僕のヒーローアカデミア~究極生命体幼女RTA~    作:ヴィヴィオ

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前の補足な感じです。


サー・ナイトアイ

 

 

 

 

 オールマイトと子供二人の戦い。それはオールマイトが押しているように見えているが、実際は違う。

 オールマイトの動きは全て予測され、的確に回避されてダメージを積み重ねられている。だが、オールマイトの回復力が高いので問題ない。

 

「こちらの攻撃が読まれている! ならば更にその先へ行けばいい! Plus Ultra!!」

「あはっ♪ それもわかる!」

「こう、だね!」

 

 オールマイトが限界を超えてもそれを想定して行動してくる。それこそまるで未来が見えてくるようにオールマイトのパターンを把握している。

 

「これは面白い! 私の訓練にも使えるね!」

「遊ぼ!」

「遊びましょう!」

「ああ、遊ぼうか!」

「もっと、もっと、もっと!!」

 

 オールマイトと彼女達の技術がより高度に洗練されていく。成長速度はオールマイトよりも子供の二人の方が高い。

 一撃一撃が効率的に相手を破壊する技へと昇華され、音を置き去りにする拳と蹴りが交わされていく。間違いなく彼女達は戦いの中で進化し、身体能力を上昇させていっている。

 だが、それでも彼女達もわかっている通り、勝つのはオールマイトだ。彼女達には明確な弱点が存在している。それは──

 

「もうバテたのかね!」

「うにゅっ! まだまだぁっ!」

「うぅ~」

 

 ──体力と体格の限界。反応速度の限界。どんなにオールマイトの行動を予測し、未来を予測したとしても小さな身体には限界がある。

 故に彼女達は敗北する。まだ、オールマイトとの差が埋められないほど存在している。だが、あくまでも今は、だ。彼女達は物凄い速度で成長していっている。

 例えるならば可能性の獣と言ったところだろう。何れオールマイトという光を飲み込む闇になる。

 

「……ぁ……」

「むっ」

 

 一人脱落した。瑞鶴と呼ばれた少女が倒れた。だが、その程度で止まらない。あの少女はオールマイトと戦い続ける。

 回避できずに被弾していく。指が折れようが、腕が折れようが、気にせず楽し気に笑いながら戦っていく。

 

「楽しいね! 楽しいね! 神様がとっても喜んでくれているよ!」

「それは間違いだ! 君は怪我をしている、じゃないかっ! 痛いだろう!」

「痛いよ? でもね、でもね……? ソンナコトデトマラナイヨ! ダッテ、レッチャンガ動カシテイルワケジャナイモン!」

「っ!?」

 

 オールマイトの拳が小首をかしげた彼女のすぐ横を通り、頬が斬れる。しかし、彼女は気にせずに接近して金的を蹴り上げる。足を砂浜に入れて地中に埋まっていた魚雷を蹴り上げながら。

 

「危なっ!? 武器は禁止だと言っただろう!」

「? コレハ、不可抗力ダヨ? タマタマ巻キ上ゲタダケダモンネ!」

「そうか。ならばっ!」

 

 オールマイトが全力で地面を殴り、砂浜に埋まっていた地雷を衝撃波で吹き飛ばす。それを彼女は空中で更にオールマイトの方に蹴り飛ばすが、すでにそこにオールマイトは居ない。オールマイトは瑞鶴を持って離れていた。

 

「次ハドウシタライイ? ドウスルノ? コウナンダネ! アハハハハハッ!!」

 

 次第に彼女の瞳が虚ろになっていく。それでも彼女の身体は戦闘を止めない。次第に彼女の尻尾が巨大化していくと同時に機械化されていく。

 海蛇の頭が鉄へと代わり、口は鋭い鋼鉄の牙へと変化した。尾の部分も機械化され、エンジンが複数設置されていく。足にもエンジンが作られ、全てから推進力を得て一気に加速した。オールマイトは瑞鶴を置いて対応していく。

 

「キヒッ! キヒヒヒッ!」

 

 機械化された蛇を殴り飛ばす。彼女は接近してオールマイトと殴り合う。殴って、蹴って、殴って、蹴って、周りを破壊していく。もはやこれはヒーローとヴィランの戦いだ。

 

「もういい加減にしないか!?」

「マダダ、マダマダ動ク! 経験値、経験値ヲ寄越セ! 進化、進化シタイノ! Plus Ultra! モット、モット、モットモット、モットモットモットモット、モットモットモットモットモットモットモットモット、モットモットモットモットモットモットモットモット!!!!」

 

 血飛沫が彼女の身体から上がり、肉体が壊れていく。それでも彼女は止まらない。だが、気持ちだけではどうしようもない。

 

