イアイアの実・モデルニャルは地雷案件すぎませんか? 作:露木曽人
最初はただの一発ネタでしかない短髪読み切りの筈だったのですが、予想外すぎるほどの反応を頂き嬉しくなって次から次へとアイデアが浮かんできて、その嬉しさをメモ帳にぶつけています
特に感想欄からは自分では意識していなかったご指摘や面白い反応や応援のお言葉をいただけたりと、とてもとても嬉しくてほんと、感謝の念に堪えません
「ヘイヘイヘイ、アフロマン!!てめェ、レディーに向かってアフロ飛ばすとは、どんなブラザーソウルだよ!!」
「ヒッヒッヒッヒッヒ...わかってきたじゃないか」
あーかっこいい!!どうも、極寒の中、厚着で原作生イベント鑑賞に勤しむ私、ニアです。
私は今、ドラム王国に来ています。
まあ、言うまでもないことなんでしょうが。
しかし生でドクターくれはを見ることができて私、感激です。彼女、自称ですが130歳らしいですよね。そう聞くと若さの秘訣、俄然気になってきません?
ゼフさん、ドクトリーヌ、ガープさんのうち、ふたりを見ることができて感無量中ですわ。
しかしサンジくんも名シーン多いですね。
というかワンピースはほとんど全ての頁が名シーンみたいなもんですが、こういう細かい場面ほど痺れるものが多いのはとても素晴らしいことです。
細かすぎて伝わらないワンピースの好きな場面選手権とか開催されたら、私相当口やかましくなりそうな自信がありますよ。
それはさておき、私は今、現在進行形でいくつかの布石を打っています。
というのも、"まさかのテゾーロ襲来事件"により、ドリームアイランドというイレギュラーが放つバタフライエフェクトについて警戒度がぐっと上がってしまったからなんですよね。
ものすごく肝が冷えましたもの。
ほんと、勘弁してください。
あれはまだ話が通じるテゾーロさんだったからよかったものの、バレットさんとかゼファーさんとか、とんでもない厄ネタさんに乗り込んでこられたらどうしようもないです。
他にも、おでんさんとの決着に執着してるカイドウさんとか、ワンピース一の問題児感抜群のビッグマムさんとか、危険物を挙げればキリがありません。
万が一にも彼ら彼女らが改心するとも思えませんし、ドリームアイランドを巻き込んでの全面戦争なんてことになったら大変です。
私も飼い殺しにされて幽閉されたり軟禁されたり、というのはちょっと...逃げ出すことは容易ですが、一生追い回され続けるだけの人生はまっぴらなので、なんとかしないと。
そんなわけで、私たちは今、聖女なんていないよキャンペーンを絶賛開催中なんですよね。
テゾーロさんにはそれとなく根回ししてもらって、住民たちには少しずつグランテゾーロの方へ移住してもらい、島が死人だらけになっている状況を少ーしずつ改善しながら、ニャルラト教の門戸を徐徐に狭めていく感じで。
調査の結果、聖女なんて嘘っぱち、実在しない、胡散臭いパチモンだった。
みたいな噂を、色んなところのエージェントさんたちを通じて流してもらい、余計なところに目をつけられないように頑張ってます。
君たちはうん、ルフィくんたちに救ってもらってください。
ダグラスバレットさんとか戦闘能力皆無の私には完全に荷が重すぎるので。
何でしょうね、バトル漫画特有の、一回ボコり合って相互理解に落ちつくとか、そういう拳で語る系の熱いジャンプ魂みたいなものは、15歳の細腕のAPP19ぐらいしか取り柄のない凡人(笑)の私には荷が重いんですよほんと。
バトル漫画の世界とか勘弁してくれませんかね。
こう見えてビビリなんですよ?私
そんなわけで、四皇とかのヤバい筋には欺瞞情報を流してかく乱。
海軍関係は天竜人の護衛とかで無理矢理連れてこられた可哀想な海兵さんたちにちょっと協力してもらって、工作活動開始です。
