変態だけど異世界で美少女になったので赤髪少女や巨乳エルフ、その他大勢とたわむれます。   作:ナムヲ

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27 フレイの叔父!!

 アステロイドから家へと帰って来た俺達。

 昼前なのに、アイギスはまだ寝ているみたいで、起きてこない。

 アンネは、フレイ宅へと居候するようで、お役所で引っ越しの手続きへと出かけている。

 

 そしてフレイはテーブルの前へと座っていて、俺はその隣で文字を教えて貰っている所だった。

 

 「なぁ、なぁ『セット売り』と『バラ売り』ってどう書くの?」

 「ええっとねぇ……、こう書くのよ?」

 

 長く赤い髪をポニーテールにしているフレイが、ペンを持って羊皮紙に文字を書く。

 それを眺めながら、お茶をズズズッと啜る俺。

 

 「これが『セット売り』で、これが『バラ売り』よ? ……でもどうしてこんな文字が必要なの? アルバイトに関係あるのかしら……」

 

 不思議そうな表情で、俺の顔を見るフレイ。

 

 「そうそう、ちょっとバイトでさー。使うんだよ、この文字をなー」

 「ウルトラTSクリエイターだっけ? アイギスに聞いたわよ。どんなバイトなのよ?」

 

 ……チィ……、あいつ口割りやがったのか……後で胸揉んでこよう。

 そう心の中で舌打ちをしながら、俺はそっぽを向く。

 

 「……」

 「………」

 

 ……非常に気まずい。

 

 だから俺は、口を開かざる負えなかった。

 

 渋々とフレイに言ってみる。

 「……どんなって言われても……まぁ、その色々と……」

 と、ちょっとだけ言い淀んでしまうが仕方ない。

 

 だが、フレイは尚も引き下がらない。

 

 「その色々って何よ?」

 「……」

 

 ……どうしよう、おじさんとかお兄さんとかを、TSさせて金を巻き上げてるだとか。

 大っぴらには言えないしなぁ……。

 

 無言でそんな事を思いながら、必死に考えた、その結果……。

 

 前髪をかき揚げて、フレイへと恰好を付けながら言ってみた。

 

 「……フッ……、人の願望を叶えて満足してもらうお仕事さ……、その為には、必要なんだよ、この文字がさ……」

 

 トントンと、羊皮紙の『セット売り』と『バラ売り』の文字へと指で叩く。

 するとフレイは、訝しげな表情で。

 

 「……そのバイトに『セット売り』と『バラ売り』の文字が、何故必要なのかしら……、ちょっと良く分からないわねぇ……、また、変な事をしなければいいのだけども」

 

 フレイは腕を組みながら、俺を心配するような表情で見てくる。

 勿論俺は、それ以上何にも言わずにズゾゾゾゾッと、お茶を飲み干した。

 

 ……なんとか誤魔化せたようで、一安心する。

 

 魔道具を買いたい、それはもう喉から手が出る程に。

 だが、先にアンネの借金を返さなくてはならない。

 それは人として当たり前の事だろう。

 それにこれ以上、奴に借りを作ったままじゃ、安眠出来ない、物理的に……。

 

 俺は飲み干したコップを机に置いた後。

 「……フレイ!! お茶お代わり!! いつもの奴!!」 

 と要求すると。

 

 「……もう、しょうがないわねぇ……。淹れてくるから、その代わりにアイギス起こして来て頂戴? もうそろそろお昼でしょう? アンネももうすぐ帰ってくるから、皆でどこかにご飯を食べに行きましょう!!」

 

 俺のコップを持ったまま、ゆっくりと立ち上がりキッチンへと歩いていく。

 だが、その途中、何かを思い出したかのように、俺へと振り返る。

 その表情から察するに、大事な事なのだろうと思う。

 ……なんだろか?。

 

 「……どしたの?」 

 「思い出したわ!! 今日はご飯食べた後に、叔父の家に行くわよ!! アステロイドで、ミソギ捕まっちゃってて、結局行けなかったじゃない?」

 

 ……そういや、そんな事言ってたな。

 5回目だったか、6回目だったかの下着パクってた時だっけ。

 フレイに怒られた後に、叔父がどうたらとか……。

 

 俺は頷きながら、それに答える。

 「ああ、ああ、覚えているとも。色々あって、すっかり忘れてたなぁ……」

 

 ……ホント、色々あり過ぎて、その事がぶっ飛んでたわ。

 

 俺の言葉にフレイは『そうよ!』と言いながら。

 「ええ、調度アンネも仲間になったじゃない? まとめて紹介したいから、一緒に行きましょう!」

 と、ほがらかな表情を俺に向けて来る。

 

 超お世話になっている身としては、是非とも叔父へと自己紹介に行かせてもらおう。

 俺は『了解!!』と敬礼して、アイギスの部屋へと向かった。

 

 

 

 ……アイギスの部屋は、2階の階段を上ったすぐ傍にある。

 階段を上りきった俺は、アイギスのドアの前に立ち、そのまま開け放つと……。

 

 「起きろやぁぁぁ!! フレイさん呼んでんぞぉぉぉ!!」

 

