よくあるいつもの目覚めたら知らない場所。
そして始まる進撃の巨人。

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冒頭の例のシーン

ぱしゃん、と、水が跳ねる音が聞こえたような気がして、あなたの意識が浮上する。

なんだか蒸し暑い。どこかに倒れているらしいが、床は硬く、木の匂いがする。遠くに蝉の声も聞こえる。

目を開けると、そこはどうやら古めかしい病院の、待合室のような場所だった。

中央の観葉植物を囲うように木製の長椅子が4つ置かれていて、あなたはそのうちのひとつに寝転がっていたようだ。

が、こんなところで寝ていた覚えはない。それどころかこの場所にも見覚えがない。

先ほどの水音はなんだったのだろうか、この場所は一体どこだろうか。

いつの間にかなんだか夏らしい格好に着替えさせられている自分を見下ろしながら、あなたは様々なことを疑問に思うかもしれない。

持ち物は一切ない。

 

宵闇 璃々「なんですかここ……」

 

推名  幻「またどこかに閉じ込められたかな?」

 

家牙 江蓮「……どこだ、ここは?」

 

宵闇、推名、家牙は周りを見渡し、他の四人を見る。

そして家牙はライアーに似てるダイナー見つけた。

 

白樹エルマ「……」

 

ダイナー 「うぅ、ここは何処だ……」

 

宵闇 璃々「わからないのです……」

 

家牙 江蓮「よぉ……4年ぶりだな。ライアー」

 

少し遅れて起き上がる白樹とダイナー。

ダイナーはライアーと勘違いしてる家牙に声を掛けられた。

聞き覚えのあるその言葉はダイナーの脳裏に刻まれた2年前の爆破事件を想起させる。

咄嗟に振り向き、見覚えのある顔(久留河夏蓮と勘違い)に背筋が凍り付く。

 

ダイナー 「お前は……あり得ない」

 

推名  幻「そこの2人は知り合いなのかい?」

 

宵闇 璃々「どうでしょう? でもそのようです」

 

家牙 江蓮「こんなところで出会うなんてな……まぁ座れよ。ライアー」

 

ダイナー 「どうやって……いやお前が、連れてきたのか?」

 

家牙 江蓮「いや、これは俺のせいじゃないが……」

 

白樹エルマ「………」

 

宵闇 璃々「……」

 

怪しい男達が何か怪しい雰囲気を醸し出し、あたふたしてる白樹と怯えている宵闇。

そんな中、推名は一人で探索を開始する。

家牙は近くの椅子に座り、ゆっくりと口を開く。

 

家牙 江蓮「まぁ、それはいいじゃねぇか。今は座れよ。ライアー」

 

ダイナー 「あぁ……な、な、何で……」

 

家牙から目を離さず、手足の震えを必死で抑え込んで対面の椅子に座る。

全員が黙り込み、少しの静寂が訪れた。

 

家牙 江蓮「なんでって? わからないか? お前と同じだよ」

 

ダイナー 「俺を苦しめて、殺しに来たんだろ?」

 

家牙 江蓮「え? あぁ、そんなこと言ったっけ? ……忘れてくれ」

 

ダイナー 「え?」

 

恨まれていると思っていた彼の口から思いもよらない言葉が飛び出し、ダイナーは困惑した。

そんな様子に気付かず家牙は言葉を続ける。

 

家牙 江蓮「『仕方なかった』ってやつだ。俺たちはお互い組織に足をつっこんじまったからこうなってるんだろうな」

 

ダイナー 「違う!! 違うんだ夏蓮!!」

 

大声と共に勢いよく立ち上がったダイナーは家牙に詰め寄る。

椅子が音を立てて倒れ、推名と白樹は探索を中断して揉めている怪しい男達の方を見た。

 

推名  幻「あの二人大丈夫か……?」

 

宵闇 璃々「わからないのです。(あの二人、精神不安定か何かでしょうか)」

 

白樹エルマ「……」

 

