麦わらの一味殲滅RTA〜夢を閉ざす者〜 作:敗北者
海軍本部に併設された訓練場。広々とした訓練場を、なにやらたくさんの海兵が囲んでいた。彼らは一様に同じ場所に注目しており、期待や楽しみといった感情を浮かべているようだ。
彼らが注目している訓練場の中心。そこには、二人の海兵が向かい合っている。ただし、訓練場を囲む多くの海兵とは違いいっそ幼いと言えるほどに年若く、それでいて女性だ。
一人目は、黒い長髪を片側で纏めたサイドテールの少女。手足に頑丈そうな籠手とブーツを着け、構えを取る。その青色の瞳は力強く対面の相手を睨み据え、一切の油断は感じられない。
もう一方は、金色の髪を腰まで伸ばした小さな少女。存在感を主張する側頭部から生えた角と羊のような耳から、彼女が普通の少女ではないことは明らか。腰に二振りの刀を佩いた彼女の黄金の瞳は、まるで凪を思わせる静かさでサイドテールの少女を見つめていた。
二人に共通しているのは、背中に正義の二文字を背負っていること。この場でそれを背負えるのは、海軍将校だけであることは周知の事実。未だ幼い少女でありながら、只者ではないことは誰の目にも一目でわかった。
「なぁ、おい。どっちが勝つと思う?」
「そりゃあ……どっちだ?」
「バカヤロウ! そんなもん少佐の方に決まってる!」
「わからないぜ。大尉の強さも相当だ。この前なんか──」
周りの海兵たちが好き勝手に騒ぎ立てる。彼らは、中心で向かい合っている少女たち──ホムラとシアの部下であり、その船に乗るクルーだ。
航海から拠点である海軍本部に戻ってきて、各々が休暇を満喫しようとしていた矢先。彼女たちが模擬戦をするという情報を入手したとあるクルーが、他のクルーたちにその情報を流した。
それを知った彼らは、海軍将校同士、しかも自分たちの直属の上司による模擬戦を見る機会を逃してなるものか、と一人また一人と集まった。その結果が、今のこの訓練場の有様である。
挙げ句の果てには酒や肴を持参し、模擬戦を観戦しながら一杯やろうとする者や、賭け事を始める者たちまで現れ始めた。普通なら、上官たちの模擬戦をまるで娯楽のように扱っている彼らは罰せられそうなものだが、少女たちは好きにさせていた。
それは、ひとえに少女たち──特にシアの人柄によるものだ。
シアはその人柄によって自然と人々を引っ張り、打ち解けさせ、和を作る。初めの頃は、自分たちの上官になったのが少女であることに困惑し、怒り、嫉妬する者も当然いた。しかし、シアの人柄に触れることで次第に蟠りは解け、いつの間にか少女たちの船が彼らにとって居心地の良いものとなっていったのだ。
そんな彼らは、軍隊としては甘いとしか言えない環境にいながらも、遊ぶときは遊び、仕事をするときはキッチリと仕事をする優秀な海兵として、なぜか勝手に育っていった。
だからこそ、少女たちは怒ったりはしない。仕事はちゃんとやるという信頼があるからこそ、この程度のことで目くじらを立てたりはしないのだ。
ちなみにホムラの方は無口で人見知り、クルーたちへの指示も艦長でありながら副官であるシアを通して行うほど。そのため、クルーたちもまともに話したことがない者も多い。シアとは仲睦まじい様子がよく見られるが、正直言ってクルーたちにとっては良く分からない上官である。
ただ一つだけわかることと言えば……恐ろしいほどに強いということ──と、あとそれと同じくらいに可愛いということだけである。
そんなわけで、ホムラの船のクルーがほぼ全員集まることになった。しかもそれだけでなく、そのただならぬ雰囲気に釣られて訓練場の近くを通りがかった海兵たちも自然と集まりだしていた。
「おい、これは何の騒ぎだ?」
「模擬戦か? 見ていこうぜ」
