真・恋姫†夢想-革命~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
彼女たちは今、平原を歩いている。このご時勢に女の二人旅、それも彼女たちのような見目麗しいと形容できる少女たちなら、その危険度は計り知れないが、しかし、それも仕方がない。馬を買おうにも、旅商人に同行しようにも、先立つものがないのである。つい先月までは、用心棒的な武人が共にいてくれたのだが、今は別れ、二人だけで旅をしていた
「さて、次の街までそれほど距離がないとはいえ、何事もないといいのですが………」
「そですねー。昨日の街では、この辺で賊が出るという噂は聞かなかったので、たぶん大丈夫とは思いますけどねー」
眼鏡をかけた理知的な雰囲気の少女が、黒手袋を嵌めた手でその眼鏡を直しながら零す言葉に、飴を舐めながら、頭に人形を載せるというなんとも奇妙な風貌の少女が答える。
「それにしてもなかなか町が見えないわね…それで風。なんで星と一緒に行かなかったの?」
「………………………ぐぅ」
「寝るなっ」
「おぉっ!?」
風と呼ばれた少女、程立は、それには答えずに眠りに落ちる。稟、戯志才の対応を見るに、これもいつもの光景らしい。程立も戯志才のツッコミに特に何か言葉を返すこともなく、先ほどの質問への答えを述べ
「いえいえ~稟ちゃんだけじゃ寂しいと思いましたので~」
「はいはい、わかりましたから。………それで本音は?」
「そうですね・・・・強いて言うなら・・・・・・一緒に行けば面白いことになるかもしれないという奴ですかね~」
「………………………もういいです」
程立の答えに、はぐらかされたことを感じ取るや否や、戯志才も溜息を吐いて、再び進行方向に目を向ける。どうやらこれも、いつもの光景のようだ。
と、程立は、横を歩く少女の腕をちょいちょいと引く。それに答えるように相手も彼女の方を向くが、対する程立は、また別の方角を見つめていた。
「どうしましたの?」
「稟ちゃん、走る準備はできていますかー?」
「…迷ったな」
「…迷っちゃいましたね」
ウラヌス『ブルル・・・』
俺たちは今、広い平原の中で迷子になっていた。かっこよくあの場を去ったのはいいが、今いる場所は平原、人気のない場所であった
「しまった・・・これでは陳留への道が分からない。こうなるくらいだったら柳琳たちと一緒にいた方がよかったかな?」
「そうですね・・・どこか小さい村でもあればいいんですけど・・・・」
「「はぁ・・・・」」
途方に暮れる二人。するとウラヌスの耳がぴくっと動き出し、ある方角を見る
「ん?どうしたウラヌス?」
俺が訊くとウラヌスは鼻息を立ててその方角をじっと見る
「・・・・あの先に何かあるのか?・・・・もしかして賊か?」
俺の言葉にウラヌスは頷く。その時のウラヌスの表情はただの馬ではなく『軍馬』としての表情だった。
「分かった。ウラヌス。案内してくれ」
とウラヌスは俺と橙を乗せその方角へと走り出す。そして一刻もしないうちに、その先に砂塵が見えてくるのであった
「あ!吹雪さんあそこ!!」
橙が指をさす方を見ると、二人の少女が30名以上の賊に追われているのが見えた。そして先頭の奴が二人に追いつき斬りかかろうとした
それを見た俺は
「橙‼耳を塞いでいろ」
「はい!」
橙派吹雪が何をするか瞬時に理解し耳を塞ぐ、それと同時に吹雪は背中にしょった九九式小銃の照準をそのz区へ向け。そして二人の少女に叫んだのだった
「はぁ、はぁ………風!もっと早くっ!」
「む…無理ですよー。風は稟ちゃんみたいに血が有り余っている体力バカとは違うんですからー」
「だ、誰が体力バカですか!!………はぁ、それだけ言えるならまだ大丈夫そうですね」
「なんとかですけどねー」
走り続ける少女たちの後ろには、30人ほどの男たちが追ってきていた。皆が皆、腕や頭に黄色い布を巻きつけている。走りながらも後ろを振り返った稟は、その色合いに、軽い眩暈を覚える。しかし、脚を止めるわけにはいかない。一度追いつかれてしまえば、その先の未来が容易に想像できるからだ。
しかし、彼女たちは武人ではない。世間の主だった武将に女が多いことは事実だが、だからといって女が男よりも体力があることを意味するわけではない。突出しているのはごく一部であって、それ以外は、男の方が、よっぽど力が強いのである。そして、戯志才も程立も残念ながら大多数に属する部類であり、実際、二人と男たちの距離は少しずつ縮んでいるのであった。
戯志才は考える。この腐った世を正したい、その為にどこかの有力な主を得ようと旅をしてきた。こんなところで、賊どもの慰み者になるわけにはいかない。ましてや死ぬなんてこともまっぴら御免だ。後ろの男たちを壊滅する方法など、それこそ百通りでも二百通りでも考えられる。しかし、ここにはそれを実行できるだけの兵など、いるわけもない。
こんな時でさえ、机上の空論を思い浮かべてしまう自分の性格が嫌になる。しかし、稟が今、この瞬間に求めているのはそんなことではないのだ。戯志才が求めているのは、もっと単純な答え。………………誰でもいい。助けて欲しい。
