黒い仮面のレユニオン構成員=黒い沈黙説(学会追放)   作:イカ墨リゾット

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ちょっと短めなので、また近いうちに出しときますね。

まーた新キャラピックアップが来るので初投稿です。今度こそ来るといいなぁ……(届かぬ想い)


最近のガキってのは凄いな?

天気予報で確認した小雨に合わないように、ターゲットである少女を抱えてWと一緒にビルの屋上を駆け抜ける。

文面だけ切り取れば完全に誘拐犯な俺、ローランだ。何気に依頼で誘拐が来た事は無かったな……。

 

ターゲットの奪還に成功した俺達は、一旦仮拠点にしていたビルに戻って機材を回収、それから集合場所である、龍門から出て直ぐの採掘場跡地で落ち合う予定だ。スカルシュレッダーには、Wが既に連絡を入れてある。上手いこと撤退してくれるだろう。

 

「W。さっきのビルに戻って機材を回収するぞ。俺はターゲットを抱えてるからお前が持ってくれ。」

 

「それぐらい自分で持ったらどう?」

 

「無茶言うなよ。大した量じゃないんだし、だったらWがこの子を抱えてくれるのか?」

 

「あーはいはい。私が持つわよ。」

 

Wにしては珍しく、意外とあっさり折れてくれたみたいだ。なんか嫌な予感がするぞ。

小脇に抱えているターゲットに目を向けると、案の定、と言うか当たり前だけど凄く困惑していた。誰だって知らない大人二人に連れ去られたらそうなるし、まだ子供なら尚更だよな。

 

仮拠点のビルに到着し、機材の回収をWに任せて、俺はターゲットの子に状況を説明する事にした。今まで宙ぶらりんだったターゲットの両足をコンクリートにつけさせる。

 

「……貴方達は誰なの!?近衛局の人間じゃないし、アレックスの事を知ってるの!?」

 

「……アレックス?」

 

「スカルシュレッダーの本名よ。それぐらい調べておきなさい。」

 

知らない単語に首を傾げていると、Wが助言をくれた。スカルシュレッダーの本名はアレックスと言うらしい。Wに感謝の言葉を言ってからターゲットに向き直る。

 

「あぁ、俺達はスカルシュレッダー、アレックスの味方だよ。ちょっと前に弟さんとは会っていたと思うけど、アレックスがターゲットを奪われたって連絡してきたから、こうして助けに来たんだよ。改めて自己紹介しておこうか。俺はローラン。で、あっちの女がWだ。一応聞いておくけど、君は?」

 

「……ミーシャ。ねぇっ、あの子は、アレックスは無事なの!?貴方達は何なの!?……私は、どうなるの?」

 

「あー、W?」

 

「スカルシュレッダーは別に何ともないわ。ちょっと部隊員が欠損しただけよ。」

 

流石は幹部だ。あの年齢でレユニオン突撃部隊を任せられるだけあるな。

 

「今Wが言ったように、君の弟さんは無事だよ。で、俺達が何なのかって言う質問だっけ?俺達はレユニオン・ムーブメントって言う組織で、感染者の解放を目指して戦ってるんだ。あ、俺とWは雇われの身だから、あまり深くは関わってないよ。」

 

「そして最後に君のこれからだけど、まずは弟さんと再会して、そこで君の未来が決定すると思うよ。見た感じだと君には素質があるから、弟さんと一緒に戦ってもいいし、新しい生活を送るって手もあるぞ。」

 

今までの依頼で培った経験でターゲットである少女、ミーシャを落ち着かせる為の言葉を俺の口はぺらぺらと吐いた。まるで俺は操り人形みたいに誰かに喋らされてるみたいに薄っぺらい言葉だ。それでも、ミーシャが信じて落ち着くには十分だったらしい。警戒する目付きは相変わらずだが、いつでも飛び掛かれるようにしていた様に見える臨戦態勢を、取り敢えずは解いてくれた。

 

機材を俺が持ってきていたアタッシュケースに詰め終えたWが暇そうな顔をしていたので、ミーシャを再び小脇に抱えて移動を始める。

ビルとビルの間を飛び越えて、路地裏を警戒しながら小走りに移動し、人目の付かないマンホールをこじ開ける。

梯子を降りればそこは下水道だ。Wとミーシャは顔を顰めているが、作戦を始める前に気遣って消臭剤を買ってあるので(Wがごねた)、どうかここは堪えてほしい。と言うか、Wは我慢しろよ。お前傭兵だろ。劣悪な環境で行動した事が無いのか?死体の山で一夜を過ごした俺を褒めて欲しいね。

 

事前に頭に叩き込んでおいた地図を頼りに、迷路の様に入り組んだ下水道を走る。足元には等間隔で明かりが灯っているので、間違えて下水に落ちるなんて事は無い。暫くの間走り続け、外に出る為の梯子を登ってマンホールを手で退かす。顔を出せば僅かに太陽の光が差し込む、周囲を巡らされた配管に囲まれた場所に出た。おいW、俺の尻を叩くな。今上がるから待ってろって。

 

日光が差し込んで来る方向に進んで行けば、龍門の外壁に出る事が出来る。俺達は今、作業員が定期的に点検に使う為の通路を歩ていて、近くに人の気配を感じないところを見ると、どうやら近衛局の連中は追ってきていないようだ。またあの隊長さんとやり合うのはゴメンだし、ラッキーだな。さてと、じゃあ行きますか。

 

「しっかり捕まっててくれよ。」

 

「え?待っ。」

 

手摺りに片手をかけてダイナミックに飛び降りる。そしたら近くにある手頃なパイプに捕まり、また降りるを繰り返す。途中で焦ったくなって、結構な高さから直接地面に降りたけど、衝撃はちゃんと逃したからミーシャも大丈夫な筈だ。少し遅れてWも着地した。Wが笑い出したのでその視線の先を追ってみると、ミーシャの顔から完全に血の気が引いていた。どうやらかなり怖かったらしい。

 

そこからまた走り出して、十分ほどで例の採掘場に到着した。俺が抱えていたミーシャを降ろしていると、Wが俺のアタッシュケースを漁って消臭剤を取り出していた。市販のスプレータイプだ。

まずWが全身に吹き付けてから、ミーシャにまでやってあげていた。同性、それも子供には甘いのかもしれない。

 

「あぁ、俺にも貸してくれよ。」

 

「……えぇ、いいわよ。」

 

「うん。ありがゔぇあッ!?」

 

顔面にスプレーを吹き付けられた。勿論Wは大爆笑だ。鼻がスースーする。取っ組み合いに発展した。

……ミーシャに止めろと言われてしまった。俺もWも手を下げた。なんだ、凄くしっかりした子じゃないか……。

 





テラでのフィクサーの階級表みたいなもの(ほんの少しの捏造アリ)

上から順

特色
便利屋
一級
二級
三級
四級
五級
六級
七級
八級
九級(龍門でのローラン君)
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