「将校同士の模擬戦なんて、滅多に見られるものじゃない!」
周りの海兵たちがワイワイガヤガヤと騒ぎ立てるが、少女たちは気にも留めていなかった。ただ、眼前の相手にだけ集中する。
ふいに、ホムラが二本ある刀のうち短く刃の無い〈
「いくよ……! ホムラちゃん!」
「いいよ」
まず動いたのはシアだった。一瞬のうちに地面を何度も蹴り、その場から跳ねるように高速移動する。肉体を極限まで鍛え上げた超人のみが使用できる六式と呼ばれる六つの超人技。その一つである〝剃〟という技だ。
目にも留まらぬ速度で動き、高速で奇襲する。
「はぁぁぁぁ!! 武装硬化、〝打壊〟!!」
〝剃〟で高速移動し、そのままの勢いで殴りつける。武装色の覇気を使うシアの振りかぶる拳は、それを覆う籠手ごと黒く染まり、絶大な威力を発揮する。
並みの相手なら、この一撃で何の抵抗もなく打ち倒されてしまうだろう。シアは、今まで何人もの海賊を仕留めてきたその拳を、親友であり義姉妹であるホムラに躊躇なく振るった。
その威力は、まともに当たれば大怪我は免れないだろう。しかしホムラは、決して並みの相手ではない。
──天衣無縫・桜花一刀流
「〝花の舞〟」
ひらり。
背後からのシアの強襲を、目で見ていないにも関わらずまるで見ているかのように躱す。
「まだまだ! 〝蹴壊〟!」
しかし、まるでそれは織り込み済みだと言わんばかりに、シアは蹴りを放つ。その鋭い蹴りも、先ほどの拳と同様に当たれば一撃でホムラを昏倒させるほどの威力を秘めていた。
ひらり。
だが、当たらない。まるで、舞い落ちる桜の花びらのようにひらりひらりと避ける。何度攻撃しても、どこから攻撃しても、ホムラはその悉くを最小限の動きでひたすら躱し続ける。
ホムラの作り出した剣術流派、『天衣無縫・桜花一刀流』は全部で四種類の〝舞〟を基礎とした流派だ。四種類の〝舞〟は適切に使い分けることでどんな敵、どのような戦況、いかなる状況においても常に完璧に対応することができる。
天衣無縫……天女の羽衣には一切の縫い目なく、綻びなく完璧で自然であるという。
この流派は、その名の通り〝天衣無縫〟を体現する。その〝舞〟には一切の綻びはなく、隙はない。
一つ目の〝舞〟である〝花の舞〟は、対一の近接戦闘を想定した舞だ。ホムラの圧倒的な技量によって成し遂げられた、見聞色の覇気による〝未来視〟によって未来を覗き、六式の一つである〝紙絵〟の動きによってその〝舞〟は完成された。さらに、〝黄金の羊〟の悪魔の実によって得た能力の内の一つで相手の動きの全てを見切ることで、更に〝花の舞〟は昇華される。
相手のいかなる攻撃を、まるで宙を舞う花びらのように躱すことで絶対の防御となり、そして──
「そこ」
「っ!」
相手の全てを見切ることにより、相手の隙をも見極める。〝花の舞〟は絶対の防御と的確なカウンターから成る、対一において最も完璧な〝舞〟である。
シアの拳戟を〝花の舞〟によって完全に見切り、攻撃後の隙を突いて刀を振るう。その剣閃は、見事に無防備な隙を晒していたシアを打ち据えた。
「いったぁ……やっぱすごいね! それ!」
「シアも、なかなかやる」
ホムラに斬られたシアだが、咄嗟に被弾箇所に武装色の覇気を集めることで防御していた。それでも、完全にダメージを防ぐことはできずに痛がっているが、まだまだ戦闘不能には程遠いようだ。
「まだまだ、いくよ!」
再び、シアが攻勢を仕掛ける。それは先ほどの焼き直しのような状況だ。だが、本気を出し始めたのだろう。より速く、より強く、シアは先ほどよりも激しく苛烈に攻め立て始めた。
「〝嵐脚〟!!」
さらには、新しい技を繰り出して攻める。六式の一つで、蹴りに合わせて斬撃を飛ばす〝嵐脚〟は、今までの攻撃とは違って遠距離からの攻撃となる。