ちなみに、天竜人たちは皆殺しにしましたが、さすがに罪なき海兵さんたちには手を出してませんよ??当然じゃないですか。
インペルダウン関係は私が何もしなくとも頂上決戦編辺りまではノータッチで放置しても大丈夫そうですし、唯一の懸念は何やらかすのかわかったもんじゃない黒髭辺りですが、もし本人が直々に乗り込んで来たりしたらどうしようもないので、その時は諦めて腹を括りましょう。
いずれにせよ備えはしておきますが。
「お嬢、コーンスープっす」
「ありがとうロスさん。あなたも遠慮せずに飲んでくださいね。なんせ雪国ですから、体を冷やしてしまってはいけませんし」
「はっ。ありがたく頂くっす」
ちなみに今回はロスさんを護衛に連れてきました。
ダゴンさんには別件でやってもらいたいことがあるので。
口調に関しては、本人がどれだけ努力しても不自然になってしまい、直る気配がなかったので、無理に矯正しなくていいですよ、と伝えたらこうなりました。
何でしょうね、任侠さんみたいですね。
水筒に用意してもらった熱々のコーンスープ片手に、ドラム王国編を生鑑賞。
とても素晴らしいですねほんと。
イアイアの実の能力を使いこなせるようになるまでの私は、伯父さんの家に引きこもっているだけの内気な女児でした。
ニャル様からも、壊れかけの子供、と評されるぐらいには、期待されない子でした。
それが今ではこのザマですからね。
人間とは成長するもの、SAN値は投げ捨てるものというのがよくわかります。
『エマージェンシー!エマージェンシーですよ私!緊急事態発生です!』
なんですか、うるさいですね私。
これからワポルからビビって逃げ回るだけだったと思いきや実は武器庫の鍵をスってたナミさんとかいう超クールなシーンや、スリムアップワポール!!とかいう多くのキッズたちの腹筋を崩壊させた超ドキドキのシーンが...
「こんにちは。あなたが噂の聖女さん?」
「噂の聖女屋とやらは、あんたか?」
あっはい、とんでもねえ緊急事態でした。
なんと、別々の島にあるニャルラト秘密教団の支部に、それぞれ聖女に会いたいとコンタクトを取ってきた人物がふたり。
ひとりはまだミス・オールサンデーを名乗っていた時期のニコ・ロビンちゃんそうです、我らがロビンちゅわんです。
もうひとりは死の外科医、トラファルガー・ローさんです。
どうして...
ヤバいですよ、これはヤバい。下手したら原作が壊れちゃう!原作崩壊しちゃうゥ!!
なんで未来の麦わらの仲間がこんな胡散臭いカルト宗教を訪問してるんですかねえ...いや、理由はわかりますよ?わかりますけど、何も同時期に来なくてもいいじゃないですか!!せめて別々に来いよ!!失礼、取り乱しました。
何でしょうね、この漂う手遅れ感。
いえ、それだけ彼らが本気だということでしょう。
私が裏工作を始めたのは、ここ最近のことですから、噂が浸透するまでに多少の時間がかかるのは理解できます。
OK、切り換えていきましょう。
まだビッグマム海賊団とかに目をつけられるよりかははるかにマシですから。
しかしねえ、ほんとにねえ。
そりゃあね、ワンピースの主要キャラの中にね、過去に大事な人が死んでしまった、あるいは殺されてしまった過去を持たない人物の方が少ないわけですからね、こうなってしまう可能性があったことは否定できませんよ??
でもだからって、ねえ。
せめて心の準備ぐらいはさせてください!!
『現実逃避してる場合じゃないですよ私!』
『どうしましょうか私!』
とりあえず、各時代各海に分散している私に意識を同期して、私会議を...いえ、そんな暇はなさそうですね。
この状況、どうしましょうね、ほんと。