目覚めたら某有名ゲームの悪役だったけど、正直言って困るんだが   作:プルスサウンド

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ちょっと忙しくしてましたお久しぶりですァ!

皆さんの評価反応で今日も楽しくガンギマリしてます大好き!!!そして大感謝ァ!!!

わくわく蟲毒育成バトルの思い出があるせいで、ナチュラルにお世話カウントしていましたが、アレは世話じゃないんですか!?
皆さんは友達と最強の蟲毒を育て上げて戦わせようとしたりしませんでしたか?
ムシキングみたいなノリでやって失敗しましたが。

と、カルチャーショックしてましたが、やはり似たような経験されてる方もいらっしゃって、ショックが緩和されましたわ!

誤字に見えて誤字じゃない誤字は直してなかったりします。そういう表現という事で堪忍してや!




わくわくネスト2探検ツアー

 

 

 

 

 ひと息つき、滅菌室を出ると廊下ですぐさま死体がお出迎え。

 案の定、というやつだ。

 

「そんな気はしていたが、やっぱり壊滅してるな…」

 

 地下施設、もとい通称:NEST2なる施設には、やはり生きている職員の姿などなかった。

 残されていた資料いわく、ドンピシャでTの研究施設であることを考えれば、ここを起点にバイオハザードが起きていてもおかしくはないのだから納得だ。

 

 職員の皆さんも抵抗はしていたのだろう。廊下の所々には頑丈そうなケースや機材が積まれて封鎖されていたし、研究員の手には似合わぬ銃が握られ、道の脇には弾丸のような物資が転がっていた。

 彼らのための観葉植物と栄養剤を兼ねていたのか、近未来的な内装の中に鉢植えハーブが点在している様子は少々シュールである。

 

「こう、何というか、段々とゾンビが硬くなってるような手応えがあるんだが」

「ああ、頑丈になってるぜコイツら。拾い物のおかげで持ってはいるが、一体あたりの弾の消費が確実に増えてやがる」

「……検死は私がやった方が良いな」

「頼んだ。俺もナイフで刺してるが、そのマスターキーで首を落とすのが一番だ」

 

 起き上がる者を最優先で寝かせ、手に入れた地図に従い、ワクチン関係の設備がある部屋を目指す。

 動く者を倒すのは当然として、動かぬ者たちを見かけてもカルロス氏が首にナイフを突き立てるか、自分が首を落とすようにしていた。

 

 二人して病院で嫌と言うほど思い知らされたが、感染者がゾンビとして起き上がるタイミングには個人差がある。ただの死体だと思って見逃していたら、再び近くを通る時に足を掴まれた経験は一度や二度ではなかった。

 何もないならともかく、複数人に囲まれていたり、リッカーやハンターみたいなしぶとい連中を相手している時にそんなことされたらたまったものではない。窮地を切り抜けてキレ散らかすことができれば(おん)の字で、最悪は死ぬのだ。

 

 つまり動かぬ連中への首狩りや足切りは、ワクチンを携えて引き返すルートの安全性を考えれば合理的な行動だった。

 

「わっ、コイツもやっぱり生きてたな」

「紛らわしいのは止めて欲しいぜまったく」

「たまに首を落としても動こうとするから怖い」

「明らかに実験台にされてたような白っぽいヤツなんか、撃ってもすぐ再生するしな」

「全裸さんは頭と四肢を切り落としてようやく安心ってのがなぁ…」

 

 しかしまあ、こうして倒れたままの者まで護身で叩かねばならぬ状況は、ゾンビを叩き割る時の生々しさとはまた別の、何とも言えない嫌な感覚があるものだ。

 

 

 

 

 

 しばらくして目的の部屋にたどり着く。

 クリアリングはOK。動くものは無し。

 

