ありふレコード ー いつかありふれていた魔王と異世界×魔法少女みたま☆マギカ 作:十二の子
1つ、先に氷雪洞窟大迷宮に挑戦していた天乃河光輝たちは、無事、虚像の誘惑に打ち克った!
2つ、ある魔法少女の霊の加護を受けている光輝たちを、ホーリーマミが襲撃!光輝が自爆特攻しようとした佐倉杏子を救い、マミからトータス聖女のウワサを引きはがした!
そして3つ、後からやってきたハジメたちによりウワサは倒され、ハジメたち、ほむらたち、光輝たちは変成魔法をゲット!ついに概念魔法にたどり着いたモノが…!
―*―
ノイントと名乗る「神の使徒」は、白い翼をはためかせ、トータス各地に出現した。
王都では、愛子先生や残りのクラスメイトの前へ。
王宮では、リリアーナ姫の前へ。
エリセンでは、ミュウやミュウのシングルマザーであるレミアの前へ。
「「「マギウス、そして我が主エヒト様がお呼びです。」」」
―*―
一夜明け。
パレス・フェントホープ正門は、さすが魔王城、まったくびくともしなかった。そのため魔法少女連合は、増援が来るまで休憩しつつ黒羽根の魔法少女・魔人族と対峙し続けていた。
そこへ、巴マミが空間魔法で現れた。まどか、ほむら、さやか、そして杏子も、変成魔法を手に入れて概念魔法の境地に達したが概念魔法の何ぞやかを理解するのは後回しにしてマミを頼りに転移してきたのだ。
「みんな、どいて。ウワサが出てくるから!
ぶち抜くわよ!
ティロ・フィナーーーレ!!!」
轟音とともに、魔王城正門は巨大列車砲によって粉みじんにされ。
ーアラもう聞いた?誰から聞いた?
女王グマのそのウワサ
お城の中にドドンと聳える巨大な樹木の正体は、クマたちみんなの大切なママ!
もしもママを傷付けちゃったら、クマたちみんなが暴れだし、
子どもを傷付けちゃったら、ママの母性が爆発しちゃってモータイヘン!
マギウスが作った最凶の社会性ウワサだって羽根たちの間ではもっぱらのうわさ
ハヤクニゲテー!
クマの人形をたくさん逆さに実らせた大樹が現出し、魔法少女たちを結界の中に取り込んだ。
「アレを倒すのよ!そうすれば、フェントホープは無防備になる!後はマギウスまで一直線よ!」
―*―
いろは、さな、みふゆは、時に隠れながらも、魔王城を駆け、その中枢部を目指した。
「早くしなければ、いろはさんのソウルジェムをイヴの餌にされてしまえば、取り返しがつきません!」
そして、中枢の、大広間へ。
なぜか、大広間の両側は、鉄格子でできた籠のような牢屋が並んでいた。
そこへ、転移ゲートが開いて、たくさんの人ー愛子先生、クラスメートたち、リリアーナ、ミュウとレミアーが、数名のノイントに縛られて連れてこられた。
「み、みふゆさん…?」
「そ、そんな…複数、いただなんて…」
―*―
ーアラもう聞いた?誰から聞いた?
兵隊グマのそのウワサ
もしもお城を傷付けちゃったら、ゴメンナサイじゃ済まされない!
プンプン怒った兵隊グマが、工具を両手にオッテクル!?
熱意とパワーはダレにも負けないケレド、若くて固い未熟な実ダカラ
空回りしてスゴイ竜巻を起こしちゃうって、羽根たちの間ではもっぱらのウワサ
トンデッチャウー!ー
女王グマのウワサの結界の中では、実って落ちてくる、両手に工具が生え足は木の根っこという「兵隊グマのウワサ」が、魔法少女たちを攻撃するために回転して竜巻となり突進していた。
手が付けられない突進力の兵隊グマをかわしながら、本体である女王グマを倒さなければならない。
竜巻がいくつも横切っていき魔法少女たちを吹っ飛ばしていく中、それでも彼女たちは攻撃を続け。
そしてついに、ついに女王グマのウワサは崩れ去った。
結界が消滅し、魔王城のエントランスがあらわになる。
ズラリ数百人並ぶ魔法少女や魔人族の黒羽根、十数人の魔法少女の白羽根、そして天音姉妹。
はあはあと肩で息をついていた魔法少女連合は、絶望すら表情に表した。しかしそれも、暁美ほむらの盾が開くまでのこと。
3台並ぶ、BGM-109トマホーク巡航ミサイル。
誰もが絶句する中で、ほむらは、今まで何度だってしてきたように、ミサイルの発射レバーを引いた。
正規空母ワスプすら撃沈し得るそれを前に、さすがにヤバいと直感し、奥に控えていたフリードが空間魔法を使った。
人っ子一人いなくなり、爆煙もあっという間に晴れていく。
「行け、七海!」
十七夜をはじめとする魔法少女たちにエールを送られ、やちよ、鶴乃、フェリシアは、いろはとさなを一刻も早く救出せんと走り出した。
―*―
「お久しぶりです、イレギュラー。我が主及びマギウスの命令の元、居城への招待の任を果たしに来ました。」
ズラリと並ぶ魔物の群れ、そして先頭を飾るのは白銀の戦天使「神の使徒」ノイント。
変成魔法を手に入れ、概念魔法を理解したハジメ、香織、ユエ、雫、優花、シア、ティオ、みたま、そしてさらには光輝、恵理、龍太郎、鈴。
パレス・フェントホープ戦に駆け付けようとしていた一同の前に現れた大軍を見てハジメはー
ー躊躇なくノイントたちの首を斬り飛ばした。
「言われなくとも今から行くし、場所ももう聞いた。遅いんだよ。
ユエ。」
「ん…『天罰之焔』」
それは、ユエが認めた者の魂のみを選別し、それ以外を焼却する大魔法。
獄炎に世界が染まるのを誰もが見て、そして、ノイントたちも魔物たちも消え失せた。
「急ぐぞ。これは…
…俺たちが大迷宮にかかずらってる間に、情勢が進み過ぎちまったみたいだ!」