまんまの技能であった。

その後も何回か訓練をしているとメルド団長がやってくる。

 

 

「上井、少しいいか?」

 

「なんでしょう?」

 

「実はな、明日から1週間、訓練はお前だけ別の場所でやることになったしかも泊まり込みだ。 場所はここから少し遠いが”オルクス工房”というところにお前には行ってもらう」

 

 

 

オルクス工房それは天職”鍛治師”や”錬成師”を持つものの中でも特に優秀な人材が集まる工房で、貴族や他国の職人ですら門下に入ることを熱望する名門中の名門工房だと、本に書かれていたのを上井は思い出し同時にここから一番近い”オルクス大迷宮”のことも思い出す。

 

 

 

「それはどうしてですか?」

 

「お前は特殊だからな、お前の訓練内容について会議を開いたんだがその時いた国お抱えの鍛治師が提案した案が採用される事になったんだ。」

 

「…分かりました。あの、ハジメも連れていっちゃだめですか? あいつの天職は錬成師なんで」

 

「いや、今回はお前だけだ。 実はまだ国民には発表してないんだ、だからまだ城外に出すのは速いと言う意見が出たんだが、一人だけと言う条件で黙らせたんだ。これでもし二人行っていた事が知られると議会で問題視されてしまう。 残念だが今回はお前だけに行ってもらう」

 

「わかりました」(いくのめんどくさいな〜どうして俺だけ…)

 

「すまない」

 

 

 

そう言ってメルド団長はその場を後にした。

その後は八重樫と訓練を再開し気がついたら日が落ちかけていた。

八重樫と別れた後上井はハジメと図書館がしまるギリギリまで調べ物をし、明日の”オルクス工房”に行くための準備をして早めに床に着くのであった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

次の日

上井はオルクス工房に行くために城門前にいた。

城門前には馬車が一つとメルド団長の他に五人の騎士団のひとがいた。

 

 

「おはようございます、メルド団長」

 

「上井か、おはよう」

 

「そちらの方々は?」

 

「ああ、こいつらは俺の部下で1週間お前の警護にあたらせるつもりだ」

 

「そこまでする必要があるのですか?」

 

「実は最近国内で殺人事件が多発してな、未だに犯人は見つかっていないからこのような対応になった」

 

「…そうですか」(じゃあ工房の人に来てもらえば良かったのに)

 

 

 

メルド団長との話を終えた後、今回警護に当たってくださる二人の騎士に挨拶をし、上井は馬車に乗りオルクス工房へと向かった。




今のところサーヴァントを出す前提で書く予定です。
本来ならオルクス工房はヴェルカ王国というところにあるのですが(ありふれた 零1参照)この作品ではヴェルカ王国は王国に吸収されていることにします。

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