赤龍帝、いつの間にか邪龍になりました。   作:鬼塚虎吉

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俺は決闘の最中に話しかけて来る龍姫からの感謝の言葉を後で聞くと言って飛び出していくと、クロウ・クルワッハが待っていた。

 

『さぁ、続きを始めようぜ!!』

 

『いや、ここまでだ』

 

『何!?』

 

俺の戦闘続行の言葉にクロウ・クルワッハは終わりだと言ってきた事に驚きを隠せなかった。

 

『今のお前では倒したとしても俺が納得出来ん』

 

『どういう事だよ?』

 

『お前はまだ力を思うように扱えていない等に見える、だからこそ不完全なお前では俺が納得するだけの勝利は望めない』

 

『!?』

 

最凶の邪龍には見抜かれていた、まだ俺がこの邪龍の肉体に慣れていない事を。

 

すると、クロウ・クルワッハはこう言って来る。

 

『勝負は預ける、その時は決着をつけるぞ』

 

『あぁ』

 

そう言ってクロウ・クルワッハはどこかへと飛んで行くのだった。

 

 

 

 

 

戦いを終えた俺は龍姫達の元にへと降りると、リヴィリアと龍姫が俺の傍にやって来る。

 

『おい、戦いは・・・クロウ・クルワッハはどうなった!?』

 

『あぁ、勝負はお預けらしい』

 

『何っ!?』

 

俺の言葉に驚くリヴィを他所に龍姫がこう言って来る。

 

『外に居た雌ドラゴン達は・・・』

 

『全部気絶させた』

 

『そうか…』

 

龍姫はその一言だけ言い会話が終わる。

 

すると、リヴィリアと一緒にいたドラゴン達がやって来る。

 

『龍姫様、ご無事でしたか!!』

 

『あぁ、リヴィリアとこの者に救われた』

 

鈍色のドラゴンの言葉に龍姫は毅然とした態度で答える。

 

『そうでしたか。感謝しますぞ、名も知らぬドラゴンよ』

 

『気にするな、俺は俺の目的で動いていたからな』

 

鈍色のドラゴンの感謝の言葉に俺はそう答える。

 

『目的?それは何だ?』

 

『クロウ・クルワッハとの闘争』

 

『『『は!?』』』

 

目的に着いてリヴィリアに問われたから答えると、驚きの声を上げられた。

 

まぁ、そんな反応をするのは当然か。

 

クロウ・クルワッハは邪龍最凶と呼ばれているくらいだからな、そんな奴に挑むと聞けば驚くのは無理もない。

 

『お前は死にたがりなのか?』

 

『貴様は馬鹿か?』

 

『お主、あの邪龍に挑むのは命知らずじゃぞ』

 

龍姫、リヴィリア、鈍色のドラゴンがそれぞれ思った事を口にしてくる。

 

『強い奴と戦いたい、それは邪龍の本懐というものだろう』

 

『『『は!?』』』

 

俺の発言に対してまたもや同じ反応をする。

 

『お前は邪龍だったのか?』

 

『龍姫様、それならばクロウ・クルワッハとの闘争を求めるのも納得出来ましょう』

 

『そうですじゃ』

 

これ喧嘩売られてるよな、売ってるよね、買っちゃってもいいよ?

 

俺は握り拳を作ろうとした瞬間、龍姫がこう言って来る。

 

『まだ名前を聞いていなかったな。お前の名は?』

 

『ドレイクだ』

 

『改めて感謝するぞ、邪龍ドレイク。お前が居たから私は助けられた、何か礼をしたい』

 

『そう言われたとしても、俺の最大の目的であるクロウ・クルワッハとの決闘は一応の終わりを迎えてしまった以上ここにいる必要性はなくなった』

 

そう言い切ると、龍姫はあからさまにしょぼくれた雰囲気を醸し出し始める。

 

『・・・そ、そうか、それは仕方がないな・・・』

 

『{おい、ドレイク貴様のせいだぞ!!どうにかしろ!!}』

 

『{俺のせいか!?}』

 

『{当たり前だろ、お前が龍姫様にあんな事を言うからだろう}』

 

見るからに落ち込んでしまった龍姫を見てリヴィリアが文句を言ってくる。

 

そうやって如何するかを話していると龍姫がとんでもないことを言い放った。

 

『なら、お前の子を孕む』

 

『『『『・・・・・・は?』』』』

 

その爆弾発言に俺達は素っ頓狂な声を出してしまった。

 

『な、何を言い出してるんですか龍姫様ぁっ!!』

 

最初に復活したのはリヴィリアだった、龍姫の発言に対して噛み付く。

 

『私もよくは解っていないのだが、ドレイクを見ているとこう身体が熱くなってしまうのだ』

 

『ドレイク、貴様はロア様に何をしたぁっ!!』

 

『知るか、俺はクロウ・クルワッハと戦っていたのに何が出来ると言うんだ』

 

まさか、邪龍になってまで冤罪を被せられそうになるとは思わなかった。

 

『リヴィリア、落ち着け。龍姫様のこの状態はわしが知っておる』

 

『お爺様、それは本当ですか!?一体、龍姫様の身に何が起こっておられるのですか?』

 

 

切羽詰まった様子でリヴィリアが祖父である鈍色の龍に近付く。

 

そうして、鈍色の龍が言い放った言葉が・・・。

 

『好みの雄を見つけた雌の()()()じゃ』

 

その瞬間、周囲の空気が死んだ。

 

その後、龍姫は無表情となり眼は絶対零度の空気を纏うと鈍色の龍に尾による一撃を見舞うのだった。

 

『ぶげらっ!?』

 

その尾の一撃は凄まじく数十㎞は宙を舞ったのだった。

 

『今のはお爺様が悪いです』

 

流石に孫娘でも擁護は出来ないようだ、まぁ同情するよ。

 

『ラゴルムの事は忘れてくれ、それで返答を聞かせてくれるか邪龍ドレイク』

 

さっきのことをなかったことにした龍姫はさっきの言葉の返答を求めてくる。

 

関係ない話だが、あの爺ドラゴンの名前ラゴルムって言うのか・・・

 

『答えは決まっている、断る』

 

『それは何故だ?』

 

俺の答えを聞いた龍姫は理由を聞いてくる。

 

『理由は今の俺は強くなることが最優先事項だ、俺の目指す先にいる奴は遙か彼方にいるからな』

 

『そうか、そうだな・・・』

 

俺の言葉を聞き龍姫はしょんぼりとするがすぐにこう言ってくる。

 

『ならば、お前が強くなるという目的に力を貸すというのはどうだろうか』

 

『何?』

 

龍姫の提案に俺は眉を顰める。

 

『この龍の山脈(ドラゴン・レンジ)には数多くのドラゴンが居る、修行相手は多い方が良いだろ』

 

『確かにそれは一理あるな』

 

『なら・・・』

 

『あぁ、しばらくは滞在するとしよう。龍姫、世話になる』

 

俺の言葉を聞いて龍姫の顔が明るくなる。

 

『ドレイク、私のことはロアと呼んで欲しい』

 

『解った』

 

こうして、俺は龍の山脈(ドラゴン・レンジ)での修行を開始するのだった。

邪龍の一誠に眷属は必要ですか?

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