マブラヴオルタネイティブ~~怪獣達の逆襲~~ 作:ユウキ003
BETAの生み出した怪物であるヘドラ。それを討伐するための準備が着々と進んでいた。コスモスベースへとやってくる轟天号のクルーたち。建造が進むメーサー車。そんな中で、作戦に赴く事になった水月や遥、みちる達や孝之たちと言った面々に、モスラとバトラ、そしてコスモスからお守りを与えられるのだった。
モスラとバトラ、コスモスからお守りを貰って早数週間。対ヘドラ掃討作戦が、いよいよ始まろうとしていた。
コスモスベースから発進した、孝之達を乗せた大隈級揚陸艦が複数、欧州を目指して海原を進んでいた。
これから数日、彼らは海の上で過ごす事になる。そして、海原を行く大隈級の1隻、その甲板から愛機が簡易整備を受けている所を見ている、二人の男性衛士がいた。孝之と慎二の二人だ。
「暇だな~、俺たち」
「まぁな。けど暇なだけ良いだろ?整備兵たちはあんな風に忙しく仕事してるんだ。変なこと言ってると、手伝えって言われるぞ?」
二人の眼下のハンガーで、起立したままの不知火の周りで忙しく動き回る整備兵たち。そんな整備兵たちを見下ろしながら孝之が呟く。
「手伝え、か。まぁそれも良いかな。手を動かしてりゃ、作戦の事はとりあえず考えなくて済むし」
「……ヘドラの事か?」
「あぁ」
どこか苦笑を浮かべる慎二に孝之がその名を出し問いかけると、彼は静かに頷いた。
「モスラやバトラ、轟天号が居るとは言え。相手は怪獣にも匹敵する未知の相手だ。対ヘドラ用の武器があるからって言ったって、そうそう安心は出来ねぇよ」
「まぁな。相手は怪獣クラスの戦闘力を持つ化け物だ。実質、怪獣と戦うのと状況は変わらない。言うなれば、俺達は世界で初めて怪獣に挑む人間の一人だ」
そんな孝之の言葉を聞くと、慎二は露骨に表情を歪めた。
「怪獣だってよ、強さに差があるったってどれも単独でBETAと戦えるんだぜ?そもそもモスラとバトラ、ギドラにゴジラは、それ自体が神様みたいに強いんだぞ。で、ヘドラはそれと同じくらい強いっていうんだろ?……そんなのに挑んで、勝てるのかよ俺達」
「そう気を張るな。それに、最前線でやりあうのはモスラとバトラだ。俺たちじゃない」
「……そりゃそうだけどよぉ」
不安から来る恐怖とネガティブな考えが、慎二の頭の中をグルグルとめぐる。
「はぁ。水月達の方は、どうしてるのかなぁ」
彼は呟きながら、眩しい青空へと目を向ける。そんな彼の視線の先にあるのは、ただ一隻、空を飛ぶ轟天号だった。
「……」
そんな轟天号の一室で、水月は窓の外の海と空を静かに見つめていた。 彼女もまた、慎二と同じような不安に苛まれていた。
「はぁ」
本日何度目になるか、数える事すら億劫になる程、彼女はため息を繰り返していた。
「もう水月ちゃん、また?」
その時、同室になっていた遥が声をかけてきた。
「うぅ、ごめん遥。でもやっぱり緊張しちゃってさぁ。何か別の事して気を紛らわそうにも、やる事なくて」
「自分の機体の整備とか、確認は?」
「さっきとっくに終わらせて戻ってきた所」
遥の問いかけに、水月は苦笑しながらそうつぶやいた。そして水月は再びため息をつく。それを見かねた遥は彼女の元に歩み寄り、そっと彼女の肩に手を置いた。
「大丈夫だよ。モスラやバトラが見て、ヘドラを倒すための作戦だってあるんだから。そんな風に気負ってると、本番でも固まっちゃうよ?」
「うん。分かってる」
(分かってるんだけど……)
遥の言葉に水月は小さく苦笑を浮かべながら頷いたが……。
(分かってるんだけど、どうしても拭えないのよね。この、“嫌な予感”が)
水月は、胸の内で燻り続ける拭えない嫌な予感にモヤモヤしていた。
