ありふレコード ー いつかありふれていた魔王と異世界×魔法少女みたま☆マギカ   作:十二の子

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 このレコードによれば、群馬県見滝原市で、普通の中学生鹿目まどか…私には、最低最悪の魔女にして世界の救済者、クリームヒルトとなる未来が待っていた。それを何度でも阻止して私を救おうとしてくれるほむらちゃん。

 ただ、このレコードは、魔法少女のいない世界とつながってしまった。私も介入できない中で、世界を託された少年少女を、マギウスなる魔法少女組織が操ろうとしている。とりわけアリナ・グレイによって、運命は捻じ曲げられていくの。

 …私だって、あの時ほむらちゃんと約束してキュゥべえに願ったなりに、この世界の魔法少女たちを助けたい。だけど…

 …ごめんなさい…。私、弱い子で…ごめんなさい。


幕間5 「アリナのアートタイムを邪魔するとか、勇者だかなんだか知らないけど、ありえないワケ」

―*―

 

 その日。

 

 数日ぶりにオルクス迷宮から出てきたのは、勇者本隊ー天乃河光輝、坂上龍太郎、谷口鈴、中村恵理のパーティー、檜山大輔ら小悪党組、そして永山重吾らのパーティーだった。

 

 すでに一行は、オルクス迷宮を80層以上まで攻略し、明日には90層を攻略するつもりでいる。メルドら騎士隊はついてこられずところどころにある転移陣の番に回った。唯一、魔法少女アリナ・グレイだけは、今も実力を見せ切っていないで、先陣を切るかと思えばフラフラと天乃河たちから離れて魔物の血で壁画を描いていたりする。

 

 もちろん、補給は潤沢で出てくる必要があったわけではない。ただ、まったく日の光を浴びていない上にアリナの狂気のこもった絵を見続けて誰もが気がめいってきていたので、アリナから離れたかったのだ。

 

 「なあ光輝、後10層で、誰もたどり着いたことない迷宮の最深部じゃねえか?」

 

 「快挙だね!」

 

 「そうだな龍太郎、鈴。

 

 俺たちは絶対に、そこへたどり着いて、香織と雫を助けて見せる!」

 

 「その意気だぜ光輝!」

 

 「うんうん。

 

 ってエリリン、どうかしたの?顔が暗いよ?」

 

 「あ、うん、ちょっと疲れてるのかも…」

 

 「おっ、光輝!」

 

 「どうした檜山?」

 

 「ちょうどなんか縁起良さそうな水の話してるぜ!景気づけに買っていこう!」

 

 「縁起がよさそうな水?」

 

 その時、天乃河の隣を、美しい女性が通りがかった。

 

 思わず天乃河が振り返ったその時、女性が呟く。

 

 ーアラもう聞いた? 誰から聞いた?

 

 フクロウ幸運水のそのウワサ

 

 ミンナお疲れ、カラカラ喉が渇いたときに、突如現る給水所!

 

 タダで売ってる美味なる聖水、ひとたび飲めばたちまち幸せ! 鬱憤、苛立ちに疲労もコレいっぽん!ー

 

 「ちょうどいいな。給水所ってどこだ?」

 

 「あ、アレじゃない?」

 

 「どこ?鈴と視線の高さが違うからわかんないんだけど。」

 

 「エリリンひっどーい!あそこだよ、ほら、ひげのおじさんと、きれーな女の子!」

 

 「ああ、あれか。」

 

 「光輝、ちょっともらって来ようぜ!」

 

 「檜山、一人一本だぞ!」

 

 「おう!」

 

 檜山が走っていき、やがて、急須を抱えて戻ってくる。各々が道のわきに座り、急須から自分の水筒のコップにいれて飲んだ。

 

 「プハーッ!生き返る!」「すごい、力が溢れて来るよ!」「確かに、なんかいいことありそうだな。」「そうだね。明日も頑張れそう。」

 

 その騒ぎのせいで、通りすがりの美女の呟きの後半を、彼らは聞きそびれた。

 

 ーだけどそれは要注意!不幸みんなに配るため、ミザリーオウルが作った幻ダ!