 だが、叫んでみるも返事はない。

 

 別に怒っている訳じゃない、こうしないと起きてこないアイギス。

 寝起きが悪いアイギスは、大きな声で起こさないと起きない。 

 今日は、これでも起きないみたいだった。

 いつもなら『ひゃい!!』とか聞こえるのだけども。

 

 そのまま気にせずに、ズカズカと中へと入ると……。

 

 ベッドの上には『グースカピー』と鼻提灯を作りながら、シャツをはだけさせて、腹を出すアイギスが幸せそうに眠っていた。

 

 ……まだ寝てる、寝る子は育つって言うけども、それ以上育ってどうするよ。

 

 そんな事を考えながら俺は、アイギスへと近づいて、唐突に鼻と口を塞ぐ。

 揺らしても起きなさそうだったから。

 

 すると、アイギスは『ムグググ……』と言いながら、冷や汗を流し始める。

 

 「……」

 「ムグググ……」

 

 起きそうで起きないのがエルフクオリティ。

 いや、僕っ娘耳長エルフ特有なのかもしれない。

 

 無言で離したり、塞いだりしていると、ちょっと楽しくなって来たのだけど、残念な事にアイギスの瞼が徐々に開き始めていく。

 

 「……おはよう。もう昼だぞ? はよ起きろ」

 

 声を掛けた後に、アイギスの目が開ききった所で、すぐさま手を引っ込める。

 こういうギリギリの、バレるとかバレないとかの緊張感が、やっぱり楽しいと感じちゃう。

 

 俺の行為に、気づいた様子はないアイギスは、呼吸を荒くして。

 「っプハァ!! ……ハァ……ハァ……ハァ……。あ、朝ですか?」

 「いや昼だよ」

 

 そう言うと、アイギスはハッ! としながら跳ね起きて息を整えている。

 ヨダレで手がベトベトになった俺は、メイド服のミニスカートで、それを拭う。

 うへぇ……。

 

 「ふぅ……ふぅ……。お、おはようございます……、なんだか水の中で溺れる夢を見てました……」

 「そっかー」

 

 ……そりゃ、手で鼻と口を塞いでたからな、そんな夢も見るだろうさ。

 俺はベッドに腰掛けて、溜息を付きながらアイギスへと話しかける。

 

 「……それよりも今日、アンネ含めた4人で昼飯食べに行くってさ。だから服着替えて行こうぜ?」

 

 フレイに言われた事をアイギスへと伝えてみると……。

 アイギスは笑顔になって、ベッドから降りてシャツを脱ぎ始めた。

 そして、タンスの中をゴソゴソしながら『どれにしましょう?』とか俺に聞いてくる。

 

 「……俺と同じメイド服でいいんじゃね? アステロイド行く前に、フレイと一緒に、服とか買い物に行ってたよな? 確か、その時フレイに『これもミソギが着ていた物と同じ物よ!』とか言われて買った奴とかどうよ」

 

 フレイの物まねをしつつ、さりげなく俺と同じ物をオススメしてみる。

 何となくメイドシンパシーを感じていたい。

 

 ……外へ出歩くのに、俺一人だけメイド服で浮くのは嫌だしな。

 

 そんな事を思いながら、アイギスを眺めていると。

 ダンスから引っ張り出して来たメイド服を、俺へと見せながら、笑顔のアイギスが元気良く言った。

 

 「わかりました!! 着替えたらすぐに行きますね!!」

 「うんうん、そんじゃ、俺はフレイのトコ行ってるからなー」

 

 頷きながら満足しつつ、俺はアイギスの部屋を出る。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 俺達は仲良く昼飯を食べた後、フレイの叔父の屋敷の前へと来ている。

 大きな門を抜けた先、その屋敷のドアの前に、セバスチャンっぽい老執事が、俺達を待っていた。

 

 ゆっくりと、そして完璧なお辞儀をした後に、俺達へと語り掛ける。

 

 「いらっしゃいませ、ブラスター家へようこそ。フレイ様。それとお客様達、どうぞお入りください……」

 「ご苦労様、セバスタン。後はアタシが案内するから、叔父さん呼んできて頂戴?」

 「畏まりました」

 

 ……セバスチャンじゃなくてセバスタンなんだ。

 

 俺は『あ、どうも』と執事さんに頭を下げながら、フレイの後について行いていく。

 

 中に入ると、目の前に広がるのは、イメージ通りの広い玄関。

 周囲には、高そうな調度品が並んでいる。

 

 それに『ホエー』と見とれながら、屋敷版お上りさんになっている俺に向かって、セバスタンが微笑みながら、再度お辞儀をする。

 

 「……それでは、ご当主をお呼び致しますので、居間でお待ちください」

 「居間はこっちよ? ついてきてね?」

 

 俺達3人は、フレイに案内されるまま、居間の中に入って椅子に座って大人しく待つのだけど。

 ちょっとだけ緊張している俺は、それを解す為に、隣に座るフレイに聞いてみた。

 