しかし、そんな彼女の予感など気にも留めず、彼女らを乗せた船は欧州を目指し進み続けるのだった。
数日後。ようやく欧州の地に到着した轟天号と大隅級からなる船団。轟天号も今は着水し、大隅級と共に彼らに宛がわれている港湾基地の一角に係留されている。
そして今、みちる達や轟天号のクルーであるゴードンらは基地の一角にある会議室に部隊の代表として集められていた。周囲にはEU軍の指揮官や、欧州方面の国連軍の指揮官などが集められていた。
しばらくすると、会議室にある大型モニターの前にパウルが現れた。
「私は国連軍所属のパウル・ラダビノッド准将である」
そう言ってパウルは、皆の前で名乗り話し始めた。
「今回諸君らが参加する大規模掃討作戦、対ヘドラ作戦の最高責任者として私はここにいる。そして今から、諸君らが参加する作戦の説明をさせてもらう」
と、パウルが言うと、部屋のライトが消え、彼の背後にあったモニターが起動。そこにヘドラの画像データが映し出された。
「今回の作戦の目的は、この怪物、ヘドラの討伐である。この中には知らぬ者がいるかもしれないので、最初から説明しよう。ヘドラとはBETAが生み出し、しかし支配する事に失敗した、怪獣と比肩しうる程の力を持つ存在だ。また、懸念事項としてヘドラ自身が高濃度の汚染物質をまき散らす危険極まりない存在である事だ。更にヘドラは戦闘で肉体がちぎれた場合、その千切れた肉片などから新たにヘドラの個体が誕生する恐れがある、と言う情報が上がってきている」
パウルの説明を聞いて、その情報を知らなかった兵士たちが僅かに騒めく。
「そのため、この作戦で現在確認されているヘドラを早急に討伐する。さもなくば、我々はBETA以上の脅威の増殖を見過ごす結果となるだろう。ヘドラが増殖する前に、完全に討伐する。それが本作戦の目的となる。作戦の内容については彼女、香月由夕呼博士よりしてもらう事となる。香月博士」
パウルが呼ぶと、いつもの白衣姿の夕呼が彼と場所を入れ替える。
「どうも初めまして。自己紹介は、意味がないから飛ばして作戦の説明をします」
そう言って夕呼が近くの端末の所にいた遥に目くばせをする。すると、彼女の背後にあった大型モニターに地図データが表示された。
「作戦地域は海岸線から近いこの平野部で行う予定です。現在ヘドラは、この平野部からほど近い、戦争で放棄された都市に潜伏している可能性がある、と言うのが古代文明、コスモスが残したAI、ゼアの予測です。これについては周辺に残存していた汚染物質の濃度から見ても十分にありえる事だと我々は考えています」
夕呼は地図データ上に映し出されている都市を指さしながら説明を続ける。
「まず、作戦の準備段階として、平野部に国連軍、EU軍の合同部隊を展開。前衛は戦術機部隊が担当し、その後ろにコスモスベースで開発した新型兵器、メーサー車を展開します」
彼女の言葉に合わせて遥が端末を操作し、モニターに映し出されるメーサー車。その姿に、初めてメーサー車を見るEU軍や国連軍の指揮官たちが騒めく。
「このメーサー車をとても簡単に説明すると、超高出力の電子レンジです。これは過去、コスモスが対怪獣を想定して作られた兵器であり、指向性マイクロウェーブによって対象を内部から焼き払う事を目的としています。これにより、体の大部分が水分であるヘドラに対して有効な兵器となるでしょう。ただし、見ての通りメーサー車は砲塔となる照射部分を装軌式の牽引車で引く形となるため機動性は劣悪です。そのため、ヘドラに接近されたメーサー車は無力であり恰好の的となるでしょう。戦術機部隊の任務の一つは、このメーサー車の護衛です。ただし……」
夕呼はそう前置きして再び遥に視線を送る。それに答えて遥が端末を操作。するとメーサー車の画像が消え、入れ替わるようにマエロフが開発した冷凍弾の画像が表示された。
