おさかな海賊団の幸せな旗   作:つヴぁるnet

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18日目 〜 おさかな号

 

〜 18日目 〜

 

 

大火傷を負い、何故か運良く…? かな。

 

とりあえず一命を取り留め、救われた。

 

そしてこの船で介抱されてからもうすでに『1週間』が経過した。

 

 

目覚めてから2日間は体の痛みと戦い、そして5日目にはあの大火傷から完治していた。 人の生命力に感動を味わった……と、言いたいが少し異常だな。 何か人ではない治癒力ってのが備わってる用に思えるが気のせいか? これもエクバって職業の力だろうか? まぁ、助かったんだから細かいことは別に良い。 デメリットがあるなら別だが今すぐ気にすることではないだろう。

 

それよりも完治したのだからもうここでお世話になる理由も無くなったし、この船から出て行くことになるだろう……と、思っていたが俺はこの船に残っていた。

 

ごく自然とだ。

 

 

「フラッグさーん、これはなんですかー?」

「どこかで見たことあるね?」

「なにかの生き物?」

 

 

「それはうさぎの形に切ったリンゴだ。 そんでこっちは猫、牛、ボニー」

 

 

「すごーい!」

「へー!」

「頂きまーす」

 

「待て待て待て、何故我が入っておる!? 見た目からしてそのリンゴは豚だろ!」

 

 

「豚さんはひたすら食べるだけの存在なのでこれはボニーだ。 ほら、隅の方には愛用の浮き輪が刻まれてるだろ?」

 

「なるほど、それはたしかにお嬢ですね」

 

 

「そんな問題か! アシェルもこっそり笑うな! もういい! これは我の胃袋にポイだ! もぐもぐ…」

 

 

 

こんな感じに俺はこの海賊団と馴染んでいた。

 

でも、ここにいるのは俺が駄々こねたからとかそんなのではない。

 

 

 

 

「さて、お皿は回収するぞ。 そんじゃ今日の夜の見回り班も頑張れよ」

 

 

「おう!」

「了解なのだ!」

 

 

もちろん子分達とはすぐに打ち解けた。

 

どうやら俺のことは「ビーアーピーさんま」って事で丁重におもてなしをしろと指示を貰ったらしく、仲良くしてくれた。 あと「それはVIPだよ」って発音を教えたが戦い以外では頭のお粗末な連中ばかりなのでうまくいかなかった。 諦めた。

 

 

「そろそろお休みするぞアシェル…」

 

「お嬢、まずは歯磨きですよ」

 

「むむ…」

 

 

ボニーはまだ少しわがまま。

 

でも素直なので逆らうことはあまりしない。

 

多少なり抵抗したりはするが。

 

 

「歯は磨けよぼにー? 虫歯になったら甘いお菓子は……無しだ」

 

 

「わ、わかっておるわいフラッグ!」

 

「……ふーん? フラッグに対しては聞き分け良いですねお嬢?」

 

「!! …き、気のせいだアシェル。 ほ、ほら、フラッグも洗面所までついてくるんだ!」

 

 

「残念だが今日はお皿を洗う当番なので着いていきませーん」

 

 

「なっ! ぅぅ、しゅん……」

 

「ほらお嬢、諦めて行きますよ」

 

 

「頑張って一人で磨いといで〜」

 

 

 

ズルズル

 

 

 

「うぅ〜、フラッグの膝枕で歯磨きが〜」

 

「昨日やって貰ったじゃないですか」

 

「今日もやってほしかったのだ…」

 

「やれやれ」

 

 

 

アシェルの姉貴本当に大変だな。

 

 

 

「さーてと……? どうした?」

 

「フラッグ兄貴はお頭に甘いですね」

「そうだなー」

 

「……否定はしない。 ボニーはなんというか、揶揄いたい分、甘やかしたやりたい、そんな感じ。 あれだ、可愛がってるとも言っていい」

 

「わかる!」

「ボニーの方が年上ですぜ?」

「まだ20数年だけどな〜」

 

「でも俺の方が年上に見えない?」

 

「そうだなー」

「でもアシェルと同じくらいか?」

「それでも副長は何百年も生きてまっせ」

 

「改めて考えると人魚は長生きだな」

 

「そんな私も50年は生きてるかな?」

「でも見た目は人間からしてロリだよな」

「そうだなー、大きな人魚になるには個体差と強さで比例するからなー。 あと"心"の強さ」

 

「心の強さ? なら俺よりもチビのあんたらは心は強くないと?」

 

