YouTubeにて動画投稿をしておられます“式神双子の式神屋チャンネル”さまの式さんと神さんの日常を描いてみた小説となっております。

きちんと式さんと神さんに許可は得ておりますので、他にも書きたいという方がおりましたら“式神双子の式神屋チャンネル”さまに許可を得るようにしてください。

また、式さんと神さんのイメージとは違うという意見もあるかもしれませんが、この小説の内容は私が感じた式さんと神さんの印象となっておりますので、その点にはご注意ください。




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あらすじにも書いておりますが、“式神双子の式神屋チャンネル”さまの式さんと神さんの日常を描いてみた小説となっております。

 

きちんと式さんと神さんに許可は得ておりますので、他にも書きたいという方がおりましたら“式神双子の式神屋チャンネル”さまに許可を得るようにしてください。

 

また、式さんと神さんのイメージとは違うという意見もあるかもしれませんが、この小説の内容は私が感じた式さんと神さんの印象となっておりますので、その点にはご注意ください。

 


しきしん遊戯

 

 

 

 

 ここは、少しばかり入り組んだ路地裏の奥。

 軽く足を踏み込んだくらいでは辿り着けないであろう場所にその店はあった。

 

 店の名前は“式神屋”。

 

 路地裏の奥にあるという立地にも関わらず、その店からはどこか不思議な温かみを感じることができる。

 そんな“式神屋”の中で2つの人影が動いていた。

 

 

(しき)、冷蔵庫にあった私のプリンが消えているのだけれど・・・・・・。知らないかしら?」

「え、プ、プププ、プリン?!?!ボ、ボクはし、知らない、よ・・・・・・?!」

 

 

 右目が青色、左目が赤色という金銀妖瞳、分かりやすく言うのであればオッドアイでショートヘアーの少女が問いかける。

 オッドアイの少女の言葉に、右目が赤色、左目が青色と先ほどの少女と左右の眼の色が入れ替わっているロングヘア―のボクっ子は慌てた様子で目を逸らしながら答えた。

 

 少女の服装は全体的に紺色で、ボクっ子の方は全体的に白色のワンピースを着ている。

 

 

「し、(しん)が自分で食べちゃったのを、忘れちゃったんじゃないかな・・・・・・!」

「そう・・・・・・、あくまで白を切るのね・・・・・・?」

 

 

 どう見てもなにかを誤魔化そうとしている様子のボクっ子――――式の言葉に、オッドアイの少女――――神は目つきを鋭くさせる。

 この店“式神屋”には今は式と神しか住んでおらず、なにか物がなくなるとすれば基本的にどちらかが何かをやったというのは確実なこと。

 それが分かっているからこそ神は式に自白を促していた。

 しかし式は自白をせずに誤魔化そうとしてしまう。

 これによって神は容赦をするつもりが完全になくなってしまった。

 

 ふと、式を睨みつけていた神はあることに気づく。

 式が先ほどから何かを隠すように手を体の後ろに回しているのだ。

 

 もともと、神は今日のおやつとしてプリンを用意していた。

 “式神屋”で働いているのが今は式と神の2人ということもあってなかなか自由に買い物に行くタイミングも少なく、その少ない買い物のタイミングで買ってきたお楽しみ用のプリンだったのだ。

 そのため、プリンを楽しみにしていた神は飲み物を出したりするタイミングのたびに冷蔵庫に入っているプリンを見て小さく鼻歌を歌うほどだった。

 そして、おやつの時間になり、さぁプリンを食べようと思って冷蔵庫を開けるとそこにプリンの姿はなかったのだ。

 

 少し前にも冷蔵庫を開けてプリンの姿を確認していた神は、プリンが冷蔵庫にないことに気づいた瞬間に式のいる場所へと向かった。

 つまり、プリンがなくなったのはほんの少し前のことだということ。

 

 そのことに思い至った神は式へと詰め寄り、腕を掴んで前に引っ張り出した。

 

 

「しぃ~きぃ~?これは・・・・・・、どういうことなのかしら?」

「え、いや、あの、その・・・・・・。こ、これは違うんだよ?!」

 

 

 式の腕を前に引っ張り出した神は、式が体の後ろに隠していたものを取りあげ、突きつけるように式に見せる。

 隠していたものが見つかってしまい、式はわたわたと手を動かしながら答える。

 