程立は考える。どうすればこの窮地を脱することが出来るかを。仮に捕まったとして、仮に戯志才を囮にしたとして、あの人数だ。すぐに自分も追いつかれる。それ以前に、隣で走っている親友を囮にするなんてことは、絶対にしたくはない。
こんな時ですら最善手を浮かべようとする自分が嫌になる。そしてその選択肢の中に、友を裏切るような行為を挙げてしまう自分が。酸素不足でぼうっとする頭で考える。一番近い街に向かって走っていることは間違いない。しかし、その距離はあとどれくらいなのか。旅の商団でもやってこないだろうか。いや、もう太陽は空の天辺をわずかに通り越している。こんな時間に街から出てくる商団もいないだろう。あるいはかつての同行者のような武に長けた者が助けに来る可能性は?それこそもっと低い。この人数を相手に出来るような強者がいるのなら、とっくにどこかの城に仕官しているからだ。
………それでも、程立は願った。この窮地から自分たちを救い出してくれる誰かを。かつて本で読んだ英雄のような救世主を。
かくして、二人の願いは一つの叫びによって叶えられた。
「伏せろっ!」
その言葉に二人は身を屈める。それと同時に晴天なのに激しい雷鳴が鳴り響いたのだった
「伏せろっ!」
俺がそう言ったのと同時に彼女たちが伏せるのを見た俺は引き金を引いた。激しい発砲音と同時に放たれた7.7ミリ弾は彼女らには当たらず、彼女らを襲おうとした賊の額に命中し、賊は血を吹き出し仰け反って倒れる
そして銃をしまい代わりに虎徹を抜き、ウラヌスから飛び降りる
「なんだテメェ――!!」
「こいつっ!?」
賊が驚く中、俺は、着地と同時に賊たちを斬り伏せる。その剣速はどれほどのものなのだろう。その刀身は、幾人もの肉を斬り裂いているにも関わらず、血糊は一つもついていない。そして彼の愛馬は、少女たちを守るように、他の賊を蹴り飛ばし、蹂躙していた。
「か、構うな!相手は小僧ただ一人!なぶり殺しにしろ!!」
そう言うのと同時に賊は俺に向かってくるのだった
だが、賊は戦う相手を間違えたのだ
それは決して敵にしてはいけない相手だということに・・・・・
「………ふぅ、終わったか」
賊をすべて切り伏せ、刀を鞘に納めると
「お疲れ様です。吹雪さん」
橙がウラヌスと一緒に吹雪のもとに駆け寄った
「ああ・・・・それよりも橙。その二人に怪我はない?」
「はい。大丈夫です」
橙は頷き、吹雪は彼女たちのもとに行く
「君たち、大丈夫か?」
「「………………」」
しかし、吹雪の問いかけに、少女たちは答えない。二人の武に圧倒されて、ただ言葉を失っていたのだ。
仕方がないかと、吹雪は二人のうち眼鏡をかけている少女、稟に近づいて彼女の前にしゃがむと、その顔を覗き込んだ。
「おーい、大丈夫か?」
「………はっ!?ぁ、ぇ……なんでこんな近くに………まさか、このまま私を攫って、『お前の命は俺が助けた。だからお前は俺の物だ』などと私を侍らせるのですね。そして、この人に仕えるうちにいつからか私も惹かれるようになり、そしてそして、彼は私の智だけではなく、私そのものを求めるようになり、そしてそしてそしてっ!――――――ぷっはぁぁぁぁっ!」
「どわぁあっ!?」
「あいやぁ!?」
少女が目の前の吹雪に気づき、小声で何事かをぶつぶつと呟いていたかと思うと、いきなり鼻血を、文字通り噴出した。その血流はそのまま吹雪の顔面へとぶつかり、彼を真っ赤に染め上げていく。流石の吹雪も、この攻撃は予期していなかったようで、動けずにいた。
「………そしていつしか………天下を………………私と彼の理想郷………………………」
「はーい、稟ちゃん、とんとんしましょうねー」
橙が少女の鼻から描かれるアーチに驚き、吹雪がその光景に茫然としていると、もう一人の頭に人形を乗せた少女―――程立が戯志才に話しかけ、その首筋を叩いている。その間も鼻血を流し続ける少女は何事かをぶつぶつと呟き、恍惚の表情を浮かべているのであった。
近代兵器として登場してほしいもの
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迫撃砲
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野砲
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簡易式ロケット砲もしくはミサイル
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機関銃
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電探
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擲弾筒
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全部出してほしい