ありふレコード ー いつかありふれていた魔王と異世界×魔法少女みたま☆マギカ   作:十二の子

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終下 辿り着いた世界

―*―

 

 「だいぶ、この翼も縮んだわね…」

 

 「くふ、出すたびに空間と対消滅してるねー」とか「それどう考えても『反概念魔法』じゃねえか」とか言われたけど、私はこれが、幾多の世界の滅んだ人々の「理不尽をなかったことにしたい」想いだと思ってる。だとしたら、たどり着いた先のここで、それは成仏させられたのかしら。

 

 数えきれないループの間、無数の世界が滅び、幾百のまどかが魔女になってきた。

 

 …金色の瞳のまどかは、きっと、私がたどり着いたかもしれないある世界のまどか、だったのよね。

 

 でも、きっとそれは寂しいことで。

 

 だって、まどかは優しいから、全てを救おうとするから。

 

 そうしたら、自分だけが独りになっちゃうことを、「円環の理」は、きっと…

 

 だから、まどかを引き戻してくれたことに、私は感謝しなくてはいけない。

 

 そして、無念と共に私が見捨ててきてしまった無数のまどかに託された幸せを、大事にしよう。

 

 「どうしたの、ほむらちゃん?」

 

 「いろいろ、考えていたのよ。パンドラの箱のこととか。」

 

 「もう、いいのに。」

 

 「それにしても、まどかの羽も、消えないわね。」

 

 「うーん、どうしてだろ?もう、神様の私は歴史から消えて、力は創り直されたんだよね?」

 

 「そう、解釈されているわね。

 

 …うーん…残滓?」

 

 それにしても、私の禍々しい黒と、まどかの神々しい白…

 

 「ねえまどか、私たちの羽、くっつけてみたらどうかしら?」

 

 「でも、明らかに反発してるよね?」

 

 「…概念魔法『我、汝に反することを禁ず』

 

 これでいけるかも。」

 

 「あ、なるほど、そうだねほむらちゃん。『我、汝に反することを禁ず』」

 

 そーっと、少しだけ。

 

 バチッ。

 

―*―

 

 「あいつらいったい、何したんだ?」

 

 「うーん、これはみたまちゃん案件だね。」

 

 「呼んだかしらぁ?

 

 …たくさんの魂が、帰っていくわねぇ…」

 

 「…かつて魔法少女であった魂、か?」

 

 「今あるモノ、これから生まれるモノだけでなく。

 

 かつてあったモノにも救いを…ってことみたいねぇ~。」

 

 「…ハジメさん、なんか、死んだはずの魔法少女が生き返ったりするみたいです、未来視によれば。」

 

 「また、いろいろ隠蔽に動かないと、か。」

 

 「たぶん、ユニオンでは手が回らない規模だものねぇ…代わりに、なんかごちそうでも「断る。ウォールナッツの割引券で。」あらぁ…ついでに万々歳のタダ券も「要らん」ちぇっ。」

 

―*―

 

 羽が、ガラスのように透き通っていく…

 

 …抜けた色が、天へ…

 

 それに、軽くなったわね。

 

 「わっ!

 

 まどかさんほむらさん、中に誰もいなくても破壊力はありますから、畳むときは気を付けてほしいのです!」

 

 「「…誰?」」

 

 …でも、どこかで、何度も見たような女の子…

 

 「百江、なぎさです!」

 

―*―

 

 普通の小学生環うい。彼女には、病室で死を迎える未来が待っていた。

 

 普通の中学生鹿目まどか。彼女には、救済者にして因果を超えた神となる未来が待っていた。

 

 普通の高校生南雲ハジメ。彼には、魔王にして最強の錬成師となる未来が待っていた。

 

 今やそれらの運命は交錯したけれど、それが世界のすべてを救ったことになるかどうかは、まだわからない。

 

 ここから先は、ボクらインキュベーターではなく、彼ら彼女らに世界を託してみる必要があるよね。




 長い間お付き合いありがとうございました。これで、誰もが夢見たハッピーエンドにたどり着けたのでは?両作の未救済キャラは檜山だけだと思います…(香織推しなのでさすがに擁護できん)。

 実は途中でありふれキャラを魔法少女にする計画もあったのですが、あまり契約デメリットが見つからないのでボツ…わざわざ契約する必要薄いし。

 最後にウォズの真似をしているのは、神浜世界のインキュベーターです。滅ぼされていないのは観察用端末を残して撤退し本星の位置も変え捕捉を避けたため。

 それでは、またストレスか暇がたまれば出現しようと思います。いずれまた!
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