 ここまでハッキリとした証拠を突きつけられてなお誤魔化そうとする式に、神は掴んでいた式の腕にギリギリと力を込めていく。

 

 

「なにがどう違うのかしら?あなた、さっき言ってたわよね?プリンなんて知らないって。ならどうしてあなたは・・・・・・プリンの容器を持っているのかしら?」

「いたたたた?!ち、違うの!そう、それはボクが買ってきたやつだから!」

「へぇ、そう・・・・・・。ところで式?私、きちんとプリンに自分の名前を書いておいたのよね。このプリンの容器の底のところ、私の目には“神のもの”って書いてあるように見えるのだけれど?」

「あ、あう・・・・・・」

 

 

 式の手から取りあげたもの、空になってしまっているプリンの容器を突きつけて神は追及する。

 なおも誤魔化そうとする式に神はこのプリンが自分のものであるというハッキリとした証拠を突きつけた。

 

 もはや完全に言い逃れすることはできないだろうと理解したのか、式はがっくりと肩を落とす。

 そして、“式神屋”の中から大きな悲鳴と、謝る声が周囲に響き渡るのだった。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 “ファンタシースターオンライン2”

 

 それは人類(ヒューマン)新人類(ニューマン)機人類(キャスト)鬼人類(デューマン)の4つの種族から1つを選び、13個のクラスを駆使して広大な宇宙を冒険するゲームである。

 “ファンタシースターオンライン2”、通称PSO2を式と神はよく遊んでいた。

 

 

「えっぐ・・・・・・、えっぐ・・・・・・」

「式、うるさいわよ」

 

 

 頭に大きなたんこぶを作り、式は泣きながらPSO2を起動する。

 その隣ではすでに神がPSO2を始めており、【最終決戦・時空の狭間】の100層をクラス“ファントム”で刀のみを使ってプレイしていた。

 

 

「だって・・・・・・、神がボクの頭を思い切り叩くから・・・・・・」

「私のプリンを食べたのだから自業自得よ。それと、きちんと同じプリンを買ってきてもらうから」

 

 

 PSO2にログインしながら式は(うら)めし気に神を見る。

 しかし、高難易度のクエストをやっている神はそんな式の視線に気づかず、バッサリと切り捨てた。

 

 まぁ、そもそもとして人のものであるプリンを勝手に食べた式が悪いのであり、自分のプリンを勝手に食べられてしまった神の怒りは真っ当なものなのだが。

 

 

「これで、とどめ!」

「残り時間ギリギリだったけど勝てたね」

 

 

 式の操作するキャラクターの攻撃を受け、ボスは光を放ちながら消滅していく。

 

 画面に表示されていた残り時間は10秒。

 

 あと少しでも火力が足りていなかったり、被弾をしていたりしたらタイムアップとなってしまっていたであろうタイムだった。

 

 

「ふぅ・・・・・・。危なかったけど勝てて良かったわ」

「神、お疲れさま」

 

 

 【最終決戦・時空の狭間】、通称ソロソダム。

 このクエストはPSO2の中でも難しい方のクエストで、階層が上がる毎に倒すべき敵は強化されていく。

 神が挑んでいたのは100層で、かなり難しいレベルとなっていた。

 

 そんなクエストに挑んでいたのだから精神的な疲労は相当なもので、神は体をほぐすように両腕を上に伸ばしたり、背筋を伸ばすように体を反らしたりしていた。

 

 

「あ、ドラポンさんがログインしてるみたい」

「そう。またセクシー系の格好して誰かにガン見されてるのかしら?」

 

 

 体をほぐしていた神を見つつ、フレンド欄をなんとなく見ていた式はログインしているフレンドに気づいて神に声をかける。

 

 ドラポンというフレンドは頻繁に衣装を変えており、本人曰く『可愛い衣装を着ている!』ということなのだが、なぜかその衣装は大半がセクシー系で、お気に入りの衣装は“グラモラミニヨン桜”だそうだ。

 また、そんな恰好をしながらロビ-アクションをしているものだから、他の人たちによくガン見されていたりすることがあるのだ。

 

 ちなみに、ドラポンという名前の由来は竜であるドラゴンと、タヌキを意味するポンポコを組み合わせたものだとかなんだとか。

 

