真・恋姫†夢想-革命~三国無双の血を引くもの~   作:疾風海軍陸戦隊

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不寝番と未来の三勇士

新選組選定訓練試験から一週間。半数以上が脱落し去っていった。理由は訓練の厳しさに耐えられなかったこと、不正行為をしたもの、そして意志が足らず、やはり名声だけのうわべだけの者がこの地を去っていった

そしていまだに残ったのは激しい鍛錬が続くのだった

その練度の厳しさはまさに旧海軍の『月月火水木金金』並であった

 

明朝、起床ラッパが鳴り響き、若き訓練兵たちは飛び起きる。もしくは教官らに怒鳴られ起床し広場に集合する

そして整列したのちに朝の準備体操が始まり、それが終わるとランニング。それが終わると障害物訓練。壁を飛び越え、縄をかいくぐるそれほど派手ではない訓練。

そして最後は そしてひたすら行進させる。

何回も、何回もだ。むしろこの行進の方の訓練時間が長い 運動会の行進のようにただひたすら何回も繰り返す

隊士希望者はだんだんと疑問を抱えてくる

 

(どうして私達はこんなことをやらされているの?)

 

(こんなに行進をして何の意味があるんだよ)

 

(もういや、もういや、辞めてしまいたい……ッ)

 

彼らの間に不信感が募る。

1日経つたび、空から降る雪のようにそれは高く積もっていく。

 

 

 

 

 

その夜、訓練が終わり、訓練教官を務めた桜花と誠華はお茶を飲み隊長である吹雪と話していた

 

「どうだった桜花?」

 

「正直言って、みんな根性がまだまだ足りないっすよ。こっちは完全にぶっ倒れないように手加減することの方が大変っす」

 

「確かに・・・・走り込み以外の障害物を突破する訓練も8以上が進めませんでした。あと剣術も槍、弓術、馬術もそこそこと言ったところでしょう。正直言って先が思いやられます・・・・」

 

「まあ、初めはそんなものだよ。しかも彼らは訓練を開始したばかりだ。人を教育する者は短気を起こしちゃいけないよ。人の育成は時間が掛かるものだ」

 

「確かにそうですが・・・・・」

 

「まあまあ、誠華。隊長がこういうんだ」

 

「はぁ・・・・わかりました。それより隊長は何をしていたんですか?」

 

「ああ、これを書いていた」

 

そう言い吹雪は二人に書簡を見せる。それは軍の教練についてだ。内容は―気を付け、休め、敬礼の基本動作。そして董卓軍や漢王朝の歴史。そして警邏隊についての目的などだ

 

「体力も大事だが、座学も学ばなくてはいけない。兵一人一人が兵法を学ぶのは大切なことだ。戦の際作戦が一番下の兵にも理解させないといけないからな。そのための物だ」

 

「なるほど・・・」

 

「ふ~ん…そういう物っすか?」

 

「そう言う物だよ桜花・・・・そう言えば桜花。なんか訓練候補生になんか気になったやつがいるって言っていたな?」

 

「はい。鄧艾、杜預、羊祜の三名っすよ」

 

「っ!?」

 

桜花の言葉に吹雪は驚いた。その三名は後三国志時代後期に活躍する志士たちだからだ

 

「ああ、その三人なら私も知っている。だが杜預は運動神経は悪いですね。障害物は乗り越えれない。武術もそこそこ、走り込みも鄧艾、羊祜、用に支えられながらも走っていました」

 

「だが、自身はやめようとしなかったんだろ?見ていたよ俺も」

 

そう、走り込みの鍛錬は吹雪も見ていた。確かに杜預は史実でも運動音痴であり、この世界でも同じみたいだが、どうやら支え合える仲間がいるみたいだな

 

「はい。なんでもあの三人。旅の仲間でありここに来るまでは一緒に旅をしていたそうです」

 

「そうか・・・・まあ、大丈夫だろう・・・・さてと」

 

吹雪は立ち上がり軍帽をかぶる

 

「隊長。どこに行くんですか?」

 

「今夜の不寝番の当番は俺だ」

 

「ですが隊長。朝から晩まで警邏や選定試験の仕事で休んでいないじゃないですか。今日は私が変わります」

 

「いいや。誠華と桜花も教官職で疲れてるだろ?明日も鍛錬の指導だ。今のうちに休んどけよ」

 

「それは隊長も同じでは?」

 

「大丈夫だよ。見回りが終わったら、すぐに休むから」

 

と、そう言い吹雪は部屋を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜、兵舎で啜り泣く声が響く。

掛け布団を頭からすっぽり被り枕で抑えているが、鄧艾や羊祜や杜預には聞こえてしまう。そして三人は消灯時間を過ぎているのにかかわらず、ベッドを抜け出し、外に出て夜空を見上げる。三人は幼いころからの仲良しであり、そして村を離れずっとともに旅をして来た仲だった

 

「今日もきつかったからね・・・・」

 

「うん・・・・・澪はどうなの?」

 

