竜が辿り着いた幻想郷   作:ベヘモス

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第八十二話 楽園の最高裁判長

「……漸く見つけましたよ、小町!!」

「え、映姫様?! 如何して此処に!?」

「貴女を探しに来たに決まってるでしょう!!」

 

林の奥からやって来たのは、上質な生地で作られた服を着ている緑の髪の女性だった。

死神である小町が、彼女の事を〝様〟付けで呼んでいた事からそれなりに位のある神族なのは間違いないだろう。

さっきの過剰反応は、恐らく彼女が上位神なのと小野塚にかなり怒っている事が原因か。

気配に敏感なのは役に立つといえば役に立つが、自分に向けられていないものにまで敏感なのは如何なんだろう。

 

「全く……初めて会った頃は、もっと真面目な子だと思っていたのに、事ある毎に仕事を放り出すなんて……死神としての誇りは無いのですか!!」

「いや~今回のはあたしの仕事量を遥かに越えてますって」

「だからと言って、自らの仕事を放り出して良いと思っているのですか!! 良いですか小町。そもそも死神と言う者はですね―――」

 

緑の髪の女性は、小町を見つけるなり怒鳴りつけ、説教をし始めた。

どうやら小町のサボリは日常茶飯事らしく、彼女の説教にはかなりの熱が篭っている。

恐らくはこの説教も日常なんだろうが、それでもサボる小町はある意味大物かもしれないな。

そんな事を思いつつも、聞きたい事を聞けた以上、既にこの場所に居る意味もなくなっていた。

俺は説教を受けている小町を置いて、さっさとこの場から退散しようと歩き出すと―――

 

「待ちなさい、異世界の竜神」

 

―――後ろを振り向いた途端、緑の髪の女性に呼び止められてしまった。

無視して帰ってもよかったのだが、此処で無視すると後々面倒な事に為りそうだ。

そう思った俺は、小さな溜息を一つ吐いて、彼女の方に振り向いた。

 

「初めまして、ワタシは幻想郷の閻魔をしている『四季映姫・ヤマザナドゥ』と申します。後ろの〝ヤマザナドゥ〟は役職なので、呼ぶ時はそちらで呼ばないように」

「これはご丁寧に。俺は『リュウ』だ。それ以上でもそれ以下でもない」

 

向こうは礼儀正しく挨拶したにも関わらず、俺は初対面の相手に刺々しい言葉と態度で返した。

相手が神様だから……と言う訳でもなく、向こうも俺の事を敵視しているのが分かったからだ。

昔はそこ等に居る神々と喧嘩してたと聞くし、その時に彼女と何らかの因縁でも出来たのだろう。

俺は理由も分からないままそう思い込み、ムリヤリ納得しておく事にした。

 

「ワタシは前々から貴方と話をしたいと思っておりました」

「俺はアンタに興味は無いんだがな」

「それでも話をしなければならない事です。…単刀直入に言います。リュウよ、貴方は即刻『博麗神社』から立ち去りなさい」

「……なに?」

 

人の話を無視して告げてきた言葉を、俺は直ぐに理解する事ができなかった。

……いや、正確に言えば理解したくなかったのだろう。

あって間もない奴にいきなりこんな事を言われれば、誰だって理解したくなくなる。

だと言うのに、目の前に居る女性は俺の気など知らずに話を続けた。

 

「貴方は本来、あの神社ではなく『龍の世界』に居るべき存在。何時までもあそこに居座らず、直ぐに自分の在るべき世界に帰りなさい」

「……随分と勝手な理由だな。俺が何処に居るかは俺が決める、アンタの指図を受ける気は無い」

「あの神社は幻想郷を維持するためにも必要な場所であり、巫女自身も幻想郷のバランスを保つ上で欠かすことの出来ない者。その様な場所に貴方の様な特異点が住み着くのは非情に好ましくなく、貴方が傍にいる限りは当代の巫女の堕落は止まる事は無いでしょう」

