これは『呪い』を解く物語ーーかもしれない。
※元童貞のTS転生者娼婦おじさんが延々と喋るだけのお話です。
※直接的な描写はありませんが、性的な表現を含みます
※小説家になろう、Pixivにマルチ投稿です

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元童貞TS転生者メスガキ娼婦おじさん、かく語りき

 へい、らっしゃっせー!どうもようこそ初めましてこんばんはよろしくおねしゃーす!

 んで、早速だがお前さんは童貞だな?おっとそんな顔すんな、隠してても童貞は顔でわかる。っつうかこういうとこ初めてだっつうのは聞いてるし、うちの女将さんがそういう客をオレにあてがうときは童貞だと相場が決まっている…。なんせオレは自慢でこそあるが童貞狩りのプロフェッショナル…つまりはチェリーハンター…いや、これだとさくらんぼ農家みてぇだな、イメージが悪い。やめとくか。おっとオレのことをさくらんぼみてぇに可愛い女の子だと褒め称えるのは勝手だ。いや、むしろ積極的に褒め称えろ。女を褒める技術はモテる男の必須テク、お前さんがこれからもいっぱしの男として生きていくためにもオレで練習していきな。機嫌良くしてくれりゃあ最高に良いサービスしてやるぜ。

 あんたの童貞を指摘したのはそれに何も意地悪で言ってるわけじゃねぇ、気ぃ悪くしたんなら謝るがオレは何も童貞が悪いとかそういう風には思っちゃいねぇ。お前さんのことをおちょくるとかそういうつもりはねぇってことはハッキリと言っておかねぇとな。

 男は誰しもが戦士だが、どんな戦士にも初陣ってぇのは付き物だ。誰もが見惚れる百戦錬磨の益荒男も誰も彼もがはじめての戦ってぇやつを経験しているわけだ。お前にとっては今日がそうってだけさ。ビビってるか?ビビってるんならそれは素直に認めて良いのさ。変に見栄張っちまいたくなる気持ちはわかる。オレも昔は童貞おじさんだったからな、気持ちはわかるさ。ただ大事なのは無様を晒す覚悟をしてでも、まずは最初の戦いを済ませることで……。

 あ、話が長い?それに童貞おじさんだったつうのはどういうことだって?今はどう見てもむしゃぶりつきたくなるくれぇに超絶可愛い一流美少女にしか見えねぇって?それは言ってない?言えよ。

 で、まぁ。その辺の事情は話せば長い。そうだな、立ち話もなんだし中入んな!そんでこっちな、ベッドの端座っとけ。ところで酒はビールとワインとウィスキーとラムがあるんだがどれにする?あんまり強くねぇんならワインがおすすめだぜ。アルコールがちょいと入って腐りにくいだけの葡萄ジュースみてぇなもんだしな。昔はこんなうっすい酒飲めるかよ、とか思ってたもんだが慣れると意外に愛着が湧くもんでな…。

 隣座るぞ。へい、かんぱーい。それで、なんだっけか?オレが昔は童貞おじさんだったって話か。さて…実の所そう難しい話でもねぇよ。オレにはあれだ、いわゆる前世の記憶ってぇ奴があんのさ。おっと、信じてねぇな。へへへ、まぁ別に信じようが信じまいが構わねえよ。ひょっとするとオレの話は本当にあったことなのかも知れんし、お前さんの気を引くためにでっち上げた適当なホラ話なのかも知れんし、或いはこんな若い身空で体を売らざるを得なくなった可哀想な女の子の妄想なのかもしれん…。判断はお前さんに任せよう。

 オレの前世はニホンっつう国に生きてたしがないおじさんで生涯にわたって童貞だった…。どんな奴だったかてぇ話はあまり面白くもねぇんで割愛するが、最終的には自動車事故でおっ死んだんだ。あ、自動車ってのはこっちでいうことろの馬車みてぇなもんだと思いな。馬は引かなくてエンジンで動くんだよ、ガソリンっつぅ液状の爆弾みたいなもんを機械の中でバチバチ言わせて…。まぁ、それはいいや。あぁ?自動車についてもっと聞かせろ?そっちはまた後でな。