「そうだなー。 まだまだ幼げあるからなー」

「こらー!そこは肯定するな! これからだよこれから!」

「でも数百年は成長がしばらく止まるのが人魚だから今はまだ体は大きくならないね」

 

「でも個体差はあるんだろ? 現にやや大きな人魚もこの海賊団にいるし」

 

「そうだなー。 でもお胸は成長するんだぞー」

「確かに、私たちの血筋だとお胸の成長は止まらないね」

「うんうん」

 

「……なぁ、それ身長伸ばす栄養が全て胸に行ってるから体が成長してないんじゃ??」

 

「「「!!!???」」」

「そうだなー」

 

「あと頭にも行かないから全てお胸に集約されてる感じ?」

 

「「「!?!?」」」

「せやなー」

 

 

 

怪我人として扱われてた時からココの海賊団とはこんな感じに仲良く会話して楽しんでいる。 結構フレンドリーなところあるからすぐ馴染めたと言ってもいいけどな。

 

だからこそ、俺はボニーに頼まれた。

 

 

 

『お、お主が良ければ、その…いつまでも、ここに居ても良いんだぞ?』

 

『でも俺は海賊としての力は無いですよ?』

 

『構わん! それは追い追いつけて貰ったら良いのじゃ! それにお主は料理の資格がなかろうと料理のスキルは子分よりも勝る腕! アシェルよりは少し劣るが』

 

『うん』

 

『それに光の暗号が分からずとも、戦いの腕前は周りの子分に引けは取らぬ力量! アシェルよりは少し劣るが』

 

『うん』

 

『だ、だからな、その、な? こう言っちゃ勝手だが、お主をここで離すには惜しいと言うか……あ、いや、でも! こ、これは我のいつものワガママである! だ、だからアシェルの様にあしらわれても仕方ないぞ!」

 

『…』

 

『……まぁその、ここに来たのは我を庇って大怪我を負って、我が連れてきたに過ぎぬからな。 その後をどうするかはお主が決める話だ。 だ、たが……』

 

『ボニー』

 

『な、なんだ?』

 

『お魚海賊団は良いところだな、だから俺も気に入っている』

 

『う、うむ。 そう褒められると嬉しいぞ…』

 

『だからもっとこの海賊団を知りたい』

 

『!』

 

『お邪魔じゃなければこの海賊団に入れてくれ。 ここの組織のために役立つ様に頑張るからさ、俺も一員にしてくれよ、お頭』

 

 

 

こんな感じにここに入ることになった。

 

この海賊団に初の人間の仲間の加入に驚いていたがお頭の半横暴的な説明により俺はこの海賊団の加入が決まった。

 

大半は歓迎してくれたが、残りは不安がっていた。

 

まぁそこは信頼で勝ち取るつもりでいた。

 

 

 

 

それからだ。

 

 

 

 

俺の加入に対して反発もなく『よろしくな』と歓迎してくれたアシェルから海賊団の掟やルールを学び、役割も渡された。

 

そのテストとしてまず家事だ。

 

海賊船の環境を常に綺麗に維持することを聞かされながら、掃除、洗濯、料理、食材の管理である。

 

ちなみに自分で言うが家事のスキルは高いと思う。 カップラーメンで昼や夜を済ませる男でもあるが食べたいものがあるならキッチンに立ってやれるくらいには腕はある。 出来る、出来ないの2択なら「出来る」と言えるレベルだ。

 

そのため料理は合格。

 

一人暮らしで慣れてる故に洗濯も掃除も合格。

 

そして最後に食料の管理だが、少しテストを受けたりした。 どのリンゴが期限切れそうか? お魚はどうやって保存を聞かせるか? そんな感じだ。 とりあえず持ち合わせてる知識と経験でアシェルに解答を続けると満足げに頷かれた。 正直嬉しかった。

 

それから料理、洗濯、掃除、管理の四つの課題をこなした結果、全て合格ラインは超えていた。

 

だからアシェルは「これで私も少しくらい負担が減りそうだ」と笑っていた。

 

いや、マジでお疲れ様でっせ姉貴。

 

でも出されたテスト内容だが、管理以外は対して難しくも無かった。 むしろ最低限出来るかどうか確認する程度のラインだったので簡単の言葉に尽きる。 おそらく周りの子分が満足に出来てないだけだろう……どれだけ真面目じゃ無いんだよ。 だからテスト前に「せめてマシなくらいには出来てくれよ…」ってアシェルの小声を拾ったがその意味が理解できた。

 