「それが悪いのかよ。……俺がアイツの傍に居て、何か問題でも起こったのかよ!」

 

彼女の言葉に耐えかねた俺は声を荒げて叫ぶ。

幻想郷の為と言えば聞こえは良いが、俺にはあまりにも一方的な言い分でしかない。

個人の感情よりも大局的なものを優先するあり方が、俺は如何しても気に入らなかった。

 

「…確かに今の所は問題は起こっていませんが、起こってから対処するのでは遅すぎる。何よりも貴方は多くの人間を殺めて来た殺戮者。犯してきた罪を償おうと思うのなら、まずは小さな善行から始めるべきです。永劫とも言える命があるのですから、善行を積み重ねていけば何れは罪も償いきれるでしょう」

「殺戮者だからなんだってんだ。俺がアイツと一緒に居たらいけないのかよ!!」

「ならば聞きますが、貴方が巫女を想う気持ちは本物なのですか」

「……なんだと」

「ワタシの『浄玻璃の鏡』で貴方が歩んできた道を見させて頂きましたが、今の貴方は身体から抜け出た無限とも言える力が器だった者の姿を成しているに過ぎない。純粋な力の塊である貴方が本当に誰かを想う事が出来るのですか」

「…ッ!」

 

其処まで言われた時、俺の中で何かが切れた気がした。

この女は俺の触れてはならない部分に触れて、コイツに対する苛立ちが怒りと殺意に変わる。

そして次の瞬間、俺は彼女との距離を一瞬にして詰め、その喉元に剣を突きつけていた。

 

「え、映姫様!?」

「……これは何の心算です?」

「取り消せ」

「はい?」

「今の言葉を取り消せと言ったんだ! ……確かに俺は『リュウ』の身体から抜け出た力さ。だけどな、この幻想郷に来てから発した言葉も、考えてきた事も、想ってきた感情も全部俺の物だ! 『リュウ』でも『フォウル』でもない、俺自身の感情だ! それを否定する権利がお前の何処にあるってんだ!!」

「……………」

「コレ以上ふざけた事をほざくなら……この場でお前を殺すぞ!!」

 

俺は明確な怒りと殺意を目の前に居る奴に叩き付けた。

その結果、直ぐ傍にいた小野塚もコイツと俺の殺意を一緒に感じてしまい、顔を青白くしながら震えだした。

彼女には悪いと思うが、この怒りと殺意はどうにも収まりそうに無い。

霊夢の元を離れろと言われただけでなく、俺自身の感情すら否定してきたんだ、此処まで言われてキレない方が如何かしている。

収まる事を知らない怒りと殺意だが、アイツは顔色一つ変える事無く俺を見据えていた。

俺を真っ直ぐ見据えるその瞳は、自分の正しさを信じて疑っていないように見えた。

 

「…確かに、貴方個人を否定する様な物言いは言い過ぎました。謝罪します。ですが、貴方が傍にいる限り巫女の堕落が続くのも事実です」

「それで幻想郷のバランスが崩れても、アイツなら何とか出来るって俺はそう信じている」

「何かが起こってからでは遅すぎる。故に、貴方には神社から出て行ってもらいます」

「俺がお前の言う事を聞くと思っているのか」

「いいえ。……ですので、力付くで従わせます」

「やってみろよ……俺はお前を殺すだけだ」

 

俺は身体を捻り、喉元に突きつけていた剣を一気に押し出した。

殺す気で放った突きだが、寸前の所で避けられてしまい、首を掠めた程度しか引き裂けなかった。

俺の突きを躱したアイツは、離れたところから大量の弾幕を放ってくる。

直撃しそうなものだけを斬り裂き、少しずつアイツとの間合いを詰めていく。

だが向こうは、俺に近付かれないように弾幕の量を増やし、その勢いのまま押し潰そうとしてくる。

迫り来る弾幕を押し退けるのは、叢雲を使っても少々骨が折れそうだ。

そう判断した俺は、大きく跳んで後ろに下がり、ポケットから一枚のカードを取り出し、宣言した。

 