 

「それでどうするの?神のソロソダムもクリアできたし、どこか行きたいクエストとかある?」

「行きたいクエストはとくにはないわね。今日のオススメクエストももう行き終わっているし」

 

 

 フレンド欄を閉じ、式は神に尋ねる。

 

 神のやりたいことであった【最終決戦・時空の狭間】のレベル100もついさっき終わり、オススメクエストの4つもクリア済み、式の言葉に神は肩をすくめて答えた。

 

 

「そうね・・・・・・。エステにでも行ってこようかしら」

「ふーん。あ、じゃあボクもエステに行こうかな。それでエステが終わったらお互いに見せ合いっこしようよ」

 

 

 式の言葉に神は少しだけ考え込み、エステにでも行こうかと答えた。

 PSO2というゲームはキャラクターの見た目に関してかなり手が込んでおり(なお、指の関節が曲がらないことは気にしないものとする)、様々な衣装に着替えられるほかにも初期設定で設定したキャラクターの見た目をエステで変更することができる。

 また、エステではキャラクターに着けられるアクセサリーの位置や向き、大きさなどを変更することができる。

 これによって、キツネの三本尾を角度をずらして3つ着けて九尾のキツネということをやったり、カジキマグロのアクセサリーを巨大化させてキャラクターがカジキマグロになってしまったかのような見た目にしてしまうこともできるのだ。

 

 

「べつに構わないわよ。それじゃあエステに行きましょう」

「うん。・・・・・・あ、ちょっと待って、ドラポンさんからメッセージが飛んできてる」

 

 

 うなずき、早速エステに行こうとする神を式は引き留める。

 どうやら先ほど話題に出したフレンド、ドラポンからメッセージが届いたらしい。

 式の言葉に神は首をかしげつつ、式の言葉を待つ。

 

 

「それで?ドラポンさんはなんてメッセージを送ってきたのかしら?」

「えっとね、『しきさんしきさん、しんさんと一緒にグラモラ着てスクショ撮りましょー!』だって」

 

 

 ドラポンがどんなメッセージを送ってきたのか、神の言葉に式は送られてきたメッセージを読む。

 

 ドラポンから届いたメッセージ、それはグラモラ、つまりはドラポンがお気に入りだと言っている“グラモラミニヨン”という種類の衣装を着てスクショを取りませんかというお誘いのメッセージだった。

 ちなみに、ここで“グラモラミニヨン”という衣装について詳しく説明しておこう。

 

 “グラモラミニヨン”はPSO2の2019年のクリスマスイベントの際にスクラッチ、つまりはガチャから排出された衣装で、通常の“グラモラミニヨン”を含めて、海、影、雪、月、葉の6種類が実装された。

 そしてさらに2020年のテンダリーエレクトロボイスというスクラッチで玄と桜の2種類が追加された衣装だ。

 この衣装にはクリスマスツリーに飾られていそうなベルがところどころに着けられており、そこだけを聞けばクリスマスっぽいなと思えるだろう。

 しかし、最大の問題点が1か所だけある。

 

 それは、この衣装の大半部分がリボンを巻い(●●●●●●)てあるだけ(●●●●●)という点だ。

 

 もちろん胸の部分もリボンが1枚巻かれているだけであり、肌色の部分がほとんど見えてしまっている。

 幸いなこと(?)に下半身はリボン1枚だけというわけではなく、下着のようなものの上にリボンが1枚巻かれている状態となっている。

 といってもその程度では焼け石に水、ぬかに釘でほとんど意味をなしていないのだが。

 

 つまりハッキリと言ってしまえば、この衣装を衣装と言うのは無理があるのではないかというレベルなのだ。

 まぁ、そんな衣装ではあるのだが綺麗であることは間違いなく、ドラポンも可愛いという理由でお気に入りなのだが。

 

 

「どうする?スクショ撮りたいんだって」

「絶対に却下よ。お断りのメッセージを送りなさい」

「だよね。ボクもちょっとあの衣装は恥ずかしいし・・・・・・、っと、送信」

 

 

 ドラポンから送られてきたメッセージの内容に神は頭を抱えてスクショは撮らないと答える。

 神ならばそう答えるだろうと思っていた式は苦笑しながらお断りのメッセージを送る。

 メッセージを送ってから少しして、再びドラポンからメッセージが送られてきた。

 