だから俺は"力になる"って言葉に嘘をつかないためにもテスト後のアシェルに言った。

 

 

『これまで本当に大変でしたね。 でもこれからは俺も力になりますから、よろしくお願いします』

 

 

そう言うとアシェルは目を見開き、そして心なしか感動してるか分からないが俺の助力に深く感謝した。 それからアシェルにこれからは同じ土俵で助け合う仲だから敬語は無しの付き合いになった。 アシェル姉御、マジ姉御。 いや、やはり姉貴が良いかな? そこらへんどうしよう。

 

1週間経った頃にはアシェルとは良き関係を築いている。

 

信頼は充分に勝ち取れたみたいだ。 良かった。

 

 

 

で…

 

 

 

ボニーについてだが、ガミガミと言うアシェルからの逃げ場所として良く俺は扱われている。

 

あと愚痴の相手にされているところだ。

 

まぁ別にそのためだけの存在として使われてはいないぞ?

 

普通に話し相手として会話する。 ボニーからは夢を聞かされたりすれば、こちらからはボニーのこれまでの航海を聞いたりした。 そんでアシェルからこっそりとオヤツを食べたりと彼女の悪戯に合わせて楽しんだりもした。

 

あとサポートもする。

 

例えばそうだな。

 

ボニーはマーメイドなのに泳げない。 それは本人もコンプレクスに感じてるが練習は中々上手く行かない。 洗面器に顔をつけて水に耐える練習もしてるが10秒も持たないのだ。 アシェルはこの件で特に手を焼いていて、お気に入りとなった浮き輪から離れさせる事に苦労している。

 

そこで俺はマーメイドの呼吸機関や慣れ方などを皆から情報を集めた。 マーメイドは生まれつき自然と泳げるらしい。 人間も地球の重力に慣れていくように二つの足で立ち、マーメイドも海の世界に慣れていくように尾鰭で泳ぐことは自然と覚えて行く。 ボニーは海に慣れるための環境が無かったか、その機会があまり無かったか、故に泳げないのかもしれない。 なんか過去にあったのだろうか?

 

それはともかく、いまは海のお頭として立ち振る舞うのだから水に潜れて泳げないといけない状況下、俺はボニーが水に慣れるように試行錯誤した…が、直ぐにその解決法を思いついた。

 

それは…

 

 

 

「ごくごく……ぶくぶくぶく…」

 

「まさか水面器の水を味付けするなんてねぇ…」

 

 

「マーメイドの呼吸器官は肺に水に入るか入らないかで切り替わるだろ? あと魔力で酸素の関係を弄ったりしている。 ただお頭はそれが不慣れだ。 けど飲み水を飲むように体内に注ぎ続け、その過程で切り替えてもらえば後は自転車を漕ぐように体がそれに慣れるはず。 あとは自然と海の中でも出来るはずと考えてる。 実際にそうした子分がいたからボニーにも可能な筈だ。 あと水に対して恐怖心があるならその意識をズラせば良い」

 

 

「それで洗面器の中の水をジュースのように味付けしたわけか」

 

 

「ああ。 ジュースに顔を突っ込むのと、海水に顔を突っ込むのとは少し趣旨が違うからな。 これなら飴と鞭を同時に出来るのでなかなか良くないか?」

 

 

「頭良いなぁフラッグ! でかしたぜ!」

 

「ぶくぶく……むぐっ? むぐ! むぐぐ〜」

 

 

 

どうやら慣れてきたらしい。

 

元々水の中で生活する生き物だからボニーは自分が思ってるよりもマーメイドである事をこれで再確認しただろう。 アシェルも「マーメイドなら本能的にできる」と言っていた。 ボニーはそれを意識するかの違いだったらしい。 あと自信だ。 でもこれで一つお頭として成長したのだろう。 なんか嬉しいな。

 

 

 

「でも、本当はフラッグが応援してるからそこなんだよねぇ」

 

「?」

 

「何でもないですよお嬢。 あと目標まで五分です、頑張って」

 

「むむむ……別に何分だろうと変わらないぞ。 早く洗面器から解放してくれ、首が痛い」

 

「でもフラッグが出した課題ですよ。 最後まで熟してください、お嬢」

 

「……し、仕方ないな、フラッグが望むなら後何分だろうと、何時間だろうと構わんぞ」

 

「……お嬢、やはりフラッグに対して私と聞き分けが違いますね?」

 

「っ!ぶくぅ!! ぶくぶくぶくぶく! な、何を言ってるバガもガガぶくぶくブクブク!!」

 

 

 

こんな感じに彼女の成長は順調だ。

 

俺とアシェルはボニーの成長を共に喜びながら次の試練を与えているところだ。

 

すこしボニーの話が長くなったね。

 

 

ともかく!

