ありふレコード ー いつかありふれていた魔王と異世界×魔法少女みたま☆マギカ 作:十二の子
1つ、南雲ハジメのクラスまるごと、それに魔法少女八雲みたまがトータスへ召喚。
2つ、人間族を救ってくれとの教会の依頼に対し、みたまは魔法少女の真実を教えて騙されないように諭すも、戦争参加は決定事項。
そして3つ、一同、ステータスを確認した!
―*―
…本当に、困ったわねぇ…
みんなと、違う世界から来たっぽいのよねぇ…社会科の先生が「神浜」を知らないなんてありえないし、「宝崎」「見滝原」「ホオズキ」までも知らないとなると、東京や大阪の存在を共有していても別世界ねぇ…
しかも、トータスもトータス、いくら調べても魔法少女の話は出てこないのに、エヒトの話はいくらでも出てくるし…
「はあ~」
「あら?ハジメ君?」
「あ、や、八雲さん!?いたの?」
「ハジメ君こそ、ステータスプレートなんか眺めてどうしたのよぉ?」
「いや…上がらないなって。」
…それを言ったら私もよぉ…
「たまにはあきらめも肝心よねぇ…」
「そういうわけにもいかないからせめて知識はと思ってね…」
「『北大陸魔物図鑑』…恵まれてるわねぇ…魔女の図鑑なんてなかったし…」
「それより、『特別サービス』って?」
「そのうち教えるわぁ~ただ、戦いは数値だけじゃないって話よぉ♪」
それに「騎士たちとは違う角度で戦いを知っている」なんて理由で無能のレッテルを避けられている私が言えることなんて、ねえ…
―*―
みたまが『特別サービス』を果たす時は、思っていたよりずっと早く到来した。
「魔力!?勇者訓練場…時間外だから自主練かしらぁ…見に行ってみようっと♪」
どうやらこの辺りではソウルジェムが濁るのが遅い。魔物の「魔石」がグリーフシードの役割を果たし、そのため騎士団の訓練場などの魔石をたくさん蓄えているところでは穢れが吸い取られ、さらに「空間魔力」というものがあるので魔法少女が普段生きるために消費される微小な魔力はそこから補給されソウルジェムを濁らせないので、変身して戦わない限り穢れがたまらない。
神浜にいたころから変身していた時間のほうが長かったみたまにとっては、さっと変身して図書館の窓から飛び出し屋根づたいに訓練場裏へ飛び降りるなんてなんてことではない。わざわざ穢れが吸収されるコースを走る余裕まである。
「ちょ、マジ弱すぎ。南雲さぁ~、マジやる気あんの?ってああ!?」
ひょいっと空から飛び降りてきたみたまの姿を見て、ハジメをいじめていた檜山大輔ら小悪党組4人は愕然とした。
「ぼろっぼろねぇ~」
笑われてる気になったハジメは、ますますみじめで、「もう、どうでもいいか」と思った。
「さて。
そんなあなたに、調整屋さんから特別サービスよぉ~
大輔君、いじめの代償、高くついても知らないわよぉ♪」
どこからか取り出した布を、ハジメの頭に被せる。
ー技能「調整」発動。
「な、なんだこれ、力が…」
「な、何だか知らねえけどやっちまえ!」
檜山、なんだか時代劇の悪人のセリフ。そして小悪党組4人は、みたまが離れたタイミングで一気に火球を投げつけた。
「ちょっと、何やってるの!?」
「南雲くんにみたまちゃん!?なんでっ」
雫と香織の叫び声が響く中で、ハジメが、爆発に包まれる。
「いや、誤解しないで欲しいんだけど、俺達、南雲の特訓に付き合ってただけで…」
「檜山君これのどこが特訓なの!?」
「南雲くんすぐ治すから…って、え?」
煙の中から、すっと立ち上がったハジメ。
(なんで、なんで魔力がこんなに…それに、ボロボロなのに、なんか心も体もスッキリする…!まさか調整って…!?
とにかく!)
「『錬成』っ!」
後から駆け付けた光輝は、自分のそれにわずかしか劣らないような大量の魔力が足元を奔るのを感じ震えた。
地面が持ち上がり、檜山、中野、斎藤、近藤は後ろへと転倒させられ、足首までが地面へと呑みこまれた。
ハジメは、気を失った。
「南雲くん!南雲くん!?」
(いきなりの調整は本人もビックリするのかしらねぇ…)
その日遅く。
やっとハジメが自室で目を覚ましたころ。
訓練場ではメルド騎士団長が「明日から実践訓練の一環として『オルクス迷宮』に向かう」との連絡がなされた。
わーい、新しいマウスだ!このクリック音たまらん!…でも下が眩しい。
ーオマケ(天乃河)ー
天乃河光輝 Lv1/100 タイプ:神威サポート 魔力解放:0 マギアLv:1 エピソードLv:1
HP:50000 ATK:5500 DEF:4500
コネクト:「俺は勇者だ!」:攻撃力UP[Ⅹ](自3T)&必ず追撃(自1T)&確率でかばう(自1T)
マギア:「神威」:敵全体にダメージ[Ⅷ]
スキル:「限界突破」:攻撃力3倍&防御力3倍(自3T)&3T後に自分に強化呪い&確率で拘束
アビリティ:「セイント・アデプト」:防御力DOWN[Ⅲ](敵全∞)&攻撃力UP[Ⅲ](自∞)
専用メモリア:「おじいちゃんは勇者」攻撃力UP[Ⅵ](自/1T)ー画面の向こうのヒーロー。ニュースの中のおじいちゃん。弱い者を守る背中はかっこよかったけど、どちらも彼に何も教えてはくれなかった。だから彼は、彼にとっての正しさを信じるしかない。