もし、何故こんなにも長い間、新しいエピソードを投稿できなかったのか気になる方がいましたら長々しい言い訳を活動報告にて投稿するつもりですのでそちらを参照ください。
*私は現在日本語圏に在住しておりませんのでもし日本語の使い方に誤りなどありましたらすいません。ご指摘くださると嬉しいです。
オビ=ワンからの救援を求める通信があった時、ガルは悩んでいた。だが今この場を彼が離れるのはあまりにも危険すぎていた。しかし、あのオビ=ワンの声を聞いて彼に助けが必要なのは確実だとも分かっていた。
「クソッ、どうすれば良い」
ガルの中では多くの考えが渦巻いていた。
歴史通りであればオビ=ワンはきっと無事で自分でなんとか道を切り開くのだろう。だが自分が多くの出来事を変えたせいで起こっているバタフライエフェクトの影響をガルは懸念していた。かといって彼を助けにいけば、この場にいる全員を危険に晒すことになる。今この場でこの人数を守れるのは自分とシャアク、アイラだけだと分かっているからだ。
「行って。ガル」
悩んでいる彼の後ろからシャアクが優しく声をかける。
「でも…」
声をかけてきたシャアクに驚きと戸惑いを隠せないガル。
振り向きざまに彼女の顔を見るとその表情からは先ほどの怒りではなく決心が読み取れた。
「ここは大丈夫だから。私とアイラがいる」
シャアクの後ろを見るとアイラも共に覚悟の表情で頷いていた。
「分かった」
ガルはそう答えるとコムリンクを手に取りオビ=ワンに連絡を始めた。
『頼むガル、お前の助けがいる』
コムリンクからは助けを求めるオビ=ワンの声が聞こえてくる。
「分かってる。もう向かってるから少し待ってろ」
ガルはそう答えながら地下へと走っていく。だが、彼が訓練場を離れた直後、辺りに不穏なフォースが流れ始めていたことに誰も気がつけていないでいた…
◇
一方で、扉の溶接に成功したオビ=ワンは出血している自分の左肩の止血に取り掛かっていた。
一瞬だけ止血を手伝うサティーンに見惚れそうになりながらも彼がフォースへの集中を緩めることはなかった。
少しの時間が経ち、オビ=ワンが息を整えた頃にガルは到着した。
「またせたな。ってお前怪我してるじゃないか!」
ガルはすぐさまオビ=ワンに駆け寄り、彼の傷口に手を当ててフォースを流し始める。
「ガル、お前何を?」
「いいから黙ってろ」
そう言い終えると同時にガルは咳き込み、口から少量の血を吐き出した。
オビ=ワンは驚き、思わずガルへと手を伸ばす。
「あっ……」
その時彼は気が付いた。今咄嗟に自分が動かした腕が怪我をしていたはずの左手だということに。
「どうやって…?」
オビ=ワンは怪我していたはずの自分の左肩を見つめながらつぶやく。
「説明は後だ。今は脱出への道を見つけるのが一番だろ?」
「あ、ああそうだな」
オビ=ワンはただ賛同することしかできなかった。
「ここ以外の隠し通路や裏口はないのか?」
「残念ですがここ以外には……」
サティーンは絶望の表情を浮かべながらそう答える。
「そうか……なら戦う以外に方法は無いんだな」
ガルのその言葉にオビ=ワンは黙って頷きながら覚悟を決めた。
いつでも戦闘に入れるように体制を整えた三人がじっと待つ中で、溶接された扉に対して反対側から何かしらの細工を行おうとする敵の音だけが通路内に響いていた。
「オビ、本当にこのままじっとしているつもりですか?」
サティーンが小声で話す。
「そうだぞガルこのままじっとしている気か?」
「安心しろオビ。作戦はちゃんとあるからしっかりと集中してくれ」
ガルは小声でふざけた返答をする。
「おいっ!オビっていうな」
慌てた様子で返答するオビ=ワンを見たサティーンとガルはクスッと笑う。しかしそんな気の許せる瞬間も一瞬で終わってしまう。
「来るぞ。オビ=ワン、フォースを呼び寄せるぞ」
「分かった」
ガルと共に目を瞑ったオビ=ワンは扉の前に一つの大きなフォースの塊を作り上げていく。あまりに強大な力に、フォース感応者でないサティーンでさえもこの時だけはフォースを体で感じているようだった。
ガルはフォースを使いながら扉の奥に数人の存在を感知する事に成功する。
「今だ!」
ガルの声と同時に二人はフォースの塊を勢いよく前に飛ばす。その強大なフォースの塊は強力なフォースプッシュへと変化し、目の前の扉と賞金稼ぎ諸共を吹き飛ばしていく。とてつもなく重い金属の扉によって体を捻り潰される賞金稼ぎ達、それと同時にオビ=ワンとガルは隠し通路へと飛び出していた。かろうじて扉に吹き飛ばされなかった賞金稼ぎが二人残っており、彼らは急いでブラスターを抜いたがそれも既に遅かった。彼らの首には既にライトセーバーの光刃が通っており、その事実を彼らの脳が処理できる前に頭自体が彼らの体から離れていくのだった。