お魚海賊団に加入して1週間が経過。

 

とても充実してるの一言だ。

 

 

もちろんボニーやアシェル以外にも子分達とも仲良くやっている。 相変わらず掃除や洗濯など真面目にやらない子が多くてどうしようもない無いけど、いざ戦闘になれば頼もしいものだ。 高等な種族のマーメイドとしてそりゃ強い。

 

だから俺も戦闘能力の高いマーメイドから個人の戦術と、連携する戦術を学んでいる。 これが結構鍛えられる。 海賊マーメイドは戦闘面が高いので相手にするとそりゃ大変だ。 もちろんアシェルもボニーも戦闘能力が高く、アシェルかは絡めてで遇らう技術を教えてもらい、 ボニーからは剣術では圧倒される毎日。 毎回罰ゲームを課される。 良く膝枕で歯磨きしてあげる罰ゲームが多い。

 

そんな感じに俺は海の世界で生き延びてきた海賊から手ほどきを受け、それに必死に食らいつきながら、このお魚海賊団で1日を生きていく。

 

 

 

「それにしてもフラッグは船酔い強いな」

 

 

「そうか?」

 

 

「ああ」

 

 

 

船酔いか…

 

もしかしたらマキブのお陰かもしれない。

 

無重力と言うユラユラした空間で戦ってきた兵器達。

 

それが俺に力を与えてる。

 

アリスの話が本当ならマキブのお陰なんだろう。

 

 

 

だがマキブ頼りじゃない。

 

 

俺自身も……強くなろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キン! キン ! ガシャ!!

 

 

 

「魔法が飛んできたぞ!」

「散開しろ!!」

「きゃー!」

 

 

「ちょ!?」

 

 

 

火の玉がぶつかる。

 

そして当然のように熱い!

 

 

 

「フラッグ!大丈夫か!!」

 

「大丈夫。 いま装備してる『ABCマント』で魔法は吸収した。 ほら、相手が驚いてるうちにお得意の錨を投げちまいなよ」

 

「そのネタもやめろよなぁ!」

 

 

 

そして放り投げられる錨だ。

 

いや、言われた通り投げるんかい。

 

でもすっごい威力。

 

タツノコ兵がボウリングのピンみたいに次々と弾かれてる。

 

見ている分は面白い。

 

 

 

ドンガラガッシャーン

 

 

「負けるであります〜」

「撤退! 撤退であります!!」

「なぜマーメイドの海賊団に人間がいるわですか!」

 

 

ザザザッ ザザザッ

 

 

 

「やったー! 海軍を追い払ったぞー!」

「「「わーーい!!」」」

 

 

遠ざかる海軍達に喜ぶ我らお魚海賊団。

 

 

「危ねぇ…間に合った」

「そうですー、間に合ったー」

 

 

こっそり忍び入った盗賊部隊も海軍の船から戻ってきた。

 

おお、今日の食料分はあるな。

 

 

 

「しかし小規模で助かった」

 

「うむ、あれは恐らく偵察クラスだな。 それなのにこちらを捕まえようとしたのか」

 

「おそらく近くに仲間が居なかったのでしょう。 だから偵察クラスで構成された小規模な軍隊でも捕まえようと来たのでしょうね」

 

「人間の俺が居たから隙をつけた」

 

「うむ、そうだな」

 

「でもあまり無理しないでくれよフラッグ。 戦いは私はに任せてくれたら良いからな?」

 

「そ、そうだぞ! お主は……そ、その、わ、わわ、私の、だ、大事な………ええと…そう! このお魚海賊団で大事な人間だからな!」

 

 

「ああ。 ありがとう、ボニー」

 

 

「う、うむ…! 当然なのじゃ!」

 

 

そう言ってボニーは帽子を深く下げて後ろを向く。 しかし口元が笑みんでいるのを見て俺は静かに笑いながら仲間を労り始めた。 さて、戦利品はと…

 

 

「やれやれ、お嬢はいつも猪突猛進で突き進むのにこんな時ヘタレなんですから」

 

「う、うるさいぞアシェル!」

 

 

 

後ろの方が少し騒がしい。

 

元気だなあの二人。

 

