RAIL WARS ! ~車掌になりたい少年の話~   作:元町湊

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 こん○○は。
 土曜に地元で209-500に乗れて嬉しかったです。と、どうでもいいこと。

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※私の最寄り駅は外房線のとある駅なので、209-500が来ないこともない。が、遭遇確率はとんでもなく低い。
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 ま、そんな事はおいといて。

 それではどうぞ。


18両目

 市川の家から戻ると、岩泉が名状しがたいピッケルのようなものを持っていた。

 

 

「何だ?それ」

 

 

 興味本位で聞くと、岩泉は嬉しそうに話し始めた。

 

 

「ああ、これはイタリア製の脱出用のハンマーでな、車の強化ガラスも割れるものなんだ。日本の列車の窓なら大体これで粉砕できるぜ」

 

「何でそんなもん……」

 

「いや、何があるか分からないだろ?だから持ってきた」

 

 

 準備がよろしいことで。ま、俺も人のこと言えないんだが。

 そういえば、と、部屋を見渡すとあることに気がついた。

 

 

「あれ?桜井は?」

 

 

 そう、桜井の姿が見当たらない。

 

 

「ん?なんか知らないけど、あいつ不機嫌でさ、山手線のホームの警戒だとよ」

 

「それはご苦労なことで」

 

 

 横を見ると、岩泉が何かを着ていた。

 

 

「岩泉、何を着てるんだ?」

 

「んあ?これか? これは防弾チョッキだ」

 

「なんでまた……」

 

「いや、東京駅の事件以来、防刃だけじゃダメだと思ったんだ。それで着ようと……」

 

「大丈夫だ。日本はそんなに銃撃戦が起こる場所じゃない(一部の場所を除く)」

 

 

 それに、二週間も経たないうちにもう一件銃撃戦に巻き込まれるなんて、俺は御免だ。

 

 

「臼井、岩泉、小海さん。行くよ」

 

 

 飯田さんとの点呼を終えた高山が、スーツケースを引っぱってベルニナと一緒にやってきた。

 

 

「これからよろしくお願いします。皆さん!」

 

 

 警四は全員で頷いた。

 

 

 

 

 

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「エレベーターが……止まってる?」

 

「みたいですね。故障中の札が掛かってますし」

 

「じゃあ、階段でいきますか」

 

 

 そう、ホームへと上がるためのエレベーターの前には、

 

『大変申し訳ございませんが、現在故障中です。階段、またはエスカレーターをご利用ください』

 

 と書かれた看板が置いてあった。

 仕方ないか。

 全員がそう思い、階段を使ってホームに上がる。

 ホームに上がると、山手線が発車寸前で、ドアが閉まったところだった。

 それに、先に来ているはずの桜井の姿も見当たらない。

 

 

「おい高山。桜井はどこに居るんだ?」

 

「え?エレベーターの警戒をするとは聞いたけど……」

 

 

 とそこで、高山の携帯に着信。

 

 

「ああ、桜井。 …………。 ああ、それは知ってる。桜井も気をつけて………。え?中に居る?」

 

 

 *えれべーたーのなかにいる*

 

 “いしのなかにいる”みたいに言ってみたが、結構大変なことだな。

 さすがの桜井も、この状況はお手上げかな?

 

 

「さ、桜井!?」

 

 

 電話は切られた。

 

 

「で?桜井は大丈夫なのか?」

 

「ああ、先に行けって怒られたよ」

 

「じゃあ、先に行くか」 

 

 

                       

 

 

 

 山手線は首都圏の大動脈だけあって、電車がすぐに来る。

 ついさっき行ったばっかりなのに、もう次の電車が来た。

 そして、山手線がホームに入ってくるのと同時に、京浜東北線も入ってきた。

 この二路線、この時間帯はよく並走バトルをする。

 日中であれば京浜東北線が快速運転する影響もあり、そっちのほうが早いが、今の時間帯は両方各駅。どっちが先に行くかは分からない。

 その光景を、目を輝かせて見ているのは、ベルニナだ。

 

 

「こういうの、珍しい?」

 

 

 俺は総武線ユーザーだから毎日のように並走バトルが見れる。まあ、各駅の場合、大抵負けてしまうが。

 

 

「うん!僕の国でも見られることは見られるけど、こんなに高速で走ってるのは見たことが無いね!」

 

「ここらへんはダイヤがシビアだから、速く走って、すばやく停車しないと、後続が(つか)えるからね」

 

「へー、そうなんだ。僕のところの複々線(複線+複線)のダイヤ(列車が走るために必要なグラフ)は緩い(駅間の所要時間が長く設定されているということ)し、しかも頭端式(同一平面上に二つ以上ホームがあり、かつそれが端っこで一つに繋がっているホームのこと)の駅の辺りで、その上曲がりくねった線形だから、そんなに速度が出せないんだ」

 

「そうなんだ」

 

 

 俺達は山手線の京浜東北線(各駅停車 赤羽行)の車両が見える側のドアに立つ。

 ほぼ同時にドアが閉まり、両車が加速していく。

 ホームを抜けきると、京浜東北線の205系の青い側面がこっちに迫ってきて、窓を破って手を伸ばせば、向こうの車両に届きそうなくらいまでに近づいた。

 その迫力ある光景にベルニナはかなりはしゃいでいた。

 

 

「これが方向別複々線(同方向同士の列車が並んで走る複々線のこと)……。すごい……」

 

「そっちにも複々線あるんでしょ?」

 

「あるけど、四複線(複線+複線+複線+複線)な上に、線路別複々線(複線の()()が並んで走る複々線のこと)だから、こんなものは見たことが無いよ」

 

 

『まもなく、神田、神田です。お出口は左側です。中央線、営団地下鉄銀座線はお乗換えです。

 The next station is ……』

 

 

 東京駅と同じように、ほぼ同時に駅に着いた。

 今は若干山手線のほうがリードしている。

 それについては車両の重さが関係するのだが、その話は今度にしよう。

 

 そんな感じで両車はせめぎ合い、上野には山手線のほうが30秒ほど速く着いた。

 ベルニナは終始、楽しそうにそれを見ていた。

 




※車両紹介※

205系(武蔵野線仕様)→
【挿絵表示】

京浜東北線にも一時期走っていました。そのときはスカートが無く、帯の色は青でした。

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 今回はちょっと読みづらかったですかね。善処します。
 さて、なるべく分かりやすく書いたつもりですが、分からなかった方はグーグル先生やWikipedia先生に聞いてください。

 それではまた。

 
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