私が貴女を守るから……(本編完結)   作:タク-F

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お姉ちゃんカムバック!

今回は【あり得たかもしれないIF】のお話です。

この話の時系列は不定ですが、敢えて言うならば義弟君がハーレムを目指し始めた後……という事でしょう。


義弟君は可愛いなぁ……
禁断の選択肢


 それは唐突な鏡香の呟きだった。

 

「ねぇ響……義弟(おとうと)が欲しくない?」

 

「へ……ええぇぇぇぇ!! 」

 

「そんなに驚く事かな? 響だって義弟が欲しく無いの?」

 

「え……そりゃあ……欲しいけど……」

 

「そう言えば!」

 

 鏡香は唐突に義弟が欲しいとつぶやき、司令室へと走り出した。

 

「お姉ちゃん!? 何処行くのぉ!?」

 

 慌てて響も鏡香を追い掛けた。そして肝心の鏡香が目当てにしているモノは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「司令! ギャラルホルンを使わせて下さい!」

 

「どうした鏡香君!?」

 

 唐突な暴走発言に司令室に動揺が走る。

 

「ちょっと会わないと行けない人物がいるので!」

 

「おい! 鏡香君!」

 

「待ってよぉお姉ちゃん!」

 

 鏡香は弦十郎の静止に耳を貸さずにギャラルホルンを起動した。慌てた響も鏡香に同行するが……

 

「これ絶対に龍樹君の世界でひーちゃんにに迷惑かけるよおぉ!」

 

 響にしては最初から結末を予見した数少ない出来事だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という事で来たよ龍樹! 出かけに行くよ!」

 

「唐突!? なんで鏡香さんがこの世界に!?」  

 

 ノリと勢いで行動していた龍樹さえもこの展開に動揺した。

 

『いつかのお前みたいなノリで来たのぉ……』

 

 コレにはクロも言葉にならなかった。

 

「…………で、何しにきたんですか鏡香さんは?」

 

「ん……龍樹の事を義弟にしようと思って……」

 

「唐突!? いや確かに年齢的には義弟ですけども!」

 

「ゴメン龍樹君……お姉ちゃん1度暴走したら止まらないから……」

 

『1度満足させてやるとしばらく発作は起きなくなる。悪いが付き合ってやってくれ……』

 

 まさかシェム・ハまで諦めていると誰が想像しただろうか。

 

「えぇっとぉ……異世界の私は……それで良いの?」

 

 不安そうに響を見つめるひーちゃん……響の背後には更に混乱している未来もいるが……

 

「お姉ちゃんに聞かれたらボコボコにされるから私達は私達でお茶会しない? 私って実はこの世界の未来の料理食べた事無いから……」

 

「えぇ!? 私なの!?」

 

 とんだ流れ弾を受けた未来の動揺は計り知れない。しかし響はひーちゃんと未来の手を引いて最初は本部の食堂へと向かった。

 

「響……なんでこんな時だけ気が利くの……」

 

「人払い……されちゃいましたね……」

 

『まぁ……厳密には【2人きり】では無いが儂は無粋な事はせんぞ?』

 

 クロも空気を読んで大人しくしていた。

 

「ん……それじゃあまず行きたい所は……」

 

 鏡香は龍樹の腕を掴むと街へと繰り出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、最初は公園のベンチですか。ここで一体何をするつもりですか? 見た感じお弁当なんかも持って無いし……」

 

「…………………………持って来れば良かった…………」

 

「いや天然ですか!? ていうか実はノープランじゃないんですか!?」

 

【公園の手作りお弁当イベント】を素で潰す鏡香だが、龍樹の方は嫌な予感がしていた。

 

「じゃあ仕方無いね。龍樹……彼(・)処(・)で(・)横(・)に(・)な(・)っ(・)て(・)?」

 

「彼処……あぁ〜……彼処ですか」

 

 鏡香は1つのベンチを指さすと、龍樹に横になるように言って来た。そう……つまりは膝枕である。

 

「どっちかと言えばベンチはうたた寝派なんですけど……」

 

「じゃあ交代でする?」

 

「はぁ……もう良いですけども……」

 

 龍樹は諦めて膝枕を受け入れた。そして今の気候ならば……

 

「意外と……過ごしやすいですね。確かに膝枕気持ち良いです。別の機会があったら響にして貰おうかな……」

 