「ヘドラが肉片から分裂する恐れがある、と先にも説明したように奴への榴弾や銃弾での攻撃は控えなければなりません。そこで開発したのが、この冷凍弾です。液体窒素などを用いたこの冷凍弾は、戦術機が持つ突撃砲の120ミリを用いて射撃可能で、前衛の部隊にはこれを基本的に装備してもらいます。ただし、これらは自衛や援護が目的の装備であると理解しておいてください」
と、夕呼が説明すると、EU軍の将校の一人が手を上げた。
「香月博士、一つよろしいですか?」
「なんでしょう?」
「その装備の目的が援護や自衛のためならば、一体何を使ってヘドラを討伐するおつもりですか?」
「そのご質問は最もですね。しかし、『何を』と言うと語弊があるでしょう。正確には、『彼女らの力を借りて』と言った方が正しいでしょうね」
「彼女、ら?」
夕呼の言葉に将校は首をかしげる。夕呼は再び遥に目くばせをする。すると、モニターの映像が切り替わる。そこに映し出されたのは、モスラとバトラを監視している戦術機のカメラが捉えた映像。つまりライブ映像だった。
「これはっ!」
「まさか、怪獣モスラの力を……っ!?」
突然のモスラとバトラの登場に、国連軍やEUの将校たちは驚き騒めく。
「この映像を見て大体の人が察した事でしょうが、お察しの通り今回の作戦においては、モスラ及びバトラの協力を得る事が出来ました。中でも、モスラは今回の作戦の要と言える存在です」
夕呼の声が響くと、モニターが移り変わり写真を映し出した。それは、かつての佐渡島ハイヴ戦で見せた、シャイン・ストライク・バスターを放つ様子を収めた物だ。
「モスラの放つ必殺技、シャイン・ストライク・バスターと命名されているこの技は、モスラの鱗粉を用いてレンズを作り、太陽光を増幅。太陽表面の温度の20%にもなる高温で範囲内の敵を滅却する大技です。我々はこの大技をヘドラに対するトドメの一撃と考えています。しかしこの大技には一つ欠点があります。それは鱗粉のレンズが必要である事から、移動する相手には命中させるのが難しいという点です。そこでこの技を使う前段階として、我々がメーサー兵器や冷凍弾でヘドラを攻撃。奴を弱らせるのです。そして弱った所を、このシャイン・ストライク・バスターで一気に焼き払う。これが我々の考えた作戦です。説明はこれでよろしいですか?」
「え、えぇ。問題ありません」
質問してきた士官はモスラとバトラ参戦に驚いているのか、少し戸惑いながらも頷いた。
「では、改めて作戦の説明をさせていただきます。まず第1段階。戦術機部隊による偵察部隊を編成し、ヘドラが居ると思われる区域を偵察しこれを発見。第2段階。ヘドラの発見後、部隊が牽制射撃を行い注意を引き、作戦を展開するトラップポイントまでヘドラを誘引。第3段階。メーサー兵器及び冷凍弾による一斉射撃でヘドラを攻撃。弱って動けなくなった所を確認した時点で最終段階である第4段階に移行。モスラによるシャイン・ストライク・バスターを発射。ヘドラを完全に滅却します」
概要の説明を終え一つ息をつく夕呼。
「以上が本作戦の主な概要ですが、どなたか質問は?」
彼女が問いかけ見回すが、皆特に質問は無いようだ。
「では、私からの説明は以上となります」
説明を終えた夕呼は下がり、代わってパウルが再び檀上へ。その後は細かい日程の説明や、シャイン・ストライク・バスターには太陽が必要であることから天候によって作戦の前倒しや延期がある可能性の説明などをして、作戦説明のためのブリーフィングは終了した。
その後、衛士や兵士らは皆、いつ作戦が始まっても良いように待機しつつ武器や戦術機などの整備に勤しんでいた。
それから2日後。
