ありふレコード ー いつかありふれていた魔王と異世界×魔法少女みたま☆マギカ 作:十二の子
しかし、このレコードの「神浜市」が魔法少女のいない異世界トータスとウワサの結界でつながり、神にも等しい私でも干渉できない世界になってしまったの。その原因は私と同じく運命と戦おうとしたマギウスの少女たち、そして邪神エヒトの干渉、さらにはほむらちゃんと私の因果が複雑に絡み合った結果だった。
そして、そんな世界でマギウスの少女たちは…
介入できない私が、せめて解説だけでも役に立てたら、それはとっても嬉しいなって。
―*―
「聞いたかい、灯花。」
「聞いたよ、羽根の魔法少女たちが、調整屋が勇者一行と共に渓谷を出るのを確認したって。」
「勇者じゃないと万年桜のウワサが言っていたけどね。本当の勇者は期待外れに終わったようだ。」
「ちょっと計算が狂ったにゃー。エヒトの分解能が低かったのかにゃ?」
「まあその代わりになる人材がいるのだから計画に狂いはないよ。
いくつか想定外の因子も混ざってしまったみたいだけど。」
「そういうイレギュラーくらいはエヒトが何とかしてくれると助かるんだけどにゃー。」
「とりあえず、見滝原からの魔法少女たちは、僕らの手駒で何とかしよう。」
「でも、調整屋や迷宮勇者も巻き込まれないかにゃー?」
「報告を聞く限り、奈落に落ちたパーティーの代表は厳しい体験の中で共感性を失ったと考えられるよ。
だから、彼らに関係のない者を襲わせれば、見滝原の正義感強い連中だけが引き寄せられる。」
「残念だけどイヴの餌になってもらうことになるのかにゃ。
アリナはアリナで帰って来ようとする気配もないし…」
「無駄な騒ぎだけは起こさないでほしいけどね。
っと、アレじゃないかな?」
「そだね。
清水幸利君?」
「な、なんだお前ら!まさか、俺を連れ戻しに…え、子供?」
「はじめまして。僕は魔法少女、柊ねむだよ。」
「わたくしは魔法少女、ねむと同じ『解放者』組織マギウス、里見灯花だよー。」
「八雲さんと同じ…?
それで、魔法少女が、な、何しに来たんだ?」
「好戦的だね。でも僕らは別に、君が闇魔法で魔物を洗脳しようとしていることをとがめに来たんじゃない。
そんな教条主義的なのは教会だけで充分だ。」
「そ、だからテストステロン減らしていこー!
じゃあ灯花ちゃんから問題!
どーしてわたくしたちマギウスは、召喚勇者本隊からも畑山先生護衛隊からも離れて魔物の洗脳なんかしているあなたに、声をかけに来たでしょーか?」
「な、なんでだ?
やっぱり、俺になんか用があって…
…まさか俺の才能に気づいて!?」
「だいせいかーい!
とゆーわけで清水幸利君?
わたくしと契約して、魔人族の勇者にならない?」
「ま、魔人族…?いやでもだって…」
「勇者としての、特別待遇を約束するよ。
例えば、特別に、試作段階のウワサをあげよう。これで洗脳が楽になるはずだよ。」
「わ、わかった…何をすればいい?」
「わたくしたちにとってイレギュラーな魔法少女を排除しなくちゃいけないの。だから、あなたにはその4人を誘引してもらいまーす!」
―*―
ーアラもう聞いた?誰から聞いた?
フラワースピーカーのそのウワサ
受信と発信が一体になったチョーコーセーノーなスゴイやつ!
してほしいコトも襲ってほしいアイツの名前もなんでも喋ってみてごらん!
みんなの本能にビビンッと響く、素敵なフィールに変換してくれて、
意のままに操れるようにしてくれるって、魔物たちの間ではもっぱらのウワサ
イノママヨー!ー
ーアラもう聞いた?誰から聞いた?
受信ペンダントのそのウワサ
自身がないとき、怖いとき、疲れたとき
何も考えたくないとき、悲しいとき、ただ寝たいとき
そんなときは、これヒトツ!
付けたら心も頭のパーッとマッシロ
どんな感情もなくなっちゃう
だけど使うときは気をつけて!
スピーカーの持ち主に言われたことはなんでも聞いちゃう受信機になっちゃうって
ペンダントの持ち主の間ではもっぱらのウワサ
ナンデモイッテー!ー