 そんでオレは自動車に轢かれて死んだ。…死ぬのって本当のマジにマジで死ぬほど痛ぇからな、人間超真剣に死なないようにしとけよ?これは一回死んだ経験のあるおじさんからの若い奴への真面目なアドバイスだぜ?…えーと、そんでだ。オレはマジに死んだはずだったんだが、真っ暗で糞みてえに寒い糞みてぇな闇の中を落っこちていった…いや、転がってたのかも知れんし、這い回ってたのかも知れん。多分、あれが死そのものの感触っつうのかな、それともあの世ってやつか、三途の川の向こうってやつか。ともかくそういうのを抜けていった先に…オレは温かいもんのなかにダイブした。どっぽーん、てな具合にな。

 何を隠そう!そいつが今生のお袋の腹ん中だったってぇわけよ!いやー、前世と今生でトータル50年くらいは生きてると思うんだが、あんだけ幸せだった時期は無かったね!例えるならあったけぇ風呂に心いくまで浸かって風呂上がりにフルーツ牛乳飲んでストレッチして布団にくるまって眠りに落ちる瞬間のあの感じが何ヶ月も続く感じだな。心の底からここ出たくねぇ〜、って思ったわマジで。その例えのまんまでいくと出産ってのはいきなり布団を剥ぎ取られてベッドから叩き出されるようなもんだぜ。しかも冬場にな。そりゃもう泣く。めっちゃ泣く。古今東西、あらゆる赤ん坊が生まれる瞬間に泣く理由がよくわかった。オレもめっちゃ泣いたわ…。

 でもまぁ、生まれた後に初めて飲んだ母乳はすげぇ美味かったけどな。それにおっぱいガブ飲みするオレを見下ろすお袋の優しい顔ったらねぇ。オレぁ、バブみを感じてオギャるっつぅ言葉の意味を、理屈じゃあなくて魂で理解したよ…。弟が生まれてお袋のおっぱい横取りされたときは嫉妬で血の涙が出そうになったがね。それで、何が言いたいかというと連絡取れるうちはお前もお袋さんは大事にしとけよっつぅこった。孝行したいときに親はなしって言葉もあるしな。…少なくともオレは前世のお袋にはもう会えねぇからなぁ…。

 おっと、そうそう!ついでに言っておくとうちの店は通常料金に5割プラスで母乳コースも受け付けてるぜ!薬使ってちょちょいと出るようにすんだけど、使うとめっちゃ疲れて嬢の負担が大きいから日によってできねぇこともあるけどそれは勘弁な。ちなみにオレなら今日はイケる。見ての通り、オレはまな板一歩手前のちっぱいだが、そこから乳を吸うってのもまた風情があるもんだぜ?割と好評だ。え?遠慮しとく?…ま、しゃあねぇか。初体験にやるにゃあちと上級者向け感があるしな。

 ん?そんで、今の家族はどうしたのかって?んー…元気でやってんじゃあないかなー…ここ数年連絡取れてないしなぁー…。あぁ、いや、関係が悪くなったわけじゃねぇんだ。オレがここでこうして働いてんのは、あれだ、口減らしってやつだ。オレの実家は農家だったんだが、アホみてぇな不作と戦争のための徴兵と税率アップが響いてな…。家族全員を食わして行く余裕がなくなって、そんで、オレが家を出たんだ。オレは見ての通りちんちくりんで、あんまり農作業に向かなかった。性格もガサツで女らしさのかけらもねぇし、村にいても嫁の貰い手がねぇからな…。仲の良い同年代の小僧っ子たちもいたけど10を過ぎる頃には距離を取られ始めたし。いやぁ、中身がおじさんだと辛いねぇ…。おっと辛気臭い話になっちまったな、やめやめ!