「香月博士ッ!」
基地の一角、宛がわれた部屋でPCと向かい合っていた夕呼の元の遥が駆け込んできた。
「コスモスベースのゼアから通信ですっ。ここ数日の気象状況の予測と、作戦決行日についての予測データが届きましたっ!」
「見せて」
「はいっ」
夕呼は遥の持っていた、ゼアから送られてきたデータが掛かれた書類を受け取ると素早く目を通す。そして……。
「……各国軍司令部に通達してちょうだい。ゼアからのデータを元に作戦決行日を明後日にするわ。いよいよ作戦開始です、ってね」
「了解っ!」
遥は足早に部屋を後にした。一人残っていた夕呼は窓の外へと目を向ける。その視線の先にあったのは軍港、そしてそこに停泊する轟天号の姿だった。
「いよいよ、ね」
そして彼女は誰に言うでもなく、独り言をこぼすのだった。
遥、延いては国連軍からの通達は速やかに各軍、各部隊に伝達されていった。兵たちはみな、いよいよか、と言わんばかりに緊張した面持ちで出撃の準備を始めた。誰もが初めての戦いに緊張しながらも時間は流れ、2日後。いよいよ作戦が開始された。
~~~~某都市跡地~~~~
まず作戦の第1段階として、欧州軍の戦術機部隊が偵察部隊としてヘドラの存在が予測された都市の跡地へと向かっていた。
「見えて来たな。あそこか」
戦術機部隊の隊長である衛士が、ぽつりとつぶやいた。
偵察部隊は、フランスのダッスオー社製の戦術機、第2世代戦術機『ミラージュ2000』と、その前身機とも言うべき同社製のF5『フリーダムファイター』の改修機である『F-5FミラージュⅢ』で構成されていた。
「スカウト1より各機へ。これより目標、ヘドラが潜伏していると思われる都市跡地へと進行する。良いか、我々の目的はあくまでもヘドラの発見とその誘因だ。可能な限り冷凍弾以外の発砲は禁ずる。36ミリの射撃は、牽制と挑発行動のみの使用だ。良いな?」
「「「「了解っ!」」」」
「目標はどこに隠れているか分からん。各自2機編成の分隊に分かれて移動。バディと離れすぎるな?常に全方位を警戒しつつ索敵を行え。それと、汚染物質の濃度を測定するレーダーが装備されているが、こいつに頼り切るな?自分の目でしっかりと索敵しろ」
「「「「了解っ!」」」」
隊長の言葉通り、彼らの戦術機の頭部には、通常なら装備されていない特殊なレーダーがあった。これは周辺の汚染物質の濃度を測定するレーダー、つまりヘドラを探すためのレーダーなのだ。
「よし、行くぞっ」
隊長機のミラージュ2000を先頭に、彼らはいよいよ都市跡地へと侵入していった。
彼らの戦術機は、都市跡地に侵入するとそこから2機ずつの分隊を作って四方へと散っていった。幸い今は周囲にBETA、延いては光線級の存在が無いため、ある程度高度を取った状態で都市の内部を飛行していた。
「スカウト1より各機へ。状況知らせ」
『こちらスカウト3、ヘドラの姿は見えず』
『こちらスカウト5、同じく。ただ、何かを引きずったような痕跡を確認。大きさと汚染物質の濃度からしてヘドラの移動の痕跡と推定します』
「スカウト5,位置はどこだ?」
『街の北西部、メインストリートです』
「そうか」
隊長は報告を聞き、次の指示を考えた。
「スカウト5。その周囲にヘドラが隠れられそうな大型の建物はあるか?奴の大きさは約30メートルとの事だが」
『少々お待ちを』
通信を受けたスカウト5のミラージュⅢが道路の上から飛び上がり、上昇して周囲を見回す。
『あっ。現在地より数ブロック離れた地点に半壊したドームらしき物を発見』
「ドーム、か。スカウト5,念のためそのドーム内部を索敵しろ。気を抜くなよ?」
『了解。スカウト5、スカウト6と共にドームへ向かいます』
2機のミラージュがドームへと向かい、まずはその上空を旋回する。