「効かない」
だが、やはりホムラの〝花の舞〟は崩せない。
シアの放った〝嵐脚〟を手に持った刀で防ぐ。〝花の舞〟は躱すだけではなく、弾く、防ぐ、受け流しをも利用する。それら全てを用いて、完全な防御となす〝舞〟である。
ホムラの守りは、崩せない。
ホムラはその技量こそ、天才などという言葉では生ぬるいほどの才を持つが、その一方で速さを除いた力や体力などの身体能力、武装色の覇気と見聞色の覇気の強度といった面では平凡の域を出ない。決して弱くはないが、海にのさばる強者たちと比べると決して強いとは言えない。
故に、自分の持っている
その結果生み出されたのが『天衣無縫・桜花一刀流』であり、この戦いである。
「すげえ……どうなってんだ?」
「速すぎてわかんねぇ」
「大尉が攻めてるのはわかるが……少佐はさっきから一歩も動いてないな」
「少佐が押されているのか?」
「バカ言え、これだけ打ち込まれているんだ。それならすでに決着はついているはずだろ」
二人の戦いを見て、周囲の海兵が意見を交わす。しかし、その戦いがどうなっているのか、それを正確に理解できるものなどほとんどいなかった。
だが……この中に一人だけ、この戦いで起こっていることを理解している者がいた。
「こいつァ……相変わらずやるな、あいつら」
「は……? ゼ、ゼファー教官!? これは失礼を……」
「ああ、気にすんじゃねェよ……おれァ、勝手に二人の模擬戦を見に来ただけだ」
マリンフォードに滞在していたゼファーは、たまたま訓練場の近くを通りがかった際、訓練場が騒がしくなっているのを知ってなんとなく覗いてみた。そしたら、自分の教え子たちが模擬戦をしているようで、興味が引かれたためちゃっかりと観戦客に紛れていたのだ。
「教官は、あの戦いがどのようになっているか、わかりますか……?」
「ああ、わかる。シアのやつが果敢に攻めているが……どうやら、ホムラには通じていないみたいだな」
「しかし……少佐は防戦一方に見えますが……」
「よく見てみろ。あいつは全ての攻撃を紙一重で躱している。その上、隙を突いて反撃も加えているな」
「そ、そうなのですか……? ……自分にはわかりません……」
「フッ……あのレベルはお前らにはまだ早えよ。だが良く見ておけ……あれは、お前らが目指すべき高みの一つだ」
少し前まで自分の船に乗っていた子どもが、ここまで高度な戦闘を行なっている。ホムラはもちろんすごいが、シアもすごい。あれだけの威力、精度、そして攻勢を続ける体力。どれを取っても優秀の一言。相手がホムラだから通じていないのであって、かなりの実力を持っているのは間違いない。
この歳で良くここまで練り上げている、とゼファーは感心した。一年ほど前、例の海賊が訓練艦を襲って来たときも二人の強さには驚き、そして助けられたが、一年でまた一段と見違えるほど強くなっている。
「……全く、子どもの成長は早ェな」
ゼファーは楽しそうな笑みを浮かべ、小さく呟いた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「そろそろ終わり?」
「ううん。まだまだやれるよ!」
拳を握りしめて気合いを入れるシア。しかし、その動きのキレは確実に鈍くなっていた。ずっと動きっぱなしなのだ、体力はもう残っていない。その上、何度も反撃をもらっているため体の節々が痛い。シアも黙ってやられずに武装硬化で守っているが、それでもなんども攻撃を受ければ痛いものは痛い。もはや気合いで立っている状態だ。
