風雲の如く   作:楠乃

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 前話を読み飛ばした方へ、9話のあらすじ。

 詩菜が発狂 → 自身の肉体もろとも自然破壊 → 発狂に巻き込まれた成人女性を逆○○プ
 → 諏訪子様がその現場に到着 → 発狂の反動で詩菜が気絶、正気に戻るも発狂癖がつく
 → 神奈子様、諏訪子様の温情で追放扱いに。






sun flower

 

 

 守矢の神社を離れて、またもや放浪しているわたくし。詩菜でございます。

 ……まぁ、あれは私が起こしちゃった事だし?箍が外れちゃった結末だし?

 言い訳だけど、仕方無いっちゃあ仕方無いんだけどねぇ…。

 

 

 

 まぁ、こんな鬱な話はやめにして。

 

 ただいま私は風に流されております……ていうか、いちいち歩くのがめんどくさくなってきたんだよね。

 左腕も治ってないし、歩くのは良いとして走るのはバランスが悪い。要するに逃げれない。

 地面を蹴って、足裏を爆発させて砲弾のように移動するのも良いけど、それじゃあ面白く無い。

 と、言うことで、ただいま空の旅である。

 

 こうやって下界を見下ろす旅も良いもんだねぇ…。

 いやぁ、景色が綺麗だ。遠くまで見渡せるし。何より気分が良くなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 で、だ。

 

 ……のんびりだらだら進んで、進めなかったらその場で少し止まり、また道を見つけては、のんびりと進む。それが私の指針だったはずだ。

 なのに………。

 

 ……なのに!!

 

 

 

「面白いわね貴女!」

「このッ!バトルジャンキー!!」

「あらどうも♪」

「誉めてないッ!!」

 

 どうしてこうなった!? orz

 orz なんてポーズをやる余裕なんて無いけども!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈詩菜が orz する少し前の話〉

 

 

 

 私が上空を浮かんでいると、一面に広がる『向日葵』の花畑を見付けた。

 

 ……そういえば私が初めて動物を殺したのもこんな感じの花畑だったな…あれは向日葵とかじゃなかったけど……。

 …うーわ、嫌な事思い出しちゃったよ。

 

 しっかしまぁ、ここまで広い範囲に向日葵が『自然に』咲き誇るかね?いやまぁ、私が見た事あるのは現代の花壇に咲く人工的な育成をされた奴なんだけど

 これ、明らかに誰かが育ててるよね?絶対。ここまで均等に咲くなんてあり得ないだろうし。

 

 ……気になってきちゃった。

 ちょいと降りて見てみようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おお…」

 

 降りてみると更に壮観。

 風からヒト型に戻り、文字通り『向日葵畑』をくぐる。

 …ちっちゃいな、私……殆どの向日葵に身長が抜かれているって……。

 

 

 

 ……フム…一通り廻ってみたけど、やっぱりこれは誰かが育ててるみたいだ。

 土は明らかに他の土壌と違う。肥料って感じはしないけど、雑草とかは何一つ無い。

 昨日は雨なんて降らなかったのに、全体的に水が与えられている。地面は湿っているし、下の茎には水が付着している。

 向日葵と向日葵の間隔もきちんとされていて、それぞれが巧く立派に成長するようになっている。

 

 いやー、素人目からみても凄いの一言。まぁ、素人だから凄いと言えるのかもしれないけど。

 こんな広範囲に広がった向日葵をきちんと育てている。現代の園芸家も真っ青だね。

 …好きなんだろうね。向日葵が。

 

 

 

 けど……なんでこんな人里離れた所に?