 十分。

 

 それが彼女の限界だった。砂浜に倒れて動かなくなった。ギャングオルカとその妻の少女が走って彼女を抱き上げる。

 

「大丈夫か!?」

「……大丈夫、生きてる。それに怪我も再生していってる」

「そうか。それならこれを与えておけばいいか」

 

 錠剤を食べさせていく。エネルギー切れなのだろう。エネルギーを補給したからか、すぐに傷口がゆっくりとだが、確実に再生していく。

 

「オールマイト、やはり彼女は然るべきところに閉じ込めるか、あるいは……」

「駄目だ。それはヒーローがやることではないさ。それに、だ」

「私と空悟の子供に手を出したら許さないわ」

「ああ、まったくだ」

 

 銃器が構えられる音が聞こえ、振り返る。後ろに軍人が私達を包囲するようにしていた。火砲も用意され、明らかにヤバイ連中だとわかる者達も居る。

 

「確実に彼女達が敵になるだろうね」

「子供を守るのは当然だろう?」

「ええ、その通りよ。私達が全力で相手してあげる。海が近いところで勝てるとは思わないでよ?」

「ギャングオルカ! 君なら彼女の危険性がどれだけあるかわかるだろう! このまま成長すれば不味い事になる!」

「サー・ナイトアイ。すまない。私はこの子の父親だ。父親が子供を殺すことなど、ヒーロー以前の問題としてやってはならない」

「だが、被害がとんでもないことになるぞ!」

「私が止める。私も覚悟を決めた。その時にも備えよう。メル、すまないが……」

「私もやるわよ。ええ、しっかりとやるわ。幸い、もう学校も卒業したし、後は自宅でこの子達の面倒を見ながら適当にやるわ。そうね、ヒーロー免許でも取っておこうかしら? ハンナもどう?」

「“個性”が気にせず使えるのであればそれもまた良いか」

「サー、君の負けだ。なに、私がもっと強くなればいいだけだ。それこそサー達もね」

「……わかりました。しかし、報告は上げます。公安がどう判断するかはわかりませんよ」

「問題ないわ。そうよね、ハンナ」

「ああ、本国からも圧力をかけさせる」

「じゃあ、私は経済的に圧力をかけましょうか」

「君達ね……」

「子供のために頑張るのが親なのだろう? なら、何も間違いではない」

「そうそう」

 

 ギャングオルカを見るが、彼は知らんと言った感じでそっぽを見ていた。確かに彼女達なら圧力をかけられる。何せ複数の国家をまたにかける大企業の娘と外交(安全保障)の都合で嫁いできたようなものだ。表向きは恋愛による結婚となっているが、それはあくまでも建前だ。ドイツが鉄血の“個性”で何をしようかなんて明白だ。いざという時の保険だ。裏切れば何時でもそれ相応の覚悟をしろ、というな。そうでないなら、他国に凶悪な“個性”持ちを引き渡すはずもない。

 

「うっ……」

「どうした?」

「ホッとしたせいか、なんか気持ち悪い……吐き気がするし……」

「大丈夫か!?」

「えっと、すぐに病院に連れていかないと……って、ここは無人島だ!」

「問題ない。私の“個性”で衛生兵と野戦病院を出す」

 

 すぐに衛生兵が現れ、彼女を診断していく。結果は……

 

「あ、おめでとうございます」

「「「「「は?」」」」」

「赤ちゃんがいます。妊娠です」

「しゃぁっ!」

「やったわ!」

 

 気付かなかったようだが、新たな子供ができるのは目出度い。これは何かプレゼントを用意しなくては……やはり、オールマイトグッズだな。

 

 

 

 




オールマイトとの戦いは経験値うまうまです。
オールマイト 戦闘能力100
エンデヴァー 戦闘能力80
レッちゃん  戦闘能力40
トップヒーロー戦闘能力30から50
一般ヒーロー 戦闘能力10
サイドキック 戦闘能力5
一般人    戦闘能力1

だいたいこんな感じかも。結構適当です。瑞鶴ちゃんは30ぐらい。

レッちゃん達はしばらく精密検査とカウンセリングされ、しばらく軟禁されてお勉強です。
公安には普通に圧力をかけて尊宅をしてもらいます。

公安「やった、コネと貸しが増えたぜ!」

ヴィラン側に一緒にくる深海棲艦

  • 駆逐棲姫
  • 水母水姫
  • 潜水新棲姫
  • 離島棲姫
  • 北方棲姫
  • 護衛独還姫
  • 北端上陸姫
  • 深海千島棲姫
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  • アンツィオ沖棲姫

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