東方旅人形   作:犬上高一

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ちょっと最近スランプ気味


第11話 上海と地底の館

上海はまだ地底にいた。と言うのも他の場所を見たいという彼女の欲求にすぎないのだが。

前回であった少女から貰ったキャンデーを舐めながらふよふよと飛んでいた上海。

 

直後急に体を引っ張られ視界が反転した。

 

体と言うより服を引っ張られた上海は、襟元を閉められ呼吸ができずにそのまま気を失ってしまった。

 

 

 

 

―――――――――――

 

 

「・・・・・・。」

 

一方こちらは地獄にある大きな館の一室。そこには二人の少女がいた。

一人は赤い髪に猫の耳が生えた少女で、もう一人はピンクの髪によく分からない触手?みたいなものを付けた少女である。その触手には大きな一つ目が付いている。

少女が自身の二つの目も触手についている第3の目も大きく見開いて見ている書類は、なんて事は無い唯の領収書であった。

しかしそこに書いてある金額は一般主婦が見たら卒倒しそうな額であり、しかも使い道を見たら主婦どころか家族全員が卒倒するであろう。

 

結果ピンク少女は溜め息を吐き、領収書を片付ける。その横で猫少女は紅茶を入れていた。

 

「ありがとう。」

 

差し出された紅茶を受け取ったピンク少女はお礼を言ってから紅茶を飲む。丁度その時、部屋のドアが開け放たれた。

 

「お土産持ってきました!!」

 

そう言って入って来たのは黒い羽の生えた巨乳の少女だ。そして左手には上海が握られている。

 

「・・・・・・いや、それはまずいでしょ。」

「???」

「この娘道端を飛んでた人形捕まえてきちゃったのよ。」

「(そうなん・・・あれ?普通人形は空を飛ぶもんだっけ?)」

「そうね、普通人形は空を飛ばないわね。」

 

ピンク少女は猫少女の考えを読み先に答える。これが彼女の能力であり、彼女が地獄に居る理由だ。

丁度その時上海が目を覚ました。ってかお前気絶しててもキャンデー離さなかったのかよ。

 

「・・・・・あら?」

「どうかしたんですか?」

「うにゅ?」

 

目を覚ましていた上海を見つめるピンク少女の声を不思議に思った二人。

 

「この娘の(心の)声が読めない・・・・。」

「「え?」」

 

そう言ったピンク少女は巨乳少女から上海を受け取るとその顔をジッと見つめる。

 

「・・・・・・/////」

「・・・・・・・。」

 

ジッと見つめられて照れる上海。だがピンク少女はその上海の心が読めずに困惑している。

そうこうしている間に上海はピンク少女から抜け出した。

そして、じっと見つめていたピンク少女にキャンデーを差し出したのだ。

 

・・・・・・・たぶんキャンデーが欲しいと思われたんだろ・・・。

 

しどろもどろになっているピンク少女に猫少女が声を掛ける。

 

「受け取るべきと。」

「そ、そうね。・・・」

 

普段は冷静沈着なピンク少女の狼狽えぶりに少し戸惑いながらも一般的な答えを出す。ピンク少女は普段とは違う状況に戸惑い狼狽えながらも取り合えず上海からキャンデーを受け取った。

 

「あ、ありがとう・・・。」

「しゃーんはい。」

 

ピンク少女からのお礼に嬉しそうにする上海を見て、純粋にピンク少女は思った。

 

「(かわいい・・・この娘、家で飼えないかしら?)」

 

――――でもこれ以上うちの家計に赤文字を付ける訳にもいかないし・・・。

キャンデーをぺろぺろ舐めながら頭の中で必死に予算のやりくりをする少女。

 

の脇で上海と戯れる二人。猫少女は上海の頭を撫でたり体をまさぐったりと興味津々で、巨乳少女は上海を胸に抱きしめていた。

ちょっとそこ変われ上海。

 

「ねぇ貴女。私の家に来ない?」

 

二人にいじくられていた上海にそう話しかけるピンク少女。だが、上海は暗い表情でうつむいて首を横に振った。

 

「・・・そう・・・。」

 

酷く残念そうに落ち込むピンク少女に、猫少女が慌ててフォローを入れる。

 

「で、でも。偶に遊びに来てくれるよね!?ね?」

「しゃんはい。」

 

そう言ってピンク少女の頭をなでなでする上海。小さな手ではあるが彼女は生まれて初めて頭を撫でられたような気がして、ちょっぴり嬉しかった。

 

「ねぇねぇ、私もナデナデして~」

「私も私も。」

 

ピンク少女が撫でられて嬉しそうに微笑んでいるのを見た二人も頭を突き出す。

 

「ダメよ。私も撫でて貰うんだから。」

 

上海は1日中少女達の頭を撫で続けたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ館に送りつけた請求書の金額からすれば安いものだが。

 




・・・・・・・・・・ちょっと一息入れようかしら?
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