 白衣を着た彼らを()()し、壁際のど真ん中に堂々と鎮座する精密機械を調べると、それがワクチン製造に欠かせない装置だと判明した。

 近くに置かれている血で汚れた書類をどうにか読み込めば、街の連中を救えるワクチンの備蓄とやらが誇張表現でないことが分かる。

 

「これを使えば有効性が通常の千倍以上のワクチンを作れるのか……えっ、どんなワクチンでも増幅できるとか、凄いなバード博士…」

「能力と人格が一致しない典型的な例ってヤツだな」

 

 バイオハザードに限らず創作物で敵側の人間ってむしろ能力が高いほど、その性能と人間性が反比例してるのが普通みたいなんですよね。ソースは貴方の真横に居る人物ですが。

 なんて言えないので苦笑いするしかない。

 

「こういう書類は専門用語のせいで読みにくい場合が多いから、分かりやすく書いてあるのはありがたい」

「そうだな。さ、ジルにとっておきの土産をこさえてやろうぜ」

 

 バード博士の特製レシピに使う材料は2つ。それを確保しに向かう前に、部屋の隅にありながら目立つ機械を確認してみると、有用な物が手に入った。

 

『オーバーライドキーの生成が完了しました』

「またくだらんSFみたいな装置が出てきたな」

「この施設そのものがSFでは?」

「それもそうか」

 

 オーバーライドキー。

 日本人だと耳慣れない言葉だが、ざっくり言ってしまえば「コイツの命令を優先する(オーバーライド)」って感じの意味だ。つまりこの端子をブッスリやれば、大抵の物はロックを外せるマスターキーというヤツだな。

 緊急時だから生成されたのだろうが、使う前に誰も居なくなってしまったために放置されていたようだ。

 

 地図で確認すると、ワクチンに必要な物はオーバーライドキーを使わなければ行けない場所にあった。ありがたや。

 

 それらを取りに行く道すがら、資料以外にも職員の手記を拾うことがある。どうやら彼らもウイルス流出事故の対処として、市民のためにワクチンを緊急増産しようとしていたらしい。キーの生成もそのために行われたようだ。

 はからずも彼らがやろうとした事を、我々が引き継いでいる形となっていた。

 

「これが抗原か」

「後は補助剤だな」

 

 やはり研究員が倒れ伏す一室にて、材料の片割れを入手する。ガラス管のケースに入っている黄色がかった透明な液体は、それが市民全員を救えるとは思えない僅かな量だった。

 前衛の自分が持っていると戦闘中に割るのが怖すぎるので、カルロス氏の防御力高そうなベストに捩じ込んでおこう。えいやっ!

 

 ゾンビを倒しつつ上へ下へ。

 何だか御大層なデザインの重たい電源装置を動かしたり、邪魔なケースをズラしたり。

 そうこうしているうちに、とんでもねぇ場所に出た。

 

「うっわ頭が痛くなる光景だ…」

「コイツら、病院で見たトカゲマンじゃないか!」

「地下で培養してたなら、そりゃ病院まで上がってくるわな」

 

 通路の左手にはズラりと並べられ、培養槽に浮かぶハンターの列。

 青い照明に照らされているのが何とも不気味。

 そして右手には、見覚えのある巨人たちがハンターと同様に収められていた。

 

「こっちは何だ?デカい…人間?」

「タイラント量産とか止めろや精神的ブラクラか」

「そのタイラントってのはコイツらの名前か?」

「あ、ああ…ほらそこ、見えにくいけど管理用のモニターに名前が書いてある」

「目が良いな。トカゲの名前も分かるか?」

「あっちはハンターだな」

 

 うーん、あぶない。背中に冷や汗。

 

 生物兵器の展示会場を通過して道なりに行くと、ついに補助剤を手に入れることができた。こちらは青色だが、抗原と同様に透明感が強い。もしかしたら管理のため、薄く着色しているのかもしれない。

 

