憑依円堂列伝〜TS娘と時々未来人〜   作:花蕾

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コラボ編第一話、よろしくお願いします。それと明けましておめでとうございます、ハッピーニューイヤー!!


平行世界からの助っ人

 まず着地したのが稲妻のように空をかけた青年。

 

「雷門中所属、加賀美柊弥!」

 

 その次が炎の翼を生やしシャチのパーカーを被った男。

 

「帝国学園、伊冬塚亜門!」

 

 そして、最後に知らない制服を纏った青年が悪魔の翼のようなものをはためかせながらゆったりとフィールドに降り立った。

 

「…………習合、織部長久」

 

 少し口を閉ざした後、何かに気づき彼は自分の所属と名前を口に出す。

 

「な、なんだ!?」

 

 突如現れた三人に俺含め全員が驚きを見せる。いや、マジで知らんのだが。

 

「曾祖父ちゃん、紹介するよ!彼らが俺とキラード博士が集めてきた平行世界の助っ人たちなんだ!」

 

「へ、平行世界!?」

 

「そう!「もしも」の数だけ存在するこことは違う可能性の世界、そこで彼らは曾祖父ちゃんたちのようにサッカーをしてるんだ!」

 

 なるほどな。円堂守に憑依してるやつがいる世界だってあるんだ、俺が知らないやつがいる世界線があるのは当然のことだ。

 

「ほう、なら平行世界では俺たちとプレイしてたりするのか?」

 

「まあな」

 

 豪炎寺が問うと加賀美がそう返す。彼によると平行世界の雷門もメンバーはそう変わらないらしい。さすがにアフロディがいたりはしないそうだが。

 

「ところでさ、カノン?」

 

「うん?どうしたの、曾祖父ちゃん」

 

「あの二人からこうなんか、すごいのが漏れだしてんだが」

 

 助っ人のうちの二人、織部と亜門両者から禍々しいオーラというか殺気というかそういうので互いを牽制しているように見える。おかしいな、さっき晴天が見えるようになったはずなのにまた空が曇りそうだ。

 

「さあ……?二人は別々の世界線のはずなんだけど……?」

 

 呼んだカノンにもわからないようだ。うん、なんかこれ以上こうしておくと嫌な予感がする。

 

「そ、そういえば、三人のポジションは?」

 

「俺はFWかな」

 

「GK以外ならどこでもいける」

 

「GK」

 

 ふむ、となるとフォーメーションは豪炎寺、加賀美、カノンのスリートップになるかな。亜門にはMFに入ってもらって、と。

 

「じゃあ、キャプテンはDFですね」

 

「おいおい、いくら助っ人としてきたからと言って雷門のゴールを円堂以外に任せられるかよ」

 

「そうでヤンスよ、染岡さんの言う通りでヤンス!」

 

 紅菊の意見に染岡と栗松が反論する。そう言ってもらえるのは嬉しいが……

 

「紅菊の言う通りだ」

 

「キャプテン!?」

 

「流石にこの腕じゃあな」

 

 フィールドプレイヤーとしてはなんとかできるが、残念ながらキーパーとしては無理だ。

 

「決まりですね」

 

「ああ……すまない、任せる」

 

 織部はその提案に無言で応える。言葉による返答はしないプレイで見せる、そんな矜持、強者の風格を感じた。

 

「よし、皆、力を合わせてオーガに勝つぞ!」

 

 おう、と気合の篭った返事がグランドに響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「後半残り15分、衝撃の試合再開です!雷門は5人のメンバーチェンジに加えてフォーメーションを変えてきた、この新体制がどう影響するのでしょうか!?」

 

 全員がポジションにつく。先程言った通りの3トップに、MFに亜門と紅菊、DFにリベロとして俺が入った形となっている。

 ホイッスルが鳴り、オーガのキックオフから再開だ。エスカバとミストレが猛スピードで切り込んでくる。

 

「くるぞ!」

 

 鬼道たちがマークに動くが、オーガの速度はそれを完全に凌駕していた、ただ一人を除いては。

 

「何!?」

 

「速いが、それだけだ。もらった!」

 

 伊冬塚亜門、元の世界では『怪物』と呼ばれた傑物。彼からしてみれば、オーガのプレイは身体能力に任せたものに過ぎない。実際、バダップたちはサッカー選手ではなく軍人であるため間違った評価ではない。

 あっという間にエスカバに追いつきスライディングでボールを奪取する。そして、ドリブルとはならなかった。

 

「今は時間が惜しい。だから、これで!」

 

 勢いよくその場で蹴る。ボールはシュートと遜色ないスピードで綺麗に進んでいく。

 

「よっと!」

 

 その先にいたのは加賀美。その強烈な()()を地面を滑りつつも受け止めた。

 オーガはそのプレイの速さに追いつけていない。完全にフリーの状況だ。そのままシュートモーションへと入る。

 

「『轟一閃』!!」

 

 加賀美がボールに回転をかけると、雷を纏いながら浮き始める。それと同時に右足を大きく引く。ボールが自身に秘められた力を示すかのように放電し始め、それが最高潮に達した瞬間右足でボールを振り抜く。

 放たれたシュートにサンダユウたちが動き始める。だが、その一直線でブレないボールに追いつかない。

 

「いけ、修也!」

 

「おう!」

 

 さらにそのボールの先にいたのは豪炎寺。彼は炎を纏いながら飛び上がる。そして、炎を右足に一点に集中させ剣のようにする。それをそのままボールへとぶつけた。

 

「『マキシマムファイア』!!」

 

 雷のような推進力に加え炎の破壊力を得たシュートは地面を抉りながらゴールへと進んでいく。

 

「『真ニードルハンマー』!」

 

 ザゴメルは飛び上がり右手をボールへ突き出す。少しの間拮抗するが、徐々に押されていきついに弾かれる。

 

「ゴォォォォル!決まったぁ!雷門がついにオーガのゴールをこじ開けた!」

 

 試合再開から僅か30秒、雷門が得点を取り返した。




ようやくコラボ回。早速1点が決まるという。彼らの活躍がどうなるか、次回もお楽しみに。

そういえば、youtubeで劇場版イナズマイレブン VSダンボール戦機が無料公開されましたね。当時、劇場に見に行ったはずなのに覚えてないシーンがちょこちょこ……なんか新鮮な感じで見れました
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