『スカウト5及び6、ドーム上空の到達。上空を旋回中』
「スカウト1より5へ。ドームの様子はどうだ?損壊具合はどの程度だ?」
『ドームの一部が崩落。戦術機でも余裕で通れるほどの大きな横穴のようになっています。ただ、上空から分かるのは入り口付近の様子までです。天井部分が丸々残っているので、上空から天井下の様子を伺う事は出来ません』
「汚染物質の濃度はどうだ?」
『かなり高いですね。周囲と比較しても数倍の汚染濃度です。しかしレーダーの方には動体反応なし』
「そうか」
報告を聞き、隊長は少しだけ迷った後。
「スカウト5、および6へ。そのドームがヘドラの寝床になっている可能性もある。着陸し内部の様子を確認せよ。ただしヘドラが内部に潜んでいる可能性も捨てきれない。警戒を怠るな?」
『『了解』』
指示を受け、2機のミラージュがドームの脇に着陸する。そして2機は素早く崩落した穴の両脇に立つ。そして、1機のミラージュⅢが穴の淵に手を掛けた。
戦術機の指先にはカメラが装備されている。それを用いて中を確認しているのだが……。
「どうだ、スカウト6。中の様子は」
「暗くて光学観測じゃ殆ど何も分かりませんね。汚染濃度はどこよりも酷いですが……」
と、話していたその時、暗がりで何かが動いた。
「ッ!?一瞬ですが動体反応ありっ!何かいますっ!」
「マジかっ!?」
何かいる、と分かり2人は驚く。
「ッ!?反応、向かってきますっ!」
「不味いッ!離れろっ!!」
スカウト5の言葉と共に、2機のミラージュⅢが跳躍ユニットを吹かして飛び上がった。直後、壊れて開いた穴を、更に壊し広げながら『何か』が現れた。咄嗟に飛び上がった事でミラージュⅢ2機はなんとか無事だった。
「な、何だ?」
ミラージュ2機は空中に浮かびながらも、壁が壊れた事で巻き上がった砂煙の方へと突撃砲を向けている。と、その時。
『キュロロロロロッ!!!』
砂煙を風が吹き飛ばし、煙のヴェールが晴れたその奥から現れたそれは、4足歩行形態のヘドラだった。ヘドラの大きな目が空に浮かぶミラージュⅢを真っすぐ見据えている。
「ッ!?ヘドラ出現っ!繰り返すっ!ヘドラ出現っ!」
即座にスカウト6の衛士が通信機に向かって叫んだ。ヘドラ出現の報告はすぐさま各地へと散らばっていた偵察部隊の戦術機へ伝わっていく。
『スカウト1より各機へっ!スカウト5、6のいる北西部にヘドラが出現したっ!残り各機は速やかに北西部へ移動っ!スカウト5らと合流するぞっ!急げっ!』
ヘドラ出現の報告を受けて、各機が北西部へと移動を開始した。
しかし……。
「こちらスカウト7ッ!これからスカウト8と共に向かうっ!行くぞスカウト8ッ!」
「あ、りょ、了解っ!」
北西部とは離れた、南方面の索敵に当たっていた2機のミラージュⅢ。
「ちっ!こっちも汚染濃度が濃いと思ってたが、外れかっ!」
悪態をつき飛び上がるスカウト7のミラージュⅢ。それに続くスカウト8のミラージュⅢだが……。
「あの、さっき一瞬レーダーに反応があった気がするんですが……」
「はぁっ!?何言ってるんだお前っ!現に北西部にヘドラが現れてるんだぞっ!見間違いか何かだろっ!とにかく北西部へ急ぐぞっ!」
「りょ、了解っ!」
急かすスカウト7に反論できず、スカウト8は後ろ髪を引かれる思いでスカウト7の跡に続いた。
だが、彼らのいた地点の傍。攻撃か何かで陥没した穴があった。その穴の下には地下鉄の線路が走っていた。そして、その奥で……。
『『『『キュロロロロロッ!!!』』』』
無数の目が怪しく光っていたのだった。
第21話 END
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