社会人一年目になりました。いや、一日しか働いてないんですけどもね。
ともあれ、今回はちょっと控えめで四コマもぷらいべったーに投稿したやつを貼っつけただけなのです……許して……許して……
ネタがあんまり思いつかないのです。
ともあれ、総合評価? が1000を超えたし、お気に入りも400人超えて、UAも60000を超えたので、来週は記念ifでも書こうかなぁと考えてます!
『──というわけだ。悪いが、頼まれてくれないか?』
『はぁ。わかったよ。大人しく寝てろ。言っとくけど、俺は何回も代役できる余裕ないからな』
『はーはっはっは! 任せろ! 明日にでもかぜは……ゴホッゴホッ!』
『はいはいじゃあな。ゆっくり休めよ』
土曜の朝。雫たちと決めた、定期的な休息日。
こはねの案内でフェニランを回る予定があった彼女たちと違い、湊は暇を持て余していた。司からの電話が来る、ついさっきまでは。不覚にも体調を崩してしまった彼曰く、今回のショーはワンダーステージ初の二部構成らしく。掴み始めたファンを囲いつつ、新しいお客さんの目を引けるようなものにしたかった、とのこと。午前と午後で二回通せるようなハードなスケジュールで、体力の限界への挑戦でもあったとか。
軌道に乗ってきた今が仕掛けるチャンス。全員で話し合って、なんとか今日から動き出す企画だった。それを聞かされた湊が、NOと断れるわけもなく、久しぶりにバイクのエンジンを入れて走り始める。
向かうは、笑顔を作る最高の舞台。
◇
第一回目の公園が始まる三十分前。それが湊がステージに到着した時間。彼は手馴れた様子で今日の衣装に着替えて、類から渡された台本に目を通す。
「……長いな、やっぱり」
「いけそうかい?」
「やるしかないだろ。借りもあるし、それを返すいいチャンスだ」
余裕はない。前後編の二部構成に分けているだけあって、内容はボリューミー。桃太郎のアフターストーリーをベースに、浦島太郎の一部要素を付け足し、違うものにしたストーリーも悪くない。
弱虫として仲間に捨てられた小鬼が、鬼退治を終え数年経った桃太郎と出会う所から始まる物語は、途中に苦難があり、それを乗り越えて芽生える絆があり、最後には復讐劇でありながら仲直りをし、人と鬼は平穏に暮らす、なんてハッピーエンド。最後は笑える大円団だ。
脚本を書いた司もそうだが、きっと彼を支える仲間もよかったんだろう。
だからこそ、だからこそ、叩き込む。全力で叩き込む。
主人公である小鬼。成長していく彼の性格、その心情。アドリブになっても対応できるよう、セリフを完全に詰め込み思考をトレースする。一生とも言える脚本の中の記録を頭の中で追体験し、落とし込む。
舞台に慣れた、類や寧々、えむには及ばずとも主役としての存在感を作り出す。
「そろそろ幕が上がるよ。みんな、準備はいいかい?」
「任せて! 今日もみんなを笑顔にしちゃうよっ!」
「平気、大丈夫」
「全力でやりきるよ」
「……司くんに代わって、それじゃあ──ショータイムだ!」
類の声を合図に、学園祭の時とは違う、本物の舞台に湊は一歩踏み出した。
◇
朝から遊び尽くし、こはねに最高の場所として選ばれたワンダーステージに雫がやってきたのは、午後も四時を過ぎた頃。司から諸々のことを聞いて、彼がここでショーをやっていると知っていた彼女は、みんなとは少し違うワクワクを抱えて足を運んだ。
いつだって笑顔にしてくれる、湊とは違う意味で頼れる幼馴染み。
本当ならそんな彼の舞台を見るはずだった。
しかし、そこに立っていたのは、いないはずの湊であり──観客の全てを飲み込む主人公。いつも隣にいる、知っている彼とは明らかに違う。学園祭の時より惹き込まれる演技。
声も、振る舞いも、違う。
当たり前のはずなのに、そこに違う側面の湊を見て、見蕩れてしまう。
