おさかな海賊団の幸せな旗   作:つヴぁるnet

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久しぶりの更新です。
他の小説に浮気してました。

ではどうぞ


76日目 〜 エスタ周辺 その2

 

〜 エスタ周辺 〜

〜 戦争中 〜

 

 

「グランゴルド王よ、貴様はこのような形を望むのか?」

 

「隊長、躊躇なさらないで下さい」

「そうです。 今は我らの敵!」

「なら祖国のためにこの剣を振るうまで!」

 

「っ…いざ行かん!」

 

 

部下の声によって迷いを払った軍の隊長がグランゴルド王に接近して剣を振るう。

 

守りを捨てた特攻により一瞬で決着をつけようと考えて懐に潜り込んだ。

 

 

 

ザクッ!

 

 

 

守りを捨てた諸刃の剣は心臓を貫く。

 

人ならばこの瞬間で死に一直線だ。

 

 

だが、しかし…

 

歴戦勇猛なグランドノアの兵隊長は手応えはない感覚に寒気を感じる。

 

 

「なに!?」

 

 

異常を感じた隊長は剣を刺したまま手放した。

 

後ろに退こうとしたが、グランゴルド王の拳には既に魔力が溜められていた。

 

 

「しまっ…!!」

 

 

襲いかかるのは『魔導王』と称された一撃…

 

 

 

隊長は死を覚悟した。

 

思い浮かべるのは今まで祖国のために忠誠を誓って戦ってきた人生。

 

部下や家族を置いてこの世を去ってしまうこになる。

 

その無念を残しながら目を閉ざそうとした…

 

 

……瞬間だった。

 

 

 

「!?」

 

 

放たれる魔導王の目の中に多数の緑色の浮遊物が集う。

 

まるで隊長を攻撃から守るように動き回る浮遊物は魔導王の一撃を受け止めた。

 

 

 

「間に合ったか!!?」

 

 

後方から聞こえるのは1人の青年の声。

 

青年の名はフラッグ。

 

彼はグランゴルド王と対立してるグランノアの隊長が命奪われる数秒前を視認すると真っ先にシールドビットを送った。

 

だが隊長を囲った直前に大爆発が起きた。

 

シールドビットによる防御か爆風にて視認できない。

 

隊長は無事であるかわからない状況に緊張が走る。

 

 

 

「っ、くっ……な、なにが?」

 

 

「!」

 

 

 

爆風が晴れる。

 

隊長は地面に伏せながらも、生きていた。

 

 

 

「隊長!!」

「隊長っ!!」

「よかった!生きてる!」

 

 

 

まだ生きていることに喜ぶ部下たちをよそに真上を通過する一つの物体。

 

その上でフラッグが叫ぶ。

 

 

 

「お前ら下がれぇぇ!」

 

 

青白いバーニアを吹かせながらグランゴルド王に突き進むドダイの上に立ちながら彼は叫ぶ。

 

その声に部下は戦場である緊張感を取り戻した。

 

 

 

「っ、またこの感覚だ……気分が悪いッ!」

 

 

グランゴルドが現れてからは脳内にナニカが呼びかける。

 

いや訴えていた。

 

あまりの気持ち悪さにフラッグはグランゴルド王に向かって不快な眼差しを浴びせながらドダイを蹴り飛ばす。

 

 

「くらえ! ハモニカ砲!!」

 

 

横に避けた場合のことも考えてハモニカ砲の餌食にしようと撃ち放つ。

 

 

 

「!?」

 

 

 

しかしフラッグの脳にNT特有の電流が走った。

 

咄嗟にハモニカ砲を盾にした。

 

 

 

「くぅっ! このっ!」

 

 

ドダイを貫通する光属性の魔法がまっすぐと青年に撃ち放たれる。

 

ハモニカ砲で受け止めるがあまりの威力に爆発するハモニカ砲は大破してしまう。

 

 

「しまっ、ハモニカ砲が!」

 

 

爆発の火傷を負いながらも彼は飛び引く。

 

大爆発の根本からダメージを受けないようにするが、それでも膝をついてよろけてしまう。

 

彼はNTとしての強さを得てもそれは肉体的な強さではない。

 

人間の身として既に危ない状態に追い込まれていた。

 

だがもし彼がハモニカ砲で受け止めずに回避すれば光属性の魔法は後方にいる者達に襲いかかるだろう。

 

その中には彼の愛する女性も含まれている。

 

そのため彼は回避を選ばずに防御を選んだが…

結果として大ダメージを受けてしまった。

 

 

 

「光魔法だけあって光のような速さだった。 もしNTの感覚が無ければアレを避けれる者はいるの…か?」

 

 

しかもアレはまだ簡易的な魔法だろう。

 

ドダイを破壊するだけの威力で放ったが貫通するほどだった。

 

もし演唱されていた完璧な魔法ならばどうなっていた??

