過去に戻った立花響   作:高町廻ル

30 / 106
心臓が生み出すその力は

 ガングニールをまとう響。

 

「うわあああああつつっっ!!こんなところでーっ!」

 

 未来と言う強力なカードがいるにもかかわらず、ウェルは本能で状況が一変したのを感じたのか慌てて逃げる。

 あまりにも慌てて階段を下りるものだから転んで無様に這いつくばってしまう。

 

「こ…んな…ところで……終わるものかーっ!」

 

 そう言ってリンカーを注入した左手で床を叩くとそこに穴が開く。

 

「ウェル博士!」

 

 するとそこに弦十郎と緒川が救援に現れる。

 それを見るやウェルは穴の中に入って逃げる。丁寧に逃げた穴はふさいでいく。

 緒川は未来に消滅させられたはずのガングニールのシンフォギアをまとう響を見て問いかける。

 

「響さん!そのギアは……?」

「私の歌にガングニールが応えてくれたんです!」

 

 厳密には「奪った」のだが「応える」と言うと何か正当性を感じる。

 するとズウウウン!と地震が起こる。

 しかしおかしい、フロンティアは浮いているはずなのに。

 するとインカムから現状報告が弦十郎に流れる。

 

『重力場の異常を計測!』

『フロンティア上昇しつつ移動を開始!』

 

 これまで響が話始めてから今まで沈黙を保っていた未来が話し始める。

 

「今フロンティアを止めたいなら、ネフィリムのリンカーを使って制御しているウェルを拿捕するか、動力室にあるネフィリムの心臓を停止させるしかない。おすすめは前者」

「お願い…戦う資格も力も無い私の代わりに……」

 

 弱気を見せるマリアに響は元気な声で話しかける。

 

「大丈夫です!シンフォギアの有る無しは手段の一つでしかありません。大切なのはどうしたいかです」

 

 そして相手の目を見て付け加える。

 

「だからマリアさんにしか出来ない戦いをしてください」

「私にしか…………?」

 

 驚いた顔をするマリア。

 何となくだが相手がシンフォギアをまとっていなくても同じことを言うだろうと分かった。

 すると弦十郎は素手でセルフ床穴あけを行う。ウェルとやってることは同じなのに何かが違う。

 

「ウェル博士の追跡は俺たちに任せろ。だから響君はもう一度親友と向き合うんだ」

 

 弦十郎は響と未来を交互に見てそう言う。

 

「はい!」

 

 迷いのない響の顔に彼は微笑むと、

 

「行くぞっ!」

「はい!」

 

 2人はそう言って緒川を連れてウェル博士の追跡へと降りていく。

 

 響は弦十郎を見送った後、平静を保ち続けていた未来へと向き合う。

 

「ここでこっちの味方になってネフィリムの心臓を止めるために協力する事は出来ないの?」

「私は考えたんだよ……誰も戦わなくていい優しい世界の作り方をね……」

 

 響の懇願も込められている質問に対して答える未来。

 その回答の意味するものを響は何となくだが分かった。

 

「それって……」

「そうだよ。あなたをいじめる悪い人以外をこのフロンティアに乗せて脱出するんだ。安心して?二課の人達は乗せるから、響を認めて仲間でいてくれる人たちは零さないよ」

 

 響の推測を彼女は肯定する。

 最初はナスターシャの力になれればと思っていた。なら、いなくなった今未来は自分の望みに素直になっていた、ただし悪い方向で。

 

「そんなの間違ってるよ!!」

「そうだろうね……だけどね?」

 

 響は未来の出した結論を否定する。

 しかし、未来はまるで我儘を言う幼子を諭すかのように喋り出す。

 

「世界の歴史はヨーロッパ圏の国が、力のないアフリカや新大陸の人々を虐殺して蹂躙したのに教科書には新たな世界を切り開いた勇気ある人たちとして称えられている」

 

 未来はまるで機械音声かのように抑揚のないひたすら平坦な声音で語り始める。

 彼女の言った事は事実だ。歴史の教科書には具体的な虐殺内容やその規模が書かれる事は殆どない。

 響とマリアはそんな姿と内容に息を呑んでしまう。

 