「私は正直二人の足を引っ張って・・・正直辛い気持ちでいっぱいです・・・・」

 

「何を言っているのよ!助け合うのは当たり前でしょ)」

 

「そうだよ。一蓮托生。それに教官たちは確かに厳しいけど、それでも以前いた袁紹のところに比べれば手が出ない分まだましよ」

 

「確かに。あそこは身分差別激しかったからね」

 

「そ、そうだね・・・・・・・」

 

とそう話し合い、夜空を見上げる三人。すると・・・・

 

「そこの三人。何をしている?」

 

「「「っ!?」」」

 

急に声をかけられ振り向くと、そこには灯籠を手に持った人物がいた。不寝番に来ていた人間だとわかった三人。しかもその不寝番の人はただの隊士ではない。新選組の黒服とは違う枯草の色の軍服。それを着ているのはただ一人だけ

 

「「「お、沖田隊長!!??」」」

 

そう、不寝番の当番をしていた吹雪だった。それを見た三人は慌てて敬礼をすると

 

「今は就寝時間だから敬礼はしなくていい。後声が大きい他の連中が起きるぞ」

 

「す、すみません」

 

「それで。もう消灯時間は過ぎているぞ?こんな時間に何をしていたんだ?」

 

吹雪が軽く首をかしげて訊くと杜預が慌てて

 

「あ、あの決して脱走とかそう言うわけではなく、ただ夜空の星を見ようと思いまして」

 

「星を?」

 

「はい。辛いときはいつも星を見ていたので、星を見ると勇気が出るんです」

 

「そ、そのとおりであります。杜預の言う通り私も同じです」

 

「私もです!」

 

杜預に続き、羊祜、鄧艾もそう言うと吹雪は

 

「別にそんな脱走とか風には思っていないよ。そうか星か・・・・確かに星を眺めるにはいい夜空だな」

 

そう言い吹雪は空を見上げそう言う

 

「いつの時代も星が奇麗なのは一緒か・・・」

 

「え?」

 

「いや。なんでもない。それじゃあ君たちは・・・・」

 

「は、はい!新選組訓練候補生の鄧艾です」

 

「同じく杜預です」

 

「羊祜です」

 

「そうか…君たちがあの三人組か。誠華・・・・李傕教官と郭汜教官から聞いているぞ。他の訓練生同様、かなり頑張っているみたいだな。特に杜預さんは」

 

「い、いいえ・・・私は運動がダメで、いつもみんなに迷惑ばかりかけてしまっています・・・・」

 

「そんなに気に病む必要はないよ」

 

「え?」

 

「人間、向き不向きはあるものだ。なら不向きなところをどう直せばいいか?簡単だ仲間と助け合えばいいだけの話だ。人一人にできることなんて限られている。軍隊も組織も・・・そして人というのは互いに助け合わなければ生きてはいけない生き物なんだよ。仲間同士協力して与えられた困難な試練を乗り越えていくこれが一番大切なんだよ。それを三人はしている。いいことじゃないか」

 

吹雪は三人にそう言う。そう人も組織も一人では何もできない互いに助け合うことで大きなことを成しえる。それは吹雪が幼いころ祖父と父に教わったことだ

 

「大丈夫。君たちなら…いや、この場にいるみんなならきっと乗り越えられる皆で一緒に頑張れば13週間なんてあっというまだよ。だからがんばれ」

 

「隊長・・・・はい。頑張ります」

 

と、杜預は力強く頷く

 

「うん。その意気だ。じゃあ、三人はそろそろ寝室に戻れ。明日も厳しいぞ」

 

「分かりました」

 

そう言い、羊祜と杜預は戻るが

 

「沖田隊長」

 

「ん?どうしたんだ杜預さん?」

 

「最後に質問。いいですか?」

 

「うん。いいよ?」

 

「この前、隊長と李傕教官が「士道と武士道」について話していましたが、武士道と士道とは何が違うんですか?」

 

と、そう訊く彼女。その彼女の問いに吹雪はこう答えた

 

「武士道とは見返りを求めず死ぬ覚悟。士道とは死ぬ覚悟を内に秘め、恥じないように生きる覚悟のことだ」

 

「・・・死ぬ覚悟と生きる覚悟・・・・そう捕らえてもいいんですね?」

 

「ああ」

 

彼女の問いに吹雪は頷く。すると杜預は少し満足げに頷き

 

「分かりました・・・・ありがとうございます」

 

そう言い彼女は敬礼すると寝室へと戻っていくのであった

そして吹雪は少し微笑むと

 

「さて・・・・もう少し見回るか」

 

とそう言いその場を後にするのだった。

そして隊舎に戻った三人はまるで不安がなくなったかのように安らかに眠っているのであった

近代兵器として登場してほしいもの

  • 迫撃砲
  • 野砲
  • 簡易式ロケット砲もしくはミサイル
  • 機関銃
  • 電探
  • 擲弾筒
  • 全部出してほしい
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