 ん?お前さんも似たようなもんか!へぇ、田舎の家族を食わせるために出稼ぎにねぇ!いいじゃねぇか、いいじゃねぇか!家族は宝だ大事にしなよ!そんでこんな店に来れる余裕があるってことは結構な稼ぎがあんだろぉ〜?いいねぇ、近いうちに親父さんとお袋さんに顔見せてやんな。なんならおじさんが土産も見繕ってあげよう。おっとどこから貰ったの説明に困るか?がっはっは!

 お?オレの今の仕事が辛くねぇのかって?話を聞くに渋々やってるように聞こえる?そもそももと男なんだったら男に抱かれるのはキツくねえのかって?おぉ、突っ込んでくるねぇ。その辺の事情、普通ならデリケートな話題だからあんまし他の嬢にはすんじゃねぇぞ?オレなら別にかまわねぇがな。

 さて、娼婦ってのは大抵が稼ぐあてのねぇ女の最終手段だ。物もねぇ、技術もねぇ、コネもねぇ、となると後に残ってるのは体しかねぇ。好き好んで体売ってる女は普通はいねぇと、その辺は頭に入れておきな。

 …オレも最初はそんなもんだった。故郷の家族と涙涙の別れで人買いに売られて、流れ流れて結局は体を売る仕事をする羽目になった。かくなるうえは仕方ねぇ、オレも大の大人だ潔く腹括ってやらぁ、と意気込んでは見たものの初仕事んときはそらもうガクガクのブルッブルよ。あんだけ震えたのはいっぺん死んであの世を彷徨ってた時くらいなもんか。要は死ぬほどビビってたってことよ。

 だがしかしまぁ、なんだな…。手配をミスったとかなんとかで、よりにもよってオレの初仕事の客は…童貞だった。普通娼婦の水揚げってのは客の側も女慣れしたやつを当てがわれるもんだが、これに関してはマジで事故だった。

 結果はまぁ、マジで惨憺たる有様だった。死ぬほど重てえコミュ障同士のお見合いみてぇな会話、ベタベタ手垢と指紋を押し付けるみてぇなヘッタクソな愛撫、ローション使うの忘れてろくに濡れてもねぇのに突っ込まれて血ぃ出まくって泣き喚いたし、男の方は三擦半も行かずに出して泣きそうな顔するしさぁ!今思い出しても笑うわマジで!がっはっはっはっは!!

 そこ笑うことなのかって?なぁに、大抵のことは喉元過ぎれば熱さ忘るゝ、人生はクローズアップすりゃ悲劇だが引いて見れば喜劇…要はそのときはろくでもねぇ体験だったけど後になれば笑い話ってことさ。

 それに大事なのはさ…あんときの客にちゃんと礼を言ってもらえたってことなんだよな…。互いに童貞と処女で散々な初体験だったけど、なんだかんだで童貞は捨てられた、男としてちょっとだけ前に進めた気がする、ありがとうってな…。

 …なぁ、若いの。男ってのは辛いよなぁ。おじさんも昔は男だったからわかるよ。こういうこと言うと女には良い顔されねぇ、女の方がもっと辛いこといっぱいあるってな。でも、それは立ってるステージが違うだけで、男の辛さってのは確かにあるんだ。良い歳こいて童貞だということはだ、女にモテねぇ、あるいは女を口説く度胸もねぇ、つまりはこの世に生きている人間の半分と健全な関係を築けねぇ…そんな落伍者の烙印を押されているような気分になっちまう。男は嫁をもらって子供こさえて家族を養って初めて一人前…知ってか知らずか、意識的にか無意識にか、男ってのは男に生まれついただけで周りからそういうふうに扱われちまうもんなんだ。マッチョイズムってぇやつか。オレのような元童貞おじさんに言わせればそれは…『呪い』ってやつだ。

 イェズスやゴータマなら、そんな世間のしがらみやらに振り回されないようにもっと大きなもんに目を向けろとか、そういうことを言うんだろうけどなぁ…しかしオレは娼婦だ。救世主にはなれねぇし、神様にはなれねぇ。オレが童貞の呪いを解くには、一発ヤらしてやるしかねぇんだ。

