麦わらの一味殲滅RTA〜夢を閉ざす者〜 作:敗北者
もう最後まで簡易的なプロットは完成してるけど、詳細な部分は基本的にその場のノリと勢いで書いているからこうなる。
ガープ中将の休暇に合わせてホムラちゃんの故郷であるフーシャ村に遊びにきて、コルボ山という場所で三人の新しい友達と出会った。
最初のうちは、すれ違いがあってホムラちゃんとエースくんとサボくんが喧嘩になっちゃったけど、必死に宥めたらなんとかなってくれて良かった。
それからは五人でいろいろなことを話して、仲良くなれたのは良かったけど、三人が海賊を目指しているということには驚いた。
エースくんとルフィくんは、海軍の英雄であるガープ中将のお孫さんだ。そしてサボくんはその二人と義兄弟。そんな彼らが海賊を目指すのは変な話だと思った。ルフィくんの妹であるホムラちゃんの夢が最強の海兵なのだから、なおさら。
海兵を目指しているシアの立場なら、海賊にならないように止めるのが正解なんだと思うけど。シアは止めようとする気は起きなかった。
彼らの夢を語る目がまっすぐで、キラキラしていたからだ。たしかにシアには未来の海兵として、責務があると思う。
だけど友達として、それを否定することはしたくなかった。責務より友達を優先するシアは、正義感の足りないダメダメな海兵かもしれないけど、自分の本心に嘘はつけない。
それに、悪いことをした友達を止めるのも友達の役目。彼らが将来、海賊としてではなく人として、足を踏み外すことがあればそのときはシアとホムラちゃんが捕まえればいいのだ。
だから、ライバルなんて言葉を使ったのだ。将来、悪いことしたら捕まえるよ、という宣言だ。
それからは、海賊を目指している三人に怒ったガープ中将がゲンコツを浴びせ、その流れでそのままみんなでガープ中将に稽古を付けてもらうことになった。
ガープ中将の教えはとても参考になる。学校でもたまにホムラちゃんの様子を見に来たガープ中将に、ホムラちゃんと一緒に稽古をつけてもらっていた。
そのおかげでシアもかなり強くなれたし、ホムラちゃんなんて前に戦闘訓練の相手をしてくれた准尉を倒してしまったくらいには強い。准尉はもちろん大人で、ホムラちゃんとは身長も力も全然違う。それなのに勝ってしまったのだ。親友として鼻が高い。
さすがにその後で戦闘訓練の相手になった大尉の人には負けてしまったが、かなり良いところまでいってたし、大尉も手放しでホムラちゃんを褒めていた。
ちなみに、シアはそれなりに戦えはしたけど准尉に普通に負けた。
だから、そんなホムラちゃんを二人掛かりとはいえ追い詰めたエースくんとサボくんは本当にすごいと思う。シアもエースくんと模擬戦をしてみたけど、引き分けだった。年齢の差があったとはいえ、海軍学校で訓練を積んでいるシアと、誰にもロクに戦い方を教えてもらったことのないエースくんが互角なのだ。これはとてもすごいことだ。
そんなこんなでガープ中将の稽古も終わり、シアとホムラちゃんとガープ中将は帰路に着いた。マキノさんの家に泊まる約束をしていたシアたちはガープ中将と別れ、マキノさんに迎えられて彼女の家兼酒場に入る。
そこで、ホムラちゃんから深刻な顔で相談があると言われて、マキノさんと一緒にそれを聞くことになった。
「それで、ホムラちゃん。相談って?」
「それは……」
「私が助けになれるかはわからないけど、困ってることとか悩みがあるなら教えて? ホムラの助けになりたいわ」
「……ん」
真剣な顔で問いかけるマキノさん。彼女は、ホムラちゃんにとっては大切なお姉さんらしい。血は繋がっていなくとも、二人を見てればどれだけ親密な関係なのかは一目瞭然だ。
そんな妹から、深刻な表情で相談されるのだ。マキノさんからはホムラちゃんを心配している気配がありありと伝わってくる。
それは、ホムラちゃんにも十分に伝わっていたらしく、ホムラちゃんはゆっくりと口を開いた。
「……実は、わたし……知らない人と話すのが……苦手で……」
苦々しい表情で思いを吐露するホムラちゃん。でもそれは、今更では……?