 

 しかもアフターケアは万全、ミザリーオウルが曇らぬ笑顔で、

 

 不幸までの時間を教えてくれるって、戦いに疲れた人々の間ではもっぱらのウワサ!

 

 チョーメイワク!!ー

 

―*―

 

 フールにもほどがあるヨネ。

 

 「なんか今日は魔物が少ないな。そう思わないかみんな。」

 

 「バッカ光輝、そりゃあの水のおかげだよ。」

 

 「龍太郎にバカ呼ばわりされるのはさすがの俺も我慢ならないぞ。」

 

 「でも、本当にご利益あったんだよ!」

 

 …まさか、本当にフクロウ幸運水を飲むとは思わなかったワケ。

 

 まあ、たどり着けるワケないから、せいぜいおもちゃになるといいヨネ。

 

 ー「ピーヒョロ姉妹、聞こえる?」ー

 

 ー「聞こえるでございます。」「それとその呼び方止めてほしいよね。ねー。」「ねー。」ー

 

 ー「そっちに勇者たちが来てるワケ。」ー

 

 ー「本物でございますか?」ー

 

 ー「意気地なしのほうだから、ちょっと、絶望を見せてやりたいワケ。」ー

 

 ー「いくらマギウスと言えど、付き合っていられないでございます。」「忙しいんだよ。ねー。」「ねー。」ー

 

 ー「ホワイ?なんかあったワケ?

 

 作戦がうまく行けば、この勇者からネガティブを大量に集められるワケ。ステータスが一般人とは比べ物にならないから、そのぶん桁違いのダーティーハートが集まって、イヴがよりビューティフルな魔女に育つヨネ。」ー

 

 ー「神浜から、地下水道に侵入した者がいるでございます。」「このままだとウワサが消されちゃうんだよ。とりあえず深月フェリシアをこちらに雇いこんでみたけど…」ー

 

 ー「じゃあ仕方ないカラ、こっちの羽根に動いてもらうワケ。

 

 勇者に絶望を見せるまで、入らせちゃダメだカラ。」ー

 

 ー「了解でございます。」「ねー。」「ねー。」ー

 

―*―

 

 何も、幸運水のウワサに、同時に3人の魔法少女が引っかかることもないと思うのでございます。

 

 「月夜ちゃん、環いろはと七海やちよと由比鶴乃が強すぎるよ!ウチらも行こう!」

 

 「月咲ちゃん、そうだね。私たちの出番だね!

 

 残りの羽根たちも付いてくるでございます!

 

 何としても、トータスにあるウワサ本体に、環いろはを近づけさせてはならないでございます!」

 

―*―

 

 ヒラヒラ。

 

 落ちてきた何枚かの紙切れを見て、天乃河たちは首をかしげた。

 

 「『1』?」

 

 「そう言えば、ベッドに落ちてたよね。『17』から『8』までずらって。鈴のいたずら?」

 

 「なわけないって!鈴のところにも落ちてたし!」

 

 「おい、光輝!」

 

 「遠藤…

 

 …あれ?遠藤どこだ?」

 

 「ここだよ!目の前だよ!」

 

 遠藤浩介ーそれは、3回に2回は自動ドアが反応しない男。

 

 「あっ悪い。

 

 なんだ?」

 

 「あのさ、俺、ちょっと気になって、落ちてくる紙全部拾ってたんだよ。」

 

 「あれ?そんなこと聞いてないぞ?」

 

 「俺、落ちてくるたびに言ったぞ!