対して、その場からほとんど動いていないホムラは、シアと比べて体力はそこまで消費していなかった。〝花の舞〟を使い続けるのには集中力がいるが、ホムラはその点に関しては問題なかった。むしろ問題なのは、ずっと使い続けている見聞色の覇気だ。ホムラの見聞色の覇気は、はっきり言って少ない。覇気というものは、使い続けると休んで回復しない限り減るのだ。いくら完璧な覇気のコントロールで消費を抑えたところで、長時間使い続ければ枯渇してしまう。
戦闘開始からおよそ一時間。そろそろ見聞色の覇気が使えなくなりそうだった。一応、少ない覇気を補う手段はすでに開発しているホムラだが、この覇気の少なさは相変わらず課題点だな、とため息を吐いた。
「わたしがそろそろ限界だから、終わらせる」
「っ!」
その言葉ともに、ホムラは覇気を練り上げる。見聞色と同様、あまり多くない武装色を多めに〈
シアの攻撃をひらりひらりと躱し、攻撃後の隙を突く。
「〝
天を割り地を割く渾身の一撃。袈裟に振り抜かれる〈不斬〉が、シアの武装硬化の上から叩き込まれようとする。しかし、シアは刀が振り下ろされる直前に、一歩足を引くことで刀の射程から逃げた。だが、それに合わせて一歩踏み込んだホムラの斬撃は見事に命中し、シアはその衝撃によって吹き飛び離れた地面に叩きつけられてしまう。
そしてしばらく、飛び上がるように起き上がった。
「いったーーいっ!!」
「……元気じゃない?」
「元気じゃないよ……」
一度起き上がったはいいが、すぐにぐでーっと倒れこむ。どうやら、もうまともに立ち上がれないほど体力を使い切ってしまったようだ。しかし、倒れこみながらも悪戯っぽく笑うと、シアは口を開いた。
「でもホムラちゃん、一歩、外に出たよね?」
「うっ……」
その言葉に、ホムラは自分の足元を見る。足の周りに丸い円が引かれており、ホムラの足は少しだけその円を外れていた。
「ということで、シアの勝ち! 今夜はお寿司ね!」
「あぅ……」
実はこの勝負。ホムラが足元に引かれた円を一歩でも外に出たらシアの勝ちというルールで戦っていた。なぜなら、普通にやってもほぼ確実にホムラが勝つからだ。今まで、なんども模擬戦を繰り返してきた二人だからこそ、その結果がどうなるのかはよくわかっていた。
その結果とはすなわちホムラの勝ちで、シアの負けだ。そもそも徒手空拳で戦うシアは、ホムラの〝花の舞〟を破る手段が全くと言っていいほど無い。例えば、〝花の舞〟を破るのに最も効率的な方法は攻撃範囲の広い面制圧となる。
近接戦闘専門のシアは、岩や木などの障害物を利用できる場所ならともかく、訓練場のような場所ではそんな手段は一切持たない。故に、破る手段がない。
それだけ、〝花の舞〟が優秀であり小細工なしの近接戦闘専門の相手に相性が良すぎるわけなのだが……それでは修行にはならない。
なので、二人の模擬戦にはいつも何らかのルールを付ける。今回以外の例では、例えば見聞色の覇気の禁止……などといった感じだ。これは、ホムラとしても勝ちが確定している戦いをするよりも鍛錬になるからということで、採用している。
そして、勝負に負けたら勝った方に夜ご飯を奢るというのが、模擬戦をするときのもう一つのルールだ。
「あのお店がいいな、目を付けてたんだー!」
「でも、あのお店……高いよ?」
「この間はもっと高いお店、シアに奢らせたよね……?」
「うぅ……お金が……」
シアが言っているのは、一食二万ベリーもするお高い寿司屋のことだろう。それを、ホムラの自分の分と合わせると、四万ベリー。けっこうな給料をもらっているとはいえ、お財布に大ダメージである。
たしかに、この間はシアに一人三万ベリーの焼肉を奢らせたホムラであるが、それはそれ、これはこれという都合の良いことを考えていた。
「よう、ホムラ、シア。良い戦いだったな」
そんなところに、ちょうどよくゼファーが現れる。いつの間にか二人の模擬戦を観戦していたらしいが、そんなことはどうでもいい。