ホムラちゃんが知らない人と話すのが苦手でその大人しさも相まって……いわゆる、〝こみゅしょー〟とか言われるやつなのは誰の目にも明らかだった。シアは彼女と出会ったその日に気づいたし、マキノさんも当然知っていたことだろう。
「シアには、バレてたみたいだけど……マキノお姉ちゃんとか、他の人にはまだバレてないはず……」
「ホムラ……」
「ホムラちゃん……」
なんかもう、いろいろな意味で見ていられなかった。本当にバレていないつもりなのか。シアからすると誰でも気づけるくらいにバレバレだと思うのだけど。この子はこんな感じでこの先生きていけるのだろうか、心配すぎる。
マキノさんもきっと同じ気持ちだろう。ちらりと横にいるマキノさんの顔を覗き見ると、やはりというかなんというか。まるでかわいそうな子を見るような、憐れむような目でホムラちゃんを見ていた。
「そ、そうなのね。つまり、それを直したいってことね?」
「シ、シアたちに任せてよ! ホムラちゃん!」
具体的にどうすれば〝こみゅしょー〟が治るのかはわからないけれど、人と話すのが苦手なら、たくさんの知らない人と話して経験を積んで慣れていけばいつかは治るはずだ。シアとマキノさんは、そんなホムラちゃんの隣でサポートをすればいいのかな?
「あの……違う。そうじゃないの」
「あれ、違うのかしら?」
……? それなら、一体なんの相談なんだろう。
「ん。わたしは、苦手なだけ。……苦手なだけで、その気になればちゃんとできるはずなの」
「それは……!」
──無理では?
その言葉が口をついて出そうになってなんとか堪えた。やればできるとか、やろうとしないだけとか……そういうのはできない人の常套句だと教官が言っていた。
だけど、無理だなんだと決めつけてしまうのは、あまりにも酷だ。両手の拳を握りしめて「わたしならやれる」と言わんばかりの彼女に、そんな言葉を言うのは憚られた。それに、もしかしたら本当にホムラちゃんならできるかもしれない。それを信じてやれないで、何が親友だろうか。
……でもやっぱり、心配なのでこれからは傍でホムラちゃんの〝こみゅしょー〟をサポートすることを密かに決めた。
「じゃ、じゃあ。そうじゃないなら、相談っていうのは何を?」
「ん。わたし、〝くーる系〟を目指そうと思って……」
なんだこの残念な生き物は。あまりにも残念なその姿に、なんだか胸の奥から込み上げてくるものを感じる。この感情はなんなのだろうか。今すぐホムラちゃんを抱きしめたくなってきた。ホムラちゃんはシアを一体どうしたいのか。
「教官が言ってた。最強の海兵になるには、強い〝きゃら〟とか言うのがいるって。でも、話すことが苦手だから……ほんの少しだけ難しい」
教官はホムラちゃんに一体何を教えているのかな。
キャラというのは、いわゆるキャラクターのことだよね。元気系とか、クール系とか、おっとり系とか、人の特徴とか性格を言う言葉らしい。故郷の友達にそういうのに詳しい子がいて、シアも多少だけどわかる。ちなみにシアは、その子に元気系の陽キャって言われた。
でも、それが最強の海兵になるのに必要とはあまり思えなかった。だけど、こんなに深刻に悩んでいるのなら、ホムラちゃんにとっては大事なことらしい。
マキノさんはキャラというのが何なのかわからないようで、頭に疑問符を浮かべていたけど、シアがわかる範囲で説明した。
すると、マキノさんにはキチンと伝わったようで、「なるほど」と頷く。
「つまり、ホムラはなにか他人に対して強く印象に残るようなキャラが欲しいのね?」
「……! そう!」
なるほど。そういうことなら、最強の海兵に強いキャラが必要って言葉にも一理ある。例えば、ガープ中将なんて特にいい例だろう。豪放磊落で自由で豪快、仕事はサボってばかりだけど、やるときはキッチリやるし戦闘力は海軍の中でも随一。間違いなく、印象に残るしキャラが強いと言えるだろう。
逆に、海軍大将の〝青雉〟さんは何かパッとしない。大将なのだから強いのだろうけど、見るからにオーラがあって強そうな〝赤犬〟さんと、常に変な顔でなんかよくわからない謎の存在な〝黄猿〟さんと比べると、やっぱりパッとしない。これがキャラが弱いということなのかな。
「でも、ホムラちゃんは、今でもかわいい系のキャラだと思うよ」
「そうね、ホムラはとってもかわいいわ」
正確に言うのならば、かわいい系の陰キャといった感じだろうか。特に、その容姿がびっくりするほどかわいいのがホムラちゃんの最大の特徴だ。
でも、さすがに陰キャなんて言ったらホムラちゃんがかわいそうだから言わないけど。それにホムラちゃんは自称やればできる子だ。やっぱり陰キャではないかもしれない。
「……! それじゃダメなの! ……かわいいとか……そんなの強くない」
かわいいと言われてちょっと赤くなっているホムラちゃんはやっぱりかわいい系だと思う。それに加えて、小動物系とマスコット系も入ってるかな?