白樹は怪しい男二人に話しかけられない宵闇の肩を叩く。

そしてダイナーは先程までの勢いをなくし、悲痛な声で罪の告白を始める。

 

宵闇 璃々「……」

 

ダイナー 「俺は英雄になりたかった……!」

 

家牙 江蓮「もういいよライアー、わかったから」

 

ダイナー 「あれは……時代や環境のせいじゃなくて……俺が悪いんだよ! お前の母親が死んだのは俺のせいだ!!」

 

土下座をする様に地に頭を付け、嗚咽を漏らす。

そんなダイナーに驚く事もなく、淡々と会話を続ける家牙。

 

ダイナー 「もう……嫌なんだ、自分が。俺を、殺してくれ……もう、消えたい……」

 

家牙 江蓮「立てよライアー。……もう、わかったから。俺たちはまずここから脱出しなくちゃいけないだろ?」

 

宵闇 璃々「大丈夫ですか?」

 

ダイナー 「うぅ、殺してくれ……」

 

嗚咽を漏らすダイナーに多少怯えつつも介抱しようと話しかけるが取り付く島もない。

宵闇 璃々:CC<=90 精神分析 > 97 > 失敗

 

宵闇 璃々「や、やっぱり男性は怖いです……」

 

家牙 江蓮「……やっぱり俺とお前は同じだ。生き残るために、俺は進み続ける。……なぁライアー。お前、ずっと苦しかっただろ?」

 

ダイナー 「夏蓮……?」

 

家牙 江蓮「立てよライアー。俺は進み続ける。(ここに拉致してきた)敵を駆逐するまで」

 

ダイナー 「あぁ……」

 

白樹エルマ「……」

 

家牙に差し伸べられた手を取って立ち上がる。

和解した感動的な瞬間だと思っている白樹は二人のやり取りをじっと見つめていた。

落ち着かせて話を聞こうとした宵闇がダイナーに触れると静電気が発生する。

ダイナーは爆破に巻き込まれた時を思い出し、腰を抜かして後ろに倒れこむ。

宵闇 璃々:CC<=90 精神分析 > 95 > 失敗

 

ダイナー 「あぁっ!! うぁああああああ!!」

 

家牙 江蓮「落ち着けよ、ライアー」

 

宵闇 璃々「……」

 

白樹エルマ「……」

 

ダイナー 「ハァハァ……え? 爆発、が……」

 

周囲を見回して爆発していないか確認するダイナーにそっと宵闇が肩を叩く。

怯えた目で自身を見る宵闇に困惑するダイナー。

爆弾発言には逆に全員が困惑し、白樹は首を傾げている。

 

ダイナー 「え?」

 

白樹エルマ「……」

 

家牙 江蓮「爆発? なにを言ってんだ? そんなもん(今は)忘れてくれ」

 

宵闇 璃々「だ、大丈夫ですか?」

 

推名  幻「あの二人まーだ遊んでるのか?」

 

家牙 江蓮「いい加減にしろよライアー。俺たちはこんなとこで死んでいいわけがないだろ? 俺も進み続ける。(再度)敵を駆逐するまで」

 

家牙の力強い言葉にダイナーはようやく正気を取り戻した。

そう。目の前に居るのは久留河夏蓮ではない。よく似た別人だ。

よくよく思い出してみれば自身の事をライアーと呼んでいたではないか。

心と今置かれた状況を整理しながら、ダイナーはしっかりと立ち上がる。もう手足の震えは止まっている様だった。

家牙 江蓮:CC<=50 精神分析 > 4 > イクストリーム成功

 

ダイナー 「も、もう大丈夫だ。このペースじゃ、あの世まであっという間だ。警察をやるってのはどうも体より先に心が削られるみてぇだ」

 

家牙 江蓮「さて、この部屋は一体どこなんだろうな……」

 

推名  幻「これ、割り込んで良い奴か?」

 

白樹エルマ「……」

 

白樹は推名に『ノーコメント』と書かれた紙を見せる。




楽しかったです。


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