 里の中にあれば『向日葵の里』とかって感じで人も集まるだろうに。

 

 あ、人じゃないのが育ててるって可能性もあるのか。

 

 

 

「どう?気に入ってくれたかしら?そこの隻腕のお嬢さん」

 

 

 

 ゾワリ

 

 私の背中に掛けられた声で一気に全身が粟立ち、鳥肌になる。

 それと同時に真後ろに位置を取られた事に気付く。全く気配を感じ取れなかった。鎌鼬状態で攻撃なんてされたら致命傷。警戒は充分にしていた筈なのに。

 そして後頭部に違和感。恐らく何か棒状の物が突き付けられてる。

 

 ……全然気付けなかった…まだまだわたしゃ弱いようだ。

 …まぁ、そんな後悔を次に使えるかどうかは、まず生き残らないとね……。

 

 

 

 周りの向日葵がザワザワと揺れ出す。まるで後ろの人物の殺気に反応しているかのように。

 

「…あの~……なんでそんな殺意を、私に向けていらっしゃるのですか?」

「ふぅん?これで気絶しない辺り、単なる人間って訳でもなさそうね?」

「いえいえ、私は妖怪ですから…左腕は、まぁ……貴女も妖怪…ですよね?」

 

 さっきからとんでもない程の量の妖力が出てるし。

 声で女って判断したけど、どうやら随分と戦闘経験がありそうだ。

 

 …殺気で気絶って、そりゃ普通の人間だったらそうだろうよ……心筋梗塞でも起こすんじゃない?

 私は……まぁ、衝撃を抑えてるからそういうのがあり得ないだけでね?今でも汗がだらだらと止まらないんですけど?

 

 

 

「へえ?…でも妖怪にしては妖力が随分と少ないわね?」

「ああ、隠しているんですよ」

「あら、何故かしら?」

「貴女みたいな『大妖怪』に襲われない為にですよッ!!」

 

 少しだけ足を浮かし、喋り終わると同時にその足を地面に叩き付けて一気に離脱。

 その時に妖力も解放する。妖怪の証である緋色の眼を隠す術も解除して見せ付けてやる。

 そしてすぐに反転、相手に向き合って警戒する。

 

 

 

 が、呆気に取られてフリーズ。つい動きを止めてしまった。

 そこを突かれていたら、瞬く間に私は死んでいただろう。今回は向こうも様子見といった感じで見逃してくれたけど。

 

 緑色の髪の毛、洋風のスカート、何処か外国の貴婦人が使うような丸い傘。

 どう見ても日本人……いや、日本文化じゃない…よね……?

 ……いや、まぁ、諏訪子も金髪だし神奈子もやけに青い髪色だったり、目の色が日本人っぽくなかったけど…。

 神様だからアリなのかなとも思ったからスルーしたけどさ!

 あの帽子の目玉も触れちゃいけない事だと思って無視したけどさ!!

 

 流石にここまで来るとなんかおかしいでしょ!?

 私の転生先は日本の歴史が崩壊してるのか!?

 確かに神奈子も私が知ってる神話だと男神じゃなかったっけとか思ったけどさぁ!?

 

「…ふぅん。妖怪っていうのは本当のようね」

「……納得してくれました?」

 

 …私の妖力隠蔽は随分と巧くなったようだ。

 まぁ、そんな事はどうでもいい。生き残る方が先である。

 

 ……この世界の歴史はどうでもよくないけどな!!

 

「……信じてなかったんですか…」

「敵の言う事をそんな簡単に信用してどうするのよ?」

「…いや、まぁ…そうですけどね」

 

 既に私は『敵』に認定されているのね…。

 

 ……どうしよう…色々とツッコむべきなのかな?あの格好……。

 自ら地雷に突っ込むような気がするんだよね……『突っ込む』だけに。

 

「0点ね」

「辛口っ!…ていうかなんで分かった!?」

「分かりやすい顔してるもの」

「え……マジ?」

「嘘よ」

「嘘!?」

 

 いやでも嘘ならなんでさっきあんな完璧なタイミングで点数を言えたの!?

 そんな能力でも持ってるの!?