「日本史でも鎌倉幕府の配下の武士たちは、その実態は礼儀も教養も無い盗み虐殺強姦を平然と行っていたのにそれは知られていない。元寇を抑えたがゆえにむしろ英雄として歴史に記されているんだよ」

 

 未来は無表情でぺらぺらと喋り続ける。

 目の前にいるのは人によく似た精巧な人形なのではと勘違いしそうになる。

 

「歴史は勝った人が自由に塗り替える事が出来るんだよ。だからね?私を正したいなら倒してでも止めなよ。私に勝てたら話し合いに応じるから」

「未来…………」

 

 彼女の締めくくったセリフに響が悲痛そうに呟く。マリアも彼女の言い草に血の気が引いている。

 優しく丁寧な口調なのに口から飛び出す内容は残虐そのもの。

 それが響を失い挫折して以降に彼女が培ってきた価値観。

 未来は自分が言いたいことは終わったと素早く外に出る。その時一瞬マリアの方を見て何かを期待するような目をしていた。

 

「マリアさんは自分の戦いを、私も頑張りますから!」

 

 響はそう言い残して未来を追いかける。

 

 

 一人その場に残されるマリア。

 しかし何をしたらいいのか分からなかった。

 

「私では……何も出来やしない……セレナの死を無駄なものにしてしまう……」

 

 こんな姿など亡くなった妹に見せられたものではないと分かっているのだが、それでも彼女は再び泣き出してしまう。

 すると、

 

『マリア姉さん……』

「セレナ……?」

 

 目の前に亡くなったはずの妹がいた。マリアはその名前を呼ぶ。

 そんなはずはない普通に考えるなら幻覚と幻聴だ。

 もしくは何かしらの敵対行為を受けているのか。

 しかし今はこの優しい空間に疑問を抱かず浸っている。

 

『マリア姉さんのやりたいことは何?』

 

 セレナは一言シンプルな質問を。

 それを聞いて少しだけ目に力が宿るマリア。

 

「ただ……世界を救いたい……」

 

 この場には強がるマリアも気弱なマリアもいない。ただ素直なマリアがいた。

 

「月の落下がもたらす災厄からみんなを助けたい……」

 

 そう言うとセレナは傍に近寄って手を取る。

 

『生まれたままの感情を隠さないで』

「セレナ…………」

 

 そして、セレナが歌い始める。

 

―りんごーがーうーかんだーお空にー

 

 マリアもそれに続く。

 

―りんごーがー落っこちたー地べたにー

 

 その歌は中継を通じて世界中に波及していく。

 世界の1人1人が彼女たちに応える様に口ずさんでいく。

 世界は歌で1つになっている。

 すると、

 

『マリア!マリアっ!』

「マム!?」

 

 ナスターシャからの問いかけに気が付いたマリアは声のする方向であるコンソールに近づく。

 

『あなたの歌に世界が共鳴しています。これだけのフォニックゲインがあれば月遺跡の稼働には十分です』

 

 彼女は現状の説明をして、そして最後に付け加える。

 

『月は私が責任を持って止めます』

「マムっ!」

 

 その言葉にマリアは何となくだがこれが最後のような気がした。

 まるで遺言のようだ。

 

『もう何もあなたを縛るものはありません。行きなさいマリア……あなたの歌を聞かせなさい……』

 

 それは機械越しでもわかるとてもやさしい声色で。貰った勇気と優しさがもう一度だけマリアに立ち上がる力をくれる。

 

「OKマム!世界最高のステージの幕を開けましょう!」

 

 あの時とは違う確固たる自信をもって。

 

 

 重力波が変化しており、瓦礫や壊れた遺跡が大量に浮いている異常な光景。

 響と未来はその瓦礫の上に立って対峙していた。

 この環境なら飛行はさほどアドバンテージにはならない。

 

「私は信じてる未来が本気であんな事を望んでないって!!」

「まだそれ言うの?」

「だって師匠に解決法を提示したじゃない!」

「……………………」

 

