憑依円堂列伝〜TS娘と時々未来人〜   作:花蕾

13 / 50
お気に入り350人突破ありがとうございます!


野生の力に打ち勝て!

 試合当日。予選は対戦校のどちらかのグラウンドで行うことになっているため、野生中に来ている。

 

 野生中は豊かな自然というかジャングルに囲まれていた。ほんとここ日本か……?アマゾンの奥地と言われた方がまだ信じられる。

 

 夏未の声と誰かはわからないが騒いでる声が聞こえてきた。釣られてそちらを向けば、夏未が乗ってきたリムジンに野生中メンバーが群がっていた。

 車を初めて見た、ということで興奮している。

 

「まったくこれだから田舎ものは……」

 

 夏未はそれで済ましていいのか。結構野生中メンバー好き勝手やっているぞ。

 

 

 木でできた大きな橋を渡り、ついにグラウンドへやってきた。わかっていたことだが、周りは野生中の生徒ばかりである。

 

「野生中は森で練習するうちに野生のケモノ以上の力を手に入れたらしいですよ」

 

 サッカー強くなるために野生に帰ったのか?だから、サッカー部連中だけアニマル感満載なのか。

 

 

 

 

「さあ、雷門中と野生中によるFF地区予選1回戦!実況は私、角馬桂太でお送りします」

 

 皆それぞれのポジションにつく。今回は帝国戦と同じく2-5-3。違う点を言えば、イナズマ落としのために壁山をMFに上げているところだ。

 メガネと先日入った土門はベンチスタートだ。

 

 ホイッスルが鳴り、雷門ボールで試合開始。

 いつも通りパスを繋ぎながら上がろうとするが

 

「速い!」

 

 野生中FWチーターが素早く動きパスをカットした。そのまま切り込んでくる。

 ゴール前に来たところでセンタリング。上を向けば、野生中MFのワシがいた。

 

「『コンドルダイブ』!」

 

 上空から急降下し空中のボールをヘディングでシュートする。

 

「こい!」

 

 俺がボールに合わせて位置を変えると同時に側面にいたFWのゴリラも動く。

 

「『ターザンキック』!」

 

 謎の蔦にぶら下がり勢いをつけボールにシュートする。側面から力を加えられたことで軌道が変わる。

 

「やらせるか!『真熱血パンチ』!」

 

「円堂、ナイスセーブだ!野生中の連携シュートを見事クリア!」

 

 発動のためのプロセスが少ない熱血パンチはこういうときに便利だ。ギリギリで間に合いボールが弾かれる。

 弾かれた先にいたのは風丸。疾風ダッシュで野生中メンバーを躱し、そのまま上がっていく。

 

「野生中の実力、見せてもらおうじゃねぇか!」

 

 染岡は風丸から受け取ったボールを高く蹴り上げる。それに合わせ豪炎寺が飛び上がる。

 

「高さなら負けないコケッ!」

 

 野生中キャプテンのニワトリがさらに高く飛び上がりボールを奪い取る。ニワトリからボールを再度チーターの元へ。先程同様、俊敏さを活かして上がろうとする。

 

「ここは通さないっス!『ザ・ウォール』!」

 

 中盤の壁山がボールを奪い取る。半田、マックスとボールが回る。そのまま豪炎寺へとしたいところだが、囲まれている。

 

「どうしたら……」

 

「こっちだ!」

 

 フリーであった染岡へパス。そのままシュートの姿勢に入る。

 

「空中がダメなら地上からはどうだ!『ドラゴンクラ──」

 

「『スーパーアルマジロ』!」

 

 相手DFのライオンが転がりながらタックルし染岡を吹き飛ばしシュートを阻止する。

 

「染岡!」

 

 足首を押さえながら蹲る染岡。どうやらさっきのタックルで捻ったようだ。染岡は口では大丈夫だと言うが、表情は優れない。この状態でプレイをさせるわけにはいかない。残念ながらここで交代だ。

 染岡の代わりに土門が入る。それと同時に壁山をFWに移動させる。

 

 野生中のスローインで試合再開。ボールを受け取ったサルが上がっていく。

 

「『モンキーターン』」

 

 ボールを両足で挟み込み飛び、半田をターンしながら飛び越え抜く。

 

「土門、頼んだぞ!」

 

「オーケイ!」

 

 しかし、抜いた先には既に土門が詰めていた。サルは躱そうとするが、土門が一枚上手だった。

 

「『キラースライド改』!」

 

 必殺技を使いボールを奪取。ドリブルで上がっていく。そして、ボールを高く蹴り上げた。

 

「壁山、いくぞ!」

 

「はいっス!」

 

 豪炎寺、壁山、ニワトリの三名が同時にジャンプ。やはりニワトリの跳躍力は頭ひとつ抜けている。しかし、これは()()()ではない。

 壁山が空中で姿勢を変え仰向けの状態となる。豪炎寺が壁山の腹を足場にして再度飛び上がった。

 

「コケッ!?」

 

「「『イナズマ落とし』ィィィ!!」」

 

 ニワトリさえ置き去りにした豪炎寺ははるか高くからオーバーヘッドキックする。ボールは青いイナズマとなりてゴールへ突き進んでいく。

 

「『ワイルドクロー』ッ!」

 

 野生中GKイノシシはオレンジのエネルギーで手の形をつくりはたくようにボールを掴もうとするが、青いイナズマはそれを許さない。イノシシを弾き飛ばし勢いを緩めないままゴールへと突き刺さった。

 

「ゴォォォォォル!! 豪炎寺と壁山による新たな連携シュート、イナズマ落としにより雷門一点獲得!」

 

 その後、ボールを持つたびに攻め上がったが、豪炎寺、壁山がマークされ追加得点を決めることはできなかったが、一点のリードを守り切り1対0で野生中に勝利、初戦を突破した。




リムジンにめちゃくちゃされてても困惑するだけで終わるあたり、夏未さん優しいし雷門家めちゃくちゃ金持ちなんやろうな、と思う。



最近、イナイレの時系列のこと一回まとめたらなかなかおかしな状況だった。
4月〜フットボールフロンティア
7月〜驚異の侵略者編
8月〜世界大会
ほぼ半年で全部やるんすよね、これ。まじでおかしい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。