 

一撃で討たれてしまう威力になるだろう。

 

 

 

「原作並みか、またはそれ以上か…」

 

 

フラッグは強敵と見なすと躊躇を捨ててビームマグナムを取り出す。

 

躊躇えばこっち殺されてしまうことを考えて重たいトリガーを引いた。

 

やや反動が激しいが、見た目通りの破壊力を保った紫色のビームマグナムはグランゴルド王に伸びる。

 

 

「!」

 

 

防御態勢に入ったグランゴルド王は目の前に魔法の障壁を張りめぐらせる。

 

しかし正面から襲いかかる紫の閃光は障壁を無慈悲に打ち砕いた。

 

障壁の破片と紫色の火花をその場に残しながらグランゴルド王を吹き飛ばされて地面を抉りながら大地の藻屑と化す。

 

ビームマグナムの暴力的な一撃を抑え込むことは叶わなかった。

 

 

「まだだ! お前はここで落ちろ!」

 

 

魔法耐性を考慮したABCマントを羽織りながらビームマグナムは地面に投げ捨ててビームザンパーを右手に掴んで地面を蹴って突貫する。 エクバ最高ランクのBD格闘の動きでグランゴルド王を狙った。 ビームザンパーとグランゴルド王の距離が一気に詰まる。

 

しかしグランゴルド王はダメージを負いながらもぎこちなく手を地面に突っ込むと魔法を射ち放ってなにかを施した。 そのことに気づかないフラッグは突貫を続けてしまう。 魔法系なら決まって脆いはず! 焦りから生まれるセオリー通りの動き。

 

 

しかしコレがダメだった。

 

フラッグの足元に魔法陣が展開される。

 

 

 

「なっ!?」

 

 

 

ビームマグナムで気絶寸前まで追い込んだと確信していた。

 

だが相手は魔導王。

 

そこらにいる人間と血脈が一味違う王族だ。

 

ビームマグナム"如き"では倒れなかった。

 

 

 

「(足元に魔法陣!? これは!??)」

 

 

 

またフラッグはHPが半分以上減ったことで固有スキルの"NTの感"が発揮されなかった。

 

展開されていた魔法陣は目視する事でやっとそれが仕掛けられていた事を悟る。

 

これを防ぐことは不可能だろう。

 

 

 

「(間に合わない!!)」

 

 

避けることも防ぐこともできない。

 

そう思考が追いついた時には大地は光輝いた。

 

轟音と共に光の柱が真下から大魔法が貫いた。

 

 

 

「「「フラッグッッ!!?」」」

 

 

地上で動くことには慣れないマーメイド達はやっとの思いで追いついた。

 

フラッグの生存を確認した瞬間だった。

 

光の柱が彼を包み込む。

 

全てを浄化しそうな一撃は人間どころか軟弱なもん娘であれば簡単に消し去りそうな魔法に

 

彼は無事ではない…

 

 

「う、うそだ…」

 

「そんな! そんなことは!?」

 

「甲板長!!!」

 

 

大魔法並みの攻撃に対する恐怖と驚きもあるが、何よりも仲間として常に支えてきてくれた存在が消えてしまう。

 

その光景に体は硬直し、震え、武器を落としてしまう。

 

 

 

だけど…

 

 

 

彼はただでは終わらない。

 

それを知る二人は…

 

アシェルとボニーは彼の名を叫んだ。

 

 

 

「「フラッグッッー!!!」」

 

 

その声に応えるかのように光の柱の中央で紫色のオーラが爆発する。

 

そのオーラはグランゴルド王を覆い尽くした。

 

 

 

「ナン、ダ!!?」

 