 響の指摘に未来は顔を分かりやすくしかめる。

 彼女自身も分かっているのだ、個人が望む好き勝手な世界など許されてはいけないのだと。

 でも善人論をただ掲げていては無情にも悪意と呼ばれる世界のバグに潰されてしまうのだ。

 

「私は欲しいんだよ、誰もが傷つけられない世界が。世界には他者を傷つけて喜ぶ人間が多すぎる」

 

 親友をいじめて笑っていた奴らが彼女の脳裏に浮かぶ。

 そしてそれを遠くから何も出来ずに見つめている自分がいた。

 それは小日向未来の人生の中で一番の挫折であり屈辱だ。あの悲劇をもう二度と起こしてなるものかと誓って彼女は力と知識を求めてきたのだ。

 響はそんな相手の心情を察して声をかける。

 

「話し合おうよ!分かり合えるまでさ!」

「話し合おうとして無理解で傷つけられても?」

「そう!」

「逆に殴りつけられても?」

「そう!」

「…………」

 

 揺るがせようとする問いかけに揺るがない答えが返ってくる。

 未来は少しだけ笑った。

 響が変わらず強い人間であることが嬉しくて。自分はその耐え忍ぶ強者の道を選ばなかったのだから。

 

「そっか……でもその続きは響が勝ったら聞くよ」

 

 そう言って右手に鉄扇、周囲に七枚の両面鏡をセットする。響もまた拳を構えて中腰で臨戦態勢だ。

 

 開幕から遊び無しだと光線で射貫こうとする。

 当然それはバレバレなので響はかわそうとする。しかし横ではなく合間を縫って真正面から。

 

「うおおおおおっ!!」

「え……?」

 

 当然の疑問だ。

 小型光線で誘導して鉄扇を使った光線が本命なのは前にも使った戦法で、響も当然分かっているのにかわすスペースの少ない選択肢をわざわざ選んだのだから。

 不審に思いながらも鉄扇を円状に展開しようとする。

 響はここで腕の装甲を無理矢理はぎ取って未来に投げつける。

 するとガアン!とそれは鉄扇を弾き飛ばす。

 

「なぁ!?」

 

 遠距離攻撃は響には存在しないと思い込んでいたため反応が遅れてしまう。

 右手の装甲を分厚くして未来を地面に向かって殴りつける。

 地面に叩きつけられて未来を中心に大きなクレーターが出来る。

 

「ぐっ……くうっ……!」

 

 流石に無視のできないダメージ、受け身が取れずに直撃を貰った。己の油断に歯噛みする。弱点を補い相手を観察してきた自分がこのざまなのだから。

 立ち上がろうとするが膝を着いてしまう。神獣鏡は防御力が低いのだ、だからこそ回避技術を磨いてきたのだから。

 

「いっう……」

 

 情けなくも呻いてしまう。

 すぐさま飛び上がって響と同じ目線まで上昇する。

 響はすぐさまそれを認めると距離を詰めて攻撃にかかる。光線を撃つ前に鏡を叩き落としては再生を繰り返す。ここで未来が鉄扇を構え殴りかかる。腕をクロスして防ぐが浮いている瓦礫に叩きつけられる。

 

「かはっ!」

 

 響は小さく悲鳴を上げる。

 両面鏡の光線が追随するが腕の装甲を厚くして何とか防ぎきる。

 響は追撃の光線に対して咄嗟に浮いている瓦礫を盾にしてやり過ごそうとする。聖遺物に対しては効果的だが物理的な物質には効果がやや薄い。防ぎきれるわけでは無いがガングニールの装甲よりは持ちこたえる時間が長い。

 

(ならっ!)