 …なんて使いづらそうな能力……。

 

「…何よ、その哀れなものを見るような目は?……単に喋ったら当たっただけじゃない」

「……本当に?」

「…まぁ、私の服装を見て何か思ったのでしょう?この国には合わないものね」

「……」

 

 …なんだかいつぞやの神様の時のようにのんびりした会話になっているけど……。

 

 ……私はあの時のようにリラックスしてもないし、相手も先程から傘の向きは変わらずに、剣先のようにこちらに向いている。

 妖力は明らかに私の何倍もあるし、気配を私に感じさせずに後ろを取られた事もある。

 ……今ある私の技術では、どれでも勝てそうに無い。

 

 両手があったら、なんて気休めにもなりゃしない。

 勝てそう……というのならせいぜいが速度と能力使用での衝撃反射ぐらいだろう。

 

 なんでこんな大妖怪に私は出逢っちゃったかなぁ……さっさと通り過ぎれば良かったのに…。

 …まぁ、上手い事言ってなんとか逃げれれば…良いなぁ……。

 

「ねぇ、貴女。この子達を見てたみたいだけど『どう思うかしら?』」

 

 どう思う?

 『この子達』って……ああ、向日葵の事か。

 

 なんか、変な質問だな。

 

「…そうですね。素晴らしいと思いますよ?この広い範囲にこんな立派な『向日葵』を育てるのは大変な事だと思いますし」

「…そうね、大変だったわ……『ヒマワリ』、ねぇ…」

「?…貴女が言った『この子達』とは、この花の事でしょう?」

「そうよ?…でも私は『Sun Flower』としか聴いた事が無いわ」

「えっ…?」

 

 サンフラワー…って、向日葵の英訳でしょ?『Sun Flower』……しかも凄く発音上手いし……。

 その英訳しか聴いた事が無いって……?

 

「…もしかして……この花の原産地は、日本じゃ…無い?」

「二問目正解♪」

「ッ!?」

 

 

 

 私はこの能力や妖怪化のお陰で、反射神経や動体視力とかには他の妖怪には負けない自信がある。それぐらいの自信がある。

 けれどもこの妖怪が振りかぶった傘を、私は避けるどころか動く事も出来なかった。

 そのまま私に落ちてくる、ありえないほどの妖力を纏った傘。

 眼では完璧に追えている。でも脳がそれに反応せず、脊髄も反応しない。

 吸い込まれるように私にどんどん近付いて来る、その凶器。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……まぁ、

 

「……えっ…?」

 

 傘で打つ事も『衝撃を与える』事に入っちゃうんだけどね?

 

 かなりの威力だった筈の傘は私の側頭部に直撃した……が『衝撃を操る』私にはその直撃の衝撃でダメージを受ける事はありえない。

 せいぜい傘が触れた。位の感触しか残らず、顔が動く事すらないし私に何かダメージが届くという事もない。

 

 驚愕してる隙を突き、更に距離を取る。具体的にはさっきの三倍程。

 多分、恐らくこれでさっきみたいに不意をつかれる事もない…筈。

 お陰で向日葵畑から出る事になってしまった。

 まぁ、あれだけ綺麗なものを戦闘で破壊しちゃうのは嫌だから、別に良いっちゃあ良いんだけどね。

 

 

 

「…面白いわね。話は本当みたいだし……」

「……話?」

 

 また噂かよ…。

 多少その話にうんざりした表情を相手に返してやる。でも決して視線は相手から逸らさない。

 ここ暫くは活動してなかったから噂は無いと思ってたけど……まだ残っているのか…。

 

「貴女、名前は?」

「…名前を訊くんだったら、自分から名乗るべきじゃない?」

 

 あ、喧嘩売ってるじゃん。これ。

 しかし彼女はそれ程気にした様子もない。というか微笑を浮かべている。なんだろう、凄く怖い。

 

 ていうか、噂を知ってて肝心の名前を知らないの……?

 

「それもそうね、私は『風見 幽香』よ」

 

 ……この時代に名字を持ってるってあり得なくない…?

