イアイアの実・モデルニャルは地雷案件すぎませんか?   作:露木曽人

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前回シャンタークさんの能力をトリトリの実・モデルバットにしたところ、バットバットの実というのがあるよ!!と教えて頂いたので、シャンタークさんの能力をバットバットの実・モデルアンネイマブル(Unnamable=名状しがたい)に変更致しました!

ご指摘ありがとうございます!勉強不足で申し訳ないとです!
基本的に自分のワンピ知識は漫画と映画に沿っているので、最近のゲームに関しては全く認識していませんでした。

昔はグランドバトルで友達と遊んだりしてたんですけどね。というか懐かしいですねグランドバトル。2も持ってたような気がします。


第D話 組織が大きくなっていくと弊害も起こります

「お嬢、お茶っす。今日はハーブティーにしてみたっす」

 

 

「ありがとうございます。あー、いい香りですね」

 

 

整理しましょう。

 

何を?情報を、です。

 

こんにちは、最近敏腕老執事のシャンタークさんを雇ってから、ライバル意識が芽生えてきたらしいロスさんの淹れてくれたハーブティーに舌鼓を打ちつつ今日もお仕事に勤しむニアです。

 

といっても今日は聖女のお仕事はお休みなのですが。

 

 

たまには誰も来ない日もあります。

 

というか、平均一週間のうち六日ぐらいは基本的に暇なんですよね私。

 

出番があるのは死んでしまった大切な人ともう一度会いたいがために、わざわざニャルラト教の教会に駆け込んでくるようなSAN値の低下した、もとい一生懸命な方がいる時だけですので。

 

 

さて、最近なんだか落ち着かない日々が続いていますね。

 

まさかのテゾーロさんを皮切りに、ロビンちゃんにローさんという未来の麦わらの仲間が相次いで来訪し、その後はZ先生がNEO海軍を引き連れてカルト宗教撲滅に乗り込んでくる始末。

 

これでは私の心が休まる暇がありません。

 

 

私の目的は、あくまでルフィくんたちの旅路を蚊帳の外から眺めつつ、平和で平穏で物静かな暮らしを送ることです。

 

聖女なんてやってる時点で平和に暮らしたいなんてぜってー嘘だろ?テニス部になんてこれっぽっちも興味ないんですけど?系の目立ちたがりの出しゃばり女乙!と思われるかもしれませんが、まあ聞いてくださいよ。

 

 

さすがに今ここで全てを投げ出して、名前も姿も変えて見知らぬ土地で一生を静かに終える、という選択肢もなくはないのですが、それをやると色んな並行世界のニャル因子を持つ人間を鑑賞して楽しんでるニャル様本体に失望されそうな気がして、選ぶに選べないんですよ。

 

 

私、根が小心者のビビリですし。

 

邪回の力で自由に生きてやるぜー!!とか何とか好き勝手に暴れ回りたいとかの願望も特にないですし。

 

ほら、自由に生きることと、傍若無人、ワガママ三昧、好き放題他人に迷惑かけながら生きてくのって違うじゃないですか。

 

 

まあ、そんな人間の愚かしさをニャル様は嗤ったりもするのかもしれませんが、さすがにねえ。

 

そんなわけで、最近周囲があまりにも騒がしすぎたので、ここらで一旦なんとかしておかないと、そのうちビッグマム海賊団に誘拐とか拉致されたりしそうで怖いじゃないですか。

 

 

嫌ですよ私、ビッグマムさんのところに行くの。あの人完全にSAN値がヤバいことになってますもん。

 

不定の狂気通り越して永続的狂気を発症しているのでは?ってぐらい話が通じそうにないんですもん。

 

彼女の活躍も、傍から見ている分にはスゲー!!カッケー!!で済みますが、実際に係わり合いになるのは怖すぎてちょっと...

 

 

そんなわけで、今後の身の安全を盤石にするためにも、情報整理のお時間です。

 

まず、教団の内部に私の情報を漏らしている者がいる。

 

これは間違いなさそうですね。

 

最近になってようやく情報統制を徹底するようにはなりましたが、人間が係わっている以上ヒューマンエラーというものは絶対に失くすことはできません。

 

 

その理由が善意であれ悪意であれ、私の個人情報を外部に漏らされてしまっては困ります。今は情報統制、情報規制を徹底しなければいけませんので。主に私たちの身の安全を守るために。万が一聖女の情報を吐かせるために信者を捕まえて拷問、なんてことになってしまったら、胸が痛みますし。

 

部外者は徹底排除!!なんて危険思想に染まった狂信者になられてしまうのは困りますが、だからといって外部の人間に聖女様情報をペラペラ喋ってしまうようでは困るのです。

 

聖女様の素晴らしさを布教せねば!なんて一生懸命になっている人も、そういやこないだ聖女様がうちの支部に来てさあ、なんて酒場での世間話も、どちらも情報漏洩という意味では一緒なので。その熱意や好意はとてもありがたいのですが、やはり情報というものはとても大事なので、何とも。

 

 

「ままならないものですねえ」

 

 

「何がっすか?」

 

 

「何もかもが、です」

 

 

次に、海軍です。

 

Zさんがうちに来たのは、恐らく海軍からの情報横流しが原因でしょう。

 

この島にいらっしゃいやがった天竜人の皆さんを皆殺しにして、生き返らせてご利用させていただいているので圧力は万端ですが、そもそも海兵さんたちだって天竜人なんかクソ食らえな方々が多いでしょうから。