 

 それはともかく、幸運水を飲んでから、1時間ごとに23から落ちてきて、そのたびに数字が減ってるんだよ。」

 

 「カウントダウン?どういうことだ?」

 

 永山が手を挙げる。

 

 「光輝、アレは幸せを配ってるんだろ。

 

 だったら、24時間でその幸せが切れて…」

 

 「残念だけど、もう、期限切れみたいだねえ。」

 

 向こうから響いてきた声。

 

 誰もが凝視する先には、黒いフードとマントを着て目元を隠し、しかし尖った耳と燃えるような赤い髪は隠しきれていない妙齢の女。

 

 「魔人族…」

 

 誰かの発した呟きに、魔人族の女は薄らと冷たい笑みを浮かべた。

 

 「勇者はあんたでいいんだよね? そこのアホみたいにキラキラした鎧着ているあんたで。」

 

 「そ。それがどうしたワケ?

 

 こっちのキラキラ勇者君に用があるならとっとと済ます。長話は嫌いなんだよネ。」

 

 アリナを見て、女魔人はわずかにうなずいた。

 

 「…なぜ魔人族がこんな所にいる!」

 

 天乃河が剣を向け問い詰める。

 

 「…見るからに無理そうだけど、早くしなきゃだし仕方ないか…

 

 一応聞いておく。勇者くん、あたしらの側に来ないかい?」

 

 「な、なに? 来ないかって…どう言う意味だ!」

 

 「呑み込みが悪いね。そのまんまの意味だよ。勇者君を勧誘してんの。あたしら魔人族側に来ないかって。」

 

 「断る!人間族を…仲間達を…王国の人達を…裏切れなんて、よくもそんなことが言えたな!やはり、お前達魔人族は聞いていた通り邪悪な存在だ!わざわざ俺を勧誘しに来たようだが、一人でやって来るなんて愚かだったな! 多勢に無勢だ。投降しろ!」

 

 「あはっ、これでバトルタイムは確定なワケ。」

 

 光輝の発言、そして、アリナのつぶやき。龍太郎たちが、戦いの覚悟を決めて武器を構えなおす。

 

 「一応、お仲間も一緒でいいって上からは言われてるけど?それでも?」

 

 「答えは同じだ!何度言われても、裏切るつもりなんて一切ない!」

 

 「そ。

 

 まあ上からは最低限ここを通さないだけでいいって言われてるんだけど…勧誘に失敗したってことはあたしたちの脅威ってことだからね。

 

 あんたの勧誘は最優先事項でもマギウスからの命令でもないし、殺されないなんて甘いことは考えないことだね。

 

 ルトス、ハベル、エンキ。餌の時間だよ!」

 

 その号令とともに、突如、光輝達の左右の空間が揺らいだかと思うと、目に映らぬ速度で何かが接近し、気付いた時には永山と恵理が突き飛ばされていた。

 

 カンで後ろに結界をはった鈴だったが、何物かの突進で結界が揺らぎ、鈴も反動で突き飛ばされる。

 

 「時間が時間だし、出し惜しみなしで行かせてもらおうかね。」

 

 魔人族の後ろから、十頭を超える魔物が、姿を現した。

 

 生徒たちの額に、冷や汗が噴き出る。

 

 後ろを、腰に紫のタライを付けたカラフルなフクロウが、飛んでいったー

 

―*―

 

 なるほど、異世界に隠してある、魔女とは似て非なる存在「ウワサ」ね…

 

 …このままマギウスとやらの味方をしていても、カウントダウンが0になったときに訪れる不幸を失くしてもらえると約束してもらえたわけじゃない。それより、ウワサの餌にされちまう可能性のほうが高そーだな。

 

 裏切るか。

 

 「ちょ、ちょっとそこの羽根!?何してるでございます!?」

 

 「わりい、ちょっと落とし物!」

 

 「早く戻るんだよー!そっちはトータスにつながってるから行っちゃダメだからねー!」

 

 「わかった!」

 

 よし、なるほど、こっちか。

 

 マミが最近いないのも、くたばったんじゃなくて、もしかして、トータスとやらから戻れなくなったのか?