「…皇帝『カイザー』!」

 

カードを宣言すると、足元から赤いオーラが立ち上り、迫っていたアイツの弾幕を防いだ。

邪魔するもののない赤い光の中で、俺は人から『カイザー』の力を宿す竜人へと姿を変えた。

 

「……もうその姿になりますか」

「言っただろ、お前を殺すって……。その為の手段を選ぶ心算はないッ」

 

俺は一瞬にして間合いを詰め、アイツの腹を全力で殴り飛ばした。

手に伝わる感触から、殴ったときに肋骨が幾つか折れる感じがしたが、そんな事気にも留めない。

殴り飛ばされ後ろへと吹き飛んでいくアイツに追い越し、今度は後頭部に膝を叩き込む。

その時の衝撃で飛んでいた勢いは殺がれたが、後頭部に膝を叩き込まれて意識を失ったのか、アイツはそのまま地面に落下していく。

俺は握り拳を作り、その腕に力を込めて、落下しているアイツに向かって殴りかかる。

あと少しでアイツに接触すると言った所で、何らかの力で俺は別の場所に移動させられていた。

標的を失った俺は体勢を立て直し、何事も無かったかのように地面に着地する。

見失ったアイツの姿を探していると、小野塚の直ぐ傍で気絶しているのを発見した。

 

「小野塚、ソイツを寄越せ」

「お断りだね。今のアンタに映姫様を渡せるもんかい」

「……だったらお前ごと殺すだけだ」

 

俺は両手に愛刀と叢雲を呼び出し、力を込めて光の刃を形成して、小町に詰め寄る。

小野塚は詰め寄ろうとする俺から守る様にアイツを抱き締め、逃げるタイミングを窺いながら徐々に後ろへと後退し始める。

 

「なんで殺そうとするんだい! そんな事しなくても、何時もの弾幕ごっこでケリを付ければ良いじゃないか!」

「その程度の遊びで俺の気が収まるとでも思ってるのか」

「うっ……」

「死にたくなかったら、さっさとソイツを寄越せ」

「……不真面目とは言え、あたいも死神の端くれ。命惜しさにこの方を差し出せるもんかい!」

 

小町はアイツを抱き抱えたまま、大鎌を手にして俺と戦う姿勢を取ろうとするが、アイツの手がソレを押し止めた。

 

「映姫様! お気づきに為られたんですか!!」

「…小町、貴女は下がりなさい」

「いや、そうは言いますけど……!」

「これは命令です」

「……分かりました」

 

命令された小町は、抱き抱えていたアイツを離し、渋々と言った感じで後ろに下がった。

自らの足で立ち上がったアイツは、呼吸を整えると直ぐに弾幕を放ってくる。

俺は二つの剣を振るい、迫り来る弾幕を斬り裂きながら少しずつ間合いを詰めていく。

弾幕の量と速度は少しずつ増していくが、今の俺にはなんの障害にも為らない。

二つの剣で道を切り開き、ある程度間合いを詰めた俺は、大地を蹴り、アイツに向かって一気に駆け出した。

 

開いていた間合いを一瞬にして詰め、殺意を乗せて胴を薙ぎ払おうと剣を走らせる。

剣を振るうと、アイツは素早く身を屈めて躱し、そのまま後ろに跳んでまた距離を取った。

俺はアイツに向かって剣を振るい、通常よりも威力を高めた斬撃を飛ばした。

斬撃は、アイツが放つ弾など物ともせず突き進み、ドンドン距離を縮めていく。

俺は斬撃一つだけでは飽き足らず、二つの剣を二度三度と振るい、新たな斬撃を飛ばした。

阻まれる事なく突き進む斬撃だったが、アイツが取り出したスペルカードで状況が変わった。

 

「審判『ラストジャッジメント』」

 

