ありふレコード ー いつかありふれていた魔王と異世界×魔法少女みたま☆マギカ 作:十二の子
1つ、樹海にたどり着いたハジメたちは、万年桜のウワサに案内されたが、大迷宮の挑戦条件を満たしていなかった!
2つ、万年桜のウワサは、強くなりたいと願うハウリア族にハジメたちをあっせんした!
そして3つ、未来視の固有魔法を持つシア・ハウリアがハジメたちの仲間に加わり、ハウリアたちも戦闘民族に変貌を遂げた!
―*―
もう!
最近、変な奴らばかり!
だいたい、魔法少女って何なのさ!?
なんか渓谷でも迷宮でも魔力減ってないし!
最初のマギウスとか言う3人組は頭おかしいし!
迷宮は落書き禁止だって知らないなんて!
気づいたら傘で空飛んでるからトラップが手動じゃないと動いてくれないし!しかも鏡の中に逃げて回避するし!最後の試練に出てきたケモ耳っぽい子にいたってはいつからいたの!?ってか勝手に解放者詐称すんな!
次の4人は常識だけはわきまえてたけど…
なんでミレディちゃんのゴーレムが秒殺されてたの!?
あの灰色だか黒だかの子わけわからなさすぎる!
黄色の子も、正面からバンバン魔法ぶっ放してるし!トラップも壁も、回避する物であって打ち砕いて進む物じゃないよ!?ってかどいつもこいつも手数多すぎ!用意したゴーレムより武器の数のほうが倍以上はオーバーキルだよ!
はあ…
…また、魔法少女じゃないよね?
…少年1少女6。なんだハーレムか。
扉は…あっ漏らした。ププッ。
さーて。
ミレディちゃんの憂さ晴らしに付き合ってね♪
いつまで耐えられるかな♪
あっ、さっそく逃げ惑ってやんの。プークスクス!
―*―
何?あの身のこなし。身体強化だけじゃなくて、昇華魔法なみのなんか使ってなぁい?
あと、一番姉オーラ出てた子…あの、サソリはあくまで添い寝のために用意したのであって、食べるためではないよ…?
それでも、あの魔法少女とか言うむちゃくちゃ集団じゃないからには、大玉転がしはどうにもならないよね?
…あっ一人逃げ遅れた。ドジってやんの。
さてさて文字出すか。
〈あっまさか誰か死んじゃった?ペランペランにされちゃった?
まぬけー!プギャー!〉
…なんで、髪飾りに魔石くっつけてんのかな?さては弔い?
こんなところで引っかかるくらいなら最初っから大迷宮に来ちゃダメだよー☆
えっ、なんで、生き返って…
まさか、あの子の魂魄は、本体は、あの石!?
そう言えば、魔力の量がちょっと多め…あの子も魔法少女?攻撃してないから見逃してたけど、バフ役!?
じゃあ…そう言えば、今までの魔法少女も全員、宝石を…
ミレディちゃんがゴーレムになったように、なんか、目的が?
悪いことなら、止めなきゃだけど…
って、あの動き、もしかしなくてもミレディちゃんを探知してる?
仕方ない…ぐいーっとな…って結局手動操作!
とっとと出口に帰れ!
―*―
ふぅー…
スタート地点に戻すこと5回!
そのたびにこっちの方向目ざとく見つけてくる!
致死性のトラップを仕掛けること41回!
そのたびに力技で突っかかってくる!
イヤガラセしてみること256回!
なぜかウサ耳ちゃんにばかりあたってる!
壁の言葉を書き換えてみること109回!
もはや失笑しかしてくれない!
ミレディちゃん、もう、疲れたよ…
やっと、最後の試練ができることに、喜びを感じてる…
ちゃんとミレディちゃんに勝ってね?また頭脳戦は本当にイヤだから。
さあ、ゴーレムと隕石大放出ーもう、アリナとか言うキチガイの絵の具落とすの大変だったんだから!
おっと、まるで未来が見えているかのように避けるねぇ…
じゃあ、いよいよ行きますか。
「やほ~、はじめまして~、みんな大好きミレディ・ライセンだよぉ~」
「「「「「は?」」」」」「グルル…」「あらぁ…」
あれっ受けが悪い。おっかしいなぁ。
―*―
「そこの6人が神代魔法を求める理由はわかった。
で、私は聞きたい。
どうして、魔法少女たちは神代魔法をこぞって求める?