 

 にしても奇々怪々な結界だな。

 

 …なるほど、ちょっと雰囲気が変わってきた。下水道って言うより、鍾乳洞だな。

 

 ん?こっちにも、魔法少女の魔力?

 

 間違えられると面倒だからこの服はしまっとくか。

 

 「おい、何してんだこんなところで?」

 

 「は?お前も魔人族か?」

 

 魔人族?このキラキラしたやつ、何言ってんだ?

 

 「あたしは人間だよ。

 

 佐倉杏子、魔法少女さ。」

 

 なんだ?透明化の魔法でも持ってるのかこの使い魔?後、奥にいる緑の魔法少女、何もしてねえな…

 

 「す、すげえ…一瞬で」

 

 「あたしのキメラを、切り裂いた?」

 

 「キメラ?

 

 とりあえず、見た感じ、『マギウスの羽根』とやらの服着てるし、お前が敵か?」

 

 「みたいだねえ。とっとと死にな!」

 

 「ごめんだね。

 

 おい、そこのキラキラ!逃げ道を作ったらどうなんだ?」

 

 「あ、ああ…佐倉さん、礼を言う!」

 

 なんだアイツ。歯まで光っていやがる。

 

 「さーて魔人族さんとやら?

 

 『盟神探湯』!」

 

 「ぐああっ!」

 

 「よし、今の隙にとんずらだ!」

 

―*―

 

 佐倉杏子と合流した天乃河たちは、「土術師」野村健太郎の魔法で作った土壁で身を隠して身体を休めながら、お互いの情報を交換した。

 

 フクロウ幸運水の正体はウワサという怪物の幻影で、24時間が過ぎる前に本体を倒さなければとてつもない不幸に襲われること。

 

 マギウスの羽根を名乗る魔法少女たちが神浜地下水道の奥のウワサ本体を守っていること。また、女魔人族もマギウスという秘密結社の手下らしく、ウワサがいる方向を守っていること。

 

 そしてまた、「勇者」天乃河らを遮る魔人族は、トータスにおいて人間族の敵であり、また、魔法少女と似ている点としては魔力を自由自在に扱えることが上げられること。

 

 「つまり、あたしらがすることは、あの女をぶっつぶしてウワサを倒すってことだ。」

 

 「そうか…

 

 なら、俺に任せてくれ。

 

 『神威』を正面から打ち込めば、いけるはずだ。」

 

 「ふーん。

 

 任せたよ、『勇者様』。」

 

 杏子は、鼻で笑うようなアクセントで応えた。

 

 その時。

 

 壁越しに、何かをひっかく音と荒い鼻息が聞こえた。

 

 誰も、緊張に体は強張り嫌な汗が吹き出る。

 

 ー「アリナだっけ?ヤバくないか?」ー

 

 ー「とってもバッドなタイミングかもネ。」ー

 

 しばらく、外を彷徨いていた魔物だが、やがて徐々に気配が遠ざかっていった。そして、再び静寂が戻った。

 

 杏子が、槍を手に立ち上がり、構える。やっと緊張から脱しようとしていた生徒たちが、固まる。

 

 ルゥガァアアアアア!!!

 

 凄まじい咆哮と共に隠し部屋と外を隔てる壁が粉微塵に粉砕された。杏子がとっさに槍を回転させて破片を弾き飛ばす。

 

 「戦闘態勢!」

 

 「ちくしょう!なんで見つかったんだ!」

 

 「遠藤、早く地上へ!この数、ヒーロー君には太刀打ちできるワケないカラ!」

 

 姿を消させまいと天乃河の聖剣がキメラに斬りかかる脇を、気配を限界まで消した遠藤が走り抜けていった。

 

―*―

 

 やっぱり、腐ってるけど勇者、ヒーローなワケ。

 

 さすが、魔人族を追い詰められるなんて、正直まったく思わなかったヨネ。

 

 でも、しょせんそれだけの器。

 

 アナタにないのは戦う覚悟。

 

 今まで魔人族もヒトだって忘れてたなんて、お話にならないヨネ。

 

 「ヒーロー君、とどめを刺せないワケ?」

 

 「だって、だって、この人だって、家族がいて、恋人がいて、生きてるんだぞ!