ガルとオビ=ワンは残党や新手の登場に備えて背中合わせの状態になったが、直ぐにその場を既に制圧している事に気がつき光刃をしまった。
「最高のフォースプッシュだったんじゃないか?」
ガルがオビ=ワンの顔を見ながら笑う。
「ああ、お前とだからできたんだろう」
「そう言われると照れるな」
二人はお互いに笑い合い、直ぐにサティーンの方を向く。
「お二人して仲が良さそうで何よりです」
「公爵、ご心配なさらずともこれからはオビ=ワンと二人きりで過ごせますので」
「一緒に来ないのか?」
少し残念そうな顔をするオビ=ワン。
「おいおい。せっかくのお泊まりデートのチャンスを逃すつもりか?」
オビ=ワンに対して試すような視線を送るガル。
「それに俺には俺でやる事がある」
「分かった」
「ガル、ありがとうございます。この恩は決して忘れません」
「公爵、お気になさらずに。それとオビ=ワンの事、よろしくお願いします」
「もちろんです」
サティーンは自信満々に答える。
その姿を見たガルは黙って頷く。オビ=ワンは地面に落ちている賞金稼ぎのブラスターを拾うとサティーンへと手渡す。サティーンは黙って受け取り、ブラスターの状態をチェックする。ガルは来た道を戻るために歩き出していく。
彼が隠し通路の入り口付近の場所に差し掛かった時、オビ=ワンが声をかけた。
「ガル、フォースと共にあらんことを」
「ああ、オビ=ワン。フォースと共にあらんことを」
ガルは振り向かずにそう答える。その後ろ姿にオビ=ワンはどこか寂しさを覚えたが、そんな事を言っている時間は彼らには存在しなかった。ガルとオビ=ワンはお互いに逆方向に向かって歩いていく。お互いが離れるにつれて何故か寂しさを覚えるオビ=ワンにはその感情が意味する物を後に理解する事になる。
◇
オビ=ワン達と別れて直後にガルは突如強力なダークサイドのフォースを感じ、大急ぎでシャアク達がいる訓練場へ向かっていた。アカデミー内は異常に静かで、非常灯の光がよりその不気味さを引き立たさせていた。更に、ガルの心が異常に騒めいているのが何よりも大きな証拠であった。ガルはコムリンクを取り、ディルに連絡を取ろうとするも妨害電波に邪魔されてしまっていた。
「頼む。何も起こらないでくれ」
ガルはそう言いながらも頭の中では自分が見たビジョンのことを考えていた。訓練場の前まで来ると直ぐにその場の異変をガルは感じ取った。直ちにライトセーバーに手を伸ばすガル。彼の二本のライトセーバーを握る手は汗をかいていた。
ゆっくりと扉に近づいて行くガル、そして扉が開き彼は中へと入って行く。訓練場の状態は一変しており、明かりが薄暗くなっていた。その場にシャアク達の姿は無く、もぬけの殻となっていた。
「トラップか……」
ガルがそう呟いた瞬間に訓練場の天井からいくつものジェットパックの音が響く。ガルは訓練場の中心で二本のライトセーバーを構えて攻撃準備を整える。彼を囲むようにして降りてきたのは完全武装の十五人のマンダロリアン兵士達だった。その全員がガルに対しての殺意に溢れている事に彼は驚いた。
「ここにいた者達に何をした!」
「降伏しろ!ジェダイ!」
一人がブラスターをガルに向けながら大きな声を上げる。
「もし、嫌だと言ったら?」
ガルはワザと口角を上げる。
次の瞬間、ガルはフォースプルを使い、一番最初に声をあげた男を勢いよく引き寄せ、彼の首元目掛けて光刃を振った。一瞬でマンダロリアンの男の頭はヘルメットと共に胴体から離れ、その場にドサッという音と共に落ちる。その衝撃的な光景を見た他のマンダロリアン達は明らかに狼狽えていた。
「質問する立場を変えようか。降伏するか?」
もう一度ライトセーバーを構えながらガルがそう聞く。彼の顔はこれが最後の警告だと言わんばかりである。
「ふ、ふざけるな!よくも隊長を!」
一人のマンダロリアンが怯えながら声を上げる。その発言はどうやら他のマンダロリアン達をやる気にさせるのに充分だった様で、彼らは再びブラスターを構え、数人はジェットパックを起動する。
「そうか…ならこっちも容赦はしないぞ?」
ガルは発言に大きな圧をかける。
「マ、マンダロアのために!」
その掛け声を皮切りに一斉にマンダロリアン達は襲いかかる。
ガルはいくつも迫る光弾を華麗なスピンとジャンプを使いながらライトセーバーで偏光していく。しかし、いかに正確に打ち返したところで彼らを守るベスカーアーマーにはひとつも傷もつける事ができない。そんな時にもガルは慌てず、フォースと一体化する事で完璧な守りを作り上げる。マンダロリアン達の呼吸を読みながらガルは正確に光弾を偏光していく。その途中で彼はとある一箇所に向けて多めの光弾を偏光する。その行動はガルにとって大きなチャンスを作った。単発での光弾であれば、ベスカーに守られているため少し仰け反るほどであったが、一度に数発の光弾を受けたマンダロリアンの一人が大きく体制を崩してしまう。