 明らかに外人っぽい顔なのに、日本名なのもどうかと思うし…。

 英語を知ってるし発音は完璧だし、なのに名前が日本名って……。

 

 …まぁ、名乗られたなら名乗り返さなくちゃね。騎士道精神なんて私は持ち合わせてないけど。

 

「…私は『詩菜』。名字は無い」

「そう。詩菜…私と勝負しなさい」

 

 

 

「……なんでッ!!?」

 

 理解不能だ!!

 何処からそんな結論が出てきたの!?

 

 ……とか言ってる間に襲ってきたー!?

 

 

 

「…やっぱり打撃は効かないのね」

「……ハハハ」

 

 また、攻撃を見る事は出来たけど、避けれなかった。

 

 我ながら乾いた笑い声を出しながら、漸く反撃してやる。

 脇腹に入っている傘を掴んで……『風見』と呼ぶ事にしようか。風見を蹴る。

 今の私が出来る技術で最高速の蹴りを放ったつもりなんだけど、あっさり片手でガードされる。

 

 が、ガードしたにもかかわらず、風見は吹っ飛んだ。

 攻撃をガードしても、脚が当たった時の衝撃は防げないでしょ?フフン♪

 

 …まぁ、クッションみたいに受け止められたら駄目だけど……単に止めるだけなら貫通させてやんよ。

 

 

 

 そして……着地、お見事。

 隙も何もありゃしない…。

 

 

 

「…何をしたの?」

「ちゃんと受け止めた筈なのに。って?」

「…どうやら見縊り過ぎたようね。全力で御相手するわ」

 

 もう勘弁してください……。

 そんな大層な妖怪じゃ無いんです、私は…。

 

 なんで挑発しちゃったんだ私!?

 なんで挑発しちゃうんだ私!?

 

 

 

 また風見が襲ってくる。

 足払い、蹴り、拳、傘の殴打、の繰り返し。

 

「面白いわね貴女!」

「このッ!バトルジャンキー!!」

「あらどうも♪」

「誉めてないッ!!」

 

 どうしてこうなった!? orz

 orz なんてやる余裕なんて無いけども!?

 

 

 

 けど、まぁ…風見の攻撃は一応全部打撃、か。

 ならまだ大丈夫だけど……この人がカラクリに気付いたら、終わるな。

 

 こっちも攻撃を繰り出してはいるんだけど『衝撃』を警戒してるのか、全部避けられてる。

 

 傘で左脇腹に殴打。無効化。

 私の右ストレート。余裕で回避される。

 それどころか腕を掴まれ、引き寄せられてそのまま投げられる。片手背負投げ?