ホムラはこれを、天啓だと思った。
「ゼファー先生、お腹すいた」
ちらりとアイコンタクトを送る。シアはそれだけで全てを察したようだ。やはり義姉妹だ、とシアと以心伝心なことにホムラは嬉しくなった。
「お久しぶりです、ゼファー先生! この後、夜ご飯とかどうですか? お寿司とかどうですか!」
「お、おう……良いぞ。お前らと久しぶりにメシを食うのも悪くねェ。近況をいろいろ聞かせてくれ」
シアの勢いに若干引き気味になるが、それでも快く快諾するゼファー。ホムラは静かにガッツポーズをする。ゼファーを連れ出すことができれば、お財布は無事で済む。こういうときは、まず間違いなく上官が食事を奢るのである。海軍に入隊して、新兵の時間を合わせるともう少しで2年。ホムラも海軍の流儀というモノを理解し始めていた。
正確にはゼファーは教官であり階級は持っていないが、海軍にとっての重鎮であることは間違いないので、上官と言っていいだろう。
どうやらゼファーも、教え子の二人に自分の下を離れてからの話を聞きたかったらしいので、お互いに幸せな関係だ。
ホムラは良いことをした、と誇らしくなった。
「ありがとう、ゼファー先生」
「ありがとうございます、先生! じゃあ、一緒に行きましょう! 気になってるお店あるんですよ!」
お寿司、お寿司、とワクワクしながら、早く行こうと促す二人。しかしそこに、待ったをかける者がいた。
「ゼファー先生、俺もご一緒して良いですか!?」
名も無き海兵Aである。彼はホムラの船のクルーであり、またゼファーの教え子でもあった海兵だ。そんな彼もまた、自分の給料ではなかなか食べることが難しそうなメシを求めてゼファーにタカ──近況を聞いてもらいたかったのである。
「あぁ、もちろん良いぞ。お前も来い」
鷹揚に頷くゼファー。しかしそこに、またもや待ったをかける者がいた。
「ゼファー先生、俺も!」
「私も!」
「僕も!」
名も無き海兵B、C、Dである。彼らはホムラの船のクルーであり、またゼファーの教え子でもあった海兵だ。そんな彼らもまた、自分の給料ではなかなか食べることが難しそうなメシを求めてゼファーにタカ──タカろうと名乗りを上げた。
「あぁ、もちろん良いぞ。全員来い」
鷹揚に頷くゼファー。しかしそこに、またまた待ったをかける者がいた。
「みんな聞いたか!? ゼファー先生が奢ってくれるってよ!!」
「「「うおおおおおおおお!!!!」」」
そこにいた全海兵が一気に盛り上がる。
総勢何十人いるだろうか。さすがのゼファーも頬が引き攣る。
「さすが俺たちの先生だぜ!」
「俺たちにできないことを平然とやってのけるッ!」
「そこに痺れるッ! 憧れるゥ!!」
まさかここまで大ごとになるとは……ホムラもシアもさすがにゼファーに申し訳なくなって苦笑いしかできない。
盛り上がる海兵たち。こうなると、今更ダメだと言える雰囲気ではない。ゼファーは遂に、腹を括った。
「……よし、お前ら! 美味いモン、食いてェヤツは全員来い!!」
「「「うおおおおおおおお!!!!」」」
その日の夜は、大いに盛り上がった。階級、年齢、何もかも忘れてみんな一緒になって遅くまで騒いだ。
ゼファーの財布は空っぽになったが、その豪快な笑顔が無くなることだけは決してなかった。
最初はゼファー視点で二人の新兵時代の話を書こうとしたんですけど、何かこうなりました。
『天衣無縫・桜花一刀流』
四つの〝舞〟を基礎とした剣術流派。四つの〝舞〟を使い分けてあらゆる状況に対応することで〝天衣無縫〟を体現する。
それぞれの〝舞〟にそれぞれ必殺の〝奥義〟があるらしい。
なお、〝花の舞〟を破っても他の〝舞〟が出てくる。
心の中の中二がひどく疼く……うおぉ……鎮まれオレの右手ェ……