流星一条って知ってますか???   作:ぽぽぽっぽ共和国

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2話:原作始動

アーラシュの宝具、流星一条はその性質から一点集中ではなく、広域に効果を発揮するため対軍に分類される。

 

正確には『その範囲の広さから対国宝具』に相当し、『その威力は対城宝具』に匹敵するとされている。 わかりやすく言えばやべえ攻撃をやべえ範囲に叩き込む超火力技だ。

 

だが、一度きりしか使えない。 なぜかって?

 

宝具を発射すれば最後、伝承になぞらえてアーラシュの肉体は瞬く間に爆発四散するから、だ。

 

もう一度言おうか。爆発するのだ。身体が。

 

まあこんな技をイナイレ風にしたら、足が砕けるというようなクソデメリットシュート技になってしまった。何故なのか。

 

「ゴッドハンド!ゴッドハンド!……だめだぁ、出来ねえや」

「まあそう焦んなよ。『熱血パンチ』は物にしたんだろ?上出来じゃないか」

「まあそうなんだけど、もっとこう……グワー!ってなって、ドカーン!って感じの必殺技が欲しいんだよなあ。爺ちゃんは使えたみたいだし」

「……………そうか」

「たまに円堂くん、分からないよね……」

 

木野ーー円堂と良くつるんでいる女子マネージャーに賛同して大きく頷く。うむ、全然わからん。

 

まあこの辺は感覚派ゆえの言葉にするのが苦手ってやつなのかも知れん。豪炎寺や鬼道に隠れがちだけど、普通に円堂も天才組だよな。土壇場でゴッドハンド使ったり、マジン・ザ・ハンドを使えたり。俺はGO以降のことは知らないから、最後に円堂がどうなったのかは知らないんだけど。

 

今俺たちが練習しているのは河川敷だ。以前、不良に絡まれていた稲妻KFCーー小学生のサッカーグループーーの子供達を助けてあげたら、KFCの監督をしている会田さんから好きに使ってくれと許可をもらったのだ。マジで有難い。

 

円堂は今日も今日とて、俺のシュートを受けてゴッドハンドの練習。しかし、一向に完成の兆しは見えてこない。打ってる側の俺から見てもダメダメだもんな……帝国の試合になれば、こいつのことだからちゃんと完成させるんだろうけど。

 

ステラ?使うわけないやん。外側はアーラシュさんでも中身は俺やぞ。わざわざ痛い目みるの分かってるシュートを誰が打つか。そもそも直撃したら帝国のキーパー、源田(の腕)が死ぬ。

 

まあそんな感じの毎日だ。

 

イナズマイレブンは、アニメとゲームで少しだが話の流れが異なる。イナビカリ修練場の内容も違ったしな。ここがどちらの世界線なのか、あるいはまったく別の世界線なのかは分からないが、ステラを使う機会が来ないことを祈る。

 

さて、日も暮れてきた。

そろそろ帰ろうと俺と円堂、木野が荷物をまとめ始めた時、事件は起こった。

 

「誰だ!このボール蹴ったのはよォ!!!」

 

河川敷に男の怒声が鳴り響く。声の方向に目を向けると不良ーーそれも以前、俺が伸した奴がいた。懲りねーなまじで……。

 

近くにいるのは、如月ちゃん。さっき話した稲妻KFCのキャプテンをしている女の子だ。普段は強気な言動が目立つものの、さすがに年上の不良に怒鳴られて怖いのかその顔色は青ざめてることが伺える。恐らく俺と円堂、木野に声をかけようとして、足元のボールを蹴っちまったんだろうな。

 

「ご、ごめんなさっ……」

「サッカーやってるくせに飛んだクソガキだぜ。いっちょお手本お願いしますよ、兄貴!

「へへへへ、やってやろうじゃねえの。よーく見とけよクソガキ……!」

 

長髪の男が如月ちゃんの落としたボールに唾を吐きかけ、思い切り右足を振り上げる。

サッカーボールを扱うのはそう簡単なことではない。当たり前だが、ボールをあらぬ方向に蹴り飛ばし、跳ね返った先には……如月ちゃん。

円堂が「危ない!」と声を上げて間に入ろうとするが、それよりも早く髪を逆立てた鋭い目つきの男が、不良の顔面にそれを蹴り返した。

 

……………そうか、原作が始まるのは今日だったのか。

 

「兄貴!?」

 

背丈の低い男の方が、鼻血を流して倒れた不良に慌てて駆け寄っていく。そして案の定逆ギレ、ボールを蹴り返した男にがなり立てるが、俺の姿を見ると二人で震え上がっていた。気付いてなかったんかい。 

 

「あ、あ、荒射!?なんでここに……」

「鉄塔での忠告、忘れたのか?……もういい、早く失せな。さもないと、もう一発顔にボールを味わう羽目になるぜ」

 

「ご勘弁を」なんてゴマスリをしながら二人組は走って逃げていった。うーん、典型的な噛ませ役。イナズマイレブンにはああいうキャラがいたのも人気の理由だったのかなあ。実際に会えば迷惑千万だが。

 

「如月ちゃん、大丈夫だった!?」

「うん、平気……ありがとう木野お姉ちゃん!」

 

如月ちゃんの安全を木野が確かめている間に、先程の鋭い目つきの男はこの場を去ろうとした。

しかし、それを黙ってみているはずもなく円堂が引き止める。サッカーをやっているのか、どこの学校の部員なのかをしつこいくらいにまとわりついて聞いていた。……俺もやられたけどアレ外から見てるとかなりウザいな。

 

「なあ、さっきの蹴り、絶対お前もサッカーしてるだろ!?一緒にやろうぜ!」

「……………………」

 

正解だぜ、円堂。

そいつはかつての木戸川清修のエースストライカーであり、いずれイナズマイレブンの一人になる男。

 

炎のストライカー、豪炎寺修也なんだからな。

 

 




えっ意外と見てもらえてることにびっくり。ありがとうございます。


ステラ?撃たせます(ゲス
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