 

 響は思いっきり瓦礫を殴って散弾のようにして撒き散らしていく。

 神獣鏡の光線はどちらかと言えば範囲を絞った一撃に特化してる。面を制圧してくる攻撃に対しての迎撃としては不十分。

 未来は光線で急所だけを防いであとは腕をクロスして最小限のダメージに押し留める選択を取る。

 

(だいぶ手合いが掴まれている…………)

 

 未来は長期戦なら負けるのは自分だなと思う。

 時間制限付きのリンカー頼りなのもある。それに前回の対戦と合わせて癖や傾向、そしてギアの性能が読まれている事に焦りと畏怖を感じる。

 

 お互いに一進一退引く様子は無かったがここで、

 

―りんごーがーうーかんだーお空にー

―りんごーがー落っこちたー地べたにー

 

「これはマリアのアップル?」

「世界が1つになる歌……多くの人が諦めずに立ち上がる歌だ……」

 

 未来はたまにマリアが口ずさんでいるのを聞いていたのだ。

 響はいま心が熱くなる感覚を味わっていた、月落下という悲劇を前に力の上下有無など関係なくただ足掻く姿を。

 かつて人は繋がってはいけなかったとマリアは月遺跡で言ったが、響はこの力強さがあってはならないことだとは思えなかった。

 あの時絶望に包まれている地球を空から見た時に、それでも神に抗おうと人々が一つになったあの瞬間を。

 

「え……なにこれ……?」

 

 響の困惑する声が聞こえる。

 未来は響を見やると、相手の体が強いエネルギーによって揺らめいていた。

 

「それは……?高濃度のフォニックゲインがまとわりついて?いやそれだけじゃ説明が……?」

 

 これには未来も予想外で怪訝そうな顔をする。

 知識と照らし合わせても説明出来ない。そうして自分の中で響に起きている現象を究明しようと観察をする。

 響が拳を構えて飛び出そうと足に力を入れる。

 未来からすればバレバレのモーションなのだ。彼女は決して油断しているわけではなかったが。

 

「あ……?」

 

 気が付いたら未来は地面に叩きつけられていて神獣鏡のギアペンダントは修復不能までにバラバラにされていた。

 

「がっ、くふッ!何がぁ……!」

 

 余りの衝撃と激痛に喀血してしまう。

 強い衝撃でめまいがする中で何とか未来は顔と目を動かしていると響が未来を倒したのか立ちすくんでいた。

 自分でもやった事に驚いているようだ。

 ボロボロになっている未来を見るや慌てて傍に寄り添い上半身を抱き上げる。

 

「未来っ!しっかりしてよ!」

「……あはは…………響がやったくせにそれを言う…………?」

「そんなつもりはっ…!」

「気にしてないよ……そうか……でも…負けちゃったかぁ……ギアをこんなにしちゃって……」

 

 もう神獣鏡は修復不可能だろう。

 聖遺物の核もコンバーターユニットもとても無事だとは思えない損傷具合だった。

 

「響ありがとう」

 

 未来は笑顔で言った。

 それは何かから解放されたような晴れ晴れとしたものだった。

 

「私を止めてくれて……」

「未来私は…………」

 

 未来は響に謝罪は言わせなかった。

 本当は分かっているのだ、甘っちょろいと笑われる理想でもそれは求めずにはいられない美しい世界の在り方だと。

 

「私だってさ……響の言う言葉で繋がれる世界が素敵だと思うよ……だから結果でそれを証明しなよ……力なんて必要ない……分かり合えるって……」

「分かってる!分かってるよ!!」

 

 未来は痛みがだいぶ引いてきたのか自力で立ち上がる。本当は痛みで辛かったのだがそれでも心配させまいと立ち上がる。

 

「早くみんなのところへ行きなよ、きっと待ってる。私は何とか自力で脱出するよ」

「未来……話を聞いてくれてありがとう……」

 

 そう言って響はネフィリムの心臓の元へ向かった。

 

 

 響は未来に背中を押してもらった後ネフィリムの心臓に向かって走り出していた。

 すると翼とクリスが見える。

 2人とも響の無事自体は仮本部からの通信で聞いていたのか驚きはなかった。

 

「翼さん!クリスちゃん!」

「立花、小日向とはもう大丈夫なのか?」

「はい!最後には話を聞いてくれました!」

 

 クリスは響を見て少しだけ目を伏せる。

 相手を騙すためそして、懐に忍び込んで杖を奪還するためとはいえ裏切ったことは確かなのでこの場にいるのが気まずいのだろう。

 そして響はクリスを厳密には持っているソロモンの杖を見て知ってはいたが喜ぶ。

 