架空の人物になりきり、彼と同じ顔で違う人のように在る不思議な感覚が、雫を虜にする。彼女は、驚くみのりやこはねたちの隣で、恋する乙女の表情で舞台を見つめた。
変化を恐れているはずなのに、目が離せない光景。
圧倒的な存在感。
難しい理由なんかこれっぽっちもなくて、ただ心が惹かれた。
「……湊」
役者、演者、どちらでもいい。
姿変わらず、違う誰かになろうとする、違う誰かになれてしまう魔法使いのような彼の沼に落ちていく。
偶然重なった瞳が、何事もなかったかのように躱されたのは寂しい雫だったが、後に好き過ぎる彼がもっと好きになれて満足だと、そう語ったという。
顔がいい四コマ「ケーキバイキング」
「二人の予定が空いてて良かったよ。流石に野郎三人でこの店は入り辛いし」
「いや、その格好してる方が入り辛いでしょ……」
「ふふっ♪ いつ見ても似合ってて素敵だわ、みぃちゃん!」
変装──もとい、女装をした湊と雫、愛莉の三人は彼の誘いでケーキバイキング店にやって来ていた。元々は家族水入らずで行こうと友香が計画していたのだが、急遽入った仕事で中止になり、代わりとして湊が二人を誘ったのだ。
もし、二人が誘えなかったら類と司を誘って野郎三人衆で来るところだったらしいので、悪くない結果なのだろう。
「……まぁ、いいわ。予約一ヶ月待ちの人気なお店に誘って貰えたんだもの! 遠慮なく、食べさせてもらうわ」
「愛莉ちゃん! あっちに和菓子風ケーキコーナーがあるわ! 行ってみましょう♪」
「あんま、取りすぎるなよー」
適当に忠告をして、湊も甘さ控えなティラミスやチーズケーキを皿に乗せてテーブルに帰る。
余談だが、この店は90分のバイキングコースでドリンクバーも付いて1500円と破格の値段。安くて美味しいケーキをいっぱい食べたい女子高生やOLに人気で、今も店内はほぼほぼ女性でうまっており、男性は付き添いの彼氏さんがいるくらいだ。
「……俺、取りすぎるなって言ったよな?」
「しょ、しょうがないでしょ! 色々目移りしちゃったんだもの! それに、ケーキバイキングなんだから、食べたもの勝ちよ!!」
「大丈夫よ、みぃちゃん! 私も協力して食べるから!」
「いや、そういうのじゃなくて、単純にふと──」
「湊、それ以上言ったら、絞めるわよ」
「目が笑ってないぞ、愛莉……アイドルは笑顔がナンボだろ?」
「乙女の事情に口を突っ込む人間は、馬に蹴られて死んでもいいと思うの、わたし」
「冗談だから、やめてくれ……」
一触即発の空気は、愛莉がケーキを食べ始めたことでどこかに消え去り、湊と雫も美味しそうに食べる彼女を見ながら、談笑を挟みつつケーキを口にした。
人気店と言われるだけあって、どのケーキも美味しく、少し経てば交換会が始まる。
お互いの皿に乗せたケーキを食べさせ合う愛莉と雫をぼーっと眺めながら、湊がコーヒーとティラミスを交互に食べて飲んでを繰り返していると、抹茶クリームケーキが刺さった雫のフォークが向けられた。
「あーん♪」
「いや、俺は……」
「受け取っときなさいよ、美味しいわよ、抹茶クリームケーキ」
「……わかったよ」
「あ〜ん♪」
「あ、あーん」
抹茶の苦味とそれを受け止めるようなクリームの甘さが融合したケーキは、湊の口の中でとろけていく。
予想外の美味しさと、微かに残った羞恥心に悶える湊を見ながら、愛莉と雫が笑い、賑やかなティーパーティーは続いた。
無論、会計は湊持ちである。
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やって欲しいお題とかあれば、このマシュマロに!
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次回もお楽しみに!
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