さて、おさかな海賊団に所属してから海軍との戦闘はこれで3回目で、もう既に2週間近くが経過していた。 人は慣れる生き物だから船の上の生活にも慣れた。 もとより生活しやすい構造の船だから住み心地がイージーモードの船旅である。 でも海軍や海賊などと刃を交えたりと旅の全てが安全ではない。 でもこうして戦いに勝利し、ボニーとアシェルの漫才が毎度の様に漫才と言う名のやり取りが見られる光景がすぐにそこにある。

 

しあわせなんだろう。

 

だからこのお魚海賊団に入れてよかった。

 

 

 

「フラッグ『甲板長(こうはんちょう)』」

 

「んー、なんだい?」

 

「戦利品です!」

「そうですー、ご確認をー」

 

「了解、じゃあ……あれ? メモ帳は?」

 

「こちらですー、どうぞー」

 

「ありがとう」

 

 

そうそう。 なんか知らんけどいつのまにか"甲板長"になってて少し驚いている。 けれど元操舵手としての階級を今も引き継いでいるアシェルの方が何倍も偉いため、俺はその補佐に当たる感じの配置だ。 ちなみに甲板長とは船全体の管理を行う存在。 操縦や保守、在庫管理など子分を纏めたりとその長にあたる者だ。 元々アシェルが甲板長だったが、ボニーの補佐に付く形になったので今は甲板長は名乗らずおさかな号の副団長的な位置に着いている。 つまり2番目と言うわけだ。 だから甲板長に収まらない。

 

わかりやすく言えば…

 

 

【偉い】レベル

 

社長(ボニー)

 

所長(アシェル)←少し上くらい

係長(フラッグ)←少し下くらい

 

社員(海賊マーメイド)

 

【下っ端】レベル

 

 

組織図としてはこの様な感じだ。

 

アシェルの方が偉いけど、俺もそこそこ負けない程度に偉い感じ。

 

それが甲板長だとさ。

 

 

 

 

「………」

 

「どうしました?」

 

「いや……ただ、ちっぽけだなって思った」

 

「え?」

 

「あー、いやいや、俺の話だよ。 この海に比べたらどうしようもなくちっぽけだなって」

 

「そうだねー、まだまだだねー」

 

「おおっと? 結構ザックリいくな」

 

「そうだねー、 でもフラッグ甲板長はこれからだねー、だから堂々としてねー、私はそんなあなたについて行きたいからねー」

 

「……ありがとう、先輩」

 

「どういたしましてー。 じゃあ戦利品確認したらー、後で疲れてるフラッグ甲板長のために…沢山沢山先輩の私が労ってあげるー」

 

「!」

 

 

海賊マーメイドの彼女はこちらの耳元まで背伸びする。

 

細い腕を首元に通して、どこか妖艶な笑みで囁く。

 

 

「それで…うぅぅっんと気持ちよくしてあげるー、ねぇ、どこがいいー? お口? それとも……この大きなお胸で挟んで、ほ・し・い? ふふっ」

 

 

ゆるい口調から溢れる吐息は耳たぶを弄び、そしてほんの少し彼女の唇が耳たぶに触れた。 それだけなのに背筋をなぞられた様な快楽が一瞬だけ走った。 そしてうちなる肉欲が蠢く感覚が後押しするかのようにゾクリと痺れが身体中に渡る。 もん娘による魔性だ…

 

 

「……あとで決めるよ」

 

「わかったー。 遠慮しないでねー」

 

「あ、うん。 …ありがとう」

 

 

 

何とは言わないが、後で魅惑の山二つによってナニかが起きるとは言っておく。 そしてそれに抗わない俺がいる。 仕方ないね。 男だもの。

 

 

 

「さてと、行くよ、先輩」

 

「そうだねー」

 

 

 

 

 

 

そんな俺

 

 

 

フラッグ甲板長はお魚海賊団で頑張ってます。

 

 

 

 

 

 

 

名前【 フラッグ 】(真名:海ノ雪旗)

レベル【 19 】

熟練度【 29 】

この世界に来て【25】日が経過。

 

ここまでの記録と共に。

お魚海賊団の日記帳に記録を残した▽

 

 

つづく





棒読みが特徴的な海賊マーメイド。
名前は決まってるけどまだ出しません。
後に必ず出ます。


ちなみに相手が海軍だったり、同業者だったりする場合、フラッグは遠距離攻撃に力を入れて戦ってます。 おさかな号から飛んでくるビームライフルやバズーカだけでも相手にとって相当脅威ですからね。 将来的に試作3号機とかのマキブを手に入れたら船すらも壊せそう。 フォールディングバズーカで破壊が捗るんじゃ。


ではまた
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