 地面に顔面からぶつかる前に、地面を掌底で叩いて身体を浮かし、体勢を整えて着地する。

 左腕が無い所為か上手く着地出来ず、視線を上げればもう目の前に風見が居る。

 顎狙いの膝蹴り上げ。身体を起こして上半身を逸らす事で回避。

 すぐさま反転してきて踵落とし。左肩に命中されど無効化。丁度傷の所で結構痛く感じたのは秘密。バレたら絶対にそこを狙われる。

 その足を掴む。掴んだけれど身体を捻られて、攻撃する間も無く抜けられる。

 捻った身体の動きに合わせて逆の足で後ろ回し蹴り。私の左腹部に当たるも、無効化。

 掴んでも逃げられるので、足を無視して軸足狙いのしゃがみ蹴り。上空に逃げられてあっさりと回避される。

 ……飛べるのかよ、どいつもこいつも……。

 重力がプラスされた傘で叩き潰し。避けるも右肩に命中。でも無効化。効果なし。

 下から掬うように右の爪で衝撃波射出。掠りもしない。驚きはしたみたいだけど。

 妖力で造られたと思われる弾幕が発射。能力による移動で回避しつつ、衝撃波射出。これまたあっさりと回避される。一度回避した技はもう当たりませんってか。

 風見が降りてきて、左拳で右顎を狙ってきた。回避不可。早すぎる。でもやっぱり無効化。

 こちらも右手で脇腹を狙う。体を捻られて受け流さる。衝撃失敗。

 受け流しからの顔面に向かって裏拳。顔を逸らす事で回避。鼻が風圧でちりちり焼かれているような気がする。

 裏拳を掴んで内蔵狙いの膝蹴り。そもそも掴ませてくれない。こっちが体勢を崩しただけ。

 逆に掴みにいった手を掴まれて脇腹に掌を撃たれる。その攻撃を無視しし、掴まれた腕を引き込み、風見の左脇腹に右膝を思いっきり当てる。衝撃発動!!

 

 …ようやく攻撃を二回当てられたよ……。

 

 衝撃に吹っ飛び、掴んでいた私の右手を離してしまう。

 

 

 

 …あー、左腕が無いと色々不便すぎるなぁ…精神的に疲れる。

 ……治すか。

 むしろなんで私は今まで治そうとしなかったのだろうか…?

 

 

 

 足で地面を蹴り、爆発的な威力で風見から距離を取る。

 近くの森の端まで下がり、妖力神力を左腕に集中させる。

 

「何をしてるの?」

「……立ち直りが早すぎない?」

 

 内臓が潰れるぐらいの衝撃を叩き込んだつもりなんだけど……?

 

「貴女とはレベルが違うのよ…いいから質問に答えなさい」

「……」

 

 んなアホな…と、思った私は悪くない筈。

 

「…修復さ」

「……修復?」

 

 回復がどんどん始まり、ひらひらの左袖が内側からだんだんと膨らんでいく。

 神力が空になった。仕方が無い事だ。

 これで私は『妖怪 兼 神様』では無くなった訳だ……まぁ、再度集めりゃ良いんだけどさ?

 …ていうか再生中の痛みが物凄いんですけど。

 汗が眼に入りそうだ、ってイタタタ!!現在進行形で入ってきた!?

 

「……無茶な力の使い方をするわね。いつか自爆するわよ?」

「…まぁね」

 

 腕(及び眼の)痛みを声には出さずに返事をする。

 無論、風見の警戒も怠らずに。

 

 

 

 おっし!左腕復活!!

 これで両腕が使えてバランスも取れるようになったよ。

 

「で、左腕を回復したにも関わらず、妖力神力切れの貴女はどうやって私に勝つつもりなのかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……あ。

 

「…大量に冷や汗を出してる所を見ると、どうやら私に体術だけで勝とうしていたのかしら?」

 

 勝てる訳無いじゃん!!

 只でさえ回復に精神力使ってるのに、攻撃を無効化しつつ両手で風見を圧倒しろと!?

 無理無理ムリムリむりむり!!!

 

「……呆れた」

「…ハハハ……」

「……」

「……」

 

 ……うわぁ。

 うわぁーッ!恥ずかしッ!

 痛いなぁ私!!顔がマッハで赤くなってるのが分かる!!

 向こうも明らかに戦闘意欲無くなっちゃってるもん!!

 テンション駄々下がりだよ畜生!!

 

 …いや!でも戦闘回避を出来たのは成功の部類に入るんじゃないかなぁ!!

 ていうかそうでもして納得しないと私の羞恥心ががががががg

 

 

 

「……はぁ…貴女は中々面白いけど、どこか抜けちゃってるのかしらねぇ……」

「……良く言われてます…」

「言われてるのなら直しなさいよ……」

「…そんな事を言われましても」

「…天然バカ?」

「……最悪ですね、我ながら」

「そうね…やる気も無くなっちゃったし、折角だしお茶でもいかが?」

「…はぁ……ハイ?」

 

 なんで!?

 駄目だ!この人かなりの自己チューで着いて行けない!!

 

「Herbal tea でもご馳走するわ」

「は、はぁ…ありがとうございます?」

「ふふふ」

 

 

 

 あれぇ?

 さっきのどSはどこ行ったの?

 

 

 

 


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