その一瞬が彼らを負けへと導いた。ガルは片方のセーバーを体制を崩したマンダロリアンの足元へと投げる。ベスカーに当たった光刃は澄んだ金属音を上げる。その衝撃は彼を転ばせるのに充分な衝撃であった。ガルは直ぐ様、彼の方向へダッシュし、跳ね返されたセーバーを引き寄せる。そして後ろ向きに倒れるマンダロリアンの胸元に軽いジャンプで飛び乗り二本のセーバーをクロスさせ頭を切り落とす。その後、直ぐに大きなフォースジャンプをして空中にいるマンダロリアンの背後へと飛び移る。そしてジェットパックに傷をつけ、フォースプッシュを駆使して他の空中にいるマンダロリアン達へと押しつける。彼らが壁に激突した瞬間にセーバーで傷をつけたジェットパックが誤作動を起こし爆発を起こした。
直後に空中で無防備になったガルに対して地上にいたマンダロリアン達はブラスターの雨を浴びせた。しかし、地面へと着地するまでの間にも彼らのブラスターはガルを傷つけることはできなかった。ガルは地面に着地すると共に地面に向かって円形状に強力なフォースプッシュを放つ、その一撃で地上にいた全てのマンダロリアン達は勢いよく壁に向かって吹き飛ばされた。直ぐに吹き飛ばしたマンダロリアン達を両手でフォースを使いながら壁へと力強く押し付けていく。異常なまでに強力な力で押し付けられたベスカー達が聞くに耐えない嫌な音を出し始める。それと共にマンダロリアン達が苦しみの声をあげ始めた。しかしそれを聞いてもガルの攻撃は止まらなかった。
そんな中、空中で爆発したマンダロリアンの中に一人かろうじて生き延びていた者がいた。
「あ、あんなのジェダイじゃない…」
そう呟く男の声はひどく怯えている様だった。そんな中、彼は朦朧とする意識の中で自分の仲間達が苦しみの声をあげている事に気がつき、震えるその手で近くに落ちていたブラスターピストルを握り、ガルに向かって発砲した。その一発の光弾は良くも悪くも注意がそれていたガルの左肩をかすめる事なる。その瞬間にガルは体制を少し崩し、フォースへの集中が途切れてしまった。フォースの圧によって壁にめり込んでいたマンダロリアンの内の数人が地面へと落ちる。どうやら数人はまだ息をしているようだった。
痛みによる怒りからガルは右手を自分を発砲したマンダロリアンに向ける。そして彼はフォースグリップを使って彼の体を持ち上げる。空中に持ち上げられたマンダロリアンのヘルメット内からは苦しみ悶える声が聞こえてくるがガルはそんな事を気にしていなかった。
「よ、よせ!!彼はまだ!」
地面に倒れた他のマンダロリアンの内の一人が苦しみながら声を上げる。
しかし、時は既に遅かった。ガルの右手は既に握られ、その場に響いたのは虚しいクシャッというフォースチョーク後特有の音だった。
「キ、キサマぁぁぁぁぁ!!!」
悲鳴とも取れるような大きな声をあげたマンダロリアンの男は起き上がり、戦闘体制を取り直す。彼と共にその場で生き残っていた他のマンダロリアン四人が一斉に立ち上がる。ガルは直ぐにブラスター攻撃に備えて構えたが、彼らの攻撃は少しガルの予想とは外れていた。声をあげたマンダロリアンの合図で五人のマンダロリアンは全員ブラスターでは無く、ガントレットからケーブルランチャーを発射した。この攻撃を予想していなかったガルは防御するのに遅れてしまい、体全体をケーブルで巻かれ、身動きが取れなくなってしまった。作戦に成功したマンダロリアン達は一斉に胸を撫で下ろした。
しかし、その一瞬をガルに逆手に取られてしまった。ガルは円形状に放ったフォースプシュの逆であるプルを行い、気を抜いていたマンダロリアン達を一斉に自分の元へと引き寄せた。
マンダロリアン達に光刃が届く距離に来た瞬間にガルは再度両手のライトセーバーを起動し、体を横に勢いよく横に回転させながらケーブルを切り落とし、その勢いでマンダロリアン達の頭も切り落とした。
無惨にも地面に落ちていく彼らの頭をガルは無表情で見つめていた。その目はライトサイドでもダークサイドでも無いただの無だった。
静寂が訓練場を包む。
いくらか時間の経った後、訓練場の扉が静かに開く。
「いやあ…これ程までとはね。恐ろしい力だよ」
ガルはものすごい勢いで声のする入り口を見る。
そこには満面の笑みで拍手をしているカイルの姿があった。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
これからは月に1から2話ほど定期的に投稿する事を目標に頑張っていくつもりです!
皆さんは今年の5月にあったStarWarsセレブレーションジャパンには参加しましたか?自分は2週間だけ帰国して友人達と楽しみまくりました。ホットトイズに散財したりと最高の時間でしたw
感想などお待ちしております!
それでは次回の投稿でお会いしましょう!
May the force be with you!