少なくともかっこいい系やらクール系はホムラちゃんの対極の存在な気がする……。
いや、無口系はクール系の派閥の一つだったかな? 心の中の故郷の友達に尋ねると、彼女はゆっくりと首を縦に振った。
それなら、やりようはありそうだね。
「それなら、ホムラちゃんの〝こみゅしょー〟を逆手にとっ──」
「──わたしは〝こみゅしょー〟とかじゃない。やればできる」
「そ、そうだよね、うん。わかってるよ、もちろん……とにかく、ホムラちゃんは口べ……あーっと、無口だから。そのまま、無口キャラとか、どうかな?」
「無口きゃら……?」
「なるほど、そういうキャラもあるのね。それなら、ホムラにぴったりじゃない?」
難しそうな顔で悩むホムラちゃん。無口キャラは嫌なのかな?
「無口きゃら、は……強い?」
「うん、クール系の一種だと思うよ!」
「なるほど……!」
自分に最適なクール系のキャラがあったことがよほど嬉しいのか、目をキラキラさせて口もとをむにむにと動かして笑みを浮かべているホムラちゃん。そういうことしちゃうから、かわいい系なんだよなぁ……。
「それなら、無口系は……どんな風にすればいい?」
「決めゼリフとか、どうかしら?」
マキノさんが提案する。
「普段無口な子が、ここぞというときにかっこいいセリフを言えば、かっこよくないかしら?」
「なるほど……! ギャップだね……!」
「「ギャップ……?」」
早くもギャップという、〝強いキャラ〟のあり方に気付いたマキノさんは相当な才能がありそうだ。心の中の故郷の友達も、マキノさんという逸材を見つけて喜んでいる気がする。
ギャップというのは例えば、とんでもない悪党の海賊が、雨の日の寒さに震えている猫にそっと毛布や傘をあげたりする。すると、どうだろうか。あの人にあんな一面があったのかと、誰もが思うだろう。普段の人柄からかけ離れたその一面を見た人は、その人が実は優しくて良い人なのではないかと強く印象付けられてしまうのだ。
しかし、普段から優しい良い人が、猫に毛布と傘をあげても、それを見た人は「まぁ、あの人ならそうするよね」と、たいして気にも留めない。
これが、ギャップというものだ。
普段から無口なホムラちゃんが、ここぞという場面でポツリとかっこいい決めゼリフをキメれば、それは間違いなく〝強いキャラ〟になれるはずだ。
そんなことを力説すると、二人はなんだか呆けた顔をしてしまった。どうしたのかな?
「ま、まぁ、そんな感じね。どうかしら?」
「……ん、すごく良い……!」
「よし! じゃあ、三人でホムラちゃんの決めゼリフを考えよう!」
……
…………
………………
その後、あれこれ考えて、実際にホムラちゃんに言ってもらったりしたけど、かわいいホムラちゃんがどんなにかっこいいことを言っても、ただかわいいだけだと気付いた。
でもまぁ、当のホムラちゃんは喜んでいるみたいだし、わざわざ言わなくてもいいかな。
それにかわいい子がかっこいい言葉を言って、しかもちゃんと強かったら、それはそれでギャップだし……
うん! 〝つよいきゃら〟にはなったと思うよ!
なんか、ホモちゃんがただの萌えキャラみたいになってしまった。なぜだ。おかしい。
これも全部ディケイドってやつのせいなんだ。おのれ、ディケイドォォォォオオオオ!!!!
真面目な話▽
オリキャラの主張が強すぎるのでは?大丈夫か?(意訳)
といったような評価をいただきました。確かに、オリキャラの存在は人によって好みが分かれると思いますし、嫌いな人は嫌いだと思います。ですが、だからといって登場する機会を減らしてしまえば何のために登場させたのか、別にいてもいなくても……という問題になってしまいます。
私としましては、オリキャラが嫌われやすいことも重々承知しております。その上で、アンケートをしてまで一度出すと決めた以上は積極的に話に絡ませていき、キャラを立たせていければと考えています。
オリキャラの存在を不満や不安に思ったりする気持ちもわかります。ですので、オリキャラを少しでも多くの人に受け入れてもらえるような、好きになってもらえるような魅力的なキャラとして書けるよう精進いたします。
このようなことを、しっかりと声に出して教えてくださってありがとうございました。真摯に受け止め、私なりにみなさんに面白いと思っていただけるような作品を書けるよう、努力いたします。
ということでかっこいいセリフオブグランプリです。
思いついた瞬間脳汁が出まくったのが1番。
旅に【ユメ】っていうルビを振るのが最高のオサレポイント。
2番と4番もオサレポイント高め。
3番は安直かなー。5番は煉獄さん(ネタ)
中二病とか言うな!
かっこいいセリフオブグランプリ開催 ホモちゃんの決めゼリフは? 同じ番号は文字数制限のため分けただけなので、合計して集計します。
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1 あなたの|旅《ユメ》は、ここで終わり
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2 あなたの一番の敗因は、
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2 わたしに出会ったことかもね。
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3 正義を、執行する。
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4 後の心配はしなくていいよ、
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4 どうせ朝日は拝めない。
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5 わたしは、わたしの責務を全うする