GOD EATER BURST~旧型神機使いの日常と苦労~   作:キョロ

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二十一話目です。
今回は私が勝手に作ったものを出しました。
ちなみに独断での作成です。すみません。

では、スタートです。


21、撃破数ランキング

「連日パシリはきついよなあ……」

 

「あんたみたいな害虫でも役に立てるんだからいいんじゃない?」

 

「何そのあっさりと虫以下発言! 傷つく!」

 

「傷つけ!」

 

「酷い!!」

 

 どーも。夏です。

 今日でサカキ博士に頼みごとをされて連続三日目になります。

 あと、今出先です。鎮魂の廃寺でコンゴウ堕天の討伐になっています。

 無論コアを回収してこいと言う依頼ですよ。正直そろそろめんどい。

 

「それにしても……、眠い」

 

「あら、寝不足なわけ?」

 

「どこかの誰かさんのおかげでね……」

 

 俺はメリーや働き者のゼルダと違って早起きが得意なタイプではない。だから遅めの時間に起きてきて依頼を受けてまた寝る……、という生活リズムだった。以前までは。

 メリーが来てから叩き起こされるようになり、今では強制早起きだ。

 この苦しみが、皆さんにはお分かりだろうか……?

 依頼中に欠伸をかみ殺すのは最近俺がよくやっていることだ。

 

「くぁ……。にしてもいないもんだなー」

 

「コンゴウ種は聴覚がよかったはずだけどね」

 

「そうなんだよなー。だから談話してるのに……」

 

 もう来ないならいっそのことここで寝たい。地面に雪積もってるけど。

 約一分間の戦闘の結果、睡魔に完全に押し負けていた俺の意識を覚醒させたのはガシャコンという妙な音だった。

 俺の隣……、つまりメリーからその音は聞こえてきた。

 

「……なにやってんの?」

 

「見りゃわかるでしょ。音でコンゴウ呼んでるのよ」

 

 ガシャコンガシャコンとうるさい音を立てているのはメリーの神機だ。

 銃形態、剣形態……というように神機の変形をして音を出しているようだ。まあ確かにこれくらいうるさい音だったらコンゴウ堕天も湧いて出そうな気もするけど……。

 ……湧く、って表現はおかしいか。怖いし。

 

「ったく、すぐに来るわけが無いだろ? 来るとは思うけど」

 

「いや、そうでもないみたいよ?」

 

「へ?」

 

 メリーが剣形態へと神機を変え、そのままステップを踏んで俺から距離を取る。

 いつも俺のことをいじめてくるな、とは思っていたけどなんで距離までとられなきゃいけないんだ。俺って、そんなに嫌われてるの?

 涙目になりながらメリーを睨み付ける。それを見てクスリとメリーは笑った後、呆れたように俺の足元を指差した。

 ……ん? なんか風が足元に集まってる? そういえば足が寒いような……。

 

「って、コンゴウ堕天の遠距離攻撃!?」

 

 気付いてすぐにステップを踏む。

 一瞬後に冷気は渦となり降っていた雪を斬り裂いた。俺も下手すればあの雪と同じ目に遭っていたのかな……。

 考えながら次いで飛んできた冷気の塊も避ける。おー、怖っ。

 

「お仕事の時間よ」

 

「ああ、そうだな……。面倒なことに、ね」

 

 肩に担いでいた神機を持ち直す。軽い剣って動きやすくていいよね。

 バスター持ってるゼルダが本当に恐ろしいと思う今日この頃だよ!

 そうそう、昨日のコア集めは偶然にもサリエルだったのでついでに素材も集めて強化しました。

 ヴェノム、ヴェノム。俺にも出来るお仕事だよー。

 

「さあてと。よっと……、当たれっ!!」

 

「うぐおっ!! いつも思うけどお前モルター置いて来いよ!!」

 

 俺の身体にメリーの火属性モルターが着弾!