 

「あ、返信が来た。なになに・・・・・・?『ちぇー、そしたらミーさんに声かけてきます―』だってさ」

「そういえばミーごろうのことを面白くて好きだって言ってたわね・・・・・・」

 

 

 “グラモラミニヨン”を着なくて済んだということに神はホッと息を吐きつつ、ドラポンが声をかけると言っていた相手に冥福を・・・・・・祈ることはなかった。

 ドラポンの言っているミーさんというフレンドとは式と神の2人も仲が良く、友人特有の雑な扱いなどができるフレンドだ。

 そのため、式と神はすぐにそのことを忘れてエステへと向かうのだった。

 

 ちなみに、ドラポンはミーさんにメッセージを送って“グラモラミニヨン”のスクショを撮ることはできたようだが、いつものようにその姿をガン見されたらしい。

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 PSO2を終わらせ、式と神は伸びをする。

 時刻もそこそこに遅く、そろそろお風呂に入らなくてはいけない時間帯だろうか。

 

 

「式、あんた先に入ってきちゃいなさいよ」

「え、でも神の方が(●●●)女の子なんだから先に入りたいんじゃないの?」

 

 

 お風呂自体はPSO2を始める前に洗い終えており、すでにお湯もいれてある。

 そのため、すぐにお風呂に入ることが可能だ。

 神の言葉に式は不思議そうに首をかしげて聞き返す。

 

 

「私はどこかの誰かが楽しみにしていたおやつを食べちゃったから今から買い物に行くの。だからその間にさっさとお風呂に入っていてちょうだい」

「あうぅ・・・・・・。で、でもこんな時間だし危ないよ?それならボクも一緒に行ったほうが安全じゃない?」

 

 

 ジトリとした神の視線を受け、式は小さくなる。

 しかしそれでも暗くなってきてしまっている今の時間から出かけるのは危ないのではないかと神を心配した。

 式の言葉に神は溜息を吐く。

 

 

「はぁ、あんたが一緒に行ったところで何も変わらないわよ。()だってのにそんな可愛らしい恰好をして。お客の中のほとんどはあんたのことを女の子だって思っているのよ?」

「それは、だって可愛いんだもん・・・・・・」

 

 

 神の言葉に式は指を合わせながら女ものの服を着ている理由を言う。

 式の性別はれっきとした男なのだが、その見た目はどう見ても女の子であり、本人が好きな衣装も合わさってどう見ても普通の女の子にしか見えないのだ。

 そのため、“式神屋”に来訪するお客たちは基本的に式と神のことを美少女姉妹として認識している。

 ちなみに、式が男の子だとお客が分かったのは今のところ式に告白をして男だと式から言われた場合のみである。

 

 

「だからあんたと一緒に買い物に行ったとしてもナンパとかをされることに変わりはないのよ。それに私たちには守りの術式があるのだから何の問題もないわ」

「それはそうなんだけど・・・・・・」

 

 

 神の言葉に式は不安そうな声を上げる。

 もともと、この店“式神屋”には式と神以外にもう1人、ご主人と呼ばれる人物がいた。

 しかしその人物はある日いきなり行方不明となってしまったのだ。

 まぁ、もともとこのご主人はある日フラッとどこかに出かけて長期間帰ってこないときなどがあったので、式と神はそこまで心配をしていないのだが。

 

 とにかく、ご主人が行方不明だということに関しては気にならないのだが、それがもしかしたら神だったらという不安が式の中には少しだけあったのだ。

 

 そんな式の心配事など気にせずに神は財布を持って買い物に向かってしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なお、神の言っている守りの術式というのはご主人のかけた式と神の2人を守るための術式であり、実は稀代の天才と噂されているご主人の守りの術式を突破できるものはこの世には誰もいなかったりするのだが、そのことを知らない式は神が帰ってくるまで心配そうに店の中をぐるぐると歩き回ったり、部屋の扉をキィキィと音を立てながら開け閉めをしたりするのだった。

 

 ちなみに、神の方はご主人の守りの術式の凄さを理解しているので一切の心配をしておらず、今後も心配をするのは式だけだったりするのだが、気にしないでもいいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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