 

 

紫色の妖しいオーラは『プレッシャー』と呼ばれる特殊な光だ。

 

それに飲まれると体が強制的に硬直する。

 

 

だがそんなのは些細な問題だ。

 

グランゴルド王は光の柱の中からプレッシャーを解き放つ正体に対して視線を離せなかった。

 

 

 

「分かった…! 分かったよ! この気持ち悪い感覚が!!」

 

 

「!」

 

 

「お前の"血脈(ヒト)"がそう訴えるのだろう!? NTだから聞こえて仕方ないんだよ!!」

 

 

 

光の柱から声が聞こえる。

 

まるでエコーをかけたかのような声が響く。

 

脳の中にも直接響き渡る声にグランゴルドは目を見開く。

 

プレッシャーは更に強まった。

 

 

「止めてやるよ! そんなに俺に訴えるなら止めてやるさ!!」

 

 

紫色のオーラは光の柱を撃ち払う。

 

魔法陣も消え去った。

 

フラッグの手元に紫色のオーラが集まる。

 

だがその紫色のオーラはだんだんと緑色に変化して手の中で暴れる。

 

 

 

「…! ウ、うご、ケ、ない」

 

 

 

いや、本当はこのプレッシャーを押しのけて硬直を強引に解除できる。

 

彼は魔導王と評される力を備えているから。

 

でもそこから動くことはできなかった。

 

 

青年の怒りを感じる。

 

彼から強い『憤り』を感じる。

 

それは血脈(ヒト)が目を離せなかった。

 

 

何せそれは『理解』にも見えたから。

 

だから…

 

グランゴルド王は回避を選ばなかった。

 

 

 

「目を覚ませェェェェええ!!」

 

 

「!!」

 

 

 

手元から放たれる光はNTの具現化。

 

 

それはまるで 鳥 の様に羽ばたく光。

 

 

ガンダムNT(ナラティブ)の力がグランゴルド王を貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前も鳥にしてやる!!…って、気持ちは無くて、純粋に解放してやろうと思った。

 

 

しかし…

 

 

 

「当たった瞬間に逃げたか…」

 

 

 

グランゴルド王の事を考える。

 

彼は原作だと人を超えた【ヒト】と言われる古い血脈を持っている人物だ。

 

言わばこの世の超越者である。

 

あの人が魔導王なのもそう言う事だ。

 

 

「…」

 

 

だから俺にだけ訴えかけて辛かった。

 

でもなぜかは理解はできる。

 

ニュータイプとして精神的強さに目覚めた俺だからこそ、グランゴルド王の中に受け継がれている『血脈』に呼びかけられたのだ。 または似たもの同士だからだろう。 ヒトもニュータイプも人類の進化と超越から来ている。 精神を超えた者同士だけが許される『理解』だからこそ意思が繋がり合った。

 

だから嫌でも聞こえてしまった。

 

でもそれは仕方ない。

 

原作通りニュータイプは声を良く拾う。

 

それが神話に生きた最古種のヒトの声だとしたらそれに近いし俺が真っ先に拾ってしまったまでの話。

 

 

「ぐっ………体が…」

 

 

 

痛くて痛くて動かない。

 

でも死ななかった。

 

だって"根性補正"って奴が効いたからだろう。

 

 

 

「フラッグ!」

 

 

「ぁぁ、ボニー、ごめん…おれ、なんか、放ったおけなく…て…」

 

 

「それは今は良いのじゃ! とりあえず生きていて良かったのじゃ!」

 

 

 

 

ぁぁ…また泣かせてしまった。

 

 

最悪だな俺。

 

こんなんじゃニュータイプなんて意味ないじゃないか…

 

泣かしてしまったら、意味ないだろ。

 

 

 

 

 

つづく

 




グランゴルド王が古来種の【ヒト】である設定忘れてる人多そう。
魔導王はここから来てる。


《NTの光(鳥)》
当時猛威を振るいまくったガンダムナラティブの覚醒技であり、敵を鳥にしてしまう恐ろしい技。 フミコミザンも合わせてガード出来ない方が悪いらしいがアレは明らかに強すぎだ。 一応原作だと攻撃技では無くて止める技だからね? ダメージ入るのが些かおかしいんですよ。

ではまた
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