 

 くそっ!」

 

 「現状に不満を述べても現状は変わらない。気づかなかったではすまされないヨネ、戦争とは殺人なんだカラ。

 

 仕方ない、アリナだって進んで人を殺したいとは思わないケド、反撃されて誰かが殺されるよりはマシなワケ。」

 

 「ま、待てアリナ!

 

 この人だって、話し合えばわかるはずだ!降伏してもらって」「やだね。人間族に情けなんかかけられるものかい。マギウス、魔人族、ミハイルのためならあたしはここで死んで満足だよ。」

 

 この魔人、自分の役割をよくわかってる絵筆なワケ。スバラシイヨネ。

 

 「なあ、勇者。

 

 こいつもこう言ってるんだ。あたしは、ここで始末をつけたほうがいいと思うぞ。

 

 ってかな、ホントは、あたし、そういう甘ったれたやつが一番嫌いなんだよ。だいたいそういう魔法少女から死んでいくしな。

 

 これが戦いだって、ちゃんとわかってるのか?」

 

 「…アリナだって辛いケド、アナタたちのためでもあるワケ。

 

 この魔人族は、投降してくれない以上、殺さないと、アリナやヒーロー君たちにまた牙をむくかもしれないヨネ。だとしたら、ここで殺すしかないワケ。」

 

 「そんな、そんなはずはない!」

 

 「でも実際、そうなワケ。

 

 これは戦争だカラ、アリナたちは死体の山を見ることになる。

 

 デモ、アナタたちが誰もやらないカラ、仕方なくアリナが引き受けざるを得ないワケ。感謝してヨネ?」

 

 これだけ言えば、ヒーロー君の心に消えない傷を作れるヨネ。その心の痛みは、ミザリーオウルが今もせっせとくみ出して「ミザリーリュトンのウワサ」の肥やしになり、そしてアリナの魔女の餌になるワケ。

 

 だからもっと、自分が殺さなくちゃいけないことに、自分が殺せないことに、自分が殺させていることに、絶望してヨネ?

 

 「アリナだって、こんなことしたくないワケ…」

 

 「っ!

 

 悪いけど、形勢逆転さね!」

 

 「ワッ!」

 

 ど、どうしたワケ!?死ぬのがイヤになった?

 

 ー「アリナさん、作戦変更でございます!深月フェリシアが裏切りました!」「ウチらやられちゃった!今、そっちにウワサを倒しに七海やちよたちが向かってる!」ー

 

 ー「アンダースタンド。

 

 じゃあ、魔人族は?」ー

 

 ー「通信のイヤリングで指示を出したでございます!」「勇者君たちが七海やちよたちと合流して手を結んだら面倒だから、ここで倒してもらって!」ー

 

 ー「わかったワケ。

 

 適当に負けて、適当に途中でエスケープさせてもらうワケ。それに、短時間で実に多くの穢れをくれたヨネ。」ー

 

 でも、せっかくのアリナのアートタイムを邪魔するのは、さすがに許せないワケ。

 

 「て、手間取ってるうちに反撃するとはなかなかやるワケ…

 

 誰か、手当を…」

 

 「おい、何ぼさっとしてんだ勇者!

 

 あたし魔物戦とか初めてなんだから、相手できるわけないだろ!

 

 落ち込んでないでとっととあの魔人族をどうにかしろ!アンタの責任だぞ!アンタがさっさと斬れば!」

 

 よく踊ってくれる魔法少女で良かったワケ、佐倉杏子。

 

 「あ、ああ…くそ、くそっ!」

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