ウデマエXの俺はスプラの世界に転生してもウデマエXを目指す 作:木岡(もくおか)
フェスマッチでプロとマッチングする。それは多くの人にとって喜ばしいことだった。こういう機会でもなければプロという場で戦う手練れと撃ち合えることなんてないし、良い経験になる。
負けて当たり前……記念作りの気持ちでバトルに望むことができる。
けれど、ユウキとその仲間たちにとっては違う。プロは目指しているステージである。対戦する相手が決まった時にユウキたちは自分たちの力がどこまで通用するのか確かめることを決意した……。
――夕食には屋台で買った焼きそばをアユ子とカジキと3人で食べた。祭りで食べる屋台の焼きそばはやっぱりおいしかった。カジキはなぜか焼きそばの上に他の屋台で買ったわたあめを乗っけて食べていた。
食べる前からフェスマッチの参加登録をしていて、食べた後にスタジアムの1つに入ると相手は決まっていた。
ウデマエS+のプロチーム「チョコレートブリーズ」。1部リーグであるXリーグの下部リーグであるがバリバリの現役プロチームだった。
ユウキもS+のプロチームまで全て把握している訳ではないがチームの名前くらいは知っていた。スタジアムのフェスマッチ参加者用ロビーで電子掲示板に表示されていた対戦相手を見て驚いた。
「マジかよ……相手はチョコレートブリーズかよ……」
一番驚いていたのはカジキだった。電子掲示板を見るとすぐに固まっていた。
「……どうしたの?そんなに驚き?」
基本的にクールなカジキが見たことないくらい動揺しているのでユウキとアユ子はそれにも驚いた。
「名前がおいしそうだから昔からのファンなんだよ……」
……2部リーグだろうが普段から試合をすればスタジアムが満員に近くなるこの世界ではどんなチームでもプロであれば超有名。世間の一般常識としてその名が知れ渡っている。アユ子も当然そのチームを知っていた。
「リーダーのチャージャー使いが中心のチームだよね……」
「そう。他の3人は1人で試合を決められるレベルのチャージャーをどうやって通すかって動きをいつもしている。サポートだったり、チャージャーがキルしやすい位置に相手をおびき寄せたり。基本的に単独でキルは狙ってこない」
そして、カジキはそのチームに詳しかった。聞けば、2部リーグで唯一応援していてサインも持っているレベルのファンらしい。
「ヘー。そんなチームなんだ。手ごわいチャージャーか」
「マジで楽しみだ。まさかこんなところでチョコブリーズと対戦できるなんて夢にも思わなかった!フェス最高!」
「うん!フェスは最高!まさかプロチームとバトルできるなんて。本当にやばいことだよね」
選手控え室でユウキとカジキは試合開始前からハイタッチした。
「でも……勝ちに行くよ。俺たちはプロ目指してるんだから、腕試しにもいい機会だ」
「うん。本気で勝ちにいってみようか」
ユウキはカジキの言葉に同意した。対戦相手を見た時から決めていたことだけどこの世界のプロ相手に自分の力をぶつけてみたい。
この世界に来て初めてバトルしてから随分と熱心にバトルの練習をしてきた……いつかはプロになることを目指して……。C帯やB帯から、元S帯ともバトルした。
そして、時期は早くなったが今度の相手はプロ。現実でもプロとマッチングすることはあったが、あれとはまた訳が違うと思う。この世界の……リアルなプロと戦うのはどんな感じだろうか。
戦っていて何を思うのか……勝てる見込みはどれほどあるのか……全く想像がつかない。だから興奮する。
最近はB帯の相手ばかりと戦っていたユウキは久しぶりに緊張していた。
「……私も頑張る」
心配なのはアユ子だった。ユウキの目から見て明らかに自分よりも緊張していた。気持ちは察することができる。相手は強いチャージャーがいるプロチームだ。
「負けて当たり前だし、肩の力抜いて楽しんでいこ!」
そんなアユ子をユウキは励ました。アユ子の肩を軽く叩いて。
それでも試合開始直前までアユ子の緊張が解けたように見えることは無かった。
ユウキとアユ子とカジキに個人参加のイカが1人。その偶然一緒のチームとなったイカボーイとも軽く挨拶をした。相手はプロチーム。ステージはフェス用に飾り付けられた夜の「海女美術大学」。
特別なナワバリバトルはひたすら緊張しているとあっという間に始まった。
予約投稿するの忘れていました。すみません。
今日はこれから新作も書いてみようと思ってます。良かったら見てください。
スプラじゃないんですけど……。