「良いと思うよ? 響ですら膝枕が気持ち良いと思うんだから響よりも身体を鍛えてるひーちゃんならもっと安定した姿勢でしてくれるかもね?」

 

「逆に未来なら……」

 

「う〜ん……未来の膝枕はまた違うから。太腿の筋肉が響よりも少ないし……」

 

 のんびりと語り合いながら龍樹の事を10分以上膝枕する鏡香はその間龍樹の頭を撫でたり頬を突いたりしていた。

 

「…………眠たくなって来た。だけど鏡香さんに悪いな……」

 

 龍樹は身体を起こすとベンチに座り直した。

 

「アレ……逃げるの?」

 

「いや……流石にあのまま寝落ちするのは申し訳無いので……それにせっかくなので……」

 

 龍樹は何冊かの本を鏡香へと手渡した。

 

「ん……【ウマ娘プリティーダービー】……? どうしたのコレは……?」

 

「クリ……ス……もハ……マ……った……作……品な……の……で…………」

 

 龍樹はそう言い残して夢の世界へと旅立った。

 

「すぅ……すぅ……すぅ……」

 

「寝顔が可愛い……今度は頬を撫でてあげないと……」

 

 鏡香は手渡された本を片手に龍樹を撫でようとしたが……手(・)を(・)止(・)め(・)た(・)。

 

「せっかくだから肩の寄せ合いで過ごそうかな。ゆったりと読書するのも悪くないし……」

 

 鏡香はそれだけ呟くと龍樹との距離を詰め、自身の左肩で龍樹の右側を支えた。

 

「…………トウカイテイオーちゃん可愛い……」

 

 また1人ウマ娘信者(トレーナー)が誕生した瞬間であった。

 

 

 

 

 

 

 

「やベェ……結構寝てたかも……」

 

 すると龍樹は自身の右側が鏡香の左側に支えられている事に気がついた。

 

「結構……寝てたんだな。鏡香さんが割と読み進めてたみたいだし……」

 

 しかし……鏡香の姿をよく見てみると……

 

「寝てる? なんだかんだ言っても鏡香さんだって……」

 

 すると龍樹も鏡香へと膝枕を始めた。

 

「慣れない事を思いつきで始める辺り……世界は違っても響なんですよね……」

 

 そっと手を握り頭を撫でると……鏡香は身体をビクリと震わせる。

 

「な〜んか、どっちかと言うとグレ響の見た目をした年頃の響なんだよなぁ〜……」

 

 

 

 

 

 

「バカ……」

 

 蚊の鳴くような声で鏡香は龍樹への照れを呟いた。それもその筈鏡香は……手(・)を(・)握(・)ら(・)れ(・)る(・)前(・)か(・)ら(・)起(・)き(・)て(・)い(・)た(・)のだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えば別世界の私……」

 

「どうしたのひーちゃん?」

 

「なんで鏡香さんの事を止めなかったの?」

 

「あ……それはね? お姉ちゃんって実は主導権を取られたらおとなしいんだよ? 」

 

「それ……鏡香さんはしってるの?」

 

「う〜ん……多分自覚は無いけど……後で赤面して今後は大人しくなるから……」

 

「ふ〜ん……」

 

 ひーちゃんは【鏡香が主導権を握られると大人しくなる】の下りでご飯を3杯食べていた。所謂【ヤケ食い】である。

 

「だからそういう事にはきっとならないよ?」

 

「な〜んだ! 心配して損したよ私ぃ〜!」

 

 ひーちゃんと未来は響の手を握って安堵していた。

 

「あ〜……異世界の響ぃ〜鏡香さんを連れて帰って貰っても良いかな? 寝ちゃったみたいで起こしても起きなくて……」

 

「わかったよ龍樹君! じゃあ今度はちゃんと連絡してから来るね〜!」

 

 そうして響は鏡香を連れて元の世界へと帰った。しかしこの時鏡香以外は知らなかった……手(・)を(・)握(・)ら(・)れ(・)た(・)鏡(・)香(・)は(・)激(・)し(・)く(・)動(・)揺(・)し(・)て(・)い(・)た(・)……と。そしてその感情が甘い蜜である……と。

 

 




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鏡香ちゃんのメインヒロイン(恋人)誰にしよう……

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