アイツがスペカを宣言すると、魔理沙のマスパにも勝るとも劣らない砲撃が放たれた。

その砲撃の前に俺の斬撃は掻き消され、周囲の物を薙ぎ払いながら迫って来る。

今の俺なら避けられる様な砲撃だが、あえて避ける様な事はせず、力を込めた叢雲で砲撃を受け止める。

叢雲とは反対に、愛刀に纏わせていた光の刃を消して、ありったけの力を愛刀に集束させ始める。

愛刀に力が注ぎこまれていくのにつれて、刀身が鈍く光っていく。

その一方で、アイツの砲撃を叢雲だけで受け止めているから、押す事も引く事もできない状態に為った。

 

「本来の〝神殺し〟の力ではないのに、この砲撃を受け止めるなんて」

「神殺しだとか、そうでないとかなんて如何でも良い。お前は此処で殺す、ただそれだけだ」

「ワタシを討てば生者と死者の境界が乱れる。それを理解してもワタシを討ちますか!?」

「……それでも俺は、人の心を踏み躙る様な奴を許す事は出来ないんだ!」

 

叢雲を握る手に力を込めて、少しずつ目の前の砲撃を斬り裂いていく。

俺の想いに呼応するように、叢雲の刀身に赤いオーラが纏わりつき、ドンドン切れ味を増していく。

この剣に使われた『緋々色金(ヒヒイロカネ)』の名の通り、オーラを纏った叢雲は赤い剣となる。

そのまま剣を振り抜き、アイツが放ってきた砲撃を真っ二つに斬り裂いた。

 

「わ、ワタシのスペルが破られた……」

 

アイツは俺が砲撃を斬った事に驚いているが、この程度で手を緩める心算は毛頭無かった。

俺は叢雲を仕舞い、力を込めて鈍く光る愛刀を背中で担ぐ様に持ち、アイツに向かって一気に駆け出した。

向こうは慌てた様子で弾幕を放ってくるが、俺は迫り来る弾を次々と躱して行き、間合いを十分に詰める。

間合いに入った所で、アイツの肩口から脇腹に向かって袈裟斬りで斬り抜け、刀に込めていた力を余す事無くアイツに叩き込んだ。

 

「……………」

「神滅『テラ=ブレイク』」

 

俺が呟くように言いながら、愛刀を鞘に仕舞っていると、アイツに叩き込んだ力が弾けた。

弾けた力は閃光と衝撃に変わり、周囲を駆け抜けて草花を薙ぎ倒し、足元の地面を抉る。

閃光と衝撃の二つが収まると、アイツは地面に倒れ伏せて、虫の息になっていた。

このまま放っておいても、その内に息絶えるだろうが……コイツは自分の手で殺しておきたい。

そう思った俺は後ろを振り向き、アイツに近付いて愛刀を抜き逆手で構え、心臓に狙いを付ける。

そのまま腕を振り上げ、愛刀をコイツの身体に突き刺そうとした時―――

 

「させやしないよ!!」

 

―――大鎌を振り被った小町が無謀にも襲い掛かってきた。

小町からしたら当然の行動かもしれないが、この程度の奴に今の俺を止めれやしない。

俺は逆手に持った剣で大鎌の柄元を斬り、その勢いで彼女を遠くへと蹴り飛ばした。

勢い良く飛んでいく小町は、直ぐ傍にある木と激突し、そのまま気を失った。

邪魔者も居なくなり、俺は再度コイツの心臓に狙いを定め、剣を突き立てようとする。

あと少しでコイツの身体を貫けると思った矢先、誰かが俺に抱きついて止めてきた。

小町はさっき気絶させたばかりで、意識を取り戻すには幾らなんでも早過ぎる。

一体誰が俺を止めたのか気になり、後ろを振り向いてみると……其処に居たのは、涙を流している霊夢だった。

 