 あぁ、そうさ。オレは今のこの仕事に誇りをもっている。童貞たちはかつてのオレだ。リア充爆発しろと、30まで童貞を守り切ったおれは魔法使いなんだと言いながら、薄い本で竿役に自己投影しながらティッシュに種付けして子孫を燃えるゴミにするしかできなかったかつてのオレだ。…オレはそんなかつてのオレと同じ呪いを負った連中を救ってやりてぇ。かつて救われなかったオレの代わりに、お前たちを救う。そう思って、オレは今の仕事をやってるんだ。

 …はっ、そんなマジな顔をすんなよ。ひょっとすると今までの話は体を売ることに疲れ切っちまった哀れな小娘が自分の境遇を誤魔化すために作り上げた哀れな妄想なのかも知れねぇぞ?話半分に聞いとけよ。ん?そういう風に扱う奴がいるのかって?まぁな。客観的に考えておかしいとはオレも思うし。……へぇ、まるっと信じてくれんのかい。ありがたいねぇ。若い奴は純真だ。精々、変な詐欺に引っかからないようにだけ気ぃつけなよ。

 …っと、グラスが空じゃねぇか。悪い悪いすっかり話し込んじまったな。ほれほれ、もう一杯だ。オレも飲むぞ。さすがに話しすぎでちぃと喉が渇いた。

 よっこいしょ…へい、かんぱーい。ん?なんでさらっと膝の上に座ってんのかって?なぁに、おじさんの長話に付き合ってくれたからサービスだよ。ほら、オレってちっちゃくて可愛いだろ?こうしてやると結構喜ぶ奴多いんだぜ?

 おっと固くなってるな、リラックスリラックス…深呼吸深呼吸…吸ってー吐いてー…吸ってー吐いてー…。ひっひっひ、良い匂いがするか?恥ずかしがんな、恥ずかしがんな!男ってのはそういうもんさ!まずは自分が何に興奮するのかしっかり向き合うこと!いっぱしの男になるにゃあそれが大事だぜ。恥ずかしがってちゃあ勃つもんも素直に勃たねぇからな。それにオレってば美少女でいるためにあらゆるケアを欠かしてねぇからな。風呂にもちゃんと入るし、香水だってつけてる。これで良い匂いがしねぇって言うんなら立つ瀬がないってもんさ。

 ほら、やっぱり男としては初体験が可愛い女の子であることに越したことはないだろう?だからオレも童貞諸君の夢を守るために日々美容には気を遣っている…。髪の毛も伸ばしてるけどちゃんとサラサラにしてるし、肌だってスベスベだ。タッパとバストサイズに関しては…まぁ、もうちょい欲しいのが本音だが、これもちっちゃくて可愛い、愛嬌だと思えば悪くねぇ。

 まぁ、胸は育ってねぇ代わりにケツはデカくなってんだけどな!ほらよ、こちとら毎晩仕事で腰と腰とをぶつけ合う運動してるんですっかり鍛えられちまってなぁ。あっはっは、まいったまいった!

 ……おっと、反応した?反応したな?とーぼけんなってぇ、オレの尻の下に何があたってんのかオレにわからねぇわけがねぇだろうが…♡いやぁ、お若いねぇ。新兵ながらあっちの槍はしっかり一人前仕様ときてらぁ!

 へへっ、背中預けるとお前さんの心臓がバックンバックンいってんのが聞こえらぁ。厚くて広くて、一丁前の男らしい胸板だ。この体に生まれついてからこういうのに触るとつい惚れ惚れとしちまう。…女のサガってやつかねぇ。なんにせよ、良い男になるよお前さん。

 ーーそのためにもそろそろ初陣と行こうじゃねぇか。ほら、後ろからオレの体をそっと抱きしめてみな。いや、そっとでなくともいいか。最初のうちはがっつくくらいが丁度良い。童貞ってのは加減の知らん飢えた狼ってのが基本だしな。紳士的な振る舞いってやつを教えてやるのはまぁ、一回ひとしきり満足してからだ。今晩はたっぷり楽しんでいこうじゃねぇか。なぁ?

 忘れらんねぇ、最高の初体験にしてやるからよ…♡

 


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