「やったねクリスちゃん!取り返したんだね!」

「おっおう!当然だ」

 

 照れながら話すクリスとやらやれと言った感じの翼。

 ここでインカムに連絡が入る。フロンティアの心臓部を特定したため詳細な座標情報を受け取りすぐさま急行する。

 

 飛ばしていると突如地面が揺らいでいたため足を止める。

 土人形が固まるとネフィリムの作り出した個体が現れる。この状況での横やりはウェル博士の差し金だと思われる。

 すぐさま迎撃にかかる。

 クリスが先にボウガンによる矢の連射で牽制しつつ、響の拳と翼の斬撃が加えられるが殆どダメージを与えられない。硬い金属を殴るような不快な感覚を覚える。

 

「全部乗せだああああああっ!!」

 

 ガトリングガンとミサイルをありったけぶちかますクリス。

 しかしネフィリムは怯むことなく炎を吐いて反撃してくる。

 

「うわあっ!」

「雪音っ!」

 

 炎の勢いで吹き飛ばされるクリス。

 そのまま響に向かって拳をふりぬこうとするが、

 その腕を突如ギロチンが通り抜けて切断する。ネフィリムがそれで怯んだ一瞬に調がチェーンソーで腹部を切り裂く。

 調と切歌だ。この局面で助太刀に来たのだ。

 

「シュルシャガナ」

「イガリマ到着デース!」

「2人ともありがとう!」

 

 響は二人が来てくれた事に笑顔を向ける。

 切歌はキョロキョロと周りを見ると、

 

「あれ?未来さんは?」

 

 おそらく装者の中で一番強いであろう彼女がいない事に疑問を感じているらしい。

 

「えっと……私が未来のギアを壊しちゃったんだ……」

「え!?あの人に勝ったんデスか!?」

「びっくり……」

 

 響のこの回答に二人もさすがに驚いたようだ。

 そんな軽口をしている間にもネフィリムの分体は再生をしていた。

 

「しかし……こいつを相手にするのは骨が折れそうデス……」

「だけど歌があるっ!!」

 

 その声にこの場にいた装者達は振り向く。浮島の1つに立つマリアがいた。

 

「マリアさん!」

「私にしか出来ない戦い……私はマムが命がけで救ってくれようとしてくれている世界を守るために……」

 

 ネフィリムからしたら1人増えたところで関係のない話だ。

 容赦なく火炎を放つ。彼女たちがいた浮島が炎と爆風に包まれる。

 

『Seilien coffin airget-lamh tron』

 

 それは2課にとって聞き覚えの無い聖詠。

 6人の周りに円形の結界が貼られているのだ。装着に使うエネルギーをそれに変換しているのだ。

 しかしそれは6人分のエネルギーに過ぎない、フロンティアと同化したネフィリムの攻撃を何度も防ぎきるのは難しい。

 再度火炎が放たれるが。響が、

 

「何度だって防ぐよ!」

 

 全員のエネルギーをかき集めてぶつける。S2CAを使い増幅と効率を上げて跳ね返して見せる。

 すると装者達は手を繋いで見せる。響と手を繋いだ調は言う。

 

「ありがとう……」

「?」

 

 響からすれば何が何やらだ。

 

「私あなたのおかげで間違えずに済んだみたい」

「そっか…よく分からないけど良かった!」

 

 周りに爆発的なエネルギーが溢れ出す。

 響が束ねるのは6人分のエネルギーではなく、マリアが共鳴させた世界皆のフォニックゲイン。

 一時的にそのエネルギーは装者全員に奇跡をまとう事を許す。

 

 光が弾けると6人はエクスドライブにたどり着いていた。翼を携えて宙を舞い輝く6人の戦姫。

 聖遺物の欠片という限界を超えた奇跡を超えたそれを。

 

「みんな一気に決めるよ!」

 

 響の頼もしい掛け声に合わせて、装者全員は溢れ出すエネルギーをまとい力任せにネフィリムに突撃してその分体を消滅させた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。