どうして、石になってまで、力を得たがる?」
「あらぁ~。
…私がもし答えとして『世界を滅ぼすため』と言ったら?」
「腐っても解放者。ミレディちゃんは最後の一体まであなたたちと戦うよ。」
「…そう。
冗談よぉ。『今は』そんなことは考えてもいない。
『昔は』1つの町を滅ぼすためなら自分の魂を石にされても良かった。
いろんな女の子がいて、キュゥべえといろんな契約をした。
世界を救うため石になった子。
ともだちを救うため永遠に戦い続ける子。
石にされると知らずに、妹の病気を治すために戦いの運命を呑む子。
運命にあらがう力を求める子たちも、彼女たちに巻き込まれる私たちも。
そういうことよぉ~?」
「なるほど。
キュゥべえ?そっちの神様もクソエヒトと同じくらいクソだねぇ。」
「神様じゃないけどね。」
「自由な意思の下に、か。
祝福するよ。それっ!」
―*―
調整屋さん、足手まといねぇ~。
先生なら戦えたのかもだけど。
…私は、誰かを救っていい願いはしてないものねぇ。
「みたまっち、ソウルジェム真っ黒!?いやストレスだったのわかるけど、魔石、ほら!」
結構、ミレディちゃんのおふざけが効いてたみたいねぇ…
「全員避けてぇ! 降ってきます!」
ちょっと、浄化の時間くらいちょうだい!
待って待って!
このままだと魔女に!
ああ…心が…
石、避けられな…
ゴスン!
―*―
ゴーレム騎士の群れが一掃された直後に天井から降り注ぐ巨石。
ハジメは瞬光と限界突破で、香織は縛光鎖による石から石への飛び移りで、雫は刀での斬り捨てで、優花とユエはなんとか壁沿いのスペースにヤモリのごとく張り付き、シアは未来視を使った回避で逃げおおせた。
しかし、一人だけ。
八雲みたまは、積み重なる石の下に見えなくなってしまっていた。
「う~ん、平気だと思ったんだけど無理だったかなぁ~。
でもここで終わるような魔法少女じゃないはずし、こんな所でてこずっていたらあのクソ野郎共にもキチガイちゃんにも勝てないし絶対に帰れないしねぇ~
…なに?なんか臭くない?
さては誰かビビッてオナラした?つまみ出すよぉ?」
「俺じゃねえ」「私じゃない」「失礼ね」「そんなわけないでしょ」「シア?」「違いますっぅ!」
「じゃあ…」
恐る恐る、ミレディが巨石にかけていた重力を解いた瞬間。
1つ数トンはある石が、数十個、グラグラと揺れた。
「は、な…?」
白い、巨大なユリのようなモノが、岩をどかして一輪。
そして、なおもそれはそびえ、その下に、黒い服が現れる。
「に、逃げろ、ヤバいぞ。」「う、うん…」
「なんて魔力…
ちょっちょっちょ、ミレディちゃん逃げられないって!」
巨大なゴーレムに宿るミレディは、壁際へ退避するハジメたちに文句を言った。しかしどうしようもなく、今やゴーレムの2倍はあるその人形が、ゴーレムを睥睨する。
巨大な制服に、細い両腕、そして、頭はねじれた花。
足元には、みたまの身体、吊られた左腕が覗く。
「見 た こ と を 反 省 な さ い」
細い両腕から伸びる白いベールの先が、足元の巨石を撫でたーとたん、岩が紫に溶解していく。
メメントモリのドッペルーその姿は、花弁。すべての生きとし生けるものに訪れる最期を、覆い隠し、死へすべてをいざない、魔法の力を朽ち果てさせる。
自分の環境を呪うその穢れの力は、あまりに恐ろしいもので、防御など意味をなさず、一切は腐るのみ。
「死と滅びの概念魔法…
そっか、キミたち魔法少女なら、もしかし、た、ら…」
ミレディゴーレムもまた、万物に等しく訪れるそれから、逃れることはできなかったー
―*―
「なーんちって♪
やっほー、さっきぶり! ミレディちゃんだよ!」
「は?」「ん?ん?」「あら?」「えっ」「…ん!?」「ふえ!?」
「…これはこう答えるべきかしらぁ。
やっほー、さっきぶりよぉ~。みたまお姉さんよぉ♪」
「あれぇ? あれぇ?しぶとい!?」
「それはこっちのセリフよぉ。天に召されるかのような光が見えたわぁ?」
「ああ…もしかして消えちゃうと思った?ざんね~ん!ミレディちゃんはそう簡単には消えないよ☆」
「あらぁ~
ところでみたまお姉さんね?
ドッペルを出すと魂の穢れが無くなってスッキリするって本当なんだって知ってビックリしてるのよぉ~」
「え?
あ、もしかして、やり過ぎた?
テヘ、ペロ☆」
「捕まえた♪
シア、あげる。ついでに調整のサービスよぉ♪」
「これで全力で殴れる…1週間分の恨みですぅ!」
「ま、待って!ちょっと待って!このボディは貧弱なのぉ!これ壊れたら本気でマズイからぁ!落ち着いてぇ!謝るからぁ!
ミレディちゃんもう魔法少女はこりごりだよぉ!」
ドッペルで最終試練強行突破はセコいかなと思った次第。
マギウス:万年桜呼び出してウワサ結界化→ねむのウワサを呼び出すワザ「創造の子供たち」で圧殺。
見滝原組:時間停止&APDS弾でゴーレム軍団制圧、ミレディゴーレムをマミの正面へ位置取り→ティロ・フィナーレ。
なお原作ではハジメをそれなりに追い詰めた隕石落としですが、調整でST数倍なのであまり問題にならない模様。