真・恋姫†夢想-革命~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
深夜。月の出ない新月の夜。闇夜に紛れ吹雪たち率いる新選組は敵である黒山衆の要る定軍山へと昇る。
何度も勝ち続け酒を飲み干す黒山衆は、まさか夜襲をかけてくるとは思ってもいなかったのか大半の賊は酔っぱらっているか酔いつぶれて眠っていた。
そんな中、総勢千名の吹雪隊は敵に気づかれないようにそっと近づいた。
幸いにも今夜は新月。光の無い山の中は真っ暗であり吹雪たちの着る黒い軍服がその闇に溶け込み、さらには空は雲が陰り雨が降ってきた
「雨が降るなんてついているな」
「はい。これなら敵にも気づかれずに接近できます」
雨に打たれながらも吹雪はこれは好都合だと誠華に言う。実際にこの雨音で新選組が近づく足音は雨音でかき消され敵はその存在に気づいていなかった
そして吹雪は隊士たちに行った
「いいか。この戦いは極めて重要な戦いの一つであり、俺たち新選組の初陣だ。そしてこの戦いに負ければ敵は君たちの祖国を家族を危険な目に合わせるだろう・・・・そうならないためにも俺たちは勝たなければならない!今敵は官軍に勝ち続け、酒と食べ物をたらふく食って油断している。今が好機!だが決して油断はするな。戦いは常に全力でそして気を引き締め戦え!そして敵であっても戦う相手に最大の敬意を払い、細心の注意をもって敵を倒せ!!」
「「おおっ!!」」
俺の激を聞き、至るところで鬨の声が上がる。そして吹雪たち独立大隊「新選組」は敵陣のすぐ目の前にまで接近することに成功した。
だが敵陣は全員が眠っているわけではなく吹雪たちの前に1人の黒山軍の兵士が見回りをしていた。
「隊長ここは私がやります」
隣にいた雪風は吹雪にそう言うと、雪風はすかさず、その兵士の背後に回り、
「むっ!?」
手で口を押え、短刀でその兵士の頸動脈を切断し、その兵士を失血死させた。
「これで大丈夫です」
「よし、全員抜刀!」
周囲に見張りの兵がいないことを確認した雪風が吹雪に報告すると吹雪は隊士全員に戦闘態勢を取らせ、隊士たちは剣と槍持つ
そして黒山衆の兵士が眠っている至近距離まで来た。
「君!突撃喇叭!!」
「はい!!」
吹雪が平隊士にそう言うと隊士は喇叭を手に持ち突撃喇叭を吹いた
「突撃にーーーー前へぇーーー!!!」
『わぁぁぁー!!』
突如、喊声をあげて斬り込む新選組に寝ていた黒山衆たちは突然の奇襲攻撃にパニックになった
「き、貴様ら何者だ!!」
「董卓軍!警邏特別部隊!そして天の御使い様である沖田吹雪様に仕える部隊「新選組」警邏抜刀隊だっ!!!かかれぇー!!!」
「「「「おおおおおっーーーーー!!!!!」」」」
そう叫ぶ新選組の隊士たちは黒山衆に斬りかかり、黒山衆も応戦し激しい斬り合いが始まった。
だが敵は酒を飲んでいたせいで視界がおぼろげになり次々と新撰組隊士に切り伏せられる。
さらには新撰組隊士は一人に対し複数で斬りかかる波状剣術「草攻剣」及び突き技を躱されてもすぐに横凪の攻撃に転換できる「平突き」で次々と敵を討ち取っていった
だが、数なら黒山衆の方が上。奇襲があったとはいえなぜこんなにも新選組に倒されているのか?それは新選組の隊士たちが恐れる事無く猛烈な気合と共に斬り込み身体を乗り出して正確に敵に斬りつけているからだ
逃げる黒山衆の前に新選組の隊士は逃げずに常に前進していた
理由は新選組、および天水警邏隊の隊規第一条にある
『士道、人道に背きことあるまじきこと』
をしっかり守っていたからだ。敵前逃亡は士道不覚後。守るべきものを守らないで逃げ出すのは人道不覚後。武士としての道、人としての道を踏み外すことは一番の恥。ならば今ある道はただ前進し敵を倒すことに集中すること、撤退命令があるまで、負け戦とわかるまでは隊士たちは絶対に引かない。引けば自分の住む町や故郷にいる村が奴らに蹂躙される
それを防ぐために戦っているのだ
「賊ども覚悟しろ!!!」
「私たち新選組がお前ら全員倒してやるぜ!!!」
新選組幹部である誠華と桜花も敵を次々と打ち取っていく。そして乱戦の中、
「あ、暁ちゃん!大丈夫!?」