 同じ部屋にバード博士が書いたらしき、ネメシスの評価も置いてあった。

 寄生生物で知能を確保して操作しているらしいが、あんなもんちゃんと制御できる気がしないんだよなぁ。

 皮肉の効いた指摘を書かれているのも納得である。

 

 補助剤の方もカルロス氏のベストに捩じ込んで、来た道を引き返す。

 

 

 

 

 

「そんな気はしてた!!!」

「管理がガバ過ぎるんですけど!!!」

 

 すると展示会場にて、神がかったタイミングでケースから飛び出して歓迎の雄叫びを上げるハンターの皆さん。

 もういい加減にして欲しい。

 

「わっせ!わっせ!どっこいしょォ!」

「その気が抜ける掛け声マジ止めてくれ!」

「そんなご無体な!」

 

 カルロス氏が銃や手榴弾で牽制しているうちに、近い方から一匹ずつ、クッソ硬い皮膚を斧で殴り付けた。斧はかなり使い込んでいるから、刃はぼろぼろだし血脂で切断力は死んでいる。もはや尖った鈍器の扱いだ。

 それでも生き物であるからして、頭を重点的に殴り続ければ動きは鈍る。頭蓋骨か背骨を砕いてやれば沈黙した。半分はカルロス氏の攻撃で死んでいるのだから、あの硬い皮膚も弾丸を完封できるわけではないらしい。

 

「爆発する手榴弾の近くで良く戦えたな」

「や、もうアドレナリンがドバドバだから耐えてたけど痛いもんは痛いよ」

「痛いで済ますなよオイ」

「怪我してないから大丈夫大丈夫」

「まったく…ジルはスーパーガールだが、アルフはスーパーマンだな」

「自分に似合わなすぎてサブイボが凄い!」

 

 怪我がすぐ治るタイプだしメタ認識持ちだから、強いて言うならデップーの下位互換だと思います。

 

 

 

 

 

 まあその後は目立った敵も出ず、すんなりとワクチンが作れる部屋まで戻ることができた。

 と、そこで無線機に連絡が入る。

 

「おい聞こえるか!カルロス!」

「どうしたタイレル」

「大変な事になった」

「まさかジルが!?」

「違うジルはまだ落ち着いている!だが同じくらいヤバいぞ!」

 

 あ、もしやコレは。

 

 

 

「明日の朝、政府は街にミサイルを撃ち込むつもりだ」

 

 

 

Q.お時間は大丈夫でしょうか?

 

A.30日の昼間なんで一応まだ大丈夫です。

 

 

 

 

 




 

・千倍ワクチンさん
これ公式なんですよね。凄い。



・おじさん
手持ちの大斧がマスターキーを卒業し、2代目マスターキーがフラッシュメモリになった。
次元のねじ曲がったアイテムボックスが無いので、カルロス氏が持ちきれない弾丸や緊急スプレーなど、荷物持ちもしている。



・カルロス氏
おじさんの性格がスーパーマンじゃないのは分かっている。良くも悪くも小市民的だが、その容姿とパワーを持ちながらどうやってそんな性格になったのかは不思議だなぁと思っている。

インディオの血を引いているのと整形&偽名設定ってRE3も有効だったりするんですかね?
そうでなく、もしコレが本名ならカルロス・オリヴェイラくん21歳をブラジル出身の扱いにして、女の魅力は尻の素晴らしさだと思っている青年にしてみたいような気がするんじゃよ。



・そういえば皆お腹とか空かんのか?
必要なら画面外で食べてます。
傭兵二人は携帯食料とか持ってそうですし、それが無くても街中だから、室内の自販機とか店とかに残ってるチョコバーやら何やらを拝借して食べてそう。(向こうはガチの道ばたに自販機が無い)




TS大佐の良さを分かって頂けた方々がいらっしゃるようで何よりです感謝(ニチャァ)
さあ欲しいと思ったら今度はご自分が生産する番ですよ!というか他の人が考えたTS大佐をください(ください)




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