 

 

なんか信仰のカルト宗教に家族や友人がのめり込んでしまって困っている、なんとかして連れ戻したいが洗脳でもされたのか戻ってくる気配がない。

 

なので国家権力でなんとかしてくれ、みたいな苦情が寄せられても、海軍としては天竜人やニャルラト教徒と化してしまった大富豪やら権力者やらからの圧力で、うちに対する捜査が表立ってできないわけですからね。

 

 

なんとかしたいとこの状況を歯痒く思っているであろう海軍の人たちならば、海軍でなんとかならないならNEO海軍とかいっそ海賊に何とかしてもらうのはどうだろう、みたいな感じで情報を横流しして、こちらを襲わせる、というのはありうる話です。

 

 

最近海軍で働いている叔父さんからも頻繁に手紙が届きますし。

 

看護師時代、分身能力と変身能力でもうすぐ死ぬ患者さんのために死ぬ前にもう一度会いたいと願った人に変身してあげたりしているうちに評判になってしまって、人助けだと思って、とそんなことを繰り返しているうちにいつの間にか聖女なんて呼ばれて祭り上げられてしまったんです。

 

 

なんて、そんなカバーストーリーで誤魔化せるのにも限度があるというか、ぶっちゃけもう無理というか。

 

Z先生がニャルラト教の本部で大暴れしたあの一件で、完全にヤバい組織認定されてしまったのは間違いないでしょう。

 

 

ただのカルト宗教が、曲がりなりにもあのゼファー先生を返り討ちとはいかないまでもやり過ごしたことで、色んな所からの注目を集めてしまったのは間違いありません。

 

少なくとも、それだけの力を持っている危険な団体だということは認知されてしまったはずです。海軍最強クラスの実力を持つZ先生の手から逃げたというだけでも"想像していた以上にヤバい組織"認定は免れません。

 

 

では何故、ニアという人間が指名手配されたりしないのか?天竜人からの圧力というのももちろんありますが、まずその存在を世界に認知させたくないというのが大きな理由だと思われます。

 

 

もし仮に『海賊のみんな―!!コイツ死者蘇生の能力とか持っててさー、ゴールドロジャー生き返らせたりされたらチョー迷惑だから、10億ベリーの賞金首にするね!デッドオンリーだから確実に殺してね!』なんてことになったとしたら、どうでしょう。

 

 

そうですね、確実に世界がひっくり返るような大騒ぎになりますね。

 

ものすごーく危険なグランドラインに乗り込むよりも、私を捕まえてロジャーさんを蘇らせて口を割らせた方が早い、と考える浅慮短慮なおバカさんたちがわんさか続出することでしょう。

 

 

世界の平和と安寧を悪戯にかき乱してしまわないためにも、海軍や世界政府は大っぴらに私たちを攻撃することはできません。

 

同様の理由で、私を何とかしろ!と七武海や四皇たちに依頼することもできないでしょう。

 

だって、彼らのうち誰が海賊王になっても、というかラフテルに辿りつかれても困るわけですから。

 

 

「ダゴンさん、ちょっとお時間よろしいですか?」

 

 

「何でしょう?」

 

 

「こちらの電電報を、取り急ぎ打ってきて頂けますか?」

 

 

「仰せのままに」

 

 

ニャルラト秘密教団のことは到底放置してはおけないが、海賊どもにみすみすくれてやるわけにもいかない。むしろ、ラフテルやゴール・D・ロジャーが絡んでくる以上、絶対に渡すわけにはいかない。

 

そんな危うい打算とバランスの上で、私たちの今は成り立っているわけですね。

 

 

なので、私たちはあくまでも人助けのための非営利団体であり、海賊にはなりませんし海賊王にもなりません、と声明を出すので精一杯です。

 

まあ、そんな欺瞞丸出しの言い分が通るか!と怒られてしまっても無理はないのですが、通してもらうほかないのはあちらさんも同じなわけで。

 

 

そもそもが、天竜人だけでなく、この島に移住して愛する死者たちと静かな余生を送ることを望んだ世界的大金持ちや偉い人たちの後ろ盾もあるわけですから、組織ぐるみでの大掛かりな介入はどこも難しいでしょう。

 

それこそNEO海軍レベルの武装組織でもなければ、です。

 

 

 

現状、海賊さんたちは放置。

 

襲ってきたら返り討ち。

 

海軍さんはお互い見て見ぬふりを続ける冷戦状態を維持、NEO海軍は一年ごとに撃退。

 

四皇に動きがあったら即時撤退。ルフィくんたちがやっつけてくれるまで延延逃げ続ける。どうしようもなくなってしまったらその時はその時で何とかする。

 

 

教団の情報統制を今まで以上に徹底し、必要であれば信者の皆さんの教育を行う。

 

こんなところでしょうか。

 

頼みますよルフィくんたち。

 

今頃ナノハナにいる頃でしょうから、四皇たちと戦えるようになるまでにはあと数年かかるでしょうが、私はいつまでも期待して待ち続けますからね!

 

あなたたちの旅路を、あなたたちの雄姿を、どうか私に見せてください。

 

それだけがこの意外と天竜人とか奴隷とか海賊とか、あれやこれやと殺伐としている世界に生まれてしまった私の数少ない楽しみみたいなものなので、切実に頼みますからね!

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