「う、うん私は大丈夫!!澪ちゃんは!?」
「わ、私も大丈夫です!」
新選組に入隊した新入隊士である、鄧艾、杜預、羊祜の三人もこの戦に参戦していた
「おりゃっ!」
「きゃっ!」
「澪ちゃん!」
黒山衆に押されバランスを崩す杜預にその隙を逃さず彼女に斬りかかろうとしたその時、吹雪が彼女たちの前に現れ、杜預に斬りかかろうとした賊を斬り倒す
「大丈夫か!」
「お、沖田大隊長!?」
「大丈夫か!?」
「は、はい!ありがとうございます!」
吹雪の言葉に杜預は礼を言うと、他の黒山衆が襲い掛かってきた。
「た、隊長!敵が来ます!」
鄧艾と羊祜が剣を構えると吹雪は手で押しとどめ
「ここは俺に任せろ」
そう言うと吹雪は単独で無数の黒山衆に向かってくる。そして目にも止まらぬ神速の抜刀術や牙突で次々と敵を切り伏せていく。鍔迫り合いになったときは敵の足を払いその隙に斬る。その速さに敵はおろか見方も驚いていた
「す、すごい・・・・・」
「相手の急所を一撃で仕留めている・・・・」
隊士たちが驚く中、誠華は
「全員隊長に後れを取るな!我等も続け!!」
『おおおお!!』
先頭をきる吹雪の姿勢に他の隊士たちも吹雪に続き、黒山衆の兵士を斬っていく。そしてこの時吹雪率いる「新選組」は敵の防衛陣地を突破し、そしてそれを合図に華雄軍が吹雪たち新選組を先頭に突撃し定軍山を陥落させることに成功したのだった。
「ふ~とりあえずはいったん終わったな・・・・」
陥落させた定軍山の頂上で吹雪は切り株に座りそう呟いた。そう。今回の戦いはまだほんの一部に過ぎない。まだ戦いは続くのだ。
「(今回は刀だけで勝ったけど…次はこいつを使うかもしれないな)」
吹雪はちらりと背中にしょっている九九式小銃を見る。
すると・・・・
「隊長!」
突然声をかけられ、顔を向けるとそこには鄧艾、杜預、羊祜の三人が敬礼をした
「ああ、君たちか・・・・・今日はよく頑張ったな」
「いえ。隊長こそ、すごいかったです!」
「私たちも次はもっと頑張ります!!」
「・・・・」コクコク
鄧艾たちは張り切ってそう言うと吹雪は少し笑い
「そうか・・・なら安心して背中を任せられるな。鄧艾、羊祜、杜預」
と微笑んで言うと三人は顔を見合わせ頷き、鄧艾が一歩前に出て
「私の真名は椛と言います!」
「同じく真名は暁と言います!」
「真名は澪と言います!」
と、鄧艾、羊祜、杜預の順番に彼女は自分の真名を吹雪に言った
「いいのか?真名って大切な名前だろ?」
「はい!三人で決めました。ぜひ自分たちの真名!隊長に預けさせてください!」
三人は真剣な目でそう言うと吹雪は
「・・・・・わかった。君たちの真名預かるよ。俺の国には真名の風習がないからいつもの通り、沖田吹雪で頼む。これからも激しい戦いになると思うけどよろしく頼むよ。椛、暁、澪」
「「「はい!!よろしくお願いします!!」」」
こうして後に三国志の時代で大きな活躍をする三人の若き隊士たちは吹雪に真名を預けるのであった。
そして新選組の初陣ともいえる定軍山の戦いは官軍を打ち負かした黒山衆を破り敵の大部隊を破るという大勝利となったのだった
近代兵器として登場してほしいもの
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迫撃砲
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野砲
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簡易式ロケット砲もしくはミサイル
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機関銃
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電探
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擲弾筒
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全部出してほしい