 絶対コンゴウ堕天狙わないで俺を狙って撃ったよね。明らかに今のは俺狙いだったよね。

 君、本当に何でモルター持ってきてるんだよ。

 

「……」

 

「がっ!?」

 

 俺の身体を味方から放たれたレーザーが直撃した。通過していったレーザーはホーミングにより、見事コンゴウ堕天に直撃した。

 ……これは、どう解釈をすればいいんだろうか。

 

「あのな、種類変えればいいってもんじゃないから!」

 

「ほらほら、敵からも一発来たわよ」

 

「がはあ!!」

 

「……あんた、今日はことごとく駄目ね」

 

 コンゴウ堕天から放たれた冷気の塊にもあたってしまいました。なんでだろう。今日はすごく弾に当たる日だな。

 悲しみに暮れる暇もないまま、俺は空中で体勢を立て直してから着地した。

 体勢を立て直さないと着地の時に怪我するからね。着地時に骨折とか洒落にならないし。

 

「くっそう……。俺のヴェノムを受けてみろ!!」

 

「いいぞ、ヴェノム生成機!」

 

「何そのあだ名!? 果てしなくカッコ悪い!」

 

 しかし、ヴェノム生成機……。ヴェノム生成機か。……役立たずの自分にぴったりだと思ってしまう、自分が嫌だ。

 きっとそこも考慮して考えたんだろうな。また変なところで気遣いを……。

 

「とろいのよっ!」

 

「いっただきぃ!」

 

 スタングレネードで無理やり隙を作って二人で捕喰をする。同じ神機使いのはずなのに、お互い違うオーラを纏って俺たちはバーストする。

 ……うん、横目で確認しただけだけどやっぱりメリーの目は紅だった。

 

「一気に行くわよ!」

 

「おう、コアを壊さない程度にな」

 

「あ、夏、受け渡して!」

 

「それは旧型の俺に対する嫌がらせですか……!?」

 

「うん、そう!」

 

「言い切りやがった!」

 

 にぱーっと、笑顔で言われましたよ。ええ、とてもいい笑顔で。

 ……ちくしょう。

 

 

 結局、コンゴウ堕天はボッコボコのぼろ雑巾になってました。なんて悲惨な最期を迎えたのだろうか……。

 討伐に行った神機使いがメリーだったのが運の尽きだよ。

 

「あ、ねえねえこれ見てよ」

 

 帰り際、メリーが何かを思い出したように自らの携帯を取り出した。

 何らかの操作をした後、メリーは俺に形態の画面を見せてくれた。

 

「えーっと、なになに……? 『極東支部撃破数ランキング』?」

 

「そうっ! 一位から五位までがそのサイトに乗ってるのよ」

 

 嬉しそうに説明したメリーは、携帯を自分の方に向けてまた何かの操作をし始めた。多分、そのトップ五を見るための操作だろう。

 ……それにしても今まで聞かなかった名前だな。シュンとかカレルとかが一番食いつきそうな話題だから、噂的にもすぐに耳に入ると思うんだけど。

 もしかしたら最近できた新しいものなのかな。

 

「出たわよ」

 

 メリーから携帯を貸してもらい、読み進めていく。

 ……おお、なんと古参を抜かしてゼルダが一位だよ、恐ろしいね!

 二位がメリーで、三位がソーマだな。ようやく男子が出たよ。男子の期待の星!

 でもまさかメリーが乗ってるとは思わなかったな。前の支部のも入ってるのかな……?

 んで、四位がタツミさんで五位が俺かー。

 

 っ て お れ ー ! ?

 なんで俺が入ってるんだよ。なんで一般が入っちゃってるんだよっ!ブレンダンさんとかどこ行ったわけさ。他にも有能な神機使いさんはもっといるはず!

 俺ごときがこんなのに乗っても何の意味もないよ! 辞退したいな、これ……。

 

「あんたって意外にやるのねー」

 

「いや、きっとこれは何かの間違いに違いない」

 

「そうね、ブレンダンとかもっと狩ってるだろうし」

 

「仕事なんだから狩るとか言うなよ……」

 

「私にとってはゲームよ」

 

「人生をゲームとか言うんじゃねえよ! お前本当楽観主義だな!」

 

「……楽観主義はどっちなんでしょうねー?」

 

 うぐっ、言い返せない……!んでこういう時に限って正論を振りかざしてくるんだよ、こいつは。もっと他にその正論を使うべき時があるだろうに。

 完全に黙り込んだ俺を見て、メリーは何かをたくらんでいるような笑顔を見せた後、俺を残して去っていきました。

 おい、ちょっ、なんで置いてくんだよ!?

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