 「……フレイの家名って、ブラスターなの? ちょっと恰好良いな……」

 「ええ、そうよ? けど恰好良いかしら……、そんな事考えた事ないのだけど……」

 

 首を傾げるフレイに、俺の小声を聞いたアイギスが、こっちに向きながら。

 

 「ブラスター家は、ここら辺一帯を取り仕切る領主様ですよ、だからあまり粗相しちゃだめなんですよ?」

 ……なるほど、それよりもだ。

 「……お前、俺を何だと思ってんだ……」

 「仲間です!!」

 「あ、うん……ありがとう……仲間ってなんだっけ……」

 

 なんだか分からないけど、何となくアイギスへとお礼を伝える。

 すると隣のアンネが、俺の肩へと手を置きながら言う。

 

 「……マナーとかは大丈夫か? 分からないなら私の言う通りにするんだぞ? ……フヒヒ!!」

 ……? 

 あれ? 俺ケンカ売られてる?。

 「……知らないけど、やってやんよぉぉぉ!! 見てろやぁぁぁ!! 粗相なんてしねぇからよぉぉぉ!!」

 

 大きなテーブルを両手で叩きながら叫ぶ。

 するとフレイがフフッと笑い、俺へとほほ笑えむ。

 

 「別に粗相とかマナーとか、マキシマム叔父さんは気にしないわよ?」

 

 ……!?。

 …………今何と?

 

 「え? マキシマム叔父さん?」

 「そうよ? それがどうしたの?」

 「なにそれかっけぇ……」

 

 不思議そうな顔をするフレイは『何故?』首を傾けているのだけど……。

 

 ……家名と合わせたら、マキシマム・ブラスター叔父さんだろ? なにそれかっけぇ……。

 

 その響きに俺の中にある、少しだけ残った厨二的な心がくすぐられてしまう。

 目を輝かせた俺に、上機嫌なフレイはさらに続ける。

 

 「ウフフ……、だからあんまり緊張しなくていいわ。叔父さんはユニークな人よ?」

 「あ、うん。マキシマム・ブラスター叔父さんで、緊張とかぶっ飛んだわ……」

 「あらそう? なら良かったわ、それじゃ大人しく待って居ましょう?」

 

 フレイにそう言われた俺達は、マキシマム・ブラスター叔父さんを待ち続ける……。

 

 

 待つ事数分。

 勢い良く、居間の扉が開かれた。

 俺達は、一斉にそこへと視線を向ける。

 

 そこに立つ人物は、フレイと同じ髪色をしたオールバック、40代のナイスミドルだった。

 

 「やぁ、フレイのご友人達だね? 私はフレイディザスターの叔父の マキシマム・アトミック・ブラスターだ! よろしくお願いするよ!」

 …!?

 ……!!??

 ……マキシマム・アトミック・ブラスター!?。

 いや、それよりもフレイディザスターって事は、フレイの本名は……。

 フレイディザスター・アトミック・ブラスター!? なにそれかっけぇぇぇ!!。

 

 とんでもない自己紹介に、もう俺の口と眼は最大まで開かれている。

 

 それに気にした様子はないマキシマム・アトミック・ブラスター叔父さん。

 開かれた扉の様に、勢い良く歩き、そのままの速度でフレイの対面へと座る。

 

 「叔父さん、ごめんなさいね? ちょっとアステロイドで色々あってね……」

 申し訳なさそうに言うフレイに、マキシマム・アトミック・ブラスター叔父さんは。

 「構わんよ! こうしてわざわざ来てくれたのだろう? それで充分だ」

 と笑顔で答える。

 俺はしゅんげぇぇぇ!!と上の空。

 

 アンネとアイギスは、マキシマム・アトミック・ブラスター叔父さんへと、自己紹介を済ませて俺の番が回って来たのだけど。

 放心して、それどころじゃない俺は、マキシマム・アトミック・ブラスター叔父さんを見つめている。

 

 もう名前が凄い、フレイもマキシマムさんも名前が凄すぎる。

 

 その、あまりに恰好良すぎる名前に、未だ心ここに有らずの状態。

 もう脳内は『しゅんごぉぉぉい』と『かっけぇぇぇ』で埋め尽くされてしまっている。

 

 俺は口を押えてプルプルしていると、不意に横腹に違和感を覚えた。

 横を見ると、隣のフレイディザスター・アトミック・ブラスターが、俺の横腹を突き『どうしたの?』と聞いてくる。

 

 ……。

 ………?。

 ハッ!? 俺は一体何を……、そうだ、マキシマム・アトミック・ブラスター叔父さんに自己紹介をしなきゃいけないんだった……。

 

 なんとか正気に戻った俺は立ち上がり、腰を45度に曲げて、お辞儀をしつつ。

 「初めまして! ミソギ・サイキョウと申します! いつもフレイディザ……フレイさんにお世話になっております!!」

 

 ……マキシマム・アトミック・ブラスター叔父さんへと挨拶をした。

 

 




マキシマム・アトミック・ブラスター叔父さんにフレイディザスター・アトミック・ブラスターさん回でした。
アルティメット・クラスターかアトミック・ブラスターかで、すっごく悩んでしまいました。
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