「リュウ、もう止めて。もう勝負はついてる」

「……離せ霊夢。俺はコイツを殺す」

「いや」

「離せ」

「絶対にいや」

「離せって言ってるだろ!!」

「絶対にいやよ!! アンタがそいつを殺したら、彼岸にいる閻魔王が報復しに来て大きな戦いに発展する。そうなったら、私も『博麗の巫女』として幻想郷を守る為にアンタと戦わなきゃならない……そんなの絶対にいや!!」

「………ッ」

 

必至になって止める霊夢の声が耳に届くが、コイツへの殺意が収まりそうに無かった。

霊夢が言っている様にコイツを今此処で殺せば、紫を始めとする多くの奴が俺の敵になる事くらい分かっている。

でも、この殺意を静めるためなら、この場でコイツを殺せるなら、アイツ等全員を敵に回したって俺は構わない。

……けれど、霊夢が俺と戦いたくないように、俺だって霊夢とは戦いたくない。

俺は歯を食いしばり、爪が手に食い込むのも気にしないで握り拳を作り、なんとか怒りと殺意を押さえ込もうとする。

 

「私だってコイツの言った事は許せないけど、それ以上にリュウを失う方が恐いの。だからお願い……もうやめてよ……」

「………ぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああッ!!!!」

「リュウッ!!」

 

俺は剣を振り上げ、思いっきり剣を突き立てるが……アイツの身体を貫く事は出来なかった。

殺したい程の殺意は今も胸に燻っているけど、コレ以上霊夢を悲しませる様な事はできない。

俺は歯を食いしばりながら変身を解き、何時もの姿に戻って剣を仕舞いこんだ。

 

「霊夢、もう大丈夫だから離してくれ」

「……うん」

 

霊夢が俺の背中から離れたら、彼女の顔を見ないで、この場から逃げる様に早足で歩き出す。

俺の服に霊夢の手が触れた様な気もするけど、今はそんな事を気にしてられる状態じゃなかった。

そのまま森に向かって歩いていると、茂みの中に黒髪の見知らぬ誰かが居るのに気が付いた。

向こうも俺の存在に気がついているだろうが、恐がっているのか中々出て来ようとしなかった。

 

「…其処に居る奴、直ぐに茂みから出た方が良いぞ。今の俺は、この殺意を静めるためなら誰を殺しても構わない気分なんだ」

「直ぐに出ますから殺さないで下さい!!」

 

俺の脅しが利いたのか、黒髪の少女は慌てた様子で茂みの中から飛び出してきた。

 

「わりぃけど、アイツ等の事頼むわ」

「……へっ?」

 

彼女にだけ聞こえる様に小さな声で呟き、返答を聞かずにそのまま森の中へと入っていく。

最悪な気分のまま、この後如何しようか等と考えていると―――

 

「リュウッ!!」

 

―――いきなり霊夢が俺を呼び止めてきた。

その声に反応して足は止めるものの、振り向いて彼女の顔を見ようとはしなかった。

 

「…なんか用か」

「えっと…その…………ゴメン」

「それは何に対して謝ってるんだよ」

「あっと……」

「……俺の方こそ悪かったな」

 

霊夢の顔を見れないまま謝った俺は、止めていた歩みを進めて今度こそ森の中へと入っていった。

森の中を暫く歩いていたが、押さえ込んでいた苛立ちが募り、つい傍に在った木を殴り倒してしまった。

木は大きな物音を立てながら倒れるが、こんな八つ当たりをしても気が晴れる訳も無く、余計に陰鬱とした気持ちに為ってくる。

この怒りを誰にぶつければ良いのかも分からず、ただ握り拳を作って耐えるしか出来なかった。

 

「……俺の気持ちは借り物なんかじゃない。全部、俺の中にあるものなんだ」

 

自分の言い聞かせるように呟くが、アイツが言ってきた言葉が頭から離れる事はなかった……。

 




色々とすっきりしない終わり方ですが、花映塚はこれで終わりとなります。
だけど